呪いの世界に反逆する仮面の部外者達   作:フェルトファン

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 大変長らく、お待たせしました!

 相変わらず、呪術側のキャラがいまだに登場しませんし、投稿が遅れてすみません!

 まだ本編へ突入するのは時間がかかると思いますが、どうかよろしくお願いします!

 それでは、どうぞ!!


黎明 Ⅵ:黒い狐と黒い狸

 

 

 

 

深夜……()()()()()()()()...

 

 

 

 

 

『『『オォォォ………セン……セイィィィ──』』』

 

 

 

 

 

 呪霊(じゅれい)

 

 それは、恨みや後悔、恥辱など、人間の身体から流れた負の感情が具現し意思をもった異形の存在。

 

 日本国内で起きている()()()()()()()()()()()()()1()()()()()を超えており、その殆どが呪霊による被害とされている。

 

 特に学校や病院などの場所では、大勢の人間の思い出に残る場所は負の感情の受け皿となり、呪霊が発生しやすい。

 

 

 

 

『『『オォォォ……ッ!!!!!』』』』

 

 

 

 そして呪霊達は今日も、この学校に侵入してきた人間を喰い殺そうと向かう………

 

 

 

「だ・か・ら!何回も言わすな桜井景和!そんなヘンテコなポーズで変身する訳ねーだろうなぁ!?」

 

 

『『『………』』』

 

「私もあんまり言いたくないけどさぁ〜……アンタもよこの黒狐!!!なんなのさっきのやり方は!?こんなんじゃ私が今まで教えていた事が、馬鹿みたいじゃないの!!」

 

 

 

 

『『『ア……アノ───』』』

 

 

 

「「うるさい!ちょっと黙れ!!!」」

 

 

 

『『『ヒィッ──』』』

 

 

 ──と、なぜか自分達の事を無視されており、思わず呪霊達は揃って声をかけようとしたら、突如ケケラとベロバに怒鳴られてしまった。まるでその怒鳴り声は、授業を行っている先生に叱られた時と同じであると思い込んだ呪霊達は、驚きと共に思わず小さな悲鳴を出してしまった。

 

「「…………」」

 

 一方、これから呪霊と戦う為に変身しようとする少年達……英寿と景和は、お互いに呆れた表情を出しながら、ケケラ達の口調が終わるまで、ただずっと待ち続けていた。

 

 別の視点からその光景を見れば分からないが、もはやその光景は役者をしている者達に注意をしたり、次の指示を送ったりしている現場監督であると、思い込んでしまうかもしれない。

 

 

 

 

 

 

「………なぁ…..俺達は、いつになったら変身すればいいんだ?」

 

「さぁ……知らねーよ……」

 

 

 そもそもどうしてこのような状況になってしまったのか、それは()()()()()()1()()()()の事であった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は、1時間前までに遡る。

 

 

 

 

 

 

「ここにいるのか、その呪霊って存在が?」

 

「あぁ……間違いなくここにいるぞ。」

 

 疑問を抱く景和の問いに答えた英寿が、既に到着した目的地である小学校の校門から、校舎の様子を確認しようと辺りに目を向いているのだった。そんな2人と同じく、ケケラとベロバもいるのだが……

 

「呪霊が確実に現れるのは夜中....つまり、ここで久々のリアルティライダーショーが見れるって事なんだぜ〜......カァ〜!!早く観たくてウズウズしているんだよなぁ〜!!」

 

「馬鹿みたいにテンションを上げているアンタ程ではないけど....まっ、私も私で楽しんでもらいたいわね〜♪」

 

 何故か、“これから自分達の好みのドラマが始まる!”と楽しみで仕方がないと言わんばかりな様子で、テンションを上げていた。

 

「ハァ......本当にこいつら……おいお前ら、いい加減にしろ。別に俺達は派手に戦うつもりはない……あくまでもこのアイテムの模擬テストをするだけだからな!」

 

