機動戦姫ガンダムSG   作:鍋の中の白い奴シラタキ

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バーニングエクスドライブアンリミテッド響凸したけどサ終なんだよね


あなたはそこにいますか

 皆が機体に乗り込みいざ出発という瞬間紫色の閃光がレジスタンスの基地を襲う。

エアブルートなどを含んだヒトツメ達の襲撃を受けたレジスタンス達が移送先に向けて慌ただしく出発していく中ヒロトの機体に乗り遅れたフレディが逃げ惑っていると彼の前にムランが車を急停車する。

 

「乗れフレディ!」

「ムランさん!」

 

車にフレディが乗り込んだのを確認するとムランはアクセルを全開で吹かし車を発進させた。

 カザミは一人出遅れていた。

そこにカザミの後方のエルドラブルートを狙撃したアースリィガンダムが降り立つ。

 

「待てよ!リーダーの俺が前衛だろうが!」

「カザミ、部隊の全面にはメイとパルにヒビキさん達の仲間が向かった。後方はツバサさんとミクさんを含んだ俺達で守るぞ。」

「それ言うためにわざわざ戻ってきたのか?」

「背後から殴られ掛かっていたからな。」

「そんくらい気づいてたっつーの!」

 

背後に迫る敵機に気づいていなかったことを指摘され感情を昂ぶらせたカザミは操縦桿を握り部隊の後方にジャスティスナイトを踊り出させるがそこはスローネローズのGNビットの射線上であった。

ビームが発射される寸前になんとかGNビットの射線を空中のエアブルートに移したミクのおかげでジャスティスナイトには傷はつかなかったが代わりに背後のホバーブルートに撃たれ転倒する。

 

「カザミさん!」

「俺はジャスティスナイト、キャプテンカザミだ!このくらいなんともねぇ!」

「早く起きて!」

「へ?」

 

影がジャスティスナイトに覆い被さるとそこにはモノアイを光らせるブルートがメイスでもってジャスティスナイトを砕こうとしていた。

 

「うぉぉおぉぉおおぉぉお!?」

「はぁ!」

 

そうはならずアストレイ・蛇骨の一閃によりブルートが斬られ爆散する。

 

「ダメージアウトになれば本当に死ぬかもしれないのよ!」

「此処はGBNだ!ゲームだぞ!?」

「カザミ!そうではないかもしれないと私は言っている!なにより立花が彼らがNPDではないと断言した!即ちここには本当の命が息吹いている!」

「だからそれがあり得ないんだって言ってんだよ!」

「あり得ないことはあり得ないと知っておきなさい。」

 

GNビットが舞い部隊に迫っていくエルドラアーミー達が撃破される。

 

「ツバサさん!数がドンドン来てます!」

「今行くわ!・・・カザミこれは紛れもない現実なのよ。ならば貴方はモビルスーツと言う力を持っていることの意味を知るべきだ。」

 

天羽々斬を構えたエルドラアーミーに斬りかかる姿を見ながらジャスティスナイトのコックピットの中でカザミはうつむく。

 

「言ってること全然分かんねぇよ。俺はただGBNでヒーローみたいになりたかっただけなんだよ。」

 

うつむいたことでカザミの目に部隊を離れていく一つの車両の様子が映されるレーダーマップが映る。

 

「この車はムランの奴じゃねぇか。生意気言って道に迷いやがって。」

 

そしてその周囲にヒトツメの機影を表すマーカーが映った瞬間にレーダーにノイズがはしり使い物にならなくなる。

 

「あ・・・。」

「どうしたカザミ!」

「ムランの奴がはぐれちまっただけだ。・・・あんなむかつくだけの奴どうでもいい。」

 

基地から続くヒトツメの群れを排除し追いついてきたアースリィガンダムからのヒロトの通信にそう答えるカザミの脳裏にムランが泣いていると言うヒビキの言葉が蘇る。

 

「行けお前ら!」

「カザミ?」

 

この場に居る機体に通信を繋ぎ叫ぶカザミにヒロトは彼の中で何かが変わっていくのを感じる。

 

「ムランの奴を助けに行ってこいよ!あいつの所に出たのは流れからみて鉄血系だ!」

「わかった、行こう!」

「鉄血系ならビーム兵器しか持たないスローネローズでは役に立たない。ミクは此処でその男のサポートを。」

「わかりました!」

 

アースリィガンダムとアストレイ・蛇骨が先ほどムランの位置が映っていた場所に向かって行く。

 

「ここからさきは通さねぇ!」

「ビットで援護するから前方の敵に集中してください!」

「俺の背中は任せたぁ!!!」

 

GNビットが舞い踊る中をジャスティスナイトがランスを持って疾走する。

 

 

 

 

 

 

