機動戦姫ガンダムSG   作:鍋の中の白い奴シラタキ

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過去編も終わりが見えてきたワケだ


誰かの為に

 有志連合の戦いの果てにブレイクデカールの被害が収束を見せつつある中においてヒビキはGBN内においてミクと会っていた。

 

「ヒビキは凄いな、私と違って。」

「そんなことないよ、あの日ミクが来てくれなかったら私は今此処に居ないと思う。」

 

ビルドコンテストの会場で様々なガンプラを見ながら歩きつつヒビキはミクの手を取る。

 

「だから気にしないで、ミクのお父さんやお母さんが未来を心配する気持ちはきっと私が未来を心配する気持ちと同じだと思うから。それに一緒にリディアンに行くんだリアルでもまた会えるよ。」

「私は、今すぐにでもヒビキにリアルで会いたいよ。」

「それは私も同じ。」

『美味い。美味い。』

 

出店で売られているリンゴ飴を囓りながらハロがヒビキの肩に乗ると気を利かせたつもりかラムネを差し出す。

 

『しょげんな。しょげんな。』

「こういうの何処で覚えてくるんだろ。」

「この子、やっぱり他のサポートハロより頭が良いよね?」

「うん。」

 

有志連合戦以降に何故か急激に行動や発言のバリエーションが増えていくハロに不思議な物を感じる二人であったがハロの好意を受け取りラムネを受け取る。

 

「そう言えば今日はなんで此処に来たの?」

「実はエレクライトシステムがまた修正されちゃって、修正って言ってもブレイクデカールのせいで消えた修正パッチのデータが復旧されただけなんだけどシステム頼りの必殺技の射程が制限されちゃって。」

「嘘・・・。」

「まぁ前と同じくらいには使えるから問題はないんだけどね。運営からもそう言われたから。正直射程無限大は駄目だと思うんだ。」

「バランスは大事だもんね。」

「まぁそんなことがあってね、ライトニングフラッグも良いけど新しいガンプラを作ろうと思ってコンテスト会場に来たんだけど。」

 

話しているうちの一通り見終えたヒビキがコンテストの投票を終えると言う。

 

「どれも良かったけどもう私の中で新しいガンプラはとっくに決まってたみたい。」

「だったらヒビキ、完成したら私のガンプラも見て。」

「ミクのを?」

「うん、私の初めてのガンプラ。誰よりも先にヒビキに見て欲しいから。」

 

コンテストの結果が発表がなされる中で二人は約束を結ぶ。

次々に発表されていくランキングに二人もそちらに目を奪われる。

 

『そして栄えある一位は!シャフリヤールさんの--。』

 

誇らしげに登壇するシャフリヤールが優勝の証である百式像を受け取りそれを頭上に掲げると拍手が巻き起こる。

 

「やっぱりシャフリヤールさんだったね。」

「うん凄かったもんあのガンプラ。」

 

優勝者が決まったことあがる花火が会場を色とりどりに染め上げる。

 

『たまや!たまや!』

 

どこかで学んだ台詞をハロが連呼しているのを二人は微笑まし気に見ていた。

 

 

 

 

 

 

 修行の日々が続いてある日に響は共に滝行を行っていた東方不敗から唐突に有ることを切り出される。

 

「響よ、この短い期間でお主は儂の教えを砂漠の砂のように吸収していった。真に教え甲斐があったわ。」

「ありがとうございます!」

「故にだ、儂は判断したこれよりお主を谷底に放ると。なに実際に落とすわけではない。」

「つまりどういうことですか?」

 

滝行を終らせた東方不敗が気合い一つで身体に着いていた水気を蒸発させる。

 

「流派・東方不敗が己の内より高められた感情即ち気を錬金術を利用することで技に乗せ放つ物であることをお主は学んだはずよ。」

「教えられはしましたけど。私、錬金術って言うのをまだ上手くできなくて。」

「ははははは!それさえもこの短期間で成したのならば錬金術師としての儂の面子が丸潰れよ。反復して取得するが良い。そうさな後三年もあればお主であれば流派・東方不敗の最終奥義を伝授出来るまでになろう。」

「それって、石破天驚拳ですか?」

「如何にも、響よ。お主の放つ石破天驚拳は我流に過ぎん。あれではただのそよ風よ。」

 

東方不敗がそう言うと何というタイミングかノイズが現われる。

 

「ノイズ!?」

「臆するな!こやつ等を葬るために儂が編み出したのよ!流派・東方不敗をな!故に見ておれこれぞ流派・東方不敗最終奥義!」

 

幸か不幸か現われたのが大型のノイズでありそれに対し構えた東方不敗の拳にエネルギーが収束する。

 

「石破天驚拳!!!」

 

拳からエネルギーが放たれるとそれは拳状になるとノイズに当たりノイズをこちら側に引きずり出すと塵へと変える。

 

