ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話   作:主義

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スタッフさんの存在

 

にじさんじでも愛されるスタッフさん。彼の周りにはいつも誰かがいる。

 

 

 

スタッフさんの近くにはいつも人がいる。

 

それは彼の人徳なのか、雰囲気なのかは分からないが、彼の元にはいつも人が絶えず訪ねてくる。

 

 

 

 

まず最初に来たのは社築。

 

 

「ちょっと聞きたいことがあるんですけど、いいすか?」

 

 

「大丈夫ですよ。僕に答えられる範囲のことであれば」

 

 

「今日の台本のこの部分なんすけど、ちょっと流れ的にはこっちにした方が…」

 

社さんは台本のある部分を指差しながら話してくれたのでとても分かりやすかった。僕はそれに関して社さんと話し合いつつ、同僚にも相談しながら台本を訂正していった。

 

 

「こんな感じですかね」

 

 

「ありがとうございます、やっぱりスタッフさんに相談して正解でしたわ」

 

 

「そう言ってもらえるとこちらとしては嬉しいですね。社さんの助けに慣れたのなら」

 

 

「いや、まじでスタッフさんが居てくれると助かります」

 

 

「そんなに褒められるようなことじゃないですよ。僕はただ仕事を全うしただけですので」

 

 

「それでもスタッフさんのお陰で助かったのは事実ですから」

 

 

「そう言ってもらえるんであればこちらとしても嬉しい限りです」

 

タレントの手助けをするのがスタッフの仕事なので感謝してもらえるんであれば

 

 

 

「今度の週末にでも飲みに行けますか?」

 

 

「大丈夫ですよ」

 

 

「それじゃあ、こっちで場所とかの予約もやっておくので。誰か呼びたい人とかいます?」

 

 

「いや、僕としてはいないです」

 

 

「そうっすか。じゃあ、適当に集めておきます」

 

社さんたちと飲みに行くことは決して珍しいことじゃなくなりつつある。タレントとスタッフという距離はしっかりと取るべきだという考え方自体は何も変わっていない。

 

だけど、お誘いを断り過ぎるのもタレントさんたちに悪いと思ってしまって、最近ではたまに食事に行くことが多くなっている。

 

 

 

「あ、スタッフ様!」

 

 

「どうしたんですか?サロメさん」

 

 

「あなたのことをずっと探していたんです!」

 

 

「僕のことをですか?」

 

 

「はい!」

 

この方は壱百満天原サロメさん。あんまりお話をする機会はない方のタレントさんで、お会いするのも今日が3回目ぐらいのはず。そのサロメさんが僕を探していたとなると仕事関係のことかな。

 

 

「どのようなご用件か聞いても大丈夫ですか?」

 

 

「はい、大丈夫ですわ。今回はスタッフさんにお願いがあって参りました!」

 

 

「おねがい?」

 

 

「美兎様から聞いたのですが、スタッフさんは何でも叶えてくれる神様みたいな存在なのだと」

 

あの人は一体なにを言っているのだろうか。

 

後輩に対して何てことを教えこんでいるんだ。

 

 

「そんなことありません。それは月ノさんが勝手に言っているだけですから」

 

 

「え、そうなのですか?」

 

 

「そうですよ。僕にそんな超能力みたいな力が備わっているわけないですよ」

 

たぶん、月ノさんからすれば冗談のつもりだったんだけど、それを信じちゃった人がいたって感じかな。サロメさんってかなり純粋な人なんだと今回のことで僕は思った。

 

 

「なので、サロメさんの願いを言われても叶えることは難しいかもしれません」

 

 

「そ、そうなのですね。それはとても残念ですわ」

 

サロメさんの期待を裏切ってしまったのは申し訳ないとは思うけど、相談すれば何でも解決できるわけではからね。

 

 

「で、でも…悩みだけでも聞いていただけませんか?」

 

 

「聞くだけなら大丈夫ですよ。僕がその問いに対して最適解を導き出せるかは分かりませんが」

 

 

「ありがとうございます」

 

そして僕はサロメさんの悩みを聞くことになった。

 

 

「それでは早速、お話しますね。私の悩みは誕生日プレゼントです」

 

 

「誕生日プレゼント?」

 

 

「はい、お友達の誕生日プレゼントなのですが、どれを送ればいいのか迷ってしまって」

 

もっと重い悩みか、ぶっ飛んだような悩みかと思えば、普通の悩みだったので少し拍子抜けしてしまった。

 

 

「それなら相談には乗れそうだ」

 

 

「ほ、ほんとですか!?」

 

 

「はい。それでそお友達は性別と年齢はどんな感じですか?」

 

性別はもちろんのこと、年齢層に寄っても贈り物は全然異なる。折角、誕生日プレゼントを贈るんだったらやっぱり相手には喜んで欲しいものだ。

 

今回の場合はサロメさんのお友達の方に喜んでもらうのが一番。

 

 

「女性の方で年齢は三十代ぐらいですね」

 

 

「そうですか」

 

女性の方から女性へのプレゼントというのは難しい。化粧品とかだとそれぞれ好みがあったりするものだし、アクセサリー類は重いと思われてしまうかもしれない。

 

相手が男性であれば僕も力になれるかもしれないけど、相手が女性となるとこれは相談相手としてもっと相応しい人がいるのではないか。

 

 

「あの相談事を聞いてから言うのもなんですが、それだったら男性の僕よりも相談相手として相応しい人がいるんじゃないですか。例えば、ライバーの方とか」

 

