Monster Hunter:Wind Ark   作:カリオロス亜種

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パーティメンバーのスペック

レイ

主人公が最初に組んだパーティのリーダー
24歳
使用武器は大剣、ディフェンダー
それなりの経験を積んだ上位ハンターであり、ジォ・ワンドレオでの騒動においてパーティリーダーを任された。
責任感が強く、パーティメンバーの事は誰よりもよく見ている。

ブルーム

レイの相棒
24歳
使用武器は主にボウガン、バズディアーカ
モンスターやフィールドの植生に関する深い知識を持ち、狩猟においては後方での立ち回りを得意とするハンター
王立古生物書士隊や龍歴院とも顔が利く

シャナ

ドンドルマより派遣されたエース
18歳
使用武器は太刀、飛竜刀【楓】
狩人となって短期間ながらも、堅実な成果を多数あげている新進気鋭のハンター
状況判断に優れ、パーティでの狩りに向いている彼女は先の騒動に適任だとして、ドンドルマギルドより派遣された


出航⑧

 

パローネ=キャラバンの一団と共にドンドルマを立ってから一週間程経ち、一行はゴルドラ地方を過ぎ、フラヒヤ山脈の近辺まで到達していた。

 

「さっ寒いぃ……」

 

大陸の北側に位置するこの一帯は常に雪に覆われ、更には上空を飛行している為、キャラバンには少しばかり尋常じゃない寒波が吹き抜けていた。

 

「キエルさん、そんな格好してると死んじゃいますよ……」

 

歯をガタガタと震わせながらシャナは毛布にくるまっていた。

 

「私か?私はこの程度の寒さは慣れっこだよ。君も空の旅を楽しむなら慣れる事だね」

「慣れたくないですぅ……」

 

氷に覆われた土地、フラヒヤ。この地には、砕氷船の建造には欠かせない素材の持ち主が居る。とある甲殻種のモンスターで、一匹一匹が竜の甲殻にも匹敵する硬度の甲羅を持ち、その形状と頑丈さが砕氷船の素材に適しているのだという。

 

「帰ったらまず挨拶に回って、その後に甲羅集めだな。当初の予定の二倍必要だが……」

「よう、シウニ。お前はこの寒さでも平気そうだな、俺は凍っちまいそうだぜ」

「俺はこの辺りの生まれだから、多少は耐性があるんです」

「羨ましいねぇ、そうだ。オリオールさんが呼んでたぜ。飛空船の操縦は担当の人間がやってくれるって話だが、俺達も船の操縦が出来るに越したことはないからな」

 

シウニ達四人は、キャラバンの面々から様々な事を学んだ。

基本的な飛行船の操縦や、整備方法、天候の予測など様々なノウハウを彼らから教えて貰った。

そして、かつてキャラバンがギルドと共同で討伐に携わった大巌竜という名の強大な存在の話まで──

 

「大巌竜、ラヴィエンテねぇ。そんな御伽噺みてぇな怪物を人間が打ち倒す事が出来たとはな……」

「なぁレイ。俺たちがもしそんな存在と対峙したとして、倒せると思うか?」

「さァな、普通潰されて終わりだと思うが。」

「でも、それを成した人達が居た。生身の人間が、知恵と勇気で団結して勝利したなんて……想像もできない世界です」

「そうだな、だが、気概はでかく持つべきだぜ、俺の師匠もよく言ってた。『ハンターならば黒龍すら打ち倒す気概を持て』つってな」

 

黒龍……そんな存在がもし実在したとして、俺は立ち向かえるのだろうか。

 

 

 

 

キャラバンが航行を初めてから十日程、遂に一行はシウニの故郷、フラヒヤの麓の大きな村落に降り立った。

 

「村長、久しぶり」

「おぉ、シウニか?良かった、いきなり空から気球の大群が押し寄せてきたもんだから面食らってしまったよ」

「あはは……」

「そりゃこんな仰々しい帰還になるとは思って無かったろうしな……」

「おかえり、シウニ 村の自慢のハンターよ。まずは何があってこんな大所帯になったか聞いてもいいかい?」

 

昔からの顔なじみ、村の村長が恐る恐る出迎えてくれた。懐かしい顔に気が緩む。

 

「話せば長くなるんですけど……とりあえず、例のアノルパティスの素材は入手出来ました。これで砕氷船建造の目処が経ちますよね」

「おぉ……本当によくやってくれた!!ご苦労だったね、これでフラヒヤの村々の生活が大幅に改善する事だろうさ。」

「そうですね。それともう一つ、この村で作って欲しい船があるんです」

「船だって……?砕氷船の事では無いようだが……」

 

困惑する村長に、例の設計図を見せた。

 

「これは……"砕氷飛空船"とあるが……」

 

シウニは村長に、アノルパティスの素材が手に入った経緯、そしてこの船に乗り"彷徨個体"の調査をする依頼を受けている事を話した。

 

「そんな話になっていたのか……よし、どんと任せなさい。知っての通りこの村の造船技術は確かだ。交易ギルドとの話もこちらでやっておく。」

「ありがとうございます……!」

「ただし、前にも話した通り少しばかり素材が足りない。悪いが君たちが取ってきてくれるかね?」

「わかりました。」

 

砕氷船の建造に欠かせないもう一つの素材、甲殻蟹、アムシペザムザ。その幼体の甲羅だ。

 

「アムシペザムザの群棲地は湖の近くだ。防寒はしっかりとしていくんだぞ」

 

四人は幼体の甲羅を採りに、美しく澄んだ雪山の湖にまで足を運んだ。

 

「甲羅はなるべく傷付けないように、よろしくお願いします!」

「こんな小さいモンスターの素材が砕氷船の素材になるのか?」

「はい、この軽くて水に強く、そして飛竜の甲殻にも匹敵する硬度の甲羅を船の底にに貼り付けるんだとか」

「なるほどなぁ、この硬さならちょっとやそっとの氷じゃ壊れねぇだろうな」

 

今回の素材の運搬についてもキャラバンが手を貸してくれた。本当にありがたい限りだ。

 

「こんなところか……」

「ところでこのカニって食えんのか?」

「ミソは珍味だとかで村のおじさん達がよく酒のお供に食べてたような……」

「そいつはいいな!持って帰ろうぜ!」

 

今夜は蟹パーティーになりそうだ……

 

 

 

「それじゃあ、本当にありがとうございました!」

「あぁ、君達も達者でな、また逢おう!」

 

ここまで一行を送り届けてくれたパローネ=キャラバンの一団が、次の目的地に向けて飛び立った。

「より良い土地」を求めて彼女達はどこまでも旅を続けるのだろう。

 

村に戻り、早速船の建造に取り掛かる村の技術者たち。骨組みとなる竜骨にはアノルパティスの甲殻をふんだんに用い、それに沿う形でアムシペザムザの甲殻を生え揃うように並べ、氷を穿つ船の前面を形造る。

船底の木材には強靭さとしなやかさで知られるユクモの堅木を用いて、船の外形を成す。

甲板は広く、モンスターを迎撃するためのバリスタや大砲も設置し、前面には撃龍槍も備え付けられた。これらの武装で空の驚異から身を守る。

マストは大きな三角形の帆を張り、空を飛ぶ方舟をイメージした紋章が刻まれている。

 

 

【挿絵表示】

 

 

船橋は大きな箱型で、温かみを感じるログハウスのような外見となっている。

ここが自分達の拠点となるのだ。

 

「遂に完成だ。これがお前さん達の船、"砕氷飛空船アルカ"だ。」

 

「砕氷飛空船、アルカ……」

 

この方舟で俺達は空を飛び、彷徨する彼らの旅に足を踏み入れるのだ。

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