機動戦姫ガンダムSG   作:鍋の中の白い奴シラタキ

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滅ぼし合う以外に

 脚部スラスターによる加速が乗ったディスネンスガンダムの斬撃をエレクライトガンダムが剣で受け止め即座に弾くと返す刀で斬り返すが剣が絡め取られディスネンスガンダムの肩から覗いたキャノンから放たれたミサイルランチャーに吹き飛ばされる。

 

「ぐぅ!」

『これは完璧な貴女達。侵略者を討ち滅ぼす剣。』

「違う!シンフォギアは誰かと手を取り合うためにある!」

 

ガントレットを変化させた槍をディスネンスガンダムが天に放ち槍の雨を降らせる。

降り注ぐ槍を回避しながらエレクライトガンダムとユーラヴェンガンダムがディスネンスガンダムに剣とコアサーベルを構え迫るとディスネンスガンダムの肩アーマーが開き水晶の鞭が現われそれが蛇のように二機に襲い掛かる。

 

「ヒビキ!こいつは貴女達をコピーしてるはずだ!簡単で良い特徴を教えてくれ!!」

「赤が遠距離!青と黄が近距離!以上!」

 

敬称をつけることも忘れて問うてくるヒロトに要求通りヒビキは簡単に答える。

弾かれた鞭がバラバラになり水晶の一つ一つが宙を舞いビットになりオールレンジ攻撃を仕掛ける。

 

「エレクライトトランザム!」

「エレクライト、スイッチオン!」

 

稲妻と化した二機のガンダムがオールレンジ攻撃をかいくぐりディスネンスガンダムと斬り合い互いの装甲の削っていく。

ビットがある分ディスネンスガンダムが優勢かに思えたが遅れて到着したスローネローズリペアードがGNミサイルファングがビットを撃ち落とすとヒトツメを倒すためにGNジャベリンを振るうスローネローズリペアードの元へと戻っていく。

 

「みんな!」

「お前らはそいつの相手に集中してろ!雑魚はあたしらがやる!」

 

三連装ガトリングをフラウロススターティアーズに撃たせながらクリスがヒビキとヒロトに目の前のことに集中しろと告げる。

 

「了解クリスちゃん!」

 

エレクライトガンダムの背部ウィングが展開しフェイスガードが展開するとツインアイが輝く。

 

「オルタネーター・・・フルドライブ!!」

 

GN粒子が噴き出しヒロトに自身がどう動くつもりなのかをラグ無しでヒビキが伝えディスネンスガンダムへと突撃する。

作戦を了承したヒロトがコアサーベルからビームシュートライフルU7に持ち替える。

 

「貴女が作るアルスの隙を狙い撃つ・・・!!」

 

エレクライトシステムによって発生する高エネルギーが改修されたコアガンダムⅡによって殆どロスを生むことなくビームシュートライフルU7に充填されていく。

残像を発生させながらディスネンスガンダムへと斬りかかりながらヒビキはアルスに語りかける。

 

「もうこんな争いはやめようよ!貴方はエルドラを侵略者から守ったのなら、貴方が守った古き民が遺したストラ達山の民も守るべきものの筈だ!」

『あれらは侵略者です。私は託されたのですエルドラを守れといつかまた会えるその時まで。』

「なんでわかってくれない!」

『理解できません。貴女はこの者とまた会うために待っていたのではないのですか?ならば私の邪魔をする理由はないはず。』

 

アルスの姿がヒビキの父親である立花洸の姿に変わりそれを見たヒビキの手元が狂いエレクライトガンダムが地面を砕くとディスネンスガンダムがパワージャッキを展開しエレクライトガンダムに急接近すると宙にかちあげると脚部に展開した刃でエレクライトガンダムの装甲を蹴り裂き踵落としをくらわせ地にめり込ませる。

 

「まだ溜まってない・・・だけど!」

『まだよ、ヒロト。彼女を信じて。』

「イブ!居るのか、俺の近くに!」

 

コックピットの中を探すが当然の如くそこにはイブの姿はない。

 

『惑わされんな!あれは本物じゃねぇ!』

「分かってるけど!」

 

動揺から回復したヒビキが操縦桿を操作しエレクライトガンダムを踏みつけているディスネンスガンダムの脚にライトニングフィンガーを叩き込み破壊し機体のバランスを崩させると蹴り上げる。

 

「ヒロト!!」

「ああ!」

 

姿勢制御を行い背部キャノンを展開しビームランチャーを放とうとしているディスネンスガンダムにユーラヴェンガンダムがビームシュートライフルU7の照準を頭部に定める。

 

「・・・オルタネーターフルドライブ!プラネットフォーウラヌス!」

 

