秘書艦 瑞鶴の日常   作:一枝光真

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間宮さんと鳳翔さんの料理…実際に食べてみたいですね…


5日目:間宮さんと鳳翔さん

コンコン

 

「はい、どうぞ」

 

「失礼します、提督」

 

「ああ、鳳翔か。どうしたんだい?」

 

「実はですね、第一線から退きたくて…」

 

「また急なことだな…」

 

*現在この鎮守府にいる軽空母は鳳翔、龍驤、祥鳳、瑞鳳、隼鷹、飛鷹の6人

 

「第一線を退いたとしても何をやるんだい?対空母の演習相手とかなら分かるが頻繁にはしないしなあ…」

 

「給料も貯まってきたので料亭を開こうかと思いまして」

 

「ふ~ん料亭か、君のとこだったらおいしそうだな…ってダメだよ。店を新たに開いたら間宮さんの仕事を奪っちゃうじゃないか」

 

「それは重々承知しています。ですから私は質にこだわり少しお高くすることで間宮さんと競合しないようにしようと思うのですが」

 

「まあ鎮守府内の食堂は営利目的ではないしなあ。…よし、とりあえず間宮さんを呼ぼう」

 

~5分後~

 

「提督、何のご用でしょうか?あら、鳳翔さんこんにちは」

 

「間宮さん、こんにちは」

 

「間宮さんあなたに来てもらったのは少し聞きたいことがあってだね…」

 

「何でしょうか?」

 

「実は鳳翔が店を出したいと言っているんだが…」

 

「いいんじゃないですか?」

 

「え、いいの?仕事奪っちゃったりしない?」

 

「鳳翔さんが出すということは質にこだわった少しお高い料亭でしょう?だったら被らないでしょうし…心配するようなことでもあるのですか?」

 

「間宮さん、盗聴でもしてたの?」

 

「え?そんなことしていませんよ?ただ、鳳翔さんの料理を何度か食べたことがあるので分かります」

 

(分かるの⁉)

 

「ああそう、私、通信設備に関しては充実していますので食堂にいても執務室の会話ぐらい聞き取れますよ」

 

「それを盗聴というんだと思いますけど?」

 

「嫌ですねえ、提督。勝手に聞こえてくるのにそれを盗聴というなんて…」

 

「え、なにちょっと涙目になっているの、間宮さん?ウソ泣きは止めてくれません?」

 

「ひどい!ウソ泣きなんてしてませんよ!」

 

「めちゃくちゃ笑ってるじゃないですか!」

 

間宮は退出した。

 

「さて鳳翔、君の店だけどどこに配置しようか」

 

「でもあまり場所残っていませんよね…」

 

*この鎮守府は山に囲まれた海岸にあるので敷地面積は大きくない

 

「いっそのこと食堂の中に作る?」

 

「食べにくる人には落ち着いた雰囲気で食べていただきたいのでちょっと…」

 

「よし、分かった。少し考えてみる。場所が決まったら呼ぶよ」

 

「ありがとうございます、提督。では、失礼します」

 

~1週間後~

 

「くっ、まだ結論が出ない…」

 

「鳳翔さんのお店の場所?私も食べたいから早く決めて欲しいな~」

 

瑞鶴が急かしてくる。

 

どうやら鳳翔は1か月に2,3回料理を振る舞っていてそれが好評だったようで、店を出すと聞いたときの瑞鶴や赤城の喜びっぷりは凄かった。

 

(まあ赤城は間食のしすぎで金欠らしいから縁がなさそうだけどな…)

 

「それにしてもどこがいいんだろうか?」

 

「う~ん、今開いてるところは艦娘寮の周辺か、提督さんの気持ち悪い部屋の近くか、あ、港の近くにまだ使っていない場所があったような、そこならいいんじゃない?」

 

「ちょっと待て瑞鶴。お前今あの部屋を気持ち悪いといったな?」

 

