ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話 作:主義
僕の目の前にいる彼女たちをどうすればいいのだろうか。
目の前で夏色まつりさんと星川サラさんがに見つめ合っている。
そして普段の感じとは違ってお互いに真剣な眼差しだ。
「まつりちゃん」
「星川」
「今回は大人しくホロライブの事務所に帰ってくれないかな?」
「それは星川のお願いでも聞くことは出来ない。まつりはどんな手を使っても社員さんと一緒に過ごしたいの」
「そんなの星川だって一緒だし。スタッフさんと一緒に過ごすのは星川なの」
「いや、星川よりもまつりの方が社員さんとの付き合いも長いんだよ」
「そんなの関係ないよ。付き合いの長さじゃなくて付き合いはその密度が大事なの」
「密度でもまつりの方が上に決まってるじゃん」
「星川の方が絶対にスタッフさんに気に入られているし、好印象だし」
「まつりに決まってじゃん。星川みたいなあざとい感じの女子とか社員さんは苦手そうだもん」
「そ、そんなことないし!スタッフさんはちゃんと星川のことが大好きだし!それにそれは星川じゃなくてまつりちゃんに言えることじゃないの」
「どういうこと?」
「まつりちゃんみたいに下ネタばっかり言うようなタイプの女の子の方がスタッフさん苦手そうだけどなぁ~」
このやり取りがいつまで続くかは分からないが、そろそろこの場を立ち去りたい。でも今ここで立ち去ろうとすれば確実に二人に止められると思う。
このままだと何も進まないのでダメ元で聞いてみることにした。
「あ、あの…僕ってここにいなくちゃだめですか?」
「だめ。星川たちの話が終わるまでスタッフさんはどこにもいっちゃだめ」
「そうだよ。まつりと星川の話が終わるまで待ってて」
「わ、わかりました」
こうなってしまった原因は分からない。元々今日は星川さんのバースデーライブの打ち合わせということで夏色まつりさんに来てもらったのだ。星川さんに呼びたいゲストを聞いたら、夏色さんの名前が上がったので呼ぶことになった。そして打ち合わせに関しては順調に進んで行き、終わった。
そして僕も次の仕事へと移っていこうとしたところで…夏色さんが「ちょっとだけでいいから、まつりのお話を聞いてくれないかな」と言われたので聞くことにした。これを僕が受け入れなければ今のような状況になることはなかった。
まつりさんのお話というのはホロライブに帰って来て欲しいというものだった。夏色さんの訴えている時の顔は本気そのもので、本当に帰って来て欲しいのが伝わって来る。
そんな風なことを話していると星川さんがその部屋の中に入ってきて、なぜか言い合いになって今のような感じになった。
「まつりちゃんよりも星川だし!」
「いや、星川よりもまつりだよ!」
「もうこのまま言い合っていても埒が明かないから、スタッフさんに決めてもらおうよ」
「そうだね。まつりも社員さんに決めてもらった方がいいとおもう」
「じゃあ、スタッフさんは星川とまつりのどっちの方がすきなの?」
「正直に答えてよ」
そして二人の視線が僕の方に向けられている。
「え…っと二人共、大切なタレントさんですよ」
こんなのどちらを選んでも角が立つ。ホロライブのタレントさんも今働いているにじさんじのライバー、どちらにしても傷つけるわけない。僕が選んだぐらいでメンタルに影響を与えるわけないと分かってはいても、ライバーさんによってはそんなに親しくない人々から言われた一言をかなり深刻に考えてしまう可能性があることを知っている。
「そういう答えは求めてないんですよ、星川は」
「そうだよ。まつりたちはどっちかちゃんと選んで欲しいの!」
「と…言われても…」
「まつりの方が好きだよね!」
「絶対に星川の方が大好きだよね!」
どっちを取っても問題が起こるのが分かっているのなら、絶対に選べない。
「星川サラさんはとても可愛いだし、魅力的な方だと思ってますよ」
「ほら、スタッフさんは星川のこと好きじゃん!」
「え…う、うそだよね」
「夏色まつりさんも本当に明るくて、その明るさはいつも僕を助けてくれましたね」
「まつりも社員さんのこと好きだよ!」
「ほ、ほしかわの方が好きだよね…?」
その後も交互にどちらかだけを褒め続けた。そしてそれを数回続けたところでどうにか誤魔化せるかと思ったけど、そうもいかなかったみたいだ。
「あれ、やっぱり星川かまつりちゃんか選んでないじゃん」
「あ、ほんとうだ」
「ねぇ~選んでよ」
「そうだよ~」
お二人はなぜか僕の服を引っ張ったりしてくるけど、選ぶわけにはいかない。
「どうしてもお二人のどちらかを選ぶなんて無理なんです。だってお二人共、とても魅力的な方なのでそんな二人に順位を付けるなんて難しいに決まっているじゃないですか」
「…星川ってスタッフさんの中で魅力的な女性?」
「そうですね。魅力的な女性ですよ。星川さんが居てくれるだけで楽屋も収録もとても明るくなりますよ。本当に『一番星』のように輝いていて、いつも素晴らしいと思っています」
「…まじっすか…」
「まじですよ。星川さんは素晴らしい人でとても魅力的な紘ですよ」
「あ、ありがとうございます!!星川と結婚しませんか!?」
「結婚はしません」
どのライバーさんにもそれぞれの魅力がちゃんとある。魅力があるからこそ、ライバーになったわけですしね。
「ね、ねぇ…まつりは?」
「夏色さんはとっても明るくて、時にまじめに聞いてくれる本当に良い人です。どんな時でも全力で頑張ってくれている夏色さんは本当に素晴らしいと思っています」
「…さっきもそうだったけど、社員さんに褒められるってなんか嬉しい」
「あ、その気持ちは星川も分かる。スタッフさんに褒められると…嬉し過ぎるよね」
「星川も分かる!?」
「分かるよ!」
それからなぜか二人の間で話が盛り上がってしまって、僕は完全に置いてきぼりになったので気付かれないようにこの場を去った。
感想があれば
主人公は誰かと結ばれて欲しいですか?
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結ばれて欲しい
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結ばれないで欲しい