愛を謳歌する幸せなアイの話   作:京猫

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とある研修医からの寄稿文

 

 

 

 

「推し活を謳歌する幸せなアイ★リスの話」

 

 

 

 春日芸能プロダクション所属、期待の超新星アイドルであるアイちゃんのファンクラブ、アイ★シュラインの事前申し込みが数日後に迫った今、アイ★リスの皆さんはどういったお気持ちで日々お過ごしであろうか。

 

 絶対に会員No.1をもぎ取ってやると強く意気込んでいる方もいるであろうし、具体的に有給を取ってまでその日の戦いに備えている方もいるのだろう。

 

 筆者は仕事の都合で九州の片田舎に居を構えているのだが、申込みの為に上京しようかとまで思い詰めている。相方に恨まれるのが怖くて実際はそんな抜け駆け出来ないが。

 

 ただ間違いなく物理的に近い方がより速く申込みページに繋がる筈なのである。ゴールドマン・ソックスに勤めている知人もそう言っていた。人よりコンマゼロ数秒速い回線を得られる土地、設備を持っている会社が株やFXなどの一瞬が勝負となる投資で勝利するのだと。

 

 

 さて、そんな与太話は脇へ置いておこう。今回はまだアイちゃんのメンバーシップに加入していない方へ早急にお伝えしたいことがあり筆を取らせて頂いた次第である。

 

 そんな人類未だにいるのかな? と思った方も多いことだろうが、やはり環境や年齢、経済的自立が厳しい方もおられるのだ。そしてそんな方こそ、アイちゃんという存在に心救われるていることも多いことだろう。よってここはアイ★リス同士、寛容の精神が必要だ。出来る限りの助けになればと思う次第である。

 

 前提としてまずアイちゃんの現状を共通認識とする為に、この話題に触れておかなければいけないだろう。

 

 

・Radio Star★ の大ブレイク

 

 語らなければいけないのはやはりこれだろう。社会を巻き込んだ空前の大ヒット、アイちゃんはこんなにも早くアイドルを越えたカリスマと世間に認識されることになった。むしろ普段アイドルソングを聞かない人や音楽に造詣が深い人から信じられない程の高評価を獲得している。

 

 そしてその勢いは遂に海外にまで拡がったのだ。カスガコヤネがよく分らないことをやっている…という認識が曲のパワーから遂に覆された。MVがライブをしている架空の映像というのもまた良かった。アイちゃんがストリートを意識したポップな衣装で自信満々に歌い踊っている様はまさにスターの風格に溢れており、日本語が分からなくても強烈な印象を与えることに成功している。

 

 筆者もアイドルはアイちゃんしか知らなかったのでより実感したのだが、やはり普遍的で一般受けしやすいメロディ構成というのは強いと思った次第だ。

 

 キャッチーで、ノリが良くゴキゲンな曲。サビではウーハーがズンズンと響くディスコ調にアイちゃんの元気でポップな歌と踊りが高らかに世界を祝福する。最高だ。アイちゃんと一緒ならこんなにもこの世は楽しくなるのだ。仕事場へ向かう田舎道がまるで花吹雪舞うウェディングアイルになった気分である。これにはみなさんも堪らない思いを抱いたことだろう。

 

 

 ――さて、これが現状のアイちゃんを取り巻く環境である。つまりアイちゃんは一躍時の人になったのだ。この曲のUP直前にも世間を沸かせた衝撃的な配信があった気もするが筆者のログには何もないな。その件を突っ込まれると俺の怒りが有頂天になってしまうのでご勘弁頂きたい。

 

 そしてそんなアイちゃんが自身初となるメンバー限定配信、略しでメン限をおこなったのだが、この配信でも興味を引かれることが多数あった。よってその様子を紹介してみようと思う。

 

 

 まず、メン限はアイちゃんとの距離が近い。物理的に近い。まるでWEBチャットの様な近さなのだ。画面いっぱいのアイちゃん。加えてカメラを覗き込むように近付いてくれたりもするので、正直こんなどアップでその御顔を拝見すると思考が止まりそうになる。背景はクリーム色の衝立だけで、他は映らない。限りなく一対一での語りかけをしてくれるのだ。

 

 …そう、この語りかけというのがキモなのである。今までのアイちゃんは当然ながら視聴者みんなに向けたハキハキと聞き取りやすい喋り方をしていた。ニュースキャスターやバラエティー等の司会者のように。

 

