ホロライブのスタッフを辞めて、にじさんじのスタッフになるお話 作:主義
ライバーさんは記念日などに3Dでライブを行ったりする。
「それにしても…すごいですね」
自分はあんまり誰かのライブとかに行ったりしない方で…スタッフとしてvtuberの3Dライブに関わる事は会っても私的に見たりはしない方。
今日は早く上がったので帰り、食事を済ませて風呂に入った。もう歯磨きして寝てしまおうかと考えながら動画サイトを見ていると……一つの生放送が目に留まった。
「あ、そう言えば…今日でしたね」
その生放送は僕が勤めている会社のライバーさん。三枝明那さんと不破湊さんのお二人。通称『ふわぐさ』。三枝さんとも不破さんともそれほど接点がある方ではない。特にライバーさんの中ではほとんど接点のない方。笹木さんや椎名さん、社さんとはかなりの頻度でお会いすることがあるので、それと比べると全くと言っていいほど接点がない。
それでもお二人の歌が素晴らしいのは知っている。
僕は好奇心に押される形で生放送を見ることにした。もうライブはクライマックスな感じで…どうやらこれがラスト。
そしてそれからは…画面にくぎ付けだった。お二人の歌が素晴らしいのは知っていましたが、まさかそれがこれほどとは思ってもいなかった。想像をかなり飛び越えられて…理解するまでに時間が掛かる。
「すごい…」
コメント欄はもう大盛り上がりで僕もその流れに乗って『すごいです』とだけコメントした。普段はコメントなんてしないですが、今日だけはしたかった。
でも、あんなものを見てしまったので興奮が収まらず寝付けなかった。そして結果的に寝不足になった。
次の日に事務所に行くと、昨日すごいライブをしていた二人がいた。どうやら二人共違う用件で事務所に来ているらしくてそれが偶然重なっただけ。
「それにしても昨日のライブよかったです!!」
「見ていたんすか?」
「はい。生ではクライマックスだけですけど…終わってからアーカイブで見ました」
僕がそう言うと三枝さんが一度首を傾げていた。
「でも、スタッフさんってあんまりライブとか見ないって社さんが前に言っていたのを聞いたんですけど」
「あ、そうですね。普段はあんまり見ないです。こういう仕事に所属していながらライブとかも私的ではいかないですしね。でも、昨日はちょっと気が変わったんです。お二人のライブってどんな感じなんだろうと思って」
本当にただの偶然ですが、あのライブは見れて良かったですね。普段の僕であれば全然みない可能性もあったので本当に偶然。
「そうなんですね」
「はい、ライブとっても良かったです。あれは次が望まれますね」
あそこまでの完成度のライブを見せられると次のライブも期待してしまいますね。
「スタッフさんにそう言ってもらえると嬉しいわ」
「そうだな。やっぱり何よりも「ライブがよかった」って言ってもらえるのが一番嬉しいし」
あのライブにそれ以外の感想は出なかった。もちろん、一つ一つすごいところがあるんですが、全てをひっくるめて『すごいライブ』としか言えなかった。僕の語彙力ではそれ以上の言葉を口にすることができなかった。
それからライブの話を三枝さんと不破さんとしている二人はそれぞれ呼ばれて行った。そして僕もいつも通り、仕事を始める。
今日はそこまで仕事が無いのでのんびり。最近、大きなものが終わったばかりなのでこの時期は暇らしい。そろそろお昼だし、どこかに買ってこようかなぁと思っていると誰かに肩を叩かれた。
僕は反射的に振り返るとそこには葛葉さんがいた。
「な、なんだ…葛葉さんですか。驚かせないでくださいよ」
急に肩を叩かれるだけでも心臓がキュッと締め付けられるんですから。
「あ、すんません」
「それで葛葉さんが僕に何の用ですか?」
僕が関わっているものに葛葉さんの名前はなかったんですし。
「…あ……あの…」
葛葉さんが言い淀んでいると後ろから叶さんが現れた。