 何をそんなにテンションを上げているのか、英寿は未だに理解ができていないが、どうにか注意せねばと思い、厳重注意を口調するかのような口で語るのだが………

 

「も、モチロンよ〜ねぇ〜………ケケラ〜♪」

 

「ハハハ!そうだぜ黒乃英寿!俺達は、ま〜ったく変な事を考えていないぜ〜!」

 

「(嘘つけ。お前らの顔から出てんだよ本心が....)」

 

 まるで何かを誤魔化しているかのような口調で語っていた2人の方に目を向ける英寿は、それが嘘である事をすぐに察知したと同時に、思わず内心でツッコミを入れてしまった。そもそもなぜ彼らは、こんななんの変わりもない、ただの一般的な小学校へやってきたのか。

 

 それは、ケケラ達から渡された変身アイテムの開発データを英寿が受け取った後、早速ドライバーの改修や修復を行おうと開発を再開したのだった。それから約一週間が経っていた頃、ようやく変身アイテムを完成する事ができた英寿は大いに喜んでいた。だが、もしもの為にと思考していた彼は、念の為に変身アイテムの機能の安全を確認しようと、研究所にあるシュミレーション部屋でテストを行おうとていたのだが……

 

 

『おいおい....せっかく完成したのに、あんな狭い部屋で模擬テストだって〜....ダメだダメだ!やるならせめて、敵がいる舞台でやらないとな〜………はっ、そうだいるじゃねーか!呪霊って奴がよ!!』

 

 

 ──と、シュミレーションを行おうとした直前に、物足りたりないと感じたケケラは、突如何かを閃いた。日本全国に潜んでいる呪いの異形……呪霊と戦う仮面の戦士達の姿を想像し、思わずケケラは英寿に“シュミレーション代わりに呪霊と戦ってくれ!”と、熱願するのだが……

 

『俺達が呪霊と戦っている舞台が観たい……って、何言ってんだお前。今から映画の撮影現場に行くとでも思っているのか……一応言っておくが、俺達が何処かで呪霊と戦っているのが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()分かっているのか!?』

 

 当然そんな事を許可できる訳ないと英寿は、ケケラの提案を怒鳴り声を上げると共に断るのだった。

 

『あら?このアイテムの設計を出したのは、誰かしら〜?』

 

 だがその直後、何故かケケラに味方をするベロバがそう語った。しかもその言葉は、正論を言われたかのように一瞬押されたと感じていた。渋々ながらも英寿は、仕方がなく夜中に呪霊が現れるである小学校でシュミレーションを行う事にしたのだった。

 

 今更であると自覚しながらも、ここで変身アイテムを使って呪霊と戦う事を既に許可した英寿は、物凄く後悔していた。だが、もはや決めた事は変えられないと気持ちを素早く切り替えた英寿は、これからの行おうとするシュミレーションについて景和にもう一度説明しようと視線を動かす。

 

「はぁぁ………いいか景和、一応念の為にもう一度説明するぞ。お前は今までこのカエル(ケケラ)から戦いを教えてもらっていたようだが.....今回のは全く別だ。簡単に言えば、いまから俺達がする事はただの化け物退治だ。もしも何か異常があったら、すぐに俺に知らせろ……分かったな?」

 

「あぁ………分かったよ、()()()。」

 

「……ッ」

 

 景和の口から“エース”と呼ばれた事に、思わず反応してしまった英寿。そんな彼の反応を目にした景和は、自分は何かまずいことでも言ってしまったのだろうかと自信が発言した記憶を思い出し、すぐに謝ろうとする。

 

「ごめん……俺こう見えて、()()()()()()()()()()()()()()……もしかして、嫌だった?」

 

「──いや、大丈夫だ……とにかく、行くぞ。」

 

