ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話   作:主義

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ROF-MAOとスタッフ

 

スタッフという仕事の中には放送の必要なものを用意するのも仕事のうち。

 

 

「それでなぜ四人が一緒に来ているんですか?」

 

 

「面白そうだったので」

 

「へぇ…こんなのもあるんだ」

 

「甲斐田!これ買おうぜ!」

 

「え…これですか?」

 

加賀美さんだけは返答に答えてくれたけど他の人たちはそれぞれ。

 

 

 

 

加賀美さん、剣持さん、不破さん、甲斐田さんの四人グループこと『ROF-MAO』と一緒に大型ショッピングモールに来ていた。もちろん買い物をする予定は僕だけ。でもなぜかそれを聞きつけてきた四人も一緒に来てしまった。

 

 

「皆さんは目立つんですから変装ぐらいしてきてくださいよ」

 

四人は何も変装すらもせずに来てしまっている。巷では有名になってきているんだから少しぐらいは変装をしてもら得れないとバレちゃうかもしれない。最悪、バレた時にどうやって誤魔化すかも考えておかないと。

 

 

「大丈夫っしょ。誰もオレたちのこと見ていないって。スタッフさんは心配し過ぎ」

 

 

「そんなことないですって」

 

不破さんは危機感というものが皆無なのか…ただの能天気なのか。

 

 

「まあ…買い物もそこまで掛からないだろうし大丈夫じゃないですか?」

 

 

「それにもしバレそうになったら我々で上手く嘘を付くので」

 

剣持さんと加賀美さんは冷静な方々なのでいざという時は頼りになる。いざという時はスタッフの僕がタレントさんのことを守らないといけないんですけどね。

 

 

商品を選んでいると甲斐田さんが僕の隣にまで来て僕にだけ聞こえるぐらいの声で話し掛けてきた。

 

 

「それにしてもあれからも星川さんは…あんな感じなんですか?」

 

 

「そうですね。星川さんは変わらないですね」

 

星川さんがなぜあそこまで僕のことを気に入っていくれているのか分かりませんが…。別にタレントさんに好かれるのは悪いことではないんだけどあんまり密接になるのは望んでいないというのが正直なところなんですよね。

 

 

「やっぱりそうなんですね。あの星川さんの執着はちょっと異常な感じでしたし。僕も星川さんと知り合ってそれなりに経ちますけどあんな星川さんは初めてみたかもしれません」

 

 

「甲斐田さんでもそうなんですね」

 

僕よりも早くにじさんじに入っていた人が言うんだとしたら…やっぱりあの星川さんはちょっとおかしかったんだなぁ。

 

 

「はい、あんな星川さんは初めて見ましたよ」

 

 

「でも星川さんも悪気があってやってきているわけではないのであんまり邪険に扱うに扱うわけにもいかないんですよね。それにタレントさんに嫌われているよりも好かれている方が色々と仕事的にもやりやすいですしね」

 

仕事をする上でタレントさんとはそれなりに良好な関係を築いておかないとやっぱりいいものを作り出すこともできない。

 

 

 

「スタッフさ~ん」

 

急に呼ばれて振り返ると不破さんがこっちに向けて手を振っていた。そして振っている手にはなにかが握られている。あの感じだと不破さんは来てくれるのを待っている感じなのかな。

 

 

「じゃあ甲斐田さん、選ぶのをお願いしてもいいですか?」

 

 

「いいっすよ」

 

 

「ありがとうございます」

 

僕は一先ず、甲斐田さんにお願いをして不破さんのところに行くことにした。近づいていくと少しずつ握られているものの正体が分かって来る。

 

 

「なんでモ○スターボールを持っているんですか?」

 

たぶんおもちゃ売り場に売られているものだと思う。それが売られていること自体は別におかしくないけどそれを高らかに突き上げるように持っている不破さんが分からない。

 

 

「なんか手にピッタリあったんすよ」

 

 

「だから持ってるんですか?」

 

 

「そうっすね」

 

この感じだと不破さんはこのモ○スターボールを買うのかな。別に個人のお金で買う分は僕に関係ないのでいいんですけど。あれを何で使うんだろうか。

 

 

「不破さんって苦手なものありますか?」

 

 

「苦手なものはないかな」

 

 

「ほんとにないんですか?」

 

 

「ないっすね」

 

 

「分かりました」

 