「ふわぐさのライブを見たって本当ですか~?」
「か、かなえさんもいらしたんですか」
「はい。ちょっと気配を消していましたよ」
なんで気配を消していたんだろうと思うものの、それに関して問いかけるのは止めることにした。叶さんのことだからあんまり目的がない可能性が高いですし。
「ふわぐさのライブは見ましたね。ちょうど昨日のライブを目にしまして、本当に偶然ですから」
「まじっすか?」
「ま、まじですよ」
なぜか葛葉さんが迫ってきた。僕がふわぐさのライブを見たことがそんなに意外なのかな。確かにあんまりというかライブは見ない方ですけど。
「でも、僕たちがやったライブは見てくれなかったんですよね」
「…あ、あの…それはですねぇ……すいません!」
「別にそんな深く頭を下げないでくださいよ。僕もただからかった程度なので」
「そ、そうですか。これからはお二人の活動も他のライバーさんのライブもなるべく見るようにするので許してください」
スタッフとしてライバーさんの活動はやっぱり見ないといけないですよね。
「だ、だいじょうぶですって…」
「いや、葛葉に関してはちょっと落ち込んでいましたけどね」
「落ち込んでねぇし!」
「どう見たって落ち込んでたじゃん」
叶さんの言った言葉に対してちょっと葛葉さんが怒っている感じ。さすがにここで喧嘩になられても困るので火種は早いうちに消しておかないと。
「今度は絶対に見るので!!それでどうにか勘弁してくださいませんか?」
「ほら、スタッフさんが見てくれるってよ」
「ああ、まじで頑張るんで見てくださいね」
「はい、分かっていますよ。お二人のパフォーマンスを楽しみにしていますよ」
これからはしっかりとライブを見るようにしようと心に誓った。変な揉め事が起こらないように。それにしても僕が見ても何もないんですけどね。ただ感想を言うぐらいしかできませんし。
――――――――――――
ある秘密結社。そこでこの秘密結社の総帥ことラプラス・ダークネスと秘密結社の幹部こと鷹嶺ルイが話していた。
「吾輩はあいつに会いたい」
「それは何度も聞いたって」
「だが、あいつに会えない」
「それも聞いたって」
「そろそろ我がホロックスも本腰を入れるぞ!」
「だけど、社員さんのいる場所の検討ぐらい付いてないとさすがにキツイよ。闇雲に街に駆り出しても見つかる可能性は低いわけだし」
「そうか…。じゃあ、まずはあいつらを招集するか」
そしてそれから数十分もしないうちにホロックスは全員集合した。
だが、ラプラス・ダークネスからの命令であるにも関わらず、それぞれ焦る事もなくて普段着でやってくる。
「なぁにぃ」
「剣の手入れをしているところなので手短にお願いするでござる」
「こよは…じっけんをしないと」
本当に個性の集合体のような集まりなのでまとまり性の欠片もない。
「お前ら、もうちょっと吾輩を敬えよ」
「うやまってるって…」
「特にお前はインターンなんだからもっと敬うべきだろ」
「沙花叉ほど敬っている人はいないって」
「いや、お前ほど吾輩のことを蔑ろにしている奴はいないの間違いだろ」
そんなやり取りが十分ほど続いたが、鷹嶺ルイの一言で話は軌道修正されて本題に移るのだった。
「お前たちも知っているとは思うが、社員がいない」
その言葉にさっきまで騒いでいた人たちも静かになる。
「吾輩とお前らは同じ気持ちのはずだ。普段はそれぞれ秘密結社なのにバラバラな奴らだが、これに関しては団結できると吾輩は思っている」
ラプラスダークネスはそれぞれの顔を見渡してから作戦名を口にする。
「これより『社員を見つけろ大作戦』を始める」
「ださい」
「ださいね」
「ださすぎる」
「ださいでござる」
それぞれからの作戦名に対して苦情も出ているが、ラプラス・ダークネス本人はカッコいい作戦名だと思っているのだ。
「うるさい!」
感想があれば
主人公は誰かと結ばれて欲しいですか?
-
結ばれて欲しい
-
結ばれないで欲しい