 10年前から突如消えた少女……天内理子にしか呼ばれていないそのあだ名を再び呼ばれた事に少し驚きを隠せなかったが、それでも英寿は、今はそんな気持ちを持っている場合ではないと再び気持ちを切り替え、景和達と共に小学校の校門に通るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「景和、さっき俺が渡したドライバーを腰に当てるんだ。」

 

「あ、あぁ……」

 

 校門を通った後、景和に次の指示を伝えた英寿は、完成したデザイアドライバーを早速腰に当てる。すると、自動的にベルトの左右からバンドが腰に巻き付いてくるかのように装着する。英寿の指示を聞いた景和も、彼と同じように腰にドライバーを装着するのだった。

 

「おぉ……次は?」

 

「慌てるな、次にIDコアをドライバーにセットしろ……()()()()()()()()()。」

 

 そう伝えた英寿は、懐から()()()()()()()()()()()()()I()D()()()を取り出す。同じく景和も、英寿に造って貰った()()()()()()()()()()()()()()()I()D()()()を取り出し、2人揃ってドライバーの中央にセットする。

 

 

 

 

──ENTRY──

 

 

 

「なぁ……これで本当に見えるn───

 

 

 

 

 

 

……ッ!?」

 

 

「その様子じゃ………見えているな?」

 

「あ、あぁ…………まさかアレが……」

 

「そう………

 

 

 

 

 

 

アレが、呪霊って奴だよ」

 

 

 

 

『『『お………はい………ヨォォ………』』』

 

 

 

 

 

 IDコアをはめた瞬間、一瞬だけ目を離した景和が再び校舎の方に視線を戻す。すると、ついさっきまで目の前にいなかったはずの不気味な動きをする5〜6体の異形を見つけ、驚愕と共に思わず息を呑み込む。同じ目線をしている英寿に関しては、“相変わらずキモいな……”ともうその異形に何度も目にした事で、あまり驚いていなかった。

 

 その異形は、異常に縦長い身体で人間のような頭部が無く、本来頭があるべき所には大きな目玉がひとつあるのみ。そして何より、身長ほどある腕はだらりと下がり、身体を支える足はとても支えているとは思えないほど細長かった。

 

 はっきり言えば、ホラー作品に登場しそうな化け物だった。

 

『『『せ………ゼイ……お、オハ……ヨォォ───』』』

 

 

「どうだ景和……初めて呪霊を見た感想は?」

 

「……なんて言うか───

 

 

 

 

本当に見た目はキモいんだなぁ……」

 

「だよな。まぁ俺が言うのもあれなんだけど……すぐに慣れるよ。」

 

 そもそも何故非呪術師である彼らが、普通に呪霊を視認する事ができたのか。

 

 それは以前、英寿がドライバーとIDコアを開発していた時に、()()()()()()()()()()()()()。それは()寿()()()()()()()1()0()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を新型のドライバーに移し替えた事で、その機能を普通に使える事ができる。

 

「ほぉ〜あれが呪霊か〜………なんだかホラー映画に出てきそうだな〜ベロバ!」

 

「うぁ〜何あれキモ……あんなのバイオ◯ザードに出てきてもおかしくないんだけど……」

 

 呪霊を初めて目にしたケケラとベロバも、お互いの感想を口にするのだった。彼らの腰にも()()()()()()()()()()を装着しており、もちろんケケラ達のベルトを修復した時にも、呪霊を視認できる機能を追加したのであった。

 

『『『───オォォ?』』』

 

 その時、呪霊達は4人の気配に気が付き、途端に動きを止めて英寿達の方 に身体ごと振り向く。すると、ぎょっと目を見開く霊達は4人を喰らおうと言わんばかりな雰囲気を出していた。

 

「………逃げたければ、逃げてもいいんだぞ。」

 

 ついさっきまで驚きを隠せなかった景和に向かって、挑発する様な口調で語った英寿が、懐から黒と白のカラーに銃の様な形をしたバックル……()()()()()()()()を取り出す。

 

「嫌だよ………せっかく手に入れた力を存分に試す機会を手放さないよ。」

 

