ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話   作:主義

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最近の日常

少しずつ仕事にも慣れてきて…この環境にも慣れてきた。同僚と飲みに行ったり…極稀に男性ライバーさんと飲みに行ったりとそれなりに充実している。仕事は決して簡単ではないもののそれなりにやりがいのようなものが出来てきて、一生懸命仕事に励んでいる。

 

 

 

 

 

 

「一回…休もう」

 

昼休憩の時間になったので喫煙室でタバコを吸う。最近はタバコを吸う人もかなり少なくなったことがあるのか、にじさんじの社員の方はあんまりタバコを嗜むような人でもないのか、喫煙室は僕一人だけ。

 

 

「止めたいだけど…止められない」

 

タバコには中毒性があるというがそれは本当のことで…止めたくても止められない。このままだと肺がんになって早い内に死ぬ可能性だってあるのは分かっているんだけど…。

 

 

「それにしてもホロライブの皆さんの方は大丈夫かなぁ」

 

さすがに逃げるように退職してしまったのでかなり負い目はある。仕事に関してはキッチリと終わっているし、上司にはちょっと前から「退職」するという話はしていたので迷惑は掛からないと思うけど、やっぱり心配なのは変わりないですし。

 

 

「あれ、あなたもここに?」

 

 

「あ、レオスさん」

 

レオス・ヴィンセントさん。エデン組と呼ばれるグループの一人でマッドサイエンティスト。そして何よりもライバーさんとしてはそんなに多くない、喫煙者。

 

 

「…皆さんがあなたのことを呼んでいましたよ。行かなくていいんですか?」

 

 

「呼んでいた?」

 

 

「はい、何か用があるようでしたけど…」

 

 

「そうですか。それじゃあ、この一本を吸い終わったら行くとします」

 

レオスさんは僕の隣に腰を下ろしてタバコを吸い始めた。この一本を吸っている間が至福の時。何も考えずに…吸うことが出来る。これほど素晴らしいことはない。

 

 

そんな時、僕の頭の中に一つ聞きたいことが思い浮かんだ。

 

「…レオスさんって…幸せですか?」

 

 

「と、唐突になんですか?」

 

 

「いや、ちょっとお聞きしたいと思いまして」

 

 

「…幸せですかね。同期にも…リスナーにも囲まれてますしね。タバコも吸えますし」

 

なんで最後の一文を付けたとしてしまったのだろうか。前の文章だけであれば普通に終われたのに。最後の付け足してしまった所為で…ちょっと台無しですね。

 

 

「そうですか…」

 

 

「そう言う、あなたはどうなんですか?」

 

 

「ぼくですか……僕は分からないんですよね。よく幸せな人間ほど自分が幸せなことに気付かないと言いますが、僕は一度たりとも『幸せ』だと思ったことがないんです」

 

『幸せ』の定義は人それぞれ違う。些細なことでも幸せを感じれる人が居れば、感じれない人がいる。それは当たり前のことでそれぞれの価値観が存在するのですし。

 

 

「だから、心の底から『幸せ』だと思いたいんです。自分はとっても恵まれているんだと…」

 

そう思えたら…自分がこの世界に生まれてきた意味というものも少しは…。

 

 

「…まあ、いいんじゃないですか。人間なんてそんなもんだと私は思いますけどね」

 

 

「そうですかね?」

 

 

「少なくとも私はそう思いますよ。誰もが幸せだと思って生きている訳ではないですし」

 

そんな話をしているとタバコが吸い終わった。私は吸い殻を灰皿において、立つ。

 

 

「すいませんね、変なことを聞いてしまって」

 

 

「別に私は構いませんよ」

 

 

「それじゃあ…行くとしますか。あまり待たせるのは宜しくないですしね」

 

 

―――――――――――――

 

 

 

「あ~~いたぁ~~」

 

 

「どこに行ってたん?」

 

 

「いや、ちょっと喫煙室でタバコを」

 

