リンバスアーカイブっ!!!!!   作:粉末蜜柑

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というわけで諸々が終わって初投稿です。
私が忙しかった間にラマンチャランドは崩れて室長が実装されて終止符も実装されてその他もろもろの情報も明かされましたね。今回の最新話にも今リンバスでやってるイベントの内容がちょこっとだけ入ってます。ご了承ください。




1‐11 いざゆかん、ブラックマーケットへ

「ここが...ブラックマーケット。」

 

「わぁ☆すっごい賑わってますね?」

 

 

ヘルメット団の元基地である住宅街からさらに奥、アビドス学区の端も端。

人々の欲望と悪意で満ちているはずのその場所は、白日の下、思ったよりもかなり堂々と存在していた。

 

 

『違法な物品を販売したりしている危険区域...って話だったよね?それにしては規模が大きすぎる気がするんだけど...』

 

「うん。もっと小さな市場を創造していたけど、街一つくらいの規模だなんて。」

 

 

もう少しひっそりと存在すると思っていたブラックマーケットは、シロコの言う通り実に街一個ほどの規模があるように見えた。全容を暴こうとすれば、それこそ丸一日、いや一か月あっても足りないだろう。

 

 

「他の学校の区域も跨いでやってるらしいわよー?美味しい食べ物の一つや二つあっても可笑しくないと思わない?ねえダンテ。」

 

 

ロージャが少し先に見える焼き鳥の売店を見ながらそう呟く。すると、耳元からアヤネの呆れたような声が聞こえてくる。

 

 

《ロージャ先生、少し我慢してください。今日ここには調査で来てるんですから。ご飯はそれが終わってから、です。》

 

 

アヤネにそう諭され、ロージャはがっかりした様に肩を落とした。これだと、どちらが先生なのか分からないな。

 

 

《ごほん。それでは、ブラックマーケットへの到着を確認したため改めて今回の作戦内容を確認します。本日の目的は、ヘルメット団の保持していた兵器の流通元を突き止めること。そして……もう一つは、私たちの学校を襲撃してきた組織である【便利屋68】の手掛かりを探すことです。》

 

『......確か、ヘルメット団の持っていた兵器が今は生産されてない型番だったって話だっけ?』

 

《はい。そしてこのキヴォトスで生産が終了している兵器を手に入れる唯一の手段が...このブラックマーケットというわけです。とはいっても、この場所の情報を私たちは持ってないので、虱潰しに探すことになりそうですが...》

 

「うげ、長丁場になりそうね...」

 

 

と、セリカが不満げな声を漏らしたその時。

 

ダダダダッ!!

 

規則的な轟音が、突如として私たちの鼓膜を揺らした。この世界じゃもはや疑う余地もない。

 

 

「ーー銃声だ。」

 

 

シロコのその声に反応して、その場にいた全員が銃を取り出し戦闘態勢をとった。私もPDAを起動し即座にロージャへとリウの人格を被せる。

 

 

『皆、敵はあの角を曲がった先からだ。警戒を解かないようにしてくれ。』

 

銃声が段々と近づいてきて…

そして数秒後。曲がり角から数名の人影が脱兎の如き勢いで方向を変え私たちのいる方向へと駆けてきた。

 

 

「おい待て!!」

 

「どこまで逃走(にげ)る気だこら!!」

 

「う、うわぁぁぁ!!まずっ、まずいですー!!ついてこないでくださいー!!」

 

 

角から飛び出してきたのは、純白の制服に身を包んだ一人の少女...と、その子を追っているであろう数名のチンピラたちだった。チンピラ達はひどく高圧的な態度で追われている少女へと怒号を吐き散らしている。

 

 

《あれ、あの制服って...》

 

 

アヤネは彼女の出自にどこか心当たりがあるようだった。慌てて走ってくるその少女は動揺して周囲が見えていないのか、背中のへんてこなデザインのカバンを揺らしたままロージャの胸の中へと思い切り飛び込んでいった。

 

 

「わぷっ!!...ご、ごめんなさい!!すこし慌てていて…」

 

「ちょっと大丈夫...ってそんなわけないか。追われているみたいだし。」

 

「なんだお前ら!!お前たちに用はねえ、あたしたちはそっちのトリニティの生徒に用があるんだよ!!」

 

「わ、私の方は特に要は無いのですけど…」

 

「トリニティ…?ダンテ、トリニティって...」

 

《…はっ、そうです思い出しました!!その制服、キヴォトス随一のマンモス校、トリニティ総合学園です!!》

 

「そうさ!!それにキヴォトスで一番金を持っている学校でもある!!そいつを誘拐してたんまり身代金をいただこうって魂胆さ!!」

 

 

トリニティ総合学園。

記憶が確かなら、シンクレア...そしてドンキホーテが担当していた学園だったはずだ。以前会ったハスミとスズミのいる学園でもある。

確かにどこか貴族っぽさというか、制服などから高貴な雰囲気が漂ってはいた。そういうことだったのか、と私は1人勝手に納得した。

 

 

「そうだ、お前らも協力してくれたら分け前は弾んでやるよ。そうだな、分け前は…」

 

 

ガンッ!!