「え、だってあれどう見ても気持ち悪いし…て、提督さん、目が、目が怖い」

 

「あれは書斎なんだ…」

 

「あ、あんなの書斎って言わないでしょ!あんなに静とは対称的な内装の書斎があるわけないじゃない!」

 

「あのな瑞鶴、使っている人にとって静ならたとえどんなに派手な内装でもそれは静なんだ…」

 

「提督さん目が泳いでるけど?」

 

「そ、そんなことはない!えっと鳳翔の店だったな。うん、港の近くでいいんじゃないか、あそこならすぐに品物も届くだろうし、うん」

 

(あ、ごまかした)

 

「じゃあ鳳翔さん呼んでくるね」

 

「ああ。ところで瑞鶴」

 

「なに?」

 

「あとで君の書斎についての意見もじっくりと聞かせてもらおうか」

 

~10分後~

 

瑞鶴が鳳翔を伴って執務室に戻ってきた

 

「提督、私の店の出店場所が決まったのですか?」

 

「ああ、ここならどうだろうか?」

 

「ここなら他の建物と少し離れているのでよさそうです。では早速工廠長さんに相談してきます」

 

「告知とかしたほうがいいかい?」

 

「いえ、私がしておきますし、そもそもまだ仕入れをしていないので1週間以上開けることができそうなので…」

 

「よし、分かった。じゃあ、頑張ってね。開店したら瑞鶴と食べに行くから」

 

「楽しみにしてます、では失礼します」

 

「鳳翔さん、頑張ってね~」

 

「ありがとう、初回は少しサービスするわね」

 

「やった~ありがとう!」

 

「ではまた後ほど」

 

~2週間後~

 

「ここが鳳翔の店か…」

 

「そうみたいだね、じゃ入ろっか」

 

ガラララッ

 

「ごめんくださ~い」

 

「あら提督と瑞鶴さん。ようこそお越しくださいました」

 

「じゃあ何を食べようか」

 

メニュー表を見た提督は白目を剥き出した。

 

「こ、これはマズイ…。瑞鶴!手持ちはいくらある?」

 

「え、えっと一万円…」

 

「だ、ダメだ。腹いっぱい食べたら金が足りなくなる」

 

「大丈夫ですよ提督。そういう人がいるとおもってATMを設置していますから」

 

よく見ると出入り口の近くにATMがあった。

 

「ぜ、全然気づかなかった。とても溶け込んでる…。ま、まあ金の方は何とかなりそうだな」

 

「では何を作りましょうか」

 

「どうする瑞鶴?」

 

「初回だしおまかせで」

 

「じゃあ2人で3万円以下に収まるようにお願いします…」

 

「はい、少々お待ちください」

 

~1時間半後~

 

「は~うまかったなあ」

 

「ほんと。お金があれば何回でも来るのに。提督さん、給料アップしないの?」

 

「給料決めるのは大本営だしなあ…。少し掛け合ってみるよ」

 

「ありがと~提督さん」

 

「それにしても提督よくお食べになりましたね。私としては嬉しいですけれど財布は大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫、給料日は1週間後だから。また金が入ったら来るよ」

 

「はい、歓迎します」

 

「よし、帰ろうか瑞鶴、瑞鶴?」

 

「…」

 

「え、食べ過ぎて動けない!?しょうがないな。ほら、掴まれ」

 

「鳳翔さんおいしかったよ、次は食べ過ぎないようにする~」

 

「ハイハイ、気を付けて帰ってくださいね」

 

提督は瑞鶴を半ば引きずるように連れ帰った。

 

次は量に気を付けよう、そう思った提督だった。




はい、調子のりました。少し長くなりました。どうせ料理描写入らないなら1話にしちゃえと思ったのがこのザマです。次から気を付けます。

最初に書いたときは瑞鶴がほとんど出てくることはありませんでしたがそれではタイトル詐欺になりかねないと思い変更しました。

次も読んでいただけると嬉しいです!
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