艦娘たちが砲撃しようとした時、突如岸壁がせり上がった。
壁は15メートルほどの高さになり大本営は見えなくなった。
戦艦娘の一人が壁に砲撃を加えたがヒビ一つ入らない。
すぐさま空母が艦載機を発艦させた。だがすべて壁の手前で落とされしまう。
壁の上のほうをよく見てみると隙間なく機銃が並べられていた。
「信濃!あれを使いなさい!あの装甲は機銃では破られないわ!」
雷から信濃に指示が飛んだ。
命を受けすぐに信濃は超大型爆撃機”富嶽改”の発艦準備を始めた。
*富嶽改は富嶽をさらに改良し空母から発艦できるようになった筆者の脳内にしかいない架空機です。富嶽改は富嶽よりも装甲が厚いが爆弾の軽量化、航続距離を少し落とすことで機体を軽くすることに成功した。
*以下富嶽改は富嶽と表記します。
*こんなものが空母から発艦できるわけないだろというツッコミはお控えください。
富嶽を援護してまず震電と烈風が壁上の機銃を吹き飛ばした。
そこに12機の富嶽が爆撃を開始する。
機銃は命中しているがへこみをわずかにつけるだけでダメージはほとんど与えることができない。
爆弾が炸裂し壁が壊された。
艦娘たちの視界に再び大本営が現れた。
全員の目が大本営に引き付けられたとき後方からとてつもなく大きな砲声が聞こえてきた。
あとから聞いた話では大和型の砲声を目の前で聞くよりも大きな音だったらしい。
雷たちが上空を見上げるとざっと100の砲弾が飛んでくるところだった。
「全艦、回避運動!」
雷が言うまでもなく全員が砲弾を見て回避していた。
すべての弾をよけたと思ったら水中で爆発が起こり何人か吹き飛ばされた。
水中を見ると魚雷が漂っていた。
さっきの爆発は徹甲弾が魚雷に当たったせいだと雷は推測した。
しかし特に動きそうな気配もないし脅威にはならないだろう、そう結論付けたとき別の方向から悲痛な叫び声が上がった。
「岸より雷跡およそ200接近!回避不可能です!」
全員が水中での爆発に気を取られてしまい魚雷の接近を許してしまった。
しかしさすがに超高練度の艦娘たち。
ほとんどを躱し、沈んだのは5人だけだった。
艦娘が沈んだとき水中の魚雷にぶつかった。
ショックで魚雷が爆発した。
するとその爆発につられるかのように他の魚雷が一斉に浮上、次々に爆発した。
これにはたまらず何人も被弾した。
これで混乱状態に陥り指示はほとんど通らなくなってしまった。
さらに恐ろしいことに一度かわした魚雷が再び戻ってきた。
すべての魚雷が炸裂したとき、海面に立っているのは雷、信濃と他わずか三隻だけだった。
雷は大将に連絡を取ろうとしたが繋がらなかった。
沖のほうから航行音が聞こえてきて振り向くとそこには提督に瑞鶴、赤城他にも20人以上の艦娘がいた。
「もうやめないか?」
提督が雷たちに呼びかけた。
*もちろん距離が離れていて聞こえないので拡声器等を使っています。
「…」
雷は無言で信号弾を放った。
信号弾はきれいに赤く光った。
この信号弾は「徹底抗戦」を意味していた。
雷は大将の降伏だけはしないようにという命令に従った。
すぐさま魚雷が発射され信濃以外の四人は突撃した。
さらに信濃は富嶽を発艦させようとした。
富嶽が爆撃に成功すれば一気に殲滅できただろう。
しかし富嶽は発艦することができなかった。
まさに発艦しようという時に上空から爆弾が落とされた。
さらに前方では魚雷が放たれ、命中した。
信濃は大きくバランスを崩し富嶽が何機か海中に沈んでいった。
信濃は体勢を立て直したが大破。自力航行は不可能な状態だった。
また雷たちも砲撃を受け雷を残して他の三人は沈んでいった。
二人は降伏した。
艦娘を制圧したことを知る少し前、元帥は海中に直属の潜水艦娘を配置した。
元帥は大将が飛び込んで来たら魚雷を打ち込めと命令した。
雷と信濃が降伏したのに合わせて憲兵隊が大将のいる管制室になだれ込んだ。
大将はすぐに海中へ潜り脱出用艦船を目指そうとした。
飛び込んだ大将の視界に入ってきたのは自分に迫って来る魚雷とそれを放ったと思われる潜水艦娘だった。
大きな水柱が上がり大将が浮上してくることはなかった。
岸に上がった提督たちは憲兵に雷と信濃を引き渡した。
しばらくすると元帥がやってきた。
「大佐、よく戻ってきてくれたな」
実は提督が横須賀第二鎮守府へ向かおうとしたとき元帥から通信が入り、針路を大本営に変更したのだった。
「いえ、それよりあの雷は大将直属の娘なのでは…?」
提督は困惑を隠すことができなかった。
「…言いにくいことなんだがな、大将が反乱の首謀者だったんだよ」
「…本当なんですか?」
元帥が頷いた。
「君が捕えた信濃、という艦娘は大将が極秘に建造したものだ。その信濃と第一鎮守府の艦隊が第二鎮守府を破壊したことも確認が取れている」
「第一鎮守府の少将は?」
「彼なら捕まえておいたよ。あと、大将は死んだ」
「え?」
「流れ弾が当たったらしい。動機をきけなかったのは残念だが」
「…」
「まああとは我々と憲兵に任せて帰るなり、ここで休むなり選ぶといい」
そういって元帥は直属の艦娘を連れて立ち去った。
「提督さん、どうする?」
「う~ん、みんなに来てもらってすぐ帰れというのは悪いし何日か休ませてもらうか」
提督の答えに艦娘は安心して座り込んだ。
遅くなってしまい大変申し訳ありません。今後も投稿ペースは少し遅くなるかもしれません。
さて一つお知らせすることとしては近日中にオリジナル作品を新たに投稿することにしました。
と言ってもこちらがメインなのでオリジナルの方は不定期になりますが・・・
投稿した際にはぜひそちらもお願いします。
次の章で新しく艦娘を一人登場させます。
皆さんの意見で決めることにしますので活動報告に返信するかたちで意見を言ってください