秘書艦 瑞鶴の日常   作:一枝光真

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タイトルには昇進と書きましたがすぐには昇進させはしません


8日目:異動と昇進

「大佐、異動する気はないか?」

 

元帥は開口一番にこう言い放った。

 

「え?」

 

「異動する気はないかと聞いたんだ」

 

「異動ですか…そんなことはまったく考えたことが無いので正直お答えしかねます」

 

「まあ、それも仕方ないか」

 

「大佐、大将の弟子である君には言っておくが最近海軍内に反乱を試みようとしている輩がいる」

 

「‼」

 

「驚くのも無理はないか。どうもそいつらはわしらトップの首を取り自分たちが上に立とうとか考えているらしい」

 

「うまくいくとは思えませんけどね。ところでどこからその情報を?」

 

「飛龍だよ、君の護衛に途中から就いた」

 

「あの子ですか…」

 

「ああ、どうもあの子は反乱を望んでいないらしくこちらに情報を流してくれている」

 

「そういえばあの子震電にずいぶん興味を持っていましたけど反乱絡みですか?」

 

「そうだろう、あくまで裏で流してくれているから表向きは首謀者に従っているように見せねばならんのだろう」

 

「そうですか…」

 

「でだ、私たち2人の意見としては君には今いるところからもう少し横須賀に近い位置にいて欲しいのだよ」

 

「もしものときに制圧するために、ですか」

 

「そうだ。うちはかなりの艦娘がいるが結局どれだけが首謀者の勢力下にあるのか分からんのでな」

 

「しかしそうなるとよほど横須賀に近くないと急行できませんから候補地は限られますよ」

 

「ああ、候補地としては呉、大湊、佐世保、舞鶴…それか新しく新設するか?」

 

「トラックはダメでしょうか?」

 

「う~ん、あそこじゃ今とあまり変わらないんだけどなあ。まあそこがいいならそうするけど」

 

「ありがとうございます」

 

「あと君は少将になることがほぼ確定している」

 

「そうなんですか?」

 

「ああ、それでお祝いと戦力拡充を兼ねて艦娘を1人送ろうと思うのだが」

 

「誰です?」

 

「まあそれはお楽しみにしておけ。きっと頼りになる」

 

「はあ…。それでは失礼しても?」

 

「ああ、しばらくはゆっくりするといい」

 

提督と瑞鶴、赤城は会議室から出ていった。

 

「そういえば提督さん、私飛龍さんに開発して貰えないかって言われたんだけど、やってきてもいい?」

 

「ああ、いいよ。あ、俺も付き合わせてもらうよ。あ、赤城はこれで何か食べてきていいぞ」

 

提督は赤城に札を何枚か渡した。

 

「ありがとうございます、提督。ちょうどお腹ぺこぺこです」

 

「あんなに食べてたのにもう腹減ったのか…」

 

「何か言いましたか?」

 

「い、いや。なんでもない。行ってきな」

 

赤城は口笛を吹きながら食堂へと向かっていった。

 

「いいの、提督さん?赤城さんに食事代渡して」

 

「俺はあれが1回分の食事代とは言っていない。ホントはあれは明日帰るときまでの3食分の赤城の食事代だ」

 

「」

 

「ま、赤城もこれでお金の大切さに気が付いてくれるといいが…」

 

「そうだね、絶対学ばないと思うけど…」

 

~10分後~

 

「ひ、久しぶりに来るとどこに何があるのか分からないな」

 

「み、道を聞いてくるね」

 

瑞鶴が歩いていた艦娘に道を聞きなんとか工廠にたどり着くことができた。

 

「うわ、でかいなあ」

 

「提督さん来たことないの?」

 

「ああ、あのころは戦術とか座学が多かったからな」

 

大本営の工廠は一般の鎮守府にある工廠とはスケールが違う。

 

艦娘建造用の機械が10基、装備開発用の機械が20基もある。

 

妖精さんたちを器用によけて開発用の機械に向かうと飛龍がいた。

 

「こんにちは飛龍さん」

 

「あ、来てくれたんだ。もう会議は終わったんだ」

 

「はい、なんか偉い人たちがいっぱいいてちょっと怖かったです」

 

「アハハ、まあ大本営にはたくさんいるけど今日は特に多いね。なんか地方から来た人も結構いるし、みんな大佐に会いにきたのかな」

 

「いえいえ、そこまで人脈もありませんし、たぶんなにか重要な事案でもあるんでしょう」

 

「ふ~ん。じゃあ瑞鶴さん早速開発してくれないかな。そこの4基は自由に使っていいから」

 

「あ、はい」

 

~1時間後~

 

「うそ、ホントに震電だ」

 

瑞鶴はまたしても震電を作り出すことに成功した。それも20機も。

 

「大佐、震電、半分もらえないかな」

 

「…別にいいが元帥には報告しておきたいからそれから分けるとしよう」

 

「…うん、ありがとう」

 

~元帥の執務室~

 

「ほおまた瑞鶴ちゃんが震電の開発に成功?」

 

「ええ、これがそうです」

 

「ほお、それでこれをくれるのかい?」

 

「ええ、ただし半分はうちがもらいます」

 

「う~ん、まあ仕方ないな。誰かうちも開発に成功してくれればいいが」

 

「では用はこれだけなので失礼します」

 

「うん、ご苦労様」

 

~夜~

 

「えっ!?」

 

目の前で赤城が固まった。

 

「そ、そんな聞いてないですよ提督。あの額はどう考えても1食分ですよ!?」

 

「いや、お前なあ。3万円が1食分はいくらなんでもあり得ないだろ。まあもう過ぎたことだ。別にお前が飯抜きになるだけで俺は困らないしな。よし、飯食いに行くぞ瑞鶴。奢ってやる」

 

「え、ホント!?ありがと、提督さん!」

 

「そんなあ~待ってください提督~。私にも食べさせてください~」

 

そのまま赤城は放置された。

 

2時間後に提督と瑞鶴が戻ってきた時も赤城はまだ同じ場所にいた。

 

2人の姿を認めると赤城はゾンビのような足取りでついてきた。

 

瑞鶴が怖がって提督の背にしがみついていたのはいうまでもない。




瑞鶴に抱き付かれてみたいなあ…。

そういえば今日の演習相手に山本五十六さんがいらっしゃいました。

彼の旗艦はなんとあきつ丸!

最初に見たときは笑ってしまいました。

もちろんE-4攻略中であったことは承知していますが。
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