白上にとってキミは特別な人。今までたくさんの人と出会ってきた白上だけど、その中でもキミはやっぱり違った。
どんなことをしてもキミだけは守り抜きたい。キミのためだったら自分の命を捨ててもいいと思える。
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今日はキミのお家に来ていた。普段、キミと白上は別々のお家に住んでいて、生活を一緒にしていない。これは白上とキミで話し合った末に出した結論。
白上も夜遅くまで配信することがあって色々と迷惑を掛けちゃうかもしれないし、キミは優しいから終わるまで待っちゃうという可能性もあるので別々の家の方がいいと。そしてキミも仕事で遅くなることがあって白上に心配を掛けてしまうのは悪いというものだった。
今日は白上もキミもお仕事がないのでお家で寛いでいる。
「白上にして欲しいこととかある?」
「ないですよ。白上さんも寛いでくださいよ」
「ううん。白上がここに来たのはキミの疲れを抜くためだもん」
白上とキミが付き合い初めてからそれなりに経った。だけど一緒に過ごした時間はそんなに多くない。お互いにお仕事をしていることもあって時間を合わせるのが難しい。
キミのためだったら白上はお仕事を辞めることも良いかなぁ…なんて思ったりもしたけど、キミから「白上さんが頑張っている姿を見ていたいので」と言われてしまった。そんなことを言われちゃったら頑張るしかないじゃん。
「それに最近、連絡しても返って来るのが遅いしさ…」
「ごめんなさい」
「いや、別に白上はキミのことを責めているわけじゃなくて。かなり忙しそうだし、今日はちゃんと癒してあげたいなぁと思って」
「…確かにちょっと忙しかったですね。でも、来週になれば落ち着いて来ると思うので最後の追い込みです」
「あんまり無理し過ぎちゃだめだよ。お仕事を頑張っているのは大切なことだけど、それ以上にキミの体の方が大事だからね」
これで体調を崩しちゃったら本当に意味がない。お仕事を頑張るのは大事。白上も頑張っているキミのことを見るのは楽しくて大好きだけど、それはある程度のセーブが出来てこそ成り立つ。
体調を崩されたら白上は心配でキミから離れられなくなる。それにそろそろ本気で白上を支えてとか言っちゃいそうだし。キミがお仕事を頑張りたいという気持ちは知っているけど…。
「じゃあ、白上がキミの願いをを叶えてあげよう~」
「それなら白上さんが健康で生きていけますように」
「そ、そうじゃなくて白上にやって欲しいとかにしてよ。そういうことを願ってくれるのは有難いけど、白上からすればキミの方が心配だよ」
「僕の願いですかぁ……お食事を作ってくれたら有難いですね」
「食事?」
「はい、最近は忙しくてコンビニ弁当とかで済ませることが本当に多かったので」
「も~それなら白上に言ってくれれば作りに来たのに…」
「白上さんも色々と活動で忙しそうですし」
「キミがそんなことを気にしなくていいの。キミのためだったら白上はどんな用があっても片付けて、キミの元に行くんだからさ」
「…そう言われても気は遣いますよ。白上さんは本当に忙しそうですし」
「いいの!!もっと白上は頼ってください」
そしてすぐに白上は料理を作り始めることにした。少しでもキミの元気が出るようなものを作ってあげたいし、白上のお料理無しじゃ生きていけないようにしないと…。
キミが浮気をするような人間ではないのは分かっているつもりだけど、しっかりと胃袋は掴んでおきたい。
時間は掛かったものの完成度はかなり高いと自負できるぐらいの出来になっていた。
「できたよ~」
「…ありがとうございます」
キミは明らかに前に会った時に比べれば元気がない。だからこそ、しっかりと癒してあげないと。
「うま!」
「そ、そう?」
「はい、本当に美味しいです。それに誰かが作ってくれた料理を食べるのが久しぶり過ぎて涙が出て来そうです」
「白上はいつでも作ってあげるからさ、呼んでよ」
本当は一緒に暮らしたい。このままずっと一緒に……。キミが白上のことを考えてくれているのは痛い程分かっているつもりだけど、白上は一緒に暮らしていきたい。
もちろん、配信とかで迷惑を掛けちゃうこともあると思う。だけど……一緒に居たいという気持ちはやっぱり大きいの。
「キミが美味しいって言ってくれるかなって考えたり、笑顔で食べてくれる姿を想像するだけで楽しい。だからね、白上のことを頼って。お仕事も大事だけど、一番大事なのはキミなんだからさ」
キミのためにお仕事を辞めることだって白上は決断できる。だって白上が一番大事な人だから。
その後、白上はキミが美味しそうに食べてくれる姿を笑顔で眺めるのだった。