機動戦姫ガンダムSG   作:鍋の中の白い奴シラタキ

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Welcome to GBN !!!


私の生きる場所

 決戦の海にて私設武装組織フィーネと米国の艦隊と二課による三つ巴の戦いにより炎とノイズそして歌が響く中二課の潜水艦その中にある医療区画で今だ眠り続ける響は自身の繋ぎ繋がる力すらも暴走した結果によりグラハム・エーカーとの邂逅を果たし自らの過去の追憶を果たしていた。

 

「即ち君は自らの生き場所を電子の世界に見いだしたか。」

「あの頃の私はリアルからの都合の良い逃げ場所にGBNを利用してた。それはきっと私の弱さなんだ、リアルには私の事を思ってくれる人は居たんだから。」

 

花畑に座りながら会話をする二人の前でホログラムモニターは過去の再生を続けていた。

 

 

 

 

 

 

 ブリザードが吹き荒れる氷海の上を三機の紫のオーラを放つグフイグナイテッドが飛行形態のライトニングフラッグを三方から囲むとスレイヤーウィップを放つ。

 

「そんなもので。」

 

だがそれはライトニングフラッグに命中することなく急制動をかけマニュアルによるグラハムスペシャルを行ったライトニングフラッグが背後のグフイグナイテッドの後ろをとる。

そのままの勢いで「鷲」を用いてグフイグナイテッドを両断したライトニングフラッグのコックピット内にオープンチャンネルから声が響く。

 

『何なんだよお前は!楽して強くなるのがそんなに悪いのかよ!』

『それにうるせぇんだよ!歌なんか歌いやがって余裕ぶりやがって!』

 

迷惑そうに叫ぶマスダイバーの操るグフイグナイテッドへ向けライトニングフラッグは「隼」を投げつけメインカメラを破壊すると近くの氷山へと叩きつける。

 

「ノイズは、殺す。皆殺す!!」

『何言ってるんだよお前!?』

 

コックピットを殴り抜かれダメージアウトしていく二機目のグフイグナイテッドは助けを求めるように最後の一機に手を伸ばすが届くことなく消える。

 

「お前達はノイズだ・・・。」

『女!?』

「此処は、私が生きてても良い世界なんだ。それを壊そうとするお前達は、ノイズだ。」

『所詮はゲームだろ!?っ!』

 

トランザムを使用していないにも関わらず尋常ではない速度を誇るライトニングフラッグが息をつかせる暇すら与えずにグフイグナイテッドの両腕を切り飛ばし胴体を蹴りつける。

 

「此処は私の現実なんだ!ハロGN粒子をブレードに回して!」

『了解!了解!』

 

恐れをなしたグフイグナイテッドが能力以上の速度で逃走を図るも背を見せたことが仇となり背後から二振りのブレードに貫かれる。

 

「そんなものもう二度と使わないで!!」

『ザクとは違うのにぃ~!!!』

 

マスダイバーが全て撃破された事で周辺のバグが収まりブリザードが規定の範囲内に戻る。

 

『NEXT MISSION START !!』

 

そして連戦ミッションも再開すると南洋同盟のモビルスーツが現われる。

 

『レヴァン・フウ大僧正の為に!』

『仏敵アナハイムに与する悪魔め!』

 

休憩地点への襲撃をかけられた事でろくに機体の回復もできていなかったがヒビキはコックピットのハロを撫でると操縦桿を握る。

 

「このくらいのハンデの方が丁度が良い!」

『結構ギリギリ!結構ギリギリ!』

 

粒子残量も残り少ないうえにガンプラ自体の耐久値も半分以下の状態で吶喊するヒビキにハロは一応の警告を送った。

 最終的にミッションのラスボスであるサイコザクを撃破したヒビキはロビーに戻ってきていた。

 

「やあ、ずいぶんと無茶な戦い方だったじゃないか。」

「ロンメルさん。」

「折角僕のフォースに入ってくれたんだ。連戦ミッションをやるなら声をかけてくれても良かったんじゃないかい?」

「私はワンマンアーミーと言うことで加入しました。そのライセンスは貴方直々に貰ってます。」

 

短く会話を終らせ格納庫の向かったヒビキであったが着いてきたロンメルは修復されていくライトニングフラッグを見上げる。

 