 だがメン限はそうではない。いつもの様にお知らせをする時でさえ口当たりがまろいのだ。そして、う〜ん? だの、えぇ〜? だの反応まで女の子してくれる。まるで心の距離まで近くなった気にさせてくれるのだ。アイ★リスとしては真に恐悦至極、な心持ちであります。

 

 

 そして…これは正直伝えたくないのであるが、黙っているのも裏切りな気もするので伝えよう。

 

 アイちゃん、このメン限での装いはなんとバスローブである。筆者が慌てて検索して調べたところによると、うさ耳フード付きバスローブ…とでも呼ぶべき装いなのである。しかも絶対にキッズ用。

 

 そもそもこのメン限は自宅での配信を試すテスト目的で始められ、良好な結果を得られた故にそのスタイルが続きそうな雰囲気である。となるとメン限では今後も寛いだこのお姿が拝見出来ると推察され…はぁ、最高。恐悦至極、再びでございます。

 

 

 ――とまあ、ここまでが配信の雰囲気を伝える記述となるものだ。もうお腹いっぱいだろうか? 次はこの配信で知り得た新情報をお伝えしよう。

 

 今週は収録や撮影で忙しいと言っていたアイちゃん。実際2つのMV収録とCM撮影をこなしていたらしく、ファンとしては感謝を捧げたくなる次第である。

 

 

 

・国民的お菓子のテレビCM撮影

 

 まずはこちらの情報から紹介しよう。とは言っても上記に付け足せるものは少なく、撮影は春日のスタジオで行なったこと。第二弾の撮影も内定しており、こちらはロケになる見込み…ぐらいになるだろうか。流石に他企業からの仕事な為、放映前に出せる情報は少ないようだ。

 

 何のお菓子をアイちゃんが食べているのかを想像して楽しむのが、ファンとしての正しい姿になるだろう。

 

 

 

・新曲予定 「彗星★フープ」

 

 収録した2つのMVの内、1曲の情報が一部解禁された。

 

 驚くべきことにこの曲、ヴォーカル名義が「アイ」ではないらしいのだ。アイちゃんはそれ以上何も言わなかったが、これはつまりカスガコヤネ氏の言うところによる、アイドルソングではない曲だから…と筆者は推測した。実際配信のエンディングでごく一部を聞くことが出来たのだが、確かに今までと違うことがあったからだ。

 

 実はこの曲、バンド形態なのである。カスガコヤネ氏がドラム、マネおりさんがベース、そしてある意味噂のたままちゃん、かの人がギターを担当しているのだ。これには筆者も驚きを隠せなかった。

 

 たままちゃんとはアイちゃんの配信、その第2回となる突発配信の最後でアイちゃんが抱き着いていた女性のことである。これは今まで確証が取れていなかった話であったのだが、今回のMV撮影シーンでアイちゃんがはっきりとその女性に向ってたままちゃんと呼んでいる。その為確定した情報となった。

 

 いやはやまさか、かの女性がギタリストだとは想像もつかなかった話だ。これはすんなりバンド仲間だから仲が良い…と受け取っていいものだろうか。むしろ仲が良いからたまたま今回のMVの為にギターを担当したようにも感じるが…ここにはまだ謎が残されているようだ。

 

 そして肝心の曲そのものについてだが、これはバンド演奏ではあるもののロックというよりはポップに振った曲だと思われる。そもそもアイちゃんが踊りながら歌っていた。これはカスガ氏が配信で言ったことと矛盾する気がするのだが、アイドル曲じゃなくても踊れる歌なら踊ってくれるのかも知れない。筆者的には嬉しい情報となりそうだ。

 

 ここに大事なアイが育つまで――(筆者聴き取り)

 

 と胸に手を当てながらはにかむアイちゃんは最高に可愛かった。というかダンスは曲の全体通してかなり可愛い仕様になるのではと思える。これなら春日フェスでも歌ってくれるかもしれない。期待が膨らむばかりである。

 

 

 

・春日ミュージックホールの改修完了の見込み。並びに Clubカスガ の新設。

 

 春日ミュージックホール (Limit 3500-5000)

 Clubカスガ (Limit 1300)

 

 暫くの間改修中だった春日ミュージックホール、そして新設予定であった Clubカスガ、がそれぞれ稼働予定の目処が立ったとのことだ。「彗星★フープ」のMV収録はミュージックホールのど真ん中で行われたようで、その流れからの情報解禁となる。

