「たった三体に?」
瑞鶴が聞き返した。
「ええ、ル級とヲ級と当時はあまり知られていなかったレ級。その三体はル級とヲ級が改で、レ級がflagshipだった。いま考えるとあれは多分深海棲艦の性能テストだったんだと思います」
*現在、レ級flagshipはゲームには実装されていません。架空の存在です。
「性能テスト?」
「あの三体がどこまでやれるものなのかを知りたかったんでしょうね。実際、私の鎮守府に現れてから度々目撃報告があって、標的になった鎮守府はすべて壊滅。多分50くらいの鎮守府がやられた」
「そんなに!?その三体はそんなに強かったんですか?」
「私も一回しか戦ったことはないんだけど…」
「教えてくれませんか、鎮守府でおきたこと」
「…分かった。長い話になるけど我慢してね」
「はい」
「いまから三年前、三体がいきなり鎮守府から1キロの地点に現れました。当然、パニックになってしまい接近されて建物が砲撃を受けました。私たち主力20人が出撃したとき既に建物は六割方燃えていました。私は一番手前にいたル級と一人で戦い、残りを他のみんなに叩いてもらうことにしました。私の鎮守府では私が飛び抜けて練度が高くて…。いつも私一人で敵の主力を倒して残りの相手をみんなが仕留めるという作戦だったからおかしな判断ではありませんでした」
「それでどうなったんですか?」
瑞鶴が榛名を促した。
「私がル級を中破させて様子を見ようと振り返ったときには誰もいませんでした。レ級が嬉しそうに笑っていたことだけは覚えています」
「じゃあレ級とヲ級の二体だけでほぼ20人の艦娘を!?」
「恐らく。しかもレ級は砲撃による攻撃を加えていません」
「えっ!?じゃあ艦載機と雷撃だけで!?」
「多分そうです。あの時はレ級の強さが知られていなかったし、ヲ級しか艦載機を持っていないと思い対空兵装はかなり脆弱でした」
「空母はいなかったんですか?」
「いました、大鳳が。しかしあの時はもう鎮守府壊滅の危機にあったので敵を沈めることが優先されたので戦闘機を載せないという致命的なミスを犯してしまいました」
「じゃあ全部落されて逆に攻撃を食らった…」
「でしょうね…。私は敗北を悟り鎮守府に撤退することにしました。撤退するとき三体は私を攻撃しないで鎮守府の砲撃を再開しました。私が陸に上がった時に鎮守府は完全に破壊され三体とも撤退していきました」
「生き残った人はいなかったんですか?」
「残念ながら。私は必死に探したけど死体しか出てこなかった。それで一時間後に来た他の鎮守府から来た救援部隊に助けられた」
「それから大本営配属になったんですか…?」
「う~ん、すぐにってわけではなかった。救援に来てくれた鎮守府でしっかり休息を取り実戦に戻って一か月ほどしたら呼ばれたの。別に今いる鎮守府に残ってもいいって言われたけど、私はできればもう一度あの三体と戦いたかったから大本営にいくことにしたわ。結局あれから遭遇してないけどね。そもそも戦闘自体年に10回ぐらいしかしないし」
「…出撃回数少なくないですか?」
「大本営配属の艦娘は結構な数がいるから持ち回り制なの。今回は偶然期間中に攻撃が来たけど」
「大本営配属の艦娘も相当な練度なのにそれより上の練度の大将直属の艦娘ってどれくらい強いんでしょうね?」
「さあ、分からないわね…。まず私大将直属の艦娘がいるって初めて知ったから予測できないなあ」
「えっつ!?知らなかったんですか!?」
「秘密にしてあるんでしょ。今回のように反乱が起きたら返り討ちにするために」
「そうですね…」
その時通信が入った。
「ん?えっと瑞鶴、榛名両名は今すぐ第一会議室まで来るように…って誰から?」
「さあ?とにかく行ってみましょうか」
瑞鶴と榛名は立ち上がって歩き出した。
なんか今回会話ばかりのような…
いっそのこと台本形式にしてみるのもありかな
しばらく瑞鶴が不遇な扱いを受けているので早くこの章を終えようと思います。
頑張ってあと10話くらいで終わらせます