 ──と、強く言葉を返す景和も、英寿から受け取った黄緑のカラーにクナイと手裏剣の付いたもう一つのバックル……()()()()()()()()を取り出す。

 

 

「そうか………なら、行くぞ」

 

「あぁ…っ!」

 

 

 

──SET!──

 

 

 お互いに掛け声を出し、ベルトから流れ出た音声と共にバックルを装着する。

 

 そしてバックルを展開しようと、トリガーを引こうと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待て」

 

 

 

 

 ──()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「「………え?」」

 

 突然の事に英寿と景和は思考が追いつけず、思わず間抜けな声を出してしまった。

 

「お、おいお前!なにy……「お前ら……何やってんだ?」………あ?」

 

「どうして変身ポーズを取らないんだ!!!」

 

 

 

 

「「───は?」」

 

 

 

 

「だ・か・ら!どうしてポーズを取らないんだって聞いてんだよ!!桜井景和、それに黒乃英寿も!!仮面ライダーに変身する時には、まずはポーズを取って決めてから最後に“変身!”って言うのが常識なんだろ!お前らはそれが分からないのかぁ!?」

 

 

「「(・Д・)」」ポカーン

 

 

 “何を言っているんだ、コイツは……”と言わんばかりな表情をする2人は、目が点になっていた。一方、その様子を目にしたベロバは、“あぁ〜やっぱりそうなるのね〜”と、まるで最初から分かっていたかの様な雰囲気で哀れな目で眺めていた。

 

 

 ※ 一応念の為に、この物語を観測している読者に説明しよう。そもそもケケラとベロバがいた元の世界ではサポーターであり、デザイアグランプリを観戦するオーディエンスでもある。観客であった彼らは、理想の世界をかけて死闘を繰り広げるプレイヤー達の姿を、観戦していたり、時には自分達の推しに支援やアドバイスなども送っていた。

 

 その影響が残っているせいだろうか、ケケラはいつも観ているであろう変身ポーズを全く決めない英寿と景和に対して、思わず叱るかのような口調をしてしまった。もちろん、そもそも2人はそのような知識を持っている訳でもないので、一体どういう事なのかは全く理解ができなかった。

 

クソッ、これは異常事態だぞ……おいベロバ!俺は桜井景和に教えるから、お前は黒乃英寿に変身のやり方を教えてやるんだ!」

 

「───はぁ!?ちょっと待て、なんで私が!?」

 

「仕方がねーだろ、今ここに()()()がいねーんだから!」

 

「だからってなんで私g…「変身ポーズなら浮世英寿を何度も見た事があるんだろ!じゃー頼むぞ!」…は?ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

 自身の推しである景和に変身について教え込もうとするケケラと、英寿に変身のやり方を教えるようにと(無理やり)任されたベロバは、不満ながらも英寿に教え込もうと始めるのだった。

 

「さぁ…桜井景和!これからお前に変身に付いて教え込むからな!」 

 

「あのクソカエル〜、後で覚えておきなさいよ!」

 

 

 

 

 

 

「「(どうしてこうなった……)」」

 

 内心でそう語った彼らは、この時まだ知らなかった。

 

 これから学ぶのに1時間もかかる事を………

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『……………』』』

 

 

 ちなみに現れた呪霊達に関しては、完全に無視していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから冒頭に戻り……

 

 

「いいか桜井景和!手首を合わせて、回して、そして最後に両腕をこうやってから変身だぞ!」

 

「こうやって指で狐のマークを作って、その後にスナップするの!いい、覚えた!?」

 

「「(や、やっと終わったぁぁ………)」」

 

 ようやく変身するポーズに付いてを身につけた2人は、疲れたかのように一息をするが、目の前にはこれから相手になる敵が残っている。これからが本当のシュミレーションであるとすぐに分かっていたが、さっきまでの指導で体力が半分くらいなくなっていた。

 

「はぁぁ………今度こそ行くぞ。」

 

「あぁ……正直、もう懲り懲りだ!」

 

 

 

──SET!──

 

 

 再びバックルをドライバーにセットし、ケケラ達に教わった変身ポーズを始める。

 

 待機音と共に左手で狐の影絵を作った英寿は、目の前にいる呪霊へと突き出す。

 

 同じく景和も、両手の動きを違う方向に向かせながら、ポーズを取る。

 

 そして………

 

 

 

パチン!