 

彼女たちが何か言い終わるよりも早く、シロコとノノミの放った打撃によってヤンキーたちは一瞬にして制圧された。どうやら銃床と言うのは結構堅いものらしい。

 

 

「悪人は懲らしめないとです☆」

 

「あ……えっ?えっ?」

 

 

未だ尻もちをついたまま困惑する少女に一歩近づき、私は手を差し出す。

 

 

『大丈夫?』

 

「は、はいありがとうございます。えっと、その…」

 

 

私の時計をまじまじと見つめるその子の困惑が見て取れたので、私は首に掛けていた名札を見せながら軽く自己紹介をする。

 

 

『私は、ダンテ。連邦捜査部、シャーレの先生だよ。君は?』

 

「あ、えっと…ヒフミです‼︎阿慈谷ヒフミと申します‼︎」

 

 

差し出された私の手を取って、彼女はそういって立ち上がった。

 

 

 

少し時間がたち、私たちはヒフミと共にブラックマーケットの散策を続けていた。

 

どうやら、ヒフミがブラックマーケットに来たのは、ペロロ様というねじれの様なキャラクターのグッズを手に入れるためという事情だった。ノノミと彼女以外には全く良さが伝わってなかったが、まぁ本人たちにしかわからない感性があるということなのだろう。

 

 

「そういえば…アビドスの皆さんは、なぜこちらへ?」

 

「私たちも似たようなもんだよ。ちょっとした探し物があるんだー。」

 

「そう。今は生産されてなくて手に入れにくいものなんだけど、ここにあるって話を聞いて。」

 

「そうなんですか。私たち、似たような感じだったんですね。」

 

 

生徒たちが話しているのを後方で聞きながら、私はブラックマーケットの中の様子を少し観察していた。

 

この場所に立ち並んでいる店の様子は、基本的に統一性がなく混沌としている。ビデオショップの看板を引っ提げながら服を売っている店もあれば、道端にテントを張り、まるで焼き鳥でも売るかのような気軽さでどでかい武器を販売している店だってある。正に無法地帯。なんでもありといった感じだ。

 

ピピッ

 

 

《皆さん、大変です‼︎四方から、武装した人たちが向かってきています‼︎》

 

「何っ!?」

 

 

アヤネの通信を受け、私たちが慌てて周囲を確認すると、道の奥から大勢の不良達がこちらに向かってくるのが見えた。見た所、数は先ほど居た人員よりも多いように思える。

 

「見つけたぞ‼︎」

 

「お前らさっきはよくもやってくれたな⁉待機させてたやつらも今度は連れてきたからな、その金づる返してもらうぞ!!」

 

 

銃を構えながら、そう怒気を孕んだ声音で言う少女達。数分前のあのやりとりがあったから、もう話し合いで解決という手段は取れないだろう。

どこに行っても、多少のいざこざは避けようと思って避けられるものではないようだ。

 

 

「当たり前の様にとんでもないこと言うわねこの子たち。」

 

『変に感心してないで、準備してロージャ。』

 

 

私が肘で軽く小突くと、ロージャは「はいはい」と言う様に肩をすくめ、前線へと駆けていった。

 

私も、やるべきことをやるとしよう。

PDAを取り出し、指揮の準備を終える。

 

『敵は少し大所帯だけど、持ってる武装は大したことなさそうだ。早めに終わらせよう。それじゃあ…』

 

『戦闘開始だ。』

 

 

 

 


 

 

 

 

「く、くそーーー!!!覚えてろよーーーー!!!!!!」

 

「ばいばーい、今度はもうちょっと実力つけてくることだね~。」

 

 

幸い、制圧は五分と立たずに済んだ。

涙目で去っていく敵たちに、ホシノは気の抜けた笑顔のまま手を振る。他のメンバーにも大した疲労は見えない。完勝と言っていいだろう。

 

そんな中。

 

 

『........何してるの?シロコ。』

 

 

シロコは道端にしゃがみ込みながら、先の戦闘で出来た瓦礫たちをじっと眺めていた。なにか気になることがあるのだろうか。はたまた趣味だろうか。

 