罰ゲーム用のものも用意しなくてはならない。辛い系、苦い系などなど。罰ゲームになりそうなものを適当に買っているもののどうせならそれぞれが苦手なものにしようという考えに至った。

 

でも不破さんは苦手なものをないと言われてしまったのでこれはダメかな。やっぱり大衆的に無理そうなものを用意するのが無難でいいかもしれない。失敗もないですし。

 

 

「それで不破さんはなんで僕のことを呼んだんですか?」

 

 

「ああ、それはただ呼びたいなぁと思ったから」

 

 

「え、ただそれだけ!?」

 

 

「それだけです」

 

てことは意味もなく呼び出されたということですね。僕は踵を返して甲斐田さんの元に帰ろうと一歩踏み出したところで後ろから誰かに飛び乗られた。

 

 

「…ふ、ふわさん!?」

 

 

「やっぱりスタッフさんって筋肉すごいっすね」

 

 

「いやそんなことよりもなんで僕の背中に飛び乗って来たのかを聞いているんです」

 

 

「え、おもしろそうだから」

 

 

「下ろしますね」

 

さすがに成人男性をおんぶするのはキツイ。明日辺りに腰に来たとしてもおかしくないだろう。

 

 

「え~~」

 

 

「え~じゃないですよ。もう大人なんですから」

 

それから不破さんが下りないと子供の用にぐずるので甲斐田さんのところまで運んで下ろした。

 

 

 

「スタッフさん、来てくれませんか?」

 

 

「なにか問題でありましたか?」

 

もしかしてバレてしまったとかだろうか。そしたらかなりマズいかも。

 

 

「…ちょっと来てください」

 

剣持さんはあんまり詳細については話さなかった。僕はそんな剣持さんの後に付いていくと…おもちゃ売り場についた。そしてそこで僕の目の前に映り込んでいたのは…子供の用にはしゃでいる加賀美さんの姿があった。加賀美さん僕たちの方を見ると掛けてきて剣持さんに声を掛ける。

 

 

「剣持さん!これ面白そうじゃありませんか!?」

 

 

「…あ、うん…そうだね」

 

 

 

 

 

「スタッフさんもこれカッコいいと思いませんか!?」

 

 

「…そうですね」

 

加賀美さんが持っているのは小学生ぐらいの子が好きそうなロボット。僕はあんまりカッコいいとかは分からないけどここで否定すると加賀美さんに悪い気がした。だって今の加賀美さんは子供のように目を輝かせている。こんな純粋な目をしている大人はそうはいない。

 

 

「やっぱりスタッフさんも分かりますか!!!」

 

 

「そうですね」

 

 

「じゃあこっちのやつもいいですよね」

 

また加賀美さんは新しいおもちゃをどこからともなく持ってきた。こうなってしまった加賀美さんを止めるにはどうすればいいんだろうか。それとも熱が冷めるまではほっとく方がいいのかもしれない。

 

僕は剣持さんに尋ねて見ることにした。

 

 

「こうなったらどうすればいいんですかね?」

 

 

「元々、社長はこういうところがあるんですよ。社長も普段は大人っぽい感じですけど中身は子供なところもあるんです」

 

 

「そうなんですね」

 

加賀美さんと言えばしっかりしているというイメージだった。だから予想以上に今回のような加賀美さんを見るのは初めて。

 

 

そこで僕は一つだけ疑問に思ったことを聞いてみることにした。

 

 

「そう言えば剣持さんはなんで僕のことを呼んだんですか?」

 

 

「スタッフさんならこの状況を簡単に打破してくれると思って」

 

 

「剣持さんは僕になんの期待をしているんですか。僕にそんなすごい力はないですよ」

 

 

「…いや、スタッフさんは案外すごい人だと僕は思ってますよ。天宮にも魔使にも好かれてますしね」

 

最後の方は剣持さんの私情の恨みが籠っている気がしたけどそれは気の所為かな。

 

 

「でもこの感じだと加賀美さんの好きなようにさせて大丈夫なんじゃないですか。加賀美さんも大人ですし好きなものを買う分には問題ありませんし」

 

さすがに経費とかで落とされるという話になればかなり問題だけど自分のお金で買う分は個人の自由。

 

 

「まあそうなんですけど。こんな状態の加賀美さんが続くといずれバレるんじゃないかと思うので」

 

 