 

 

「「変身」」

 

 

 

 英寿が指をスナップをしたと同時に、2人はバックルを起動した。

 

 

 

 

 

 

MAGNUM

 

 

NINJA

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()へと変身した英寿の上半身に、白い装甲が自動的に装着され、さらに右手には白い銃……マグナムシューター40Xが装備される。

 

 同じく、()()()()()()()()()()()()へと変身した景和の上半身にも、忍者のような装甲が装着され、さらに彼の右手にも緑色の刃……ニンジャデュアラーが装備される。

 

 

 

「おぉ……す、すげぇ……」

 

「装備に武装………うん、悪くないな。」

 

 変身する事ができた景和は、装備されている身体中のあっちこっちに触りながら、驚きと共に感心していた。一方英寿は、装備などの安全性を念の為であると軽く確認しているが、それでもようやく変身する事ができた事で、少しだけ喜んでいたようだ。

 

「(すごい……これなr…「なぁ、喜んでいる最中に悪いが……そろそろ来るぞ」……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『お……オソスギィィィィイイイ!!!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 突然、怒鳴り声を大声で上げているのが耳に入った景和は、慌てて振り向くと、目の前には1時間くらい無視し続けていた呪霊達が残っていた。しかもその様子は、“一体いつまで待たされる気なんだ!”と言わんばかりな雰囲気で、怒りを表している事も何となく分かる。

 

「…………もしかして、俺達が無視したから怒っているかな?」

 

「かもしれないな………だが、()()()()()()()。」

 

 そう言って英寿は自身が持っている武器を構え、これから相手になる呪霊に向かおうとする。

 

「これで俺達は、存分に戦えるって事だが....あくまでもテストをするだけだからな!行くぞ圭和!」

 

「──ッ!あ、あぁ!」

 

 景和も自身が持っている武器を構えながら、英寿の後を続けるよう、怒りを表している呪霊達の方へ立ち向かっていくのだった。

 

 

 

 

READY……

 

 

 

FIGHT!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⚫︎⚪︎⚫︎⚪︎

 

 

 

『『『キライ!!!オマエ……ダイ……キライ!!!』』』

 

「……ッ!」

 

 

HANDGUN

 

 

 

 容赦なく襲いかかってくる呪霊達の攻撃を回避しながら英寿は、自身の手に武装してあるマグナムシューター40Xを素早い動きからの速射を可能とする拳銃(ハンドガンモード)で構えながら攻撃する。銃口から放たれた弾丸が呪霊達の身体に貫通し、次々と倒れて行く。もちろん銃で攻撃するだけでなく、接近してくる呪霊相手に接近戦で戦っていく場面も見られる。しかも装備されているスーツには、攻撃力や防具力も上がっており、通常よりも戦いやすくなっていた。

 

 

 

 

『『『アァ……イタイ……イタイィィィ!!!

