エイリアン「みんなでボクの星を救ってほしいのだ!」   作:黒本

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ガチ目の一発ネタです。続くかすらわからん。


日本人「ガチじゃねーかよ!!」

「やぁ。はじめまして。元日本人のエイリアンなのだ」

 

〜とある動画サイト、生放送配信にての第一声〜

 

告知もねぇ、動画備考欄に何もねぇ、ないないづくしの初心者極まりない生放送の枠に、とある日本人が視聴を開始した。

それが、全ての始まりだった。

「彼女」と呼ぶべきか、「彼」と呼ぶべきかは不明だが、ひとまず「彼」と呼称すべき存在は、現実ではあり得ない姿をしていた。

人が持ち得ない異形の形。頭は単眼のカメラが緑色のフード付きのマントを被ったかのような構造で、その下には横に裂けた口から、牙がのぞいている。マントの下の身体を見ると、腕は4本あり、細く華奢な指が5本、先端を鋭く尖らせてキラキラと光っている。

胸からは赤い光が溢れ、腹は人間で言うところの脊髄のみでつながっており、肉がない。そこから下半身は、獣のような逆関節の味と、尾を持っていた。

何といっても特徴的なのが、全身が「クリアカラー」であるという点か。まるで、珪素でできている生命体のようでいて、しかし、完全な透明で、水晶のように美しい輝きを持っている。

フリーで使用できる音声……ずんだ○んの声を響かせながら、その存在は四つの腕で手を振った。

 

『わこつ』

『すげぇ、CG?』

『めっちゃ凝ってるな』

 

「いや、違うけども……まぁいいか。最初はこんなモンよね。

ボクの名前はずんだも○ではないのだ。ボクの名前は「ン」なのだ」

 

『は?』

 

「ふざけてないのだ。おかんから襲名した名前が「ン」なのだ。一文字の名前は王族の証なのだ」

 

『なるほど?』

『なんで王族が配信してるの?』

 

「よく聞いてくれたのだ!!」

 

単眼を赤く輝かせて、異形の「彼?」————ンは顔をカメラへとグッと近よせる。いわゆるガチ恋距離でチラチラ見える口元の鋭い牙と透明な舌に何か壊されてはいけないものを壊された人間が数名いた。

が、そんなことエイリアン側には特に関係はないのでそのまま続けることにする。

 

「ボクの故郷は今、致命的な程魔力と自然が破壊されて困ってるのだ。ボク達を搾取していた並行世界の上位存在を殺すために戦って、勝った結果、めちゃくちゃに荒廃した星だけが残されたのだ……」

 

『かわいそう』

『上位存在?ニャル?』

 

「この時間軸の世界の上位存在はもうすでに退去済だから何も心配ねぇのだ、安心するのだ。

だけど、星の荒廃だけはどうしようもねぇのだ。このままだとまずいと思ったから、地球のことを知ってるボクがSOSを出すためにこの近くまで飛んできたのだ。ボクは、地球の植物や微生物をもらいたいのだ!」

 

サラッと人類にとっても脅威である存在を放逐したとかいう爆弾発言があったが、それは置いといて。

手をわきわきと動かしながら言う「彼」は手をグッと握って力説する。

 

『ほえー設定凝ってる』

『地球の自然で魔力は元に戻るんか?』

 

「魔力は、細胞の一つ一つから生み出されるエネルギーなのだ。ボクたちの星の生命体は、実は単細胞動物みたいなモンなのだ。脱皮した殻を加工して体を作ってるのだ。

多細胞の動植物や、細々とした微生物が居るだけで十分魔力は取り戻せるのだ。ボクたちは細菌やウィルスは星にほぼいない関係で持ち込まないし、風邪引いたりとかもしないつよつよ生命体だから持ち込んでも変