「オールレンジ兵装は使わないのかい?」

「苦手なんです。」

『大佐!大佐!』

「相変わらず君のハロは変わっている。」

 

通常のハロではしない反応を示すヒビキのハロに尻尾を遊ばれながらロンメルはフラッグを模した仮面を取らないヒビキを見る。

 

「その仮面は取ってくれないのかい?」

「これがあるから私は此処で生きていけるんです。これがなかったらロンメルさんもフォースの人達も。多分マギーさんも私を拒絶する。」

(やはり、心はまだ完全には開いてくれていないという訳か。マギー君が話を持ってくるだけはある。)

「GBNは多くの好きを持った人が集まる場所だ。中には初心者狩りなどのおいたをする者達も居るが。僕らは君を突き放したりはしないよ。」

 

そう言い格納庫からロンメルが出て行くのを見届けるとヒビキは仮面を取り壁を背に座り込む。

 

「そう言ってみんな私を突き放したんだ・・・。お父さんは味方だって言ってたのに、それに未来だってあの日から会ってないんだよ。」

『大丈夫か?大丈夫か?』

「大丈夫、私にはこの現実があるんだ・・・。」

 

ハロに慰められているうちに気がつくとライトニングフラッグは既に修復が完了していた。

 

「空を飛ぼっか・・・。」

『フライ!フライ!』

 

沈んだ気分を変える為にヒビキはライトニングフラッグに乗り込み森林エリアの空を飛んでいると救援要請をキャッチする。

 

「救援要請?」

『要救助者!要救助者!』

「分かってるよ、でも何処に?あれって小さいガンダム?」

 

モニターが映したのはブレイデカールを使用したケンプファーに襲われている小さいガンダムであった。

 

「マスダイバーっ!」

 

マスダイバーを発見したことでヒビキはブレードを抜くと必死に応戦している小さいガンダムに通信をかける。

 

「救援要請を拾いました。今向かいます。」

『助かります!このケンプファー幾らダメージを与えても再生するんです!』

「そういう感じなら!ハロ!エレクライトシステム!」

 

音声コマンドを受けたハロがライトニングフラッグに設定されている必殺技を解き放つ。

 

『了解!エレクライトシステム起動!エレクライトシステム起動!』

 

ハロの声と共に機体の状態を示すコンソールに文字の羅列が現われる。

 

『ELEKLEID TRANS-AM』

 

即ちライトニングフラッグの必殺技である雷神・トランザムである。

あまりにも早すぎる加速により機体が分裂しているように見える状態になったライトニングフラッグがケンプファーをあっという間に細切れにして撃破する。

 

『粒子枯渇!粒子枯渇!』

「やっぱりまだ改善点がある。」

『セーフモードに移行。セーフモードに移行。』

 

ケンプファーの消滅を確認したヒビキが貯蔵タンクのGN粒子が尽きないうちに帰還しようとすると小さいガンダムから男女が降りてくるのを見てヒビキもライトニングフラッグから降りる。

 

「ありがとう、おかげでマスダイバーに倒されずに済んだ。」

「助けを求められたから助けただけ。」

 

一応の礼を受け取り踵を返そうとすると連続で三日以上もログインしていた影響かふらついてしまい近くの木に頭をぶつけるとその影響で仮面が取れてしまう。

 

「大丈夫?」

「ごめんなさい!」

 

慌てて仮面を少女から受け取りつけようとするヒビキであったが少女に仮面をつけることを止められる。

 

「それを付けなくても大丈夫。」

「なんでっ!」

「此処は貴女の思うような人は居ないよ。」

「それはみんな私のことを知らないから!」

 

何かに怯えるように少女を振り払ったヒビキが後ずさる。

 

「イブ!」

「大丈夫よヒロト。あのガンプラも言ってるあの人はあの人のままで居て欲しいって。」

 

ガンプラの声が聞こえるなんて言う少女の言葉を聞きながらヒビキおよそ三日にも渡る絶飲絶食とストレスの影響から強制ログアウトされた。

 

 

 

 

 

 

 艦隊の上ではウェルにより解き放たれたノイズにより襲われる米軍を何故か調がギアを纏い守っていた。

 

(ドクターのこんなやり方じゃ誰も救えない!マリアも苦しんでるだから私がマリアを助けるんだ!)