 

 

 

「(数が多いな………それなら!)」

 

 次々に迫ってくる呪霊達の数を確認した英寿は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、右手に持っている銃と連携を合わせる事で、2丁拳銃を扱えるかのような体制ができる。

 

 

「弾丸の雨をプレゼントしてやるよ!」

 

 

 英寿は2つの銃口から絶え間なく弾丸を発射する。拳銃でありながらその様はまるでガトリングのようであり、弾丸の雨に見舞われたのは多数の呪霊達の方だった。

 

 次々と降ってくる弾丸の雨を喰らい、身体の限界を迎えた呪霊達は火を吹いてその場に崩れ落ちた。

 

 

『『『お……オォ───』』』

 

 

「うん、意外とこのバックル気に入ったな……さてと、あっちの方はどうなっているんだ?」

 

 ケケラ達に渡された設計図の中にあったマグナムバックルに気に入った英寿は、今も自分と同じ敵と戦っている景和の方に振り向く。

 

 

 

 

 

 

 

 

SINGLE BLADE

 

 

「はぁぁ!!!」

 

 場所が変わって、同じく多数の呪霊相手に応戦する景和も、問題無く撃退していく。武器として武装されてあるシングルブレード(両刃刀)を上手く利用しながら、次々とやってくる呪霊達の身体に斬撃を入れる。

 

「(上手く戦える……これなら──)」

 

 

『『『オォォォ…………ッ!!!』』』

 

 

「……ッ!」

 

 余裕で倒す事ができると思い込んだ途端、別の方から多数の呪霊が湧き出てきた。突如さらに湧いてきた呪霊の数が多いせいで、ついさっきまで余裕を感じていた景和も、すぐに苦戦していた。

 

「(クソ、数が多い……)だったら!!」

 

 

 

 

 

TWIN BLADE

 

 

 

 

 なかなか数が減らないと感じた景和は、武装してある両刃刀を中央から2つに分離した。()()()()()()()()()()()()()()()する事ができた景和は、次々とやってくる呪霊達の前に容赦なく切り刻んで行く。英寿の戦い方の様に遠距離系の攻撃が無いものの、接近戦としては有効で、呪霊達をあっという間に撃退する様子も見られていた。

 

「これで……終わりだぁ!!!」

 

 

ア……オカァ……サ───

 

 

「はぁっ、はぁ……や、やった……」

 

 それから、ようやく最後の一体を倒す事ができた景和は、息切れと共にその場で座り込んでしまった。初めて変身に加え彼にとって初の呪霊との実戦でもあった。その場から立ち上がろうと身体に力を入れるが、体力の大半を使ってしまったせいで、なかなか立ち上がれない。

 

 そんな彼の前に、狐の仮面の戦士に変身した英寿がやってきた。

 

「………エース……」

 

「よう、手を貸そうか?」

 

 そう言って英寿は、地面に座っている景和を立ち起こそうと手を差し出す。だが、“いや、大丈夫"と手を差し出した英寿にそう返した景和は、自分で何とか立ち上がりたいとの助けを拒否し、強引にその場からなんとか立ち上がる事ができた。

 

「どうだ、初めて呪霊と戦った感想は?」

 

「あぁ……なんというか………()()()()()()()()()()()。」

 

「そ、そうか…よかったな(ちょっと待て、今気分が良かったって言わなかったか?)」

 

 景和の口から出た感想の言葉を耳にした英寿は、思わずドン引きしてしまった。そんな時、自身の手に持っている武器を眺めている景和は、不思議に何かを思っていたのだろうか。疑問を抱く彼は英寿に問いかけようとする。

 

「そういえばエース……どうして俺は、()()()()()使()()()()()()()()()()()?一度も触った事がないはずなのに……」

 

「あ?……あぁ、それはコイツ(ドライバー)のおかげだ。俺達が使っているバックルをドライバーにセットする事で、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。まぁ〜戦闘スタイルとしては、流石に実現できなかったがな。」

 

 ──と、ドライバーから自身の頭へと指を動かしながら解説する英寿。そんな彼の解説を聞いていた景和も、“あぁ〜なるほど…”とすぐに理解する事ができた。

 

 

 

 

 パチパチパチパチパチ

 

 

 

ブラボ〜!!流石だぜ2人とも!」

 

 そんな時、2人の眺めを観ていたケケラは、まるで映画を観終わって感激するかのようの大きな拍手をする。同じくその光景を観ていたベロバも、ケケラ程ではないが、それでも久々のライダーショーを見れた事で満足したかのような満面な笑みを見せていた。

