機動戦姫ガンダムSG   作:鍋の中の白い奴シラタキ

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所謂三章の前日譚と言うワケだ

ちなみにエルドラ編の一話まで見れば話は理解できます


落陽の日々
翳り晴れ、仮面落ち


 これは立花響がリディアンに入学する以前、ライブでの惨劇から時が経っていない頃の話である。

 

 

 

 

 

 

 肉体的限界を迎えGBNからの強制ログアウトをくらってから数週間後。

 響は再びGBNにログインしていたがその装いはこれまでとは異なりどこかヒーロー然としたフラッグの格好ではなくどこにでも居る一般的なダイバーの格好をしていた。

そしてこれまで周囲に放っていた他者を拒絶するような雰囲気も消えていた。

 

「あら?あらあら!?ヒビキちゃん貴女雰囲気変わったわね!」

「マギーさん。そうですかね、でもそうだと嬉しいです。」

「しばらくログインしていないからお姉さん随分心配しちゃったのよ。」

「それは、ご心配をおかけしまして。」

「そうよ。ロンちゃんは結構心配してたんだから。貴女前まで結構危うい雰囲気だったでしょ?ログアウトせずに何日もログインしてから強制ログアウトなんて。ね?」

「そのことに関しましては親友にも怒られちゃいまして・・・。」

「あら!お友達居たの?」

「居ますよ!?」

「冗談よ。」

 

とっつきやすくなったのか以前よりも数割増しでからかわれるヒビキであった。

 

「私、ロンメルさんの所に行って来ます。これまでの事を謝って、また一から仲間として頑張らせて欲しいから。」

「だったらお姉さんからロンちゃんに連絡入れておくわね。・・・今からでも大丈夫みたいよ。」

「早いっ!?」

「善は急げよ!ほらほら!レディーゴー♪」

「はっはい!」

 

フォースネストへと向かうヒビキを見届けたマギーは頬を緩める。

 

「あの子を支えてくれた親友、私も会ってみたいわね。」

「どうしたのマギーさん?」

「あら、サラちゃん。貴女こそ、これからリク達はバトルでしょ?」

「うん。だけどなんだか気になって。」

「それなら今度紹介してあげる。」

「良いの?」

「勿論!きっと仲良くなれるわ!」

「仲良くなれると良いな。」

 

マギーとサラ二人の間にはいつものように和やかな空気が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 フォース第七機甲師団のフォースネストをヒビキはロンメルの元へと向けて歩いていた。

 

「誰だ今の?」

「あんな娘うちに居たか?」

「いや、覚えがないな・・・。」

(そりゃそうだよね、今まで顔隠してもんなぁ。)

「いや、あの歩き方マスクドフラッグさんだ。」

「マジで!?」

「なんでぇ!?」

「ほらな。」

 

歩き方で正体を見抜かれた事で驚愕するヒビキに正体を当てたダイバーはどこか誇らしげにしている。

 

「言われてみれば・・・。」

「お前絶対分かってないだろ。」

 

一気に集まった注目を振り抜けヒビキはロンメルが居る部屋に入る。

 

「ご心配をおかけしました。」

「何事もなくて良かったよ。マギー君から連絡は来たが実際に会ってみて分かる。ログインしてない間に良い変化があったみたいだ。」

「はい、私の親友が向こうでも生きてて良いってそう教えてくれたんです。」

「そうか。ならばだ今の君には任せて良いのかもしれない。」

「任せる?何をですか?」

「君も知っての通り私たち第七機甲師団には幾つかの支部フォースがあるのは知っているだろう?」

「はい。」

「そこでだ、今度運が良いことにビルドダイバーズともう一度フォースバトルをする機会に恵まれてね。君にはその時の隊長をして貰いたい。」

「えぇ!?」

 

まさかの話しに驚くヒビキを見てしてやったりと笑うロンメルは続ける。

 