すると目の前の二人は目を見開いて…お互いに見合って、そして最終的に僕の方に視線を向けてきた。

 

 

「え、社員さんってタバコとか吸うん?」

 

 

「そうですね。吸いますね」

 

まさかそんなに驚かれるとは思っていなかった。確かに今の時代はタバコを吸える場所が減ってきて、あんまりタバコを吸っている人を見たりしないかもしれないですが…。

 

「やめた方がええって!!」

 

 

「そうやよ。タバコを吸うと体に悪いって聞いたことがあるし!」

 

 

「…あ、はい…」

 

 

 

ライバーさんに心配されることは珍しくない。前の職場のホロライブでもかなり心配されてしまった。でも、止めて欲しいと言われても依存症近くになってしまっているので簡単に止められないんですよね。レオスさんぐらい吹っ切れちゃえば逆にいいかもと思ったこともあるぐらいですし。

 

 

「それで僕を呼んでいたと聞いたんですけど…」

 

すると…椎名さんが急に一歩迫ってきて…深呼吸をした。

 

 

「はぁ……撮影終わったらご飯いかないっすか!?」

 

自分が考えていた事とか全然違って、ちょっと斜め上を行かれた感じがあった。

 

 

「……いいですけど、そういうのは演者の方たちで行くもんじゃないですか?」

 

 

「そうなんかな?まあ、いいっしょ。ウチと椎名はいいし。そんなに多くないし」

 

 

「そうそう」

 

 

 

 

 

「それにしてもなんで僕を?」

 

 

「だ、だって…リゼが…」

 

 

「リゼさんが?」

 

 

「た、たのしそうに話すんだもん!!」

 

 

「そうなんよな!!なんか…誘われてないんですね、みたいな顔で見て来るんよ!!」

 

あ、数日前の飲み会のお話かな。あの場にはリゼさんもいましたし。

 

 

「リゼさんの性格からしてそんな風には言ってないと思いますけど…」

 

 

「な、なに!?社員さんもリゼの味方なん!?」

 

 

「うちらの味方はしてくれへんの!?」

 

 

「い、いや…誰の味方とかではなくてですね」

 

 

「…あたしは悲しいよ。社員さんがあたしらよりもリゼを取るなんて。ねぇ、笹木?」

 

 

「うん!うちも悲しい。リゼに社員さんを取られるなんて…」

 

別に僕という人間は誰のものでも…。

 

 

「僕は誰の味方でもありませんからね。強いていうなら…僕はライバーさんの味方ですよ」

 

 

「あ~にげたぁ~~」

 

 

「そこは…「『さくゆい』が一番だよ」って」

 

 

「そんなこと言いませんよ。僕はあくまでライバーさんの味方ですよ」

 

午後の撮影は予想よりもスムーズに進んで予定していた時刻よりも圧倒的に早かった。それから『さくゆい』のお二人と誘ったライバーさんと共にお寿司屋に行った。

 

 

 

もちろん…お支払いは僕が持ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事務所の一部屋

 

 

 

「社員さんの家って分かる、ラミィ?」

 

 

「さすがに無理かな。だって社員さん、あんまりタレントさんと深く関わるのはマズイって言ってどんなに聞いても家は教えてくれなかったし」

 

 

「そうだよね…。ポルカもかなり駄々をこねたけど、無理だったんだよね」

 

 

「それに家にあげてもらえたなら…ラミィの方が絶対にポルカよりも早いよ!」

 

 

「はぁ?ポルカの方が絶対に早いんだが!」

 

 

「いやいや、ラミィの社員さんへの愛を舐めてもらっちゃ困るね!」

 

 

「いや、ポルカの方が大好きだし!」

 

 

「いやいや、ラミィでぇす~~」

 

 

「いやいやいや、ポルカの方が好きだもん!」

 

 

「いやいやいやいや、ラミィの方が好きに決まってるじゃん!」

 




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