 

 アイちゃんがどちらもオープン記念としてライブをする予定。春日フェス後の話になるらしい。

 

 ホールの方は全席指定席、アリーナ席と1階席をファンクラブ会員オンリー、2階席を一般抽選でチケットをネット販売。どちらも購入、そして入場の際に写真付き身分証明書が必要となる。限界リミットである5000人近く入れる予定とのこと。(アイちゃんが読み上げ途中で面倒くさくなったのでカメラに映して見せた資料より抜粋)

 

 ちなみに購入時の申込み者名にない身分証明書では例え親子でも兄妹でも入場できない。(譲渡不可) この点は注意が必要だが、最近のメジャーアーティストのライブでも常識となりつつある仕様だ。覚えておいて損はないだろう。

 

 そしてClubカスガの方はキャパ的にファンクラブ会員オンリー。購入と入場時の注意点は同上。荷物はロッカーに預ける形となり、持ち込みを禁止された完全にスタンドライブな形式だ。カスガコヤネ氏曰く、アイへの応援と熱狂はペンライトやサイリウムではなく声と拳とジャンプで表現しろ、とのこと。(こちらも資料からの抜粋)

 

 そしてアイちゃんも曰く、「Clubのような場所に行く服がない? 別にオシャレ気分味わいにくる訳じゃないし…ただスタンドで人ぎゅうぎゅうかぁ…まあ身を清めて清潔な格好してくるならオッケーだよ。私嗅覚が敏感だから宜しくね〜。あとその頃には私のグッズも出てる筈だから、いっそそれ着てくれば良いんじゃない? 黒でシックなデザインのパーカーとかあるよ。まあウサ耳付いてるけどね。…あははっ、黒うさぎ集団だ★」…とのこと。(筆者聴き取り)

 

 こちらはアリーナとなる部分に900人、やや高さが付いた1F部分に300人の計1200人ほど詰め込む予定らしい。どうやら2F部分もあるようだがそちらはおそらくVIP席となり関係者しか利用出来ないのかも知れない。

 

 正直フェス後のライブとしてはどちらも小規模でありプレミア感が凄い。だがそこはまあ春日にとってのお祭りのようなもの。ファンは行けたらラッキーと思うしかないだろう。特にClubカスガの方はアイちゃんがああ言った以上、1200人丸々黒うさぎ集団になる可能性もある。ちょっと遠くから眺めて見たいものだが、参加出来るファンからするとかなり印象的なイベントとなるのではないか。

 

 

 

 以上が今回のメンバー限定配信で知り得た情報の全てである。カスガコヤネ氏とのコラボでは色々と情緒が上下することになり取り乱してしまった筆者だが、最終的に何とか自己和解した。やはりアイちゃんを思う気持ちは変わらないのだ。いや更に高まっているのを日々実感している。

 

 この寄稿文を見ている貴方はどうだろう。そろそろブラックな会社には退職届を叩き付けた所だろうか。休暇もろくに取れない所にいたのでは我らが希望の一番星を、アイちゃんの生ライブ姿を一生見逃すことになるのだ。人生の分岐点は確実に迫っている。そのことをしかと心に刻むべきだろう。

 

 また未だにメンバーシップに加入していない方も、これを機に是非加入してみてはどうだろうか。貴方の状況がそれを許すなら絶対に参加した方がお得である。気兼ねなく、堂々と自分はアイ★リスであると名乗れるのは一種の快感に近い。その上アイちゃんの貴重な情報まで手に入るのだ。SNSだけでは知り得ないアイちゃんの素顔が、そこに存在しているかも知れない。そう思うと躊躇うことなど何一つないと断言しておきたい。

 

 どちらにしろライブチケットが欲しいのならファンクラブに加入するのがほぼ必須となる。ならばまとめて加入してアイちゃん漬けの日々を送るのも悪くない筈だ。そこに貴方の楽園がきっとある。

 

 ――アイちゃんが、バスローブ姿で貴方を待っているのだ。

 

 良し! もう一度アーカイブを見返そう! お風呂上がりのアイちゃんをたっぷりと味わ…お、お風呂…お風…一緒に…あれはアヒル…

 

 

 

 

 

 

 

 貴方の推し活に福音を齎すアーカイブは、確かにアイ★チャンネルに存在している。

 

 

 

 終

 

 

 

 

 

 

HN:敗北者★アイちゃんスキスキゴローせんせ

 

 

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