「た、たしかに…」

 

今の加賀美さんの盛り上がり用を見るとその可能性はゼロではない。ここはなるべく穏便に加賀美さんのことを収める必要があるかもしれない。

 

 

「加賀美さん」

 

 

「はい、どうしたんですか?」

 

 

「このロボットを買ってあげるのでしばらく僕の近くから離れないでください」

 

近くに居てさえくれれば加賀美さんがちょっと暴走したとしてもすぐに止めることが出来る。

 

 

「わかりました!」

 

今日の加賀美さんはいつもの加賀美さんと同じと考えない方がいいのかも。ちょっと幼児退行してしまった加賀美さんと考えた方が。

 

 

 

そしてロボットを買ってそれを加賀美さんに渡した。店員さんはそんな光景を驚いた顔をしながら見ていた。成人男性が成人男性にロボットをプレゼントしているという光景を見ることはあんまり出来ないと思いますしね。

 

 

 

 

 

 

それから甲斐田さんや不破さんのことを回収して必要な物だけ買って帰路に付く。さすがに長居するのはあんまり良くない。この感じだといつバレたとしてもおかしくないですし。

 

「剣持さんはなにか買わなくて良かったんですか?」

 

剣持さん以外のお三方は色々と買っている。加賀美さんも僕がプレゼントした以外のものを買っていたり、不破さんと甲斐田さんに限っては知らぬ間に購入を済ませていたようで何を買っているのかも分からない。でもそれぞれ自腹なので…僕としてはいいんですけど。

 

 

「僕は欲しいものありませんでしたし」

 

 

「そうですか…」

 

やっぱり剣持さんは落ち着いている。前もこんな印象を抱いた気がするけど…。

 

 

「スタッフさんってなにか趣味とかあったりするんですか?」

 

「趣味ですか…」

 

そんなことを聞かれるとは思っていなかったので…すぐに答えることが出来なかった。

 

 

「剣持さんはあるんですか?」

 

 

「僕はこれといってないかもしれないですね。何でも見ていたりしますし、広く浅く色んなことに興味があるので」

 

 

「剣持さんらしいですね」

 

 

「僕も剣持さんと同じ感じですけど……強いてあげるのなら遊園地巡りとかですかね」

 

 

「え、遊園地ですか!?」

 

 

「ちょっとおかしいですかね。もう二十代なのに…」

 

 

「い、いやそういうことじゃないですけど」

 

 

「昔から遊園地が好きなんです。両親からよく連れてってもらったこともあったんで。そしたら遊園地にハマってしまって高校時代もよく友達とか一人で行ってましたよ」

 

本当に遊園地に関しては数えきれないほどの回数いった。友達たちからは「お前どんだけ遊園地が好きなんだよ。狂ってるぞ」と言われたぐらい。

 

 

「へぇ…そうなんですね」

 

 

「なんか…ちょっと怪しい顔をしていませんか?」

 

 

「してないですよ」

 

明らかにさっきの剣持さんは悪い顔をしていた。まるでなにか企みを思い付いたかのように。

 

 

 

そんな感じの会話をしながら僕たちは事務所へと帰っていくのだった。

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

控室で時間を潰している大神ミオの元に白上フブキがやってくる。

 

「ミオ、きいた!?」

 

 

「な、なにが…」

 

 

「社員さんがよく来る場所があるんだって!」

 

 

「え、どこ?」

 

 

「キャバクラ」

 

 

「…え…ど…」

 

 

「キャバクラ」

 

 

「…まじなの?」

 

 

「まじ。ちょこ先が色々と情報収集をしてくれたらしいんだけどね。そしたらそういう人ならキャバクラで会ったことがあるんだって」

 

 

「その情報は信用できるの?」

 

 

「うん。ちょこ先が言うには一人や二人じゃないんだって。たくさんの人がキャバクラで社員さんのことを見たって言ってるらしいし」

 

 

「…そっかぁ…」

 

大神ミオは少し悲しそうな顔をしたがすぐになにかを決心したような顔に変わった。

 

 

「行くよね、ミオ?」

 

 

「そうだね。その情報が本当だとしたら社員さんに会えるチャンスだし。言いたいことはたくさんあるから」

 

 

「うん、そうだよね」

 

こんな会話が控室で繰り広げられていた。

 

 




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主人公は誰かと結ばれて欲しいですか?

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