原初様メインで書いてたら、いつの間にかネルギガンテより原初様の方が好きになりつつあるんだけど、原初様のフィギュアはまだ出ませんかね? ワンフェスでも出ないかなあ。頑張って塗るので。
というか20周年企画で原初様出ると思ってたんですけどね。
夏に出るというモンハンメガネで原初様モチーフのが出て来たら嬉しい。今つけてるのはティガレックスメガネだけど、スペアも兼ねて2つくらい買いたい。
原初を刻むメル・ゼナはブレスを吐かない。これまで発見されてきた古龍のように摩訶不思議な能力も持たない。そしてイヴェルカーナ同様に主に新大陸で発見された古龍であり、似たような性質のネルギガンテのように強い再生力すらも持たない。
その代わりに持つのは、底なしの生命力。スタミナ。攻防の強さを併せ持つ、鎧の如き頑強さを持ちながら柔軟に駆動する全身の甲殻。そして、それらを十全に活かす事の出来る飛び抜けた運動能力。
狩人で例えるなら、スタミナも体力も人の比にならず、そして機動力すらも兼ね備えたランス使い。で、それが絶好調。
初めて会った時のような、多数のキュリアに襲われて変貌した時のような派手さはない。しかし淡々と、連綿といつまでも終わらない攻撃所作を的確に繰り出し続けられ、たった一人の俺には反撃のチャンスなど一つも与えられないまま逃げ道の無い壁へと追い詰めて、最後は翼の先端を俺の額にちょんと押し当ててお終い。
まるで、最初から詰みだったかのように。盤上の遊戯でプロと素人が戦わされたような感覚。
「……無理だっつーの」
俺が四人居ても無理なんじゃねえかな。その位の実力差だった。
翼の槍を収めると、大した運動にもならなかったかのようにふん、と鼻息を一つ。
それから伸びているイヴェルカーナの方に歩いて叩き起こすようにコン、とその体を叩くと、ボロボロとその表皮が一気に剥がれていった。
「ギャッ!?」
脱皮でもないようなその様子に、メル・ゼナも思わず驚いて口から声を飛び出させる。
「……あー、それ、鱗じゃねえよ、きっと」
「どういう事ニャ?」
コジロウとメル・ゼナに同時に振り向かれる。
「イヴェルカーナは鱗の上に、全身に溶岩を急速に固めた甲殻を身に纏ってるんだとさ。狩人の防具のように」
だからこいつは要するに、たった今メル・ゼナに裸に剥かれたって事で。
「まあ、だから火山、溶岩洞に行けば直るからそんな心配しなくて良い、けど……」
こいつがここに来たのは、このメル・ゼナが来てより後だ。色々暴れた後に、原初様に叩きのめされて、そして原初様の従者になった。
で、その色々暴れたという中には、砂丘にてテオ・テスカトルと戦って、角の片方をへし折っているという事もある。
そのテオ・テスカトルは溶岩洞を縄張りにしていて。
鎧を剥がされたイヴェルカーナが、しかも溶岩洞という不利なステージでテオ・テスカトルに勝てるかと言われると流石に無理だろう。
「…………ギャアッ!?」
目を覚ましたイヴェルカーナが、周りに転がる甲殻を見て悲鳴を上げた。後からくっつくものではないらしく、ただただ呆然としている。
そして、メル・ゼナは何かをイヴェルカーナに伝えたようで、更に愕然とした表情を見せた。
「何て言ったんだ?」
「『丁度良い機会だからテオ・テスカトルに謝っておけ』、とニャ」
「あーららららら」
イヴェルカーナが一縷の望みを賭けるかのようにこっちを見てくるが。
「討伐しねえぞ。あいつ、どちらかといえばお前が大好きな原初様と同類だもの」
原初様程寛容でもないけれど、好き勝手に暴れる事もせず、縄張りの秩序を守るように動くタイプ。
百竜夜行が起きた時もあのテオ・テスカトルが居たからか、溶岩洞の竜達は殆どそれに加わる事がなかった事もあって、近隣に住む住民からは畏敬の念も込めて閻魔大王様と呼ばれていたりするその個体。
そしてその原初様は、もう少し運動したいというように唖然とするばかりのイヴェルカーナを放置してどこかへと飛び去っていった。
「じゃ、俺達も帰るか」
「そ、そうだな」
「ギャ、ギャウ!!」
イヴェルカーナが懇願するように待ってくれと叫ぶが。
「オメーが悪いんだろオメーが。他に何やったっけ?