 

「さっきまであんたは、あの狸がライダーへ変身した時に興奮していたのに、まだその興奮が治らないのかしら〜?」

 

「何を言っているんだ!桜井景和が仮面ライダーへと変身する初デビューだど!これが興奮せざるを得まい!!」

 

「………仮面ライダー?」

 

 ケケラの口からその言葉が耳に入った英寿は、気になって声をかけようとする。

 

「なぁ……仮面ライダーってなんだ?」

 

「あぁ?何ってお前達が今変身している姿の事だよ。」

 

「そう………なのか?」

 

「そうだよ!黒乃英寿、そして桜井景和!

 

 

 

 

 

 

 

いいか、仮面ライダーっていうのはなぁ──

 

 

 

 

 

 

 

 

愛と平和の為に戦う戦士の事だよ!!」

 

 

 

 

 

「「お前が言うな」」

 

 ──と、あんまり口にしない言葉を強く発言するケケラに対し、10年間共に生活していた景和と、彼の性格を元の世界でよく知っているベロバも思わずツッコミを入れてしまった。そんな中英寿は、どこか悲しそうな雰囲気を表していた。 

 

 

「(愛と平和か………まぁ、俺がやっている事はそんないい事でも無いけどな……)」

 

「それはそうと、その姿の名前を決めないとな。」

 

「名前…?」

 

「あぁ、そうだぜ黒乃英寿!名前がなきゃ仮面ライダーとは呼ばれねーからな!それにもしもだ、今後呪術師達と相手するかも知れねーから、正体を隠した方もいいぜ!いわゆるコードネームって奴だよ!」

 

 それを聞いていた英寿は、ついさっきまでそんな事は必要ないと考えていたが、よくよく考えたらケケラの提案も悪くないと改めて考え直していた。今後、呪術師や呪詛師と戦う時に、仮面ライダーの姿として戦う事もあり、味方との連携を取る為にコード名が必要が高い。

 

 そう思考した英寿は少し考え、あるコードネームが浮かび上がった……

 

 

「………NOIR………仮面ライダーN(ノワール)ギーツというのはどうだ?」

 

「ノワール?フランス語で“黒”という意味かしら?」

 

「あぁ……それにギーツって名前も、なんだか狐に似ていると思ってな…」

 

「ふ〜ん……まぁ、好きにすれば(もしもここにジーンがいたら、どんな反応をするかしらね〜)」

 

 ──と、ここにはいないサポーターの反応を想像してしまうベロバは、思わずに不気味な笑みを出していた。一方、いまだにコード名が浮かび上がらない圭和は、今も悩み続けている。

 

「………じゃ……黒い狸「だめだ」…な、なんでだよ!?」

 

「逆になんなんだ、そのカッコ悪いネーミングセンスは?そんなゲームのプレイヤーの名前でいけると思っているのか!?」

 

「じ、じゃ……どんな名前にしろっていうんだy「タイクーン」……は?」

 

「その姿の名前はタイクーンだ……いや待てよ。だけどそうしたら()()()と被ってしまうからな……それによくみたら結構黒だし……BLACK……そうだな……うっし決めた!仮面ライダーB(ブラック)タイクーンなんかどうだ!うん、悪くない!!」

 

「………は、はぁ!?おいちょっと待て、何勝手に決めてんだよ!!」

 

「何って、お前がのろま過ぎるから、俺が決めてんだよ。むしろありがたく思え!」

 

「ふざけるな!大体なんだよタイクーンって……()()()()()()()()()()()()()()!」

 

「だ、ダサい……だと」ガーン

 

 

 

ブフッw!!