「・・・これが真の石破天驚拳。」

「そうだ、これが真の石破天驚拳よ。」

 

腰を抜かしている響を立ち上がらせた東方不敗は滝の流れ込む池から響を上がらせるとタオルを渡す。

 

「さて話しを最初に戻すが、儂はお主を谷に落とす。なに最終奥義以外を錬金術無しでの習得を成し遂げたお主にとっては教えを請う相手が儂から訃堂の奴に変わるだけよ。」

「え!?訃堂さんに!?」

「儂はこの国を離れなければいかなくなった。儂個人の都合で悪いと思うがな。」

「いえ、見ず知らずの私に此処まで良くしてくれたのに文句なんて言えません。」

「お主は太陽が如き笑みを浮かべるな。世界の人が皆お主のようであれば・・・。」

「師匠?」

 

百パーセントの善意をぶつけてくる響に東方不敗は何処か遠くを見つめるが直ぐに気を取り直す。

 

「何でもないわ、さて響よ。休息日を挟んだ後お主は訃堂の元で精神と剣を鍛えよ。」

「精神と剣・・・。」

「お主は戦いに未だ恐怖を感じておる。恐れるなとは言わんだが恐怖に支配されてはいかん。それでは死者に引っ張られ死ぬことになる。儂はそのような者を幾人も見てきた。」

 

この修行の中で響が感じている痛みへの恐怖を指摘した東方不敗は木の枝を拾うと近くの大木を斬り倒す。

 

「えぇ!?どうやったんですか!?」

「明鏡止水よ。この領域を剣と共に訃堂より学ぶが良い。この二つが次にまみえ拳を合わせるまでの課題よ。良いな?」

「押忍!やります!私は約束は破りません!」

「良い返事だ!」

 

くしゃくしゃと頭を撫でる東方不敗に響はされるがままだった。

 

 

 

 

 

 

 師を一時的に東方不敗から風鳴訃堂に移された響は以前が遙かにマシと思えるほどのしごきを日々受けていた。

 

『友の頼み故に儂はお主を道楽によるものではなく一つの剣として通用する物となるべく鍛えるつもりだ。』

 

始めに言われたその言葉が思い出されながら響は訃堂の振るった竹刀に吹き飛ばされる。

 

「立て、貴様はその程度で折れる筈はない。あやつの技を納めたのだこれでも儂は貴様を評価しておる。」

「言われずとも立ちますっ!」

「未だ温い目よ、餓狼を宿せ娘よ!」

「っ押忍!」

 

折れかけている竹刀を構え響は所定の位置に戻る。

 

「戦場では恐怖なぞしておる暇など無い。」

「っ!」

 

仕掛けられた初歩的なフェイントを見破った響が訃堂の一太刀を防ぐと初めて防ぐことができたことに喜びが顔に現われる。

 

「痛みへの恐怖は抑えたな。ならば段階を上げるぞ。」

「へ?」

 

そして喜ぶ間もなくボコボコにされた。

 使用した道具の整備を終らせ一時的にとは言え師弟故にということで訃堂と共に夕食を終らせた後に入浴を済ませた響は割り当てられた部屋に戻るともうすぐ流星群イベントが始まることを思い出す。

 

「そうだよ、今日だった!」

 

ダイバーギアを起動すると既にログインしている未来からもうすぐだよとメールが入っており響はそれに直ぐに行くと返事を出すと最近完成させたエクシアウィングビートではなく速度が上回るライトニングフラッグを選択肢GBNへとログインした。

 

 

 

 

 

 

 GBNのロビーへとやって来たヒビキはメールに記載されていた場所に居たミクを見つけると駆け寄る。

 

「ごめんお待たせ!」

「もう、忘れてたのかって心配になったよ。後少しで始まっちゃうから行こ?それに私のガンプラも完成したの。」

「ホント!?ごめんミク私今日ライトニングフラッグで来ちゃったから私のは次に見せるね!」

「楽しみにしておくね。」

 

格納庫に移った二人はそこでライトニングフラッグの横のスローネローズを見る。

 

「この子が私のガンプラ。スローネローズ。」

「綺麗・・・。」

「頑張って塗装したんだよ。」

「うん、凄い伝わってくるよミクの頑張りが。SDで此処まで完成度が高いガンプラ久しぶりに見たよ。」

「ありがとう、ヒビキ。」

 

そしてガンプラに乗った二人はヒロトとイブと約束したエリアに向かっていった。

 湖畔に到着した二人は少し遠くにヒロトとイブを見つけるとガンプラを格納して駆け寄る。

 

「ごめーん!お待たせ!」

「ヒビキが遅れちゃって。」

「大丈夫。まだ時間はあるから。」

 

膝立ちのコアガンダムの近くでそう言うヒロトに二人が安心すると星空を見ていたイブが振り向くと悲しそうに微笑みながら三人を見る。

 

「イブ?」

 

