某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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狂騒と狂乱 急

「HAーHAーHA!!!!一人も殺せず、終わる?それならお前らの中で一番賢そうなヤツを殺してやる」

 

「「「Mrs.糸色が危ない…!」」」

 

「景、逃げとけ!」

 

「糸色君、下がりたまえ」

 

「その東洋人が一番賢いのか」

 

みんなが一斉に私に向かって振り返ったせいで、切り裂きジャックの標的は私にも定まってしまった。いえ、そもそも切り裂きジャックはヴァイオレットを殺す。メアリを殺す。

 

そう言っていたと思うんですけど。

 

しとりとひとえから離れるように逃げるも、すぐに息切れを起こして咳き込み、倒れそうになる私の後ろに近付いてきた気配に思わず、後ろに振り返ってしまう。

 

「オン・ガマ・ニン!岩地獄の術…!」

 

刹那、拳大の岩石を浮遊させて放つジライヤの隠流忍法で迫り来ていた切り裂きジャックの身体は粉々に粉砕され、頭と上半身の一部が吹き飛ぶ。

 

「良いとこ取りしてんじゃねえよ」

 

「OH!!Sorry!!!忍者なので!」

 

そう言うとジライヤはドロンと煙幕を起こして消えてしまった。実際は下水道に潜り、逃げたフランケンシュタインの捜索に向かっているのでしょうが。

 

兎に角、無事に終わって良かったです。

 

ほうっと安堵の吐息をこぼす。

 

「教えろ、私達の仲だろう?」

 

「ひぃんっ」

 

後ろから顎を掬うように掴まれ、むにむにっと頬っぺたを好き勝手に揉まれる現状に情けなく悲鳴を上げる私を左之助さんが抱き上げてくれた。

 

うぅ、百合さんや谷さんに似たものを感じます。

 

どうしたらやめてくれるんでしょうか。

 

そんな少し失礼な事を考えていると、ヒューリー・フラットライナーが倒れ、エルムさんも慌てて駆け寄るも白目を剥いて動かない。

 

「……ふむ、電池切れだな。他のヤツに釣られて過剰に動きすぎた影響だろう。特に逃げる準備を始めている其処の鉄仮面の男、バネ足ジャックだったか?」

 

「親愛を込めて、跳ぶ者(スプリンガルド)と呼ぶのも良いぞ」

 

あきゃきゃきゃっ、と笑ったバネ足ジャックは両足の發条を軋ませて跳び上がる。ぎぃんっ、ぎぃんっ、と跳ねて笑う姿は恐ろしくも綺麗です。

 

「で、この荒れ模様はどうする?」

 

「私の部下を手配しよう。幸い、Mrs.糸色のおかげで死人は出ていない」

 

いえ、私ではなく殺駆達のおかげです。

 

手柄を横取りするなんて悪いことです。

 

そう思いながら殺駆達が帰ってくるのを待ちつつ、ヒューリー・フラットライナーに電光丸を近付け、充電しようとするしとりに困惑してしまう。

 

なぜ、それでいけると?

 

 

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