力を誇示する為に鳥竜やらを十匹以上も食わない癖に凍らせた事から始まり、その暴虐を諌めに来た閻魔大王様の角を折り、好き勝手に辺り一体を寒冷化させ。
で? そこで原初様が懲らしめに来なかったらお前何をするつもりだった? シャガルマガラに喧嘩売りに行こうとしてたよな? 静かな場所で暮らしてくれている珍しく博愛主義なアイツに、その結果どうなるかなーんにも知らないままになあ?
オメーが元居た場所でどうやって生きていたのかはどうでも良いが、残念ながらオメーの流儀はこっちでは通じねえんだよ。
だから、せめてきちんと犯した罪は少しでも清算貰わないとな」
「…………」
どれだけ通じたのかは知らんが、イヴェルカーナはとにかく黙ってしまった。
そして裸に剥かれた状態で俺達を引き止めるような行為にも出る事もなく。
「帰るぞ」
「ワフッ」
去り際に、イヴェルカーナの恨みがましい叫びが聞こえてきた。
*
オキタと名付けたマガイマガドの子は、何だかんだでカムラの里に馴染んでいる。
まだ体がガルク並に小さいというのもあるだろうけれど、生まれながらにして理知的なそいつは、誰に言われずとも自分が人に噛み付いたりなどすれば命はないとまで理解しているようで、とても大人しい。
その命はない、とまで感じている理由の一つは、やはり悪感情を捨てきれない老齢の人達から視線を察しているであろうから、というのもあって、ついでにコガラシの特訓に付き合わせるのにも幼過ぎるという事もあって、大社跡やらに連れ出す事が多かった。
俺も、基本暇だし。
「……あ? 遺物だ、これ」
竜達が日々縄張り争いをしていて、俺自身も散々足を運んだ場所とは言え、こうして散策してみると今でも新しい発見がある。
それをポーチに丁寧に収めていると、後ろからコジロウとムサシ、それから遅れて息も絶え絶えなオキタ。
「何か見つかったのニャ?」
「祠の陰になっているところに遺物があった。後でカゲロウさんに渡しておく」
「なるほどニャ」
そんな興味はなさそうだった。
飯を食って一休み、する程でもないけれどオキタがくたばりそうなのでしっかりと。
もう動きたくないような顔をしているが、昼からも動かす予定だ。
こいつがこれからどう生きるのか何て全く分からんが、まあ最低限、野で生きられるくらいには仕立て上げようとは思っている。
情と言われればそうなのだろう。出会ってそんな時間は経っていないとは言え赤子というのは基本可愛いものだから。
携帯食料と、それから途中で狩ったガーグァの肉と更に持ってきた団子とを幾つか。ムサシとオキタには生肉。オキタはまだ太い骨は噛み砕けないけれど、顎の力を鍛える為に細かい骨が多い部分を。
それから焼いたのは俺とコジロウ。コジロウは生肉も食えるけれど、アイルーは料理人を職業に選ぶ個体が多いのもあって、人より舌が肥えているのも少なくない。コジロウも俺なんかより実際舌が肥えている。
肉焼き器を取り出して、火をつけて、肉をくるくると。俺のが焼けたらコジロウが自分の分を手ずから焼く。肉の形も俺と違って火の通りが均一になるように整えられているし、時には手製の調味料も振りかけたりしながら。
もぐもぐ。むちむち。ばりほり。
細かい骨を噛み砕く音を聞きながらのんびりと飯を食っていると、ふと冷たい風が流れてきた。
「……うーん?」
そういや、あのイヴェルカーナが裸に剥かれてから二十日近く経つ訳だが。
溶岩洞にイヴェルカーナが訪れたとかそういう報告は何にも聞いてないんだよな。あの原初様も色んな場所に姿を現しているというけど、イヴェルカーナを隣に置く事は許していないみたいだし。
風は段々と、不自然な程に冷たくなってきて。
「……寒いニャ」
「グゥゥ……」
オキタも寒さに耐えかねるようにムサシに寄り添う。
「俺達の事でも探してんのかねえ……?」
「どうするニャ?」
「別に会いたくないけどさぁ、会いに行かなかったらそれはそれで面倒になるよなあ」
「残念ながらそうだニャ」
ここに留まって冷気をばら撒き続けるなら、マガイマガドが今子育て中なのもあって汚い手も使って全力で潰しに掛かりそうな気もするが、イヴェルカーナも並の古龍よりはよっぽど強い訳で。大社跡が酷い事になりそうだ。
それかもしくは、カムラの里の場所を見つけてくるか。
どっちにせよ、まあ会っておくのが一番かぁ。
「食ったら行きますか」
甲殻に覆われていないイヴェルカーナは、溶岩由来の複雑な色合いが失せて、どうにもただの水色というような地味な色合いの古龍となっていた。
しかし、それ以上にイヴェルカーナにとっては今の姿が人間にとっての裸であると同義なようで、自信の無さ、恥ずかしさというものが如実に態度に現れている。
そして泣きそうな顔で。
「『どうしたら良いのか分からない。頼れるのが最早貴様しか居ない』だとニャ」
冷たく突き放す事も出来たけれども。
まあここに来たばっかりの討伐対象入りまっしぐらな傍若無人さは最早なく、少しは素直になったという事で話くらいは聞く事にした。
「……要約すると、謝るのが嫌で別の火山を探して甲殻を再生して帰ってきたら、原初様に無言で甲殻を引き剥がされた、との事ニャ」
「まあ、あいつならそうするだろうなあ」
ーー彼は私に死ねと言っているのか?