引き金が引かれ稲妻を纏ったビームが放たれディスネンスガンダムの放ったビームランチャーを打ち破り上半身を蒸発させると残った下半身が地に墜ちる。

ディスネンスガンダムの撃破と共に二機のガンダムがエレクライトシステムによるオーバーロードによりアーマーが焼き切れ使い物にならなくなりアーマー内部のコアガンダム自体も出力の最大解放による機体機能の低下が襲う。

 

「他のヒトツメは・・・。」

 

アースリィガンダムにコアチェンジし皆がヒトツメを押しとどめていた場所を見るとそこでは最後のヒトツメの一団にフラウロススターティアーズが砲撃モードとなりレールガン『ギャラクシーティアドロップ』を放ち撃破しているところであった。

 

「ヒロトこっちは終ったぞ!」

「こっちもなんとか終らせた。」

 

エレクライトアーマーをパージしたコアガンダムGのコックピットの中でアルスが擬態した偽物であっても久しぶりに見た懐かしき父に郷愁を抱く。

 

「私はお父さんに会いたいのかな。」

『それが分かるのは母さんだけだ。冷たいけどあたしはそこら辺に口出しできない。』

「そうだね、私が決めることだよね。」

 

ヒトツメの全滅を確認したヒビキは皆と同じく避難民の無事を確認しに行った。

ミクとパルはクアドルンの翼の設計図を詰める為に神殿に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 静止衛星の修復が進んでいく基地の中枢部にてアルスはGBNと二課のデータベースにアクセスし様々な情報を収集していた。

 

『何故、あれは完璧だったはず。何故、敗れたのです。』

 

先の戦闘における敗北を受け入れる事ができずにアルスはより強力な機体を生み出すべく電子の海を漁る。

 

『・・・またいつか、会える日まで。』

『いつかとは、いつなのです。』

 

かつて自らを生み出した創造主から送られた最後の言葉が不意に呼び起こされた。

 

 

 

 

 

 

 神殿に置いて元の世界に帰るならば此処ならアルスの妨害を受けないとクアドルンに言われたヒロト達は帰れないというリスクが無くなったことにひとまずの安堵を覚えた。

安堵したからかカザミは最近ずっと気になっていたことをヒロトに聞く。

 

「なぁヒロト、お前がずっと言ってるイブってのは誰なんだ?」

「彼女は・・・。」

「ああいや、言いにくいなら別に言わなくても良いんだけどよ。」

「いや、隠し事はしたくない。俺達は仲間、なんだろ。」

 

そう言うとヒロトはカザミを連れ神殿の外に出て行く。

出て行く二人を見たメイはヒロトが何やら普通とは違う雰囲気であると見ると設計図を完成させて一息ついているパルと手持ち無沙汰なフレディを連れて二人を追っていく。

 

「メイさん?どうしたんですか急に?」

「お前達も知っておいた方が良いと私がそう思ったからだ。」

「何をですか?」

「行けば分かる。」

 

釈然としないパルとフレディであったが二人は黙ってメイに連れて行かれた。

 さきの戦闘においてアルスに戦いをやめるように言ったヒビキがクアドルンに聞く。

 

「クアドルンさん、アルスを滅ぼす以外に道はないのかな。」

「それは新しき民に今まで自分達を殺してきたヒトツメと共に生きろと言っているようなものだ。」

「貴女が殺しを望まない者だというのは短い間であったが分かる。だが、私はアルスを受け入れることはできない。多くの同胞の命を奪い、友をマサキを傀儡としたアルスを受け入れることなど。」

「ムランさん。だけど私は殺されたから殺すなんてただむなしいと思うんです。」

「それも一つの真理なのだろう。しかし多くの者がアルスに対して恐怖を抱いている今私の感情抜きに共存は難しいと言わざるをとしか言えない。」

「ヒビキさんのそのあり方は俺は格好良いと思うでも、目の前で大勢の命を消えるのを見せられて手を繋ぐのは難しい。」

 

アルスを滅ぼさない道はないのかという物を難しいと言われたヒビキはそれでもとつづける。

 

「ごめん、軽率だった。でも誰とでも手を繋いでわかり合いたい気持ちは二人にも持ってて欲しいんだ。」

「憎しみを超えることができればそうもあれるのだろうな。」

 

散っていった者達を思い出しながらムランはそう言った。

 屋外に出ていたビルドダイバーズが戻ってくるヒロトとカザミはどこかすっきりした顔をしておりメイはいつもと変わらなかったがパルとフレディは顔を真っ赤にしていた。

心此処にあらずな二人に気づいたクリスが二人に近寄る。

 