 レジスタンスの人々を囮に近道を使用したムランは複数のエルドラレギンレイズの襲撃を受けたことでフレディ共々車外に放り出されていた。

目を回しているフレディを背にムランはあの日と同じように炎の中でこちらを見下ろす機体を見上げる。

 

『どうして・・・どうしてこんなことを!!!』

 

人生の最後に思い出すのがゼルトザームに対して何故裏切ったのかと慟哭をあげた日であることがムランのヒトツメに対する憎しみを深める。

 

「生きているか!」

「レギンレイズ、もう新型をロールアウトしたのか。コアチェンジ!アーストゥマーズ!」

 

しかしエルドラレギンレイズによる追撃が行われる前にアストレイ・蛇骨とマーズフォーガンダムがムランの前に出ると迎撃を始める。

 

「何故、私は彼らを・・・。」

「それが、ビルドダイバーズにレイディエントフォースだからです!」

 

回復したフレデイがエルドラレギンレイズと戦う二機のガンダムを見ながらムランにそう言う。

 

「あの人達は僕とストラの頼みに危険を承知でやって来てくれたんです!それにビルドダイバーズの皆さんはちょっと変な所はあるけど僕の誇らしい仲間です!カザミさんだってヒトツメに怯える人達を自分が全部蹴散らすから大丈夫だって励ましてくれてたんです!・・・は!僕創造主様達を仲間だなんて生意気なことを!」

「ガンプラ乗り、彼らはあの男も。そんなことを言われたらもう一度信じてみたくなってしまうじゃないか・・・!」

 

最後のエルドラレギンレイズを撃破したマーズフォーガンダムがフライトユニット状態のアースアーマーに捕まる。

 

「二人は早く中継地点に!」

「ヒロトさんはどうするんですか?」

「俺は、カザミ達を助けに行く。」

 

ヒロトがフレディにそう言った時、カザミとミクが居た地点に通常よりも巨大なエルドラブルートが降り立つ。

直後に起こった爆発を見て二機は駆けていった。

 

 

 

 

 

 

 先ほど見た動画のν-ジオンガンダムのようにジャスティスナイトは巨大ブルートに鷲掴みにされ機体が軋み悲鳴をあげていた。

しかしカザミは自身の事よりも近くの転倒した車をスローネローズの手を借り戻したレジスタンスを見て叫ぶ。

 

「お前らは先に行け!」

「でもそれじゃ!」

「俺を誰だと思ってやがる!俺はビルドダイバーズのリーダー!キャプテンカザミだ!」

「助けに戻ってくる!」

 

エルドラホバーブルートを迎撃しながらレジスタンスと共に去りゆくスローネローズから視線を前に戻すと巨大ブルートの後ろからエルドラドートレスが飛び立っていく。

 

「なっ!?」

 

身を投げうった足止めが無駄だと思い知らされたカザミは砕けていくジャスティスナイトの中でうなだれると自然と涙がこみ上げてくる。

 

「なんもできないのかよ、俺は・・・!」

『いいや、まだ終わりじゃない!』

「キャプテン・・・ジオン・・・。」

 

何故か再生される負け回の続きでボロボロになりながらも立ち上がるキャプテンジオンは折れぬ正義を吼える。

 

『なぁにふざけたことを言ってやがる!』

『ふざけてなどいないさ、私の胸に灯る炎がガンプラ魂は燃え盛っているからだ!』

 

動画の中で軋みをあげながらもジオニックソードを支えにν-ジオンガンダムが立ち上がる。

 

『そしてそれは君にもあるはずだ!』

「俺にも・・・!」

 

カザミの肩に手が置かれ振り返るとそこにはキャプテンジオンが居た。

 

『そうだ、燃やせ君のガンプラ魂をそして思い出せあの絶望の中で見た焔が如き輝きを!』

「キャプテン!」

 

記憶の中の恐怖により蓋をされた数年前の光景が蘇る。

 

「そうだ、俺はあの日ノイズから逃げていたんだ。天羽奏に助けられた!俺はあの日から誰かのヒーローになりたかった!守ってやるっ!俺が此処に生きる奴らをヒトツメから!」

 

ツインアイを輝かせたジャスティスナイトが巨大ブルートの手を破壊すると地に降り立つとランスを拾いあげるとスローネローズに狙いを定めるドートレスに迫り背後から串刺しにし撃破する。

ランスを逆手に持ったジャスティスナイトがバックパックよりエルドラドートレスとエアブルートを出撃させる巨大ブルートに向き直る。

 

『マナー違反に、アクシズ落とし!』

「守ろう!心の南極条約!」

 

ランスが光り輝きジャスティスナイトがそれを投擲する。

 

「ジャスティス!メテオォォォオオォオォオ!!!!!」

 