「そう驚く事でもないさ、さっきも歩き方で君と分かった者が居たように此処には君を邪険にするような者は居ない。差し出がましい事を言うのは謝るがあるはずの無い罪で苦しまずと良いのだ。」

「それって・・・。」

「この世界には君以外にもたくさん居るのさ。君のように苦しんでいた人が。私の友がそうであったように。だから君は前を向いて歩いて良い。誰のためでもなく自らのために。」

「まだ、それは少し難しいかもしれないです。でもきっと前を向いてみます。今の私には私を暖めてくれる陽だまりがあるから。」

「良き友なのだな。さて暗い話しは此処までにしよう。」

 

話を切り上げたロンメルは届いたメッセージを見るとつぶらな瞳をキラリと光らせる。

 

「あのロンメルさん。私もう一度このフォースの仲間としてみんなと頑張りたいです!」

「何を言っている君は既に私たちの仲間で有り友だ。が、君の言いたいことはそうではなく君自身の心構えか。」

「お見通しですね。」

「見てて危なかったからね。かなり気にかけていたお陰で大分と君の事は分かっているつもりだ。そうだな、ならばビルドダイバーズとのフォースバトルで隊を見事率いてくれたまえ。」

「はい!」

「と言うことで彼らが君のチームメンバーだ。」

 

扉が開き四人のダイバーが入ってくるとロンメルへと向けて敬礼をする。

 

「第七フラッグ隊、着任いたしました!ロンメル大佐!」

「良く来てくれた。紹介しよう、彼女がマスブレイカーことヒビキ君だ。」

「貴女が噂の!」

 

聞き慣れない呼び名に困惑するヒビキにロンメルが耳打ちする。

 

「君はかなり多くのマスダイバーを討伐していると報告があがっているからね。通り名みたいな物だ、それともマスクドフラッグの方が良かったかい?」

「できれば後者でそっちの方が格好良いです。」

 

意見を聞いたロンメルがおほんと咳払いしヒビキを四人のダイバーの前に立たせる。

 

「それでは君たちも自己紹介を。」

「はい!私はダイバー名はハワード!ガンプラはオーバーフラッグです!」

「俺はダリル。ガンプラはハワードと同じくオーバーフラッグだ。」

「私はジョシュア。ガンプラはジンクス。個性は大事でしょう。スペシャル殿。」

「私はリヴァイブ。ガンプラは1ガンダムタイプキュリオスです。よろしくお願いしますね隊長殿。」

「これは皆さんご丁寧に。ヒビキです。ガンプラはライトニングフラッグでやらせて貰ってます。」

 

個性は大事と言いながら直ぐ後にガンダム使ってる奴が居るジョシュアはちょっと気まずそうにしていた。

 

「そうだ、スペシャル殿!私としては大佐からライセンスを与えられワンマンアーミーの資格を持つ貴女のファイターとしての実力が気になる。此処は一つ私と模擬戦でも。」

「確かに、ヒビキ君は今までフォースに居ながら基本はソロ。実力を示すには丁度が良い。許可するよ。」

「ありがとうございます大佐!」

「よろしいので隊長?」

 

勝手に模擬戦が決まったことに大丈夫かと問うハワードにヒビキは瞳に闘志を燃やし答える。

 

「問題ないです。それで納得して貰えるなら。私の魂を響かせます!」

「良い心意気だ。ならば今すぐやろう。」

「「え?今から?」」

 

ヒビキとジョシュア二人の声が綺麗に揃う。

 

「息は既にぴったりのようだね。フラッグファイター同士通じるところがあるのかな?」

「私はジンクスです、大佐。」

「確かに。」

 

愉快そうに笑うロンメルに続きその場に居た全員が彼に続き模擬戦ようのフィールドへと移っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 発進シークエスを終らせ模擬戦場に降り立ったライトニングフラッグのコックピットでヒビキは今までのバトルでは感じなかった感情に戸惑っていた。