「どうしたんだよお前ら。」

「ク、クリスさんには早いと思います!」

「いきなり何のことだよ!?」

「ストラにも早いと思う!」

「なんで俺が出てくるんだよフレディ!」

 

わざわざ聞いたクリスだけではなくまさかの流れ弾がストラにもヒットすると彼は何があったのかが気になり始めフレディを捕まえて隅に行きそれを聞き出すと顔を赤くする。

 

「あ、あの二人が?」

「あれは間違い無くそうだよ。」

 

そしてそれを見たクリスがパルに詰め寄る。

 

「本当になにがあったんだよ!」

「早いですよ!」

「だからなにがだよ!」

 

肩を掴まれ揺さぶられながらパルは先ほどイブの事を語り終えたヒロトが目尻に溜めた涙をキスで吸い取ったメイを思い出し更に顔を赤くする。

 

(メイさんって以外と大胆!・・・僕も将来に向けてああいうこと覚えないといけないのかな。)

 

パルの思考はオーバーヒートしていた。

 

「だから何があったんだよー!」

「早いです。」

「ストラお前もか!」

 

ストラにも早いと言われるクリスであった。

 

 

 

 

 

 

 ダイバー達がログアウトし地球に戻っていった後に訪れた夜にヒトツメによる襲撃をある村は受けていた。

 

「慌てずに誘導に従ってくれ!」

「みんなこっちだ!」

 

地上に戻ってきていたムランとストラが避難誘導を行いレジスタンスがヒトツメに応戦していると空から一条の光が放たれヒトツメの集団の一角が消し飛ぶ。

 

「まさか!」

 

ゼルトザームがレジスタンスとヒトツメの間に降り立つ。

その顔は黒く染まっているがゼルトザームへと改造される前のガンダムテルティウムの顔を半分覗かせていた。

 

「逃げ・・・ろ・・・!俺が、俺が居るうちに・・・!」

 

半壊したランスを手繰りゼルトザームがヒトツメへと攻撃する。

 

「マサキ!私だムランだ!」

「ムラン・・・!俺は、すまない・・・!俺はぁ・・・。ぐぅうぅう!!」

 

ゼルトザームのツインアイが青から紫へと変わっていくが自らの頭部を殴りつけ辛うじて正気を保ったシドー・マサキが叫ぶ。

 

「逃げてくれぇ!!」

「ビルドダイバーズとレイディエントフォースが必ずお前をアルスから解放するそれまで堪えてくれ!行くぞストラ。」

「は、はい!」

 

村民とレジスタンスが村から避難し車に乗り遺跡へと向かっていると閃光が発せられ村が消し飛ぶ。

 

「マサキ・・・。」

 

村だった場所からゼルトザームが西へと向け飛び去っていった。

 

 

 

 

 

 

 ミクとパルそしてヒロトとヒビキがダイバールックをハロにしログインしてクアドルンの翼をガンプラを使い修復しているとジャスティッガイによって神殿に来たマイヤが昼食を用意してきたことで作業を一時中断して昼食となる。

聖獣クアドルンに憧れを持っていたマイヤがクアドルンに自らの手料理を褒められ舞い上がる一幕もあったりした。

 そんなことがあって翌日、衛星砲が撃たれるまでの猶予が残り四日となった日。

ヒナタからシドー・マサキの容態が急変しいつ死んでもおかしくないと聞いたヒロトはハロでログインしていたパル、ヒビキ、ミクに通常のダイバールックでログインするように言い三人がログインし直すとエルドラへと向かう。

 クアドルンの翼の最後の仕上げをパルとミクに任せ他の皆は地上に降りムランと合流する。

 

「マサキは西へと飛び去っていった。改めて頼むマサキを救ってくれ。彼は今も苦しんでいる。」

「約束します。俺達が助けます。」

「頼んだぞ皆。」

 

見送られ川辺に止めていた機体に向かい見慣れないアーマーを伴いログインしてきたヒロトとヒビキにカザミが聞く。

 

「それが言ってたアーマーか?」

「ああ、元々は鉄血系のモビルスーツを想定したアーマーだがゼルトザームの強度を考えるならちょうど良い。クアドルンが言っていた右腕あれがシドー・マサキをエルドラに縛っているならこれで破壊できる。」

「私のこれは超近接特化だからね。どれだけ硬くても殴って壊すっ!」

「確かにヒビキは徒手空拳が最も優れているわね。」

「もっと褒めてくれて良いんですよツバサさん。」

「あまり調子に乗らない。」

 

ヒビキがツバサにたしなめられ場の空気が少し和むと全員が機体に乗り込み西へと向かっていった。




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