無数に分裂したランスが巨大ブルートごとヒトツメ達を一掃する。

 

「今のは。俺の必殺技?」

 

ディスプレイには必殺技の名前の入力欄が表示されていた。

 

「あれは、奏の・・・。あの男も奏が守った者の一人だったのね。」

 

到着した頃には敵の最大戦力をズタボロになりながらも撃破したカザミを見てツバサが先ほどの光景を見ていたのかそう呟く。

 

「カザミさん、なんか凄いのが居ましたけど!」

「お前が一人でやったのか?」

「おせーよお前ら、俺が全部蹴散らしてやったよ。ま、リーダーはやっぱ俺って事だ。ヒロトお前なんかねぇのかよ。」

 

前方に展開しているヒトツメを撃破し後方に援護に来たパルとメイにそう言いながらカザミがヒロトにサジを向ける。

 

「お前のガンプラも嬉しそうだ。」

「なんだよそれ。」

「いや、俺にはそう見えたってだけだ。」

 

ずれた回答をするヒロトにカザミが思わず噴き出しているとグシオンスノーホワイトを連れたスローネローズが戻ってくる。

 

「あのでかいのは?」

「俺が倒したぜ。」

「だけどお前ボロボロじゃねぇか。」

「ヒーローはボロボロになるもんだ。」

 

茶化すクリスにカザミがそう帰していると全機のコックピット内にアラートが響くと空から二機の機体が降り立ち砂煙が上がるとウィングビートが殴り飛ばされグシオンスノーホワイトに衝突する。

 

「ミク、ドッキング!」

「ヒビキ!?」

「早く!」

「分かった!」

 

砂煙が晴れていく中スローネローズが0ライザー形態になるとウィングビートと合体する。

 

『GNドライヴ同調!』

「お前、急に居なくなったと思ったら何処行ってやがったんだよ。」

 

クリスの問の答えは砂煙の中から現われた黒いガンダムが答えとなる。

 

「こいつは、まさか!」

「ゼルトザームか・・・。」

 

ツバサが現われたガンダムの名を告げると共にウィングビートがゼルトザームに組み付く。

 

「ストラ、ちょっと危ないけどごめん!」

「俺は大丈夫!だってレジスタンスだから!」

 

ウィングビートが抵抗するゼルトザームに組み付きながらコックピットの中でヒビキは瞳を金に輝かせると叫ぶ。

 

「トランザムバースト!」

 

二基のGNドライヴの同調により発動したトランザムはイノベイターの求めに応じトランザムバーストとなり辺りを包み込む。

初めての現象に戸惑うビルドダイバーズの面々を置いてヒビキは量子空間ないでありながら眠り続けるゼルトザームのパイロットに語りかける。

 

「貴方はなんでこんなことを!」

『不明な接続を確認。』

 

無機質な声がゼルトザームのパイロットから発せられるとヒビキの脳に莫大でありながら無為な情報が叩きつけられる。

 

「あぁあぁぁあああ!」

 

血を目や口から流しながらヒビキが倒れる事でトランザムバーストが終了する。

 

「ヒビキ!?ヒビキィ!!」

「ヒビキさん!起きてヒビキさん!」

 

ミクとストラがヒビキに呼びかけるも彼女はコックピットの中で倒れ伏しているとヒビキを危険と判断した何かがゼルトザームを操り最大威力を誇るランチャー起動する。

 

「この馬鹿はあたしが運ぶ!逃げるぞ!」

 

発射されたランチャーに武装を犠牲にすることでなんとか一行は逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 ゼルトザームから逃げ出した一行はレジスタンスの中継地点に居た。

医務室から戻ってきたツバサにミクが駆け寄る。

 

「ツバサさん、ヒビキは!」

「案ずるな、先ほど目を覚ました。今は大事を取って寝かせている。」

「良かった。」

「良くねぇ・・・。」

 

近くの岩を叩いたカザミの言葉に皆の視線が集まる。

 

「なんだよあれは、普通じゃねぇだろ。」

「確かにあのパイロットは普通ではなかった。だがシドー・マサキだ。」

「?シドー・マサキ?」

「私たちよりも先に此処に来ていた者だ。」

「俺達よりも、てことはそいつがムランの奴が言ってた裏切り者か!」

 

ダイバーをムランが信用しない理由にカザミが納得しているとフレディが何かを手に駆け寄ってくる。

 

「みなさーーーん!!!」

「フレディか。どうしたんだ。」

「ムランさんがこれを皆さんにと!」

 

フレディが持っていた物をヒロトが受け取る。

 

「これは?」

「逆転の鍵だそうです!」

「逆転の鍵・・・。」

 

菱形の謎の物体がどうやらヒトツメ達に対する逆転の鍵であるようだ。

 

 

 

 

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