ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話   作:主義

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ホロライブとにじさんじ【後編】

 

「な、なんでスタッフさんが笹木やしいしいと一緒にいるの」

 

 

「ボクにも説明してよ」

 

 

「僕はにじさんじで仕事してるんです」

 

 

「そうなんだ。ボクのこと捨てちゃうの?」

 

 

「そ、そういうわけではないです。それに僕が居なくなったからと言ってホロライブは『ホロライブ』ですよ」

 

 

 

 

 

「ボクもあくあもスタッフさんが近くに居て欲しい。やっぱり信頼している人が近くに居てくれるだけでとっても楽だし、安心できるんだ」

 

すると急に椎名さんが僕の目の前に立ち、僕と猫又さんの間に入ってきた。

 

 

「おかゆが相手でもスタッフさんのことは譲らないよ」

 

 

「椎名さん、社員さんはボクたちのだよ」

 

なんかこのままだと色々と面倒なことになってしまいそうなのでどうにか落ち着かせないと。

 

 

「皆さん、一旦落ち着いて下さい」

 

 

「スタッフさんはさ、ウチらの方がいいやろ?」

 

 

「…社員さんはあてぃしの…」

 

 

「僕にとって二人共、大切な人であることに変わりないですよ」

 

どちらかを選んだらたぶん…色々と問題が起こりそう。もちろんホロライブの方にもにじさんじの方にもお世話になった。だから優先順位を付けるなんて出来るわけない。

 

 

「ボクたちをほっといて、社員さんはにじさんじで椎名さんたちとイチャイチャしてたの?」

 

 

「いや、イチャイチャはしてないですよ。ただにじさんじで普通に仕事をしていただけです」

 

変な誤解は正しておかないと。

 

 

 

それにしてもこの場をどうするのかを考えないと。

 

 

元々、ホロライブの方面で僕がにじさんじで働いていることを知っているのは星街さんだけ。この前、ゲーマーズの方と会った時も僕がにじさんじで働いていることは知らない様子だった。猫又さんも今、知ったような感じですしね。だとしたら星街さんはなぜか黙ってくれていたんだと思う。

 

 

僕がしっかりとホロライブの方に別れを告げておけばこんなことにはならなかった。たぶん、ホロライブの方からすれば急に居なくなって、にじさんじで働いているというところが許せないんだと思うから。

 

 

「勝手にホロライブを辞めてしまったのは本当に申し訳ないです。しっりとタレントの方にも挨拶を済ませておくべきでした」

 

 

「ボクも心配したんだよ。それにまさかスタッフさんがキャバクラに行っているとは思わなかったし、その日は社員さんへの想いをぶつけたけどさ。にじさんじで働いてたんだね」

 

 

「はい」

 

 

「社員さんはホロライブに戻ってくれるの?」

 

そう問いかけてきた、猫又さんは笑っているけど笑っていないと感じた。なんかここでの返答次第では僕のこれからに大きな影響が出てしまう気がする。

 

 

僕が少し答えを考えていると…笹木さんと椎名さんが僕と猫又さんの間に入って来る。

 

 

「渡さない!スタッフさんはあたしらの!」

 

 

「もうスタッフさんはウチたちの!どこにも行かせない!」

 

 

「あの…二人共…」

 

 

「元々、社員さんはボクたちのだよ」

 

 

「それでも今はあたしたちの!一緒にショッピングしたし、ご飯とか食べに行ったりしたもん!!」

 

 

「ボクだって社員さんとは言えない事たくさんしたし!」

 

その瞬間、笹木さん、椎名さん、そして湊さんから一斉に視線が僕の方に注がれる。

 

 

「してませんよ」

 

ゲーマーズの方に襲われてかなりやられたが…最後だけは守った。正直一線という一線は越えてしまっているかもしれない。もし、僕がホロライブでまだ働いていたとしたら辞めているかも。

 

 

「え~忘れちゃったの。ボクにしたこと…っ…」

 

 

「だからしてませんよ」

 

 

あのキャバクラで見つかった日は僕がゲーマーズの皆さんに襲われたといった方が正しい気がする。あの時、僕には自由がなくてもやあられるがままだった。

 

 

「お、おかゆ…となにかしたの?」

 

 

「してませんよ」

 

湊さんはとても純粋な方なので何でも信じてしまう。これはホロライブで働いていた頃から思っていたこと。一度だけ湊さんに壁ドンをしたことがあったんだけど、その時の反応がとても初心ですぐに顔が赤くなってしまったのを今でも覚えている。

 

 

「それで答えてよ、ホロライブに戻ってくれるの?」

 

ここで答えないわけにはいかない。それにこれは言っておかないと…いけないこと。

 

 

「今のところは考えていないです」

 

にじさんじという新しい環境で働くことにもやっと慣れてきてる。それにホロライブは僕がいない方がしっかりと機能してくれると個人的には思っている。

 

 

「それはボクたちのことを見捨てるってこと?」

 

 

「いや、見捨てるわけじゃありませんよ」

 

 

「でも、ホロライブに戻らないんだよね」

 

 

「そうですね」

 

今のところ戻る予定はない。

 

 

 

「おかゆはスタッフさんのことが欲しいん?」

 

 

「欲しいよ。ボクは社員さんが居てくれないと困るんだ」

 

そう話している時の猫又さんはかなり深刻そうな顔だった。

 

 

「じゃあウチらと勝負!」

 

 

「勝負?」

 

 

「うん。もし、ウチらに勝てたらちょっとだけ社員さんを貸してあげる」

 

笹木さんが勝手に話を始めたので少し茫然としてしまっていた。

 

 

「え、ど、どういうことですか?」

 

 

「ウチはスタッフさんにはにじさんじに居て欲しい。でも、おかゆやあくあもスタッフさんのことが欲しいってことでしょ。それなら勝負しかないよ」

 

 

 

それから笹木さんが話を進めて、椎名さんがそれに乗っかって、猫又さんと湊さんがそれを受け入れた。なぜか僕の意思は関係なく、どんどん話は進んで行ってしまった。

 

 




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