 

しかし一人では数えきれぬほどいるノイズの捌ききることができずに背後を取られてしまうが遅れてきた切歌によってノイズが撃破される。

 

「切ちゃん!」

「調、あたしもドクターのこんなやり方に賛成できないデス。あたし達ブレブレデス。」

「そうかもしれないだけど私は目の前の命を助けたい。」

 

調がそう言った瞬間海中からミサイルポッドが現われそこから翼とクリスが飛び出してくる。

 

「貴女達!」

「いったいどうい風の吹き回しだ?」

「単純デス。ドクターのやり方じゃ駄目な事が分かったんデス!」

「厚かましいとは思ってるだけどお願いマリアとマムを助けて。」

 

二人のその言葉を聞いたクリスが小型ミサイルを放ち周辺のノイズを一掃する。

 

「都合が良すぎだ!だったらあの子と神獣鏡とソロモンの杖をセットでもって来やがれ!」

「あの子?もしかしてあの時の。だったらドクターが今最もしそうな事と言ったら。」

 

エアキャリア内でマリアが調と切歌の裏切りに動揺している横でウェルはパネルにコマンドを撃つ。

 

「もはやあの子達も二課も必要ないでしょう。さぁロマンチックに聖なる光で照らしてあげましょう。」

「まさかドクター!」

「そうそのまさかです!もとより小日向未来はフロンティアの浮上に必要な鍵!そして今フロンティアは僕たちの真下!今彼女を投入しない理由にはならない!」

 

エアキャリアの格納庫が開きそこから人影が落下していく。

 

「Rei shen shou jing rei zizzl.」

「この声は、小日向か!」

 

神獣鏡のシンフォギアを纏った未来がミラーファンネルを追随させながら戦場に降り立つと言葉を発する。

 

「響は、何処?」

「あいつが心配なら直ぐに戻ってこ--。ぐぅっ!?」

 

最後まで言い終わらないうちにクリスはファンネルにより攻撃され弾かれる。

 

「響は!何処!?響ぃ!!!」

「やっぱりドクターの考える事は胸くそデス!」

「小日向の後頭部に何か。まさかマインドコントロールか!ウェル何処まで堕ちれば気が済む!」

 

 

 

 

 

 

 響は額の冷たい感覚に目を覚ますと身を起こす。

 

「タオル?」

 

落ちた濡れタオルに響は疑問を覚える。なぜなら父は失踪し母と祖母は心労が祟り現在県外の病院に入院中のためこの家には響しか居ないからだ。

 

「響、目が覚めたのね。でもまだ寝てなきゃ。」

「未来?どうして?」

「心配でお父さんとお母さんにも黙ってきちゃった。」

 

純粋に自らを心配してくれる親友に張り詰めていた響の気が緩み涙が溢れる。

 

「大丈夫。私は絶対に響を見捨てたりしない。」

「未来ぅ。」

 

立花響に久しぶりの陽だまりのぬくもりが訪れた。

 そこまでを見て立ち上がった響にグラハムは問う。

 

「決めたか少女よ。」

「うん、決めたよ。私未来の所に行ってくる。心配かけたこと謝ってくる。」

「私個人としてはここから先も気にはなるが、無粋と言うものか。」

『響は!何処!?響ぃ!!!』

 

未来の声が響くと響は瞳を金色に輝かせながらいつの間にか現われたエクシアウィングビートに乗り込む。

 

「君のミッションは君の大切な物を溢さないことだ少女よ!」

『はい!立花響、エクシアウィングビート目標に飛翔する!』

 

GN粒子の光を放ち翔けていくウィングビートをグラハムは見つめる。

 

「少年、君の見立ては私の時と同じく確かなようだ。」

 

グラハムもまた自らの場所へと帰っていった。

 ベッドの中で響は目を覚ますと自身に繋がれている生命維持装置を外し感覚の伝えるままに外へと向かっていく。

 

「母さん!大丈夫なのか!?」

「心配かけてごめん、だけど私行くよ未来の所に。」

 

ずっと部屋に居たのだろうカナデにそう言うと響は再び未来の元へと向かっていった。

 

(未来の側が、私の生きる場所だ。)

 

陽はまた昇る。

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