ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話   作:主義

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スタッフさんが結婚したという噂を流してみたら

 

ある日、僕は急に同僚の方に呼び出された。会議室のようなところに連れていかれるとそこには数人の方がもう席に付いていた。この人たちに見覚えはないものの、僕は言われるがままに席に付いた。

 

 

「キミに頼みがあるんだ」

 

 

「僕にですか?」

 

 

「ああ、キミにしか出来ないことなんだ」

 

 

「僕にしかできないこと…」

 

 

 

そしてそこで話された内容は驚くべきものだった。

 

 

 

 

だって僕が結婚したというデマを流すというもの。

 

 

そしてそれを聞いたライバーがどんな反応をするのかを隠し撮りをしていくという企画。それぞれがどんな風な行動に出るのかをしっかりと映像に納めたいというものらしい。

 

 

 

 

僕が結婚した程度でタレントの方がそんな動画になるぐらいの反応をしてくれるとは思わない。普通に「おめでとう」とか「お幸せに」とかで済まされるんじゃないだろうか。その程度であれば動画にしても…再生数は回らないんじゃんかと思ってしまうが、周りの人たちは「絶対に面白くなるからお願い!」と頭を下げられてしまった。

 

さすがにそこまでされちゃうと自分も断るのが難しくなってしまう。

 

 

なので受け入れることにした。

 

 

 

 

―――――――――

 

 

そして最初のターゲットは葛葉さん。

 

 

「あ、葛葉さんに伝えておきたいことがあったんです」

 

 

「なんすか?」

 

 

「個人的なことなのであまり言う必要はないかもしれないですが、これからもお仕事を一緒にすることも多いと思うので」

 

 

「な、なんすか…?」

 

 

「この度、結婚させてもらいました」

 

 

「……は?」

 

 

「…あの結婚をしました」

 

 

「ま、まじですか!?」

 

 

「は、はい…。なんでそんなに前のめりになるんですか?」

 

 

「いや、だってスタッフさんが嘘みたいなことを言うから」

 

 

「え、そんなに僕が結婚するっていうのが信じられませんか?」

 

 

「…信じられないっていうわけじゃないんすけど、そんな様子が全くなかったので」

 

 

「あ、それについてはすいません。葛葉さんとは遊園地とかにも行ったのに…」

 

 

「別に言ってくれなかったことはいいんですよ。だってそれはスタッフさんの個人的な出来事ですし」

 

 

「ご理解頂いて有難いです」

 

 

「このことはもう誰かに伝えたんですか?」

 

 

「いえ、ライバーさんの中では葛葉さんが初めてです」

 

 

「俺が初めて…っすか」

 

 

「はい。結婚が決まったのが昨日だったので。決まってから初めてお会いするのは葛葉さんだったもので」

 

 

「そうっすか…」

 

葛葉さんは僕の話を疑っている素振りは見えない。だとしたら、僕のウソを上手く信じてくれているようだ。

 

 

「まぁ…何はともあれ、ご結婚おめでとうございます」

 

 

「ありがとうございます」

 

それから葛葉さんからと別れて、次のターゲットのところに移動することになった。

 

 

 

 

―――――――――

次のターゲットというのは月ノ美兎さんとリゼ・ヘルエスタさん。

 

 

「月ノさんにリゼさん」

 

 

「なんですか?」

 

 

「ちょっとお二人に話がありまして」

 

 

「話?」

 

 

「私たちにですか_?」

 

 

「はい。お二人になるべく早くお伝えしたことがありまして」

 

もし、本当に自分が誰かと結婚することになった時もこんな風に伝えるのかな。でも、ライバーさんに伝える必要は果たして存在するのだろうか。社さん、加賀美さん。花畑さんラインの人たちにはプライベートでもお会いすることが多いので連絡はしっかり入れると思うけど、それ以外の人たちに知らせる必要性はどうなんだろう。

 

 

あんまり言い過ぎると無理矢理、「おめでとう」と言わせている気がして気が引ける。

 

 

「この度、結婚させてもらいました」

 

こんな報告で意味があるのかと思ってしまう。

 

 

「え……?」

 

 

「な、なんていいましたか!?」

 

やっぱり結婚とか急に告げられると皆さん、驚きますよね。それも前々から結婚をそろそろするとか話したことなかったんですし。離してくれていれば『やっとか』みたいな気持ちになるんだけど。

 

 

「あの結婚をさせてもらいましたと…」

 

 

「だれと?」

 

 

「いや、少し前からお付き合いしている女性と…」

 

 

「…ほんとうですか?」

 

 

「いや、はい。嘘を付くようなことはしないので」

 

そんな言葉を言いながら今まさに嘘を付いているんですけど。

 

 

「わたくしから一つ質問いいですか?」

 

 

「大丈夫ですよ」

 

 

「…スタッフさんは幸せなんですよね?」

 

 

「幸せですね。そうじゃないと結婚もしませんから」

 

 

「その人はスタッフさんのことを幸せにしてくれそうなんですよね?」

 

 

「そうですね。幸せにしてくれると思います」

 

月ノさんもリゼさんもなんでこんなことを聞くのか分からないけど、一応適当に答えて見ることにする。なるべくウソとバレないだけの努力はしておかないと。

 

 

「だ、だったら、わたくしからいうことはありません!」

 

 

「わたしもスタッフさんのことをしあわせにしてくれるんだったら…」

 

なぜか月ノさんもリゼさんも泣きそうになっていて、僕の方が混乱してしまった。

 

 

 

 




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