某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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狂騒と狂乱 序

竜巻の収まった倫敦。

 

ドクトル・バタフライの振り撒く金属薄片の武装錬金「バタフライエフェクト」によって、切り裂きジャックの肺機能特化型の性能は不発に終わり続ける。

 

「景、怪我はしてねえな?」

 

「さ、左之助さん!」

 

蛮竜を担いでやって来てくれた左之助さんに抱きつき、そそくさとDr.ピーベリーから隠れる。虐めっ子は嫌いです、とても苦手です。

 

ニヤニヤと笑っている彼女の姿に、色々と察してくれた左之助さんは、よしよしと私の頭を優しく撫でてくれますけど。すごく怖かった。

 

特にDr.ピーベリーが、怖かったです。

 

私がいるのに平気で解剖を開始しますし、ニヤニヤと笑ってフランケンシュタインを切り裂いているところを見るのは本当に辛かった……。

 

「あんまりウチの女房を怖がらせるなよ」

 

「クククッ。善処してやろう」

 

「三人ともお喋りするのは構いませんが、観察と戦闘に集中してもらえますか。私の弾薬が尽きる事を考えると少々数が多い」

 

そうアシュヒト・リヒターの言うとおり、切り裂きジャックを捕まえるために用意された夜会側のフランケンシュタインは路地を通り、此処を目指しています。

 

「殺駆達はどうした?」

 

「あの子達には避難誘導を頼んでいます」

 

「高性能な機械だったからな。あとで分解して中身を知りたい。旦那の権限で寄越せ」

 

「誰がやるかよ。景はしとり達のところで待ってろ。直ぐに倒してくる」

 

優しく私の頭を撫でて、そう言ってくれた左之助さんの言葉に頷き、私の後ろを付いてくるDr.ピーベリーとアシュヒト・リヒターの二人に驚きながらも個魔の方の張ってくれた結界に入る。

 

「瓦礫を押し退ける不可視の壁、偏屈な作家の好みそうな現象ですね。此方の原理もご教授してほしいものです、エルム。使用するとき、何かありましたか?」

 

「わかんない!」

 

「そうですか。分かりました」

 

少し残念そうに彼は眼鏡のブリッジを押し上げ、残りの弾薬を数える後ろで今すぐ飛び出したい欲求に我慢の限界を迎えたしとりは女学生風の袴と着物を揺らし、左腰に佩いていた電光丸を引き抜き、瓦礫や壁を蹴ってフランケンシュタインを高圧電流で倒していく。

 

電撃棒(スタンロッド)か、それも刀に偽造した。他には何を隠しているんだ?私にも見せてみろ、使えるものがあるだろう?」

 

「ひぃんっ」

 

「Dr.ピーベリー、子供の前で不埒な真似はよしたまえ!いきなり身体を触るなど淑女の嗜みではない!」

 

「そう言うな。糸色、私とお前の仲だろう?」

 

「まだ会って二日目ですっ」

 

詰め方が怖いですよ、もう!

 

 

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