 

「なんだろう、歌が破裂しそうなくらい溢れてくる!」

『ヒビキ、明るくなった!明るくなった!』

「そうかな、うんそうかも。あの日見た光の中のエクシアにも奏さんにもまだ届かないけど。私は今を生きるよハロ。」

『前向き!前向き!』

「前向き・・・ならこれは楽しみなんだ!ガンプラバトルが!」

 

開始時間が迫りヒビキとジョシュアのコックピットのモニターにロンメルの顔が映る。

 

『それでは!模擬戦開始まで、3、2、1!』

 

ライトニングフラッグとジンクスのカメラアイに光が灯る。

 

『開始!』

 

その合図と共にジンクスがGNビームサーベルを抜刀しライトニングフラッグへと迫るとライトニングフラッグは「鷲」にGN粒子を纏わせて鍔迫り合いに持ち込む。

 

『見せて貰いましょうか!紫電の雷神の力を!』

「また新しいあだ名!?」

『いろいろ有りますよ貴女の通り名はスペシャル殿!』

 

二機のモビルスーツが互いを押し合うままに空へと浮かべ上がるとライトニングフラッグが「隼」を抜き逆手で斬りかかるもGNシールドにより防がれるがGNシールドに当たった部分の刀身がGNシールドを切断する。

 

『なんという斬れ味!?』

「デザインナイフとか色々使って極限まで鋭くしたんです!」

 

その言葉通りGNシールドがどんどん小さくなっていく。

 

『このままでは!ならばバァルカン!!!』

「ハロ!膜状展開!」

『了解!了解!』

 

最初の数秒はもろにGNバルカンをくらったライトニングフラッグであったが直ぐに展開したGNスキンフィールドでGNバルカンを防ぐとジンクスを蹴り飛ばし「隼」と「鷲」を合体させるとブーメランのように投げジンクスの片腕を切り飛ばす。

 

『腕が!だがこれで貴女の武器はない!』

「私はこれくらいじゃ終りません!エレクライトシステム起動!」

『ならばこちらもトランザム!私のジンクスはただのジンクスではない!』

 

トランザムを発動させたジンクスを見て「それはジンクスⅣでしょ。」と呟くロンメルをよそに赤く光るジンクスと紫電を纏うライトニングフラッグが激突するとジンクスの脚部が両方文字通り消し飛ぶと早すぎるあまり三機になったように見えるライトニングフラッグが地に突き刺さった剣を回収すると遠距離攻撃で狙われないように残像を発生させながらジンクスに迫ると残った腕とおまけに頭部も切り飛ばし胴体を串刺しにする。

 

『これは、確かにスペシャルなわけだ。』

「響きましたか?」

『ばっちりと、後貴女の歌も好きになりましたよ。』

「え?・・・ありがとうございます!私、歌うと力が湧くんです!」

 

ジンクスが爆散し模擬戦はヒビキの勝利で決着を迎えた。

 

 

 

 

 

 

 フォースネストの中にあるうちの部屋の一つの中で模擬戦での両者の戦いぶりに満足なロンメルが満面の笑顔で拍手をするとぽふぽふと可愛らしい音が響く。

 

「と言うことでヒビキ君が隊長と言うことで良いかね?」

「私どもは異論はありません!」

 

代表してそう言うハワードに追随するように他のメンバーも頷く。

 

「ならば良し。今度のフォースバトルは第七士官学校の者達の仇も討ってくれたまえ、フラッグファイター達!」

「「「「「はい!」」」」」

「と言うわけで僕が直々に特訓をつけてあげよう。コンビネーションを重点的にね。」

「マジすか・・・。」

「おおマジだよ、ロンメル隊が同じフォースに二連敗は頂けないからね。」

 

鬼教官ロンメルの鞭がしなった。




キョウとヨウの二人に光がもたらされて良かったな。End of 編の最終章、良いよね天の光は全て星
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