ライバー同士であればもっと気兼ねなく、相談し合えるだろうし。

 

 

「はい、私も最初はそう思って、楓様に相談しました」

 

 

「樋口さんにか…」

 

僕のイメージとしてはちょっと狂暴な感じがあるけど、相談されればしっかりと答えてくれそう。

 

 

「ですが「ちょっと私には荷が重いかもな」とおっしゃって、最後に「スタッフさんに相談してみればいいんやない。あの人だったら親身になってくれそうやし」と言われまして」

 

樋口さんも何を言っているのか。

 

 

となると…こういうことになるのかな。まず最初に樋口さんと相談したが、解決せずに僕を紹介された。そしてサロメさんも僕に関する情報を集める最中に月ノさんと接触。そこで僕はなんでも叶えられるというはったりを教え込まれて、希望を抱いて相談しにきたということか。

 

 

となると今回はJK組の中のお二人がサロメさんを僕のところに導いてきたと言っても過言じゃない。

 

 

「樋口さんがそんなことを…」

 

 

「はい、なのでスタッフ様なら私の悩みを解決できると感じて相談したんです!」

 

 

「は、はぁ…」

 

サロメさんはまだ期待に満ちた目で僕のことを見ている。

 

あの二人には後でちゃんと注意しないといけないが、今は目の前のサロメさんだ。ここで「僕には無理かな」というわけにもいかないので…

 

 

「分かりました。サロメさんのお悩みは引き受けました。また後日、相談しましょうか」

 

僕もサロメさんにアドバイスするために色々とリサーチしとかないといけない。そのための時間を確保するためにも。

 

 

 

 

そしてサロメさんと別れてすぐ…背中から誰かが衝突してきた。

 

 

 

「す、すいません」

 

 

「こちらこそ、すいません」

 

「あ、そう言えば…スタッフさんに渡さなくちゃいけないものがあるんだった!」

 

 

「僕に渡すもの?」

 

不破さんはカバンからラッピングされた袋を取り出した。

 

 

「これを」

 

 

「あ、ありがとうございます。これは?」

 

不破さんから贈り物をされるような覚えはないし。

 

 

「誕生日プレゼントです」

 

 

「誕生日プレゼント?」

 

 

「はい、そろそろ誕生日っすよね。ちょっと早いかもしれないっすけど」

 

 

「え…あ、ああ…ありがとうございます」

 

自分の誕生日はまだ6カ月以上も先なんですけど、それを不破さんに言うのは避けた方がいいかな。折角、自分のために誕生日プレゼントまで選んでくれたんっだし。

 

 

「それで不破さんはなにか急いでいたんじゃないですか?」

 

 

「あ、そうだった。収録があるんだった!」

 

 

「それなら早く行った方がいいですね」

 

 

不破さんは僕に手を振りながら走り去っていった。

 

 

 

―――――――――――

 

ぶいすぽっ!に所属している花芽すみれと空澄セナがある場所で会話をしている。

 

 

「これってマジだと思う?」

 

最初に問いかけたのは空澄セナだった。そしてもちろんその問いに答えたのは花芽すみれだ。

 

 

「うん、私が先生の声を聞き間違えるはずないよ」

 

 

「どこから湧いてくんの?その自信は」

 

 

「え、だって先生とは一緒に過ごしたことあるし」

 

 

「それは全員あるって」

 

 

「だって一番先生に話し掛けに行ってたのってすみれだったよ」

 

 

「そうだっけ?セナもそれなりに話し掛けに行った方だと思うけど」

 

 

「ううん。これだけは絶対に譲れない。すみれが一番先生に気に入られたもん!」

 

 

「それはちょっと違くない。百歩譲ってすーちゃんが一番話し掛けに行ってたとしても、それと先生から気に入られていることかは=じゃないと思うけど」

 

 

「ううん。絶対に気に入られてた!」

 

 

そんなやり取りを繰り広げていた。

 

 

 

―――――――――――

 

 

あるカフェに白上フブキと大空スバル、夏色まつりが私服でいた。

 

 

「やっぱり社員さんはホロライブに居て欲しい!」

 

 

「スバルもホロライブがいい!」

 

 

「白上も社員さんには居て欲しいけど、今の社員さんはにじさんじで働いているんでしょ?」

 

 

「うん。星川から聞いた感じだとかなり馴染んじゃってるみたい」

 

 

「スバルもおじおじに聞いたら、かなり信用されてるって」

 

 

「まぁ…社員さんだもん。社員さんの人徳があれば誰からでも好かれると思うよ。あの独特な雰囲気は誰にも真似は出来ない」

 

 

「確かにね。まつりも知らないうちに社員さんのことが好きになってた」

 

 

「言われてみればスバルも話しているうちに社員さんのことを信用していったし」

 

 

「白上もそうだけど、明確な出来事があったから社員さんのことを信用しているって感じじゃないんだよね」

 

その後、他愛のないような話をしていると夏色まつりが思い出したかのように大きな声をあげた。

 

 

「ど、どうしたの?まつりちゃん」

 

 

「ちょっと伝えたいことがあるんだった!」

 

 

「なに~?」

 

 

「なんか…社員さんってにじさんじ以外の子とも知り合いみたい」

 

 

「そうなの?」

 

 

「うん。まつりが少し前に星川と会った時にさーーーーーー」

 

 

それから夏色まつりは二人に対して自分の知っていることを全て話した。

 

 

 

 




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