 

 

 

「ちょっ、おいベロバ!今完全に笑っただろ!?」

 

 新たなライダーの名に気に入らない景和にショックを受けたり、ベロバに笑われた事で思わず激怒するケケラ。そんな彼らの様子を眺めている英寿は頭を抱えながら、思わず大きなため息を吐いてしまった。

 

「ハアァァァ………おいお前ら、いい加減にしろ。そろそろm───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい…せっかく見つけたのに、もう帰るのか〜?」

 

 

 

 

「「「「……ッ!?」」」」  

 

 “戻るぞ”と英寿がそう語ろうとする前に、突如何者かが英寿達に声をかける。

 

 その声を聞こえた彼ら4人は、その声が聞こえた方に振り向く。そして、その声の主の姿を目にした彼らは、思わず驚きと共に目を見開く。

 

 

「せっかく会えたんだ……もう少し楽しもうぜ〜」

 

 

 髑髏と昆虫を組み合わせた様な顔。

 

 両肩に配置された狼の顎の様な意匠や漆黒のボディなど不気味な容姿をしている一方で、赤いマフラーの様な物をなびかせていた。

 

 そして右手には、鋭い刃を持つ黒い剣を手にしてあった。

 

 

 

 

 

 

 その姿は、怪物……というより()()であった。

 

 

「………なぁエース……あれも呪霊なのか?」

 

「呪霊…………いや、でも見た感じ呪霊っぽくないな……」

 

おいコラそこ!今俺の事ををじゅれいって呼んでただろ!?言っておくけどな、俺はじゅれいじゃねーんだぞ!つーかその名を呼ばれていたせいで、変な術を使ってくる人間共に殺されかけていたんだからな!」

 

 ──と、怪人は自分の事を呪霊だと勘違いされている事に苛立ったり、英寿達に呪霊ではない事を強く否定していた。しかもその怪人が口にしていた“変な術を使ってくる人間”というのは、おそらく呪術師か呪詛師の事だろう。

 

 だが、その怪物の見た目はただの人間ではない事だけは、なんとなく分かっていた。

 

「はぁぁ………まっ!こっちはこっちで、ようやく楽しみが見つけたんだからな〜」

 

 そう言って怪物は、自身の手に所持してある剣の先を英寿達に向ける。

 

「そういえば、自己紹介がまだだったなぁ〜……いいか、よ〜く聞いておけよ〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名は、デザスト!!!

 

 

 

 

 

 

今からテメーらと戦う相手の名だぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈呪術界ルール そのⅥ〉

 

 

 

 

ドライバーとIDコアを手にすれば、

 

非呪術師でも、呪霊を視認する事ができる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈設定その1〉

 

 

 

 

IDコアとデザイアドライバー

 

 

 機能としては()()()()()と同じくいつも通りではあるが、呪いが発生している世界では()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。もちろんその呪霊が、1級や特級であっても、普通に視認する事が可能である。

 

 

 

 

〈物語に登場するオリジナルライダー〉

 

 

 

仮面ライダーN(ノワール)ギーツ

 

変身者:黒乃英寿

 

 外見は別の世界に存在するギーツの色違い。頭部である狐面は黒で塗られ、元々赤だった部分も青に塗り替えられている。また、背後に装着してある青黒いマフラー『ノワールテイル』は、ジャミング機能を備えている。

 

 

仮面ライダーB(ブラック)タイクーン

 

変身者:桜井景和

 

 外見は別の世界に存在するタイクーンの色違い。頭部の見た目の色としては明るい緑から濃い緑へと塗り替えられており、その他の色でもある黒も更に漆黒になっていた。そして左大腿には濃い緑の布『ブラックバンテージ』が巻いており、変身者の運気を上げる機能が付いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 






Q「仮面ライダーに変身するに、なぜ“変身”と言わなければならないのですか?」

A(ケケラ)「それが仮面ライダーにとって常識だからだ。」

英寿&景和「「いや分からん」」

ベロバ「あんまり関係なんだけど、響鬼やアマゾンズなんて言わなかったわよ……というか、結構いるわよ。」

ケケラ「えぇ、マジで!?」




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