それならもう殺してるだろ。
ーーなら彼は私と別れたいのか?
それならもっとこっぴどく痛めつけてる。
ーー…………。死なずに謝れと? どうやって?
逆に言おうか? あの原初様は、あんたが謝りに行っても、テオ・テスカトルがあんたを殺す事はない。そう思っている。
『目には目を。歯には歯を』って事で角の一本くらいは同じく折られるかもしれないがな。
ーー…………。理解したが、それでも。何故そんな事をする必要がある? 私の生まれ育った地では、弱肉強食が全てだった。
……それくらいはあの原初様に付き添っていたのなら、もう考えていて欲しかったんだけどなあ。
「それが原因で、あのメル・ゼナって種族は数が少なくなったんだよ。ガイアデルムとの縄張り争いに手痛い相打ちとなって、縄張り争いで生き残った個体もガイアデルムの手先のような形になってしまって。
あの原初様は、またガイアデルムが出た時の事まで考えている。自分だけじゃ勝てない事まで織り込み済みでな(……本当に勝てないのか怪しいところは置いておいて)。
その為に他の竜や古龍をも味方につけ、協調出来るようにと動いている。
……全部がその原初様の言った事じゃないが、俺はそう考えている」
俺達がガイアデルムを討伐したタイミングでは、まだ成長しきっていなかったのか、実力不足と踏んだからか顔を出す事はなかったが。
それもあって、多分あいつは、狩人という存在に頼らなくともガイアデルムを討伐出来るようにとでも考えているんじゃないだろうか。
するとイヴェルカーナは暫し頭を悩ませるような仕草をして。何か気付いたかのような顔をした。
そして、コジロウに何かを短く伝えると、俺の方を見てから去っていった。
「なんて?」
「『ありがとう』、だってニャ」
「…………へぇ〜〜〜〜〜〜〜〜??」
*
後日。甲殻を再生させたイヴェルカーナが原初様の後ろを付いている光景がまた城塞高地で見つけられたと言う。
角も折れていなかったというので、あの閻魔大王様はとても寛容に許した……というよりかは、自分より強い奴が謝ってきても憂さ晴らしをするような気にはなれなかった、という方が正しいような気もするが。
でも、あの高慢ちきな所業に振り回された身としては、一本位折って欲しかったなあ、とも思わなくはなかった。
イヴェルカーナ:
カムラ、エルガドよりやばい新大陸出身。
ネルギガンテが頂点に立つ生態系で生きて来たし、ネルギガンテが色んな奴らをとにかくボコボコにしているところを見て育ったので、この世は弱肉強食なんだなって思ってたけれど、
ネルギガンテの本質が自浄作用にあるという事と、新大陸が単純にヤバい場所であるという事は気付かずに外に出て来た感じ。
オキタ:
カムラの里で人目のつかないところで寝たら殺されると思ってるので、基本人の目につくところに居るし、夜になると猛き炎の自宅から絶対に出ない。
出来ればエルガドに移り住みたい。
マガイマガドの名前
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愛弟子二号(ウツシ)
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オキタ(猛き炎)
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おにぎり(ミノト)
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猛き紫炎(メル・ゼナ)
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麗しき冰姿の唯一絶対なる下僕(イヴェ)