様子がおかしいイブにいち早く気づいたヒロトが彼女の名前を呼ぶとヒビキとミクもイブの様子がおかしいことに気づく。

 

「私、今日みんなで流れ星を見て。明日からもずっと一緒に居たかった。」

「何を言ってるんだイブ。」

「そうだよイブちゃん、まるでこれから死ぬみたいな・・・。」

 

胸から紫色の光を発し苦しみ始めたイブを見て三人の表情が変わる。

 

「ごめんねみんな。私はもうみんなと一緒には居られない。だからお願いがあるの・・・。」

 

呼吸を整えたイブがコアガンダムに手を向ける。

 

「私を消して欲しいの・・・。」

「訳が分からないよイブ!そうだ、そういえば君はどこから来たんだ!?前からずっと気になっていたんだ!」

「何処でもないわ。私はヒロトがううんGBNのみんなのこの世界を愛する気持ちが産んだの。」

 

胸の光を手で押さえながらイブは続ける。

 

「私はこの世界が好き。あの日光の翼という奇跡がみんなの好きで起こったこの世界が好き。だから私は産まれ続けるバグを押さえ込んできた。だけどもう限界みたい、このままじゃ私がGBNを壊してしまう。」

 

世界に稲光が走り竜巻が湖の水を巻き上げ雨を降らせる。

 

「バグが・・・。」

「だからお願いせめてみんなの手で私を消して。」

「イブちゃんを殺すなんてできない!」

 

イブの言っていることを理解したミクが彼女の頼みを断るもイブは首を横に振る。

 

「私は死なない。ただバグと一緒にデータの海に還るだけ。私はこの世界を残したいの妹とこれから産まれてくる子に。」

『ね・・・さん。・・・え・・・さん。』

「ハロ?」

 

足元のハロが機能にないはずの涙を流している事にヒビキだけが気づく。

 

「俺にはできない!イブを消すなんて!嫌だ君ともう会えないなんて!」

「ごめんねヒロト・・・。」

 

三人の背後でコアガンダムがツインアイを光らせ立ち上がるとコアスプレーガンを構える。

 

「っ!コアガンダム!?」

「コアガンダム、私が初めて出会ったガンプラ。この世界をお願い。」

 

雨に濡れたコアガンダムのツインアイから涙のように水が垂れると引き金が引かれる。

 

「イブ!」

「イブちゃん!」

「嘘・・・!」

 

三者三様の悲鳴があがりイブがビームに貫かれるとバグが嘘のように治まる。

 

「イブ!待ってくれ!逝かないでくれ!」

「データの海に還った私はバラバラになるけど、ごめんねヒロト。私をまた見つけて。」

「約束する。俺は君をまた見つけるよ。そしてまた友達になろう。」

 

ヒロトの腕の中で消えゆくイブが三人を見渡すと言う。

 

「貴方達は優しい人。だからこれからも誰かの為に頑張れる貴方達でいてね。」

 

流星群が始まりイブだった光が天へと昇って行くとヒロトの手の中に残っていたイブに送った耳飾りが消滅する。

さらに唐突に訪れた別れに余韻を与えることなく運営からの全体アナウンスがゲームマスターのライブ配信で行われる。

 

『こんばんは。GBNのダイバー達。僕はゲームマスター。緊急告知を行うよ、運営からのね。バグが頻発しているだろう。判明したんだよ、原因がね。』

 

そして上空のモニターにデカデカとヒビキとミクが最近仲良くなった少女の写真が映し出される。

 

『彼女はサラ。原因だね、バグの。そして人間ではないのさ。ELダイバー、そう呼称することにしたのだよ。電子生命体さ、この世界で産まれたね。』

「もしかして、サラちゃんがイブちゃんの妹・・・。」

「イブの妹・・・。」

 

ゲームマスターはGBNの片隅でたった今あった悲劇を知らないが故に続ける。

 

『繰り返すよ、人間じゃないのさ彼女は。故に消さなければならいのだよ、ELダイバーを。連絡をしてくれ、見つけ次第ね。バグの修正のために、僕たち運営も尽力しているからね。』

 

サラを消すとそう言ったゲームマスターはライブ配信を終らせた。

配信が終りゆらりと立ち上がったヒロトがコアガンダムへ向かっていく。

 

「ヒロト?」

「キョウヤさんなら彼女を救う方法を知っているかもしれない。せめてイブの妹だけでも。」

 

バーニアを吹かせコアガンダムはアヴァロンのフォースネストへ向かっていった。

 

「ミク、私達はサラちゃんを探そう!こうやって告知するって事はまだ捕まってないんだ!」

「分かった!二手に分かれた方が良いよね。」

「見つけたら教えて!」

 

ライトニングフラッグとスローネローズもまた飛び立っていった。




あれ、原作よりもきつい呪いが・・・
まあ呪いは祝福になるからマイペンライ
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