 

『何か落とし物でもした?それなら私も一緒に探すよ。』

 

「いや、そういうわけじゃない....。ただ、あいつらのリーダーが、メダルみたいなの落としていったから、もしかしたら高く売れるかもって。」

 

 

シロコはそう言って、その手に持っていたモノを私に手渡してきた。シロコの手が離れると、そこに乗っていたのは私がよく見知ったEGOギフト。

 

ーーひどく錆びた、黄金の記念硬貨だった。

 

 

『こ、れは。』

 

「でも、結構錆びてるから値段が付くかも怪しいね。錆び取りさえすれば…」

 

 

隣で売却予定を立てているシロコを横目に、私はじっと手に乗った硬貨を見つめる。

 

EGOギフト。

それは、わたしたちが元の世界で相手取ってきた幻想体という怪物から抽出されたアイテムの一つ。

 

囚人たちが戦闘で使用しているEGOを戦略兵器と例えるのならば、こちらは補助装備。という例えが適切だろう。持っているだけで、特定の状況下で自動的に効力を発揮し、戦闘に多大な影響を与える。それが悪い影響にしてもいい影響にしても、基本的には持っている側を優位に立たせてくれるものなのは間違いない。

 

と、違う。この話の本筋はそこじゃない。問題は、なぜこの世界で、ただの学生に過ぎない彼女たちがこんなものを持っていたのかという事だ。

 

EGOギフトは幻想体由来の物質。ダンジョンで直接幻想体と接触するか、LCEで抽出作業を行わない限りは手に入らないはずだ。まぁ、一応謎の自販機で買うという手段もあるけれど、それもダンジョンの中だけのはずで......

 

 

『…シロコ、これは一旦私が預かっておくよ。戦ってる時に落としたら勿体ないしね。』

 

「ん、わかった。よろしくね、先生。」

 

 

この問題に対する結論は今は出ない。

一度滞った思考を冴えぎって、取り敢えず目の前の現実と向き合うことを選択した。幸い、ここはまだ彼女たちの根城だった場所だ。探索していけば、これに対する回答だって何かしら得られるかもしれない。

 

 

「み、皆さんお強いんですね…ってそうじゃないそうじゃない!!なるべく早くここを離れましょう!!」

 

 

後ろの方で呆然としていたヒフミが、慌てた様子で飛び跳ねた。

 

 

「?何かまずいことでもあるの、ヒフミちゃん。」

 

 

ホシノが聞く。ヒフミは周囲の様子を気にしながら落ち着かない様子で捲し立てる。

 

 

「このブラックマーケットには、マーケットガードっていう治安機関が存在するんです!!もしあの人たちに見つかったら、それこそ大事です!!うぅ…」

 

 

ヒフミは悪い想像をしてしまったのか、顔を青くしながら頭を抱える。

なるほど、無秩序かに思われたこの場所でも、どうやら一定の秩序が存在するらしい。非合法的な秩序があるのは、陽の当たらない世界の前提だということを忘れていた。文明がある限り、そこに完全な無秩序は存在しない。

 

 

「ふーむ、確かにまた戦闘になったら面倒だね。ここの事はヒフミちゃんの方が詳しいだろうから、従おう。皆もいいね?」

 

 

ホシノの意見に、私も、誰も、異を唱える者はいなかった。

 

 

「よーっし決まり!!それじゃあヒフミちゃん、案内よろしくね~」

 

「はい、えーっと…こっちです!!」

 

 

ヒフミが、東の方向を指さして走りだす。私たちはその奇異な見た目のバッグを目印に、白い小さな背中を追っかけた。

 

だけど、この時の私はまだ浅はかな気持ちで歩んでいたということをここで懺悔する。

ただ平和的に、少しのいざこざはあれども穏便に、この場所からするべきことを終えて帰れると。

 

この時の私は、ただただそう信じて疑わなかったのだ。

 

 

ーー次回『ん、銀行を襲う』

 




というわけでお久しぶりぶりの最新話です。
いつになったらアビドス編が終わるんでしょうねこの物語は。TNPが悪くて大変申し訳ない。自分でも少しダラダラしすぎてるかなって思ってるんでアンケ取ります。
良かったら入れといてください。


あ、明日からリオとネル来ますね。皆さんは無料百連の結果どうでした?私はセイアが当たったのでよかったです。ボイスついてよかったねセイア

それでは、また次回もお会いしましょう。
来年から大学生だからいっぱい執筆できるね、やったぁ!!!!!

作品のTNP

  • 今のままでも全然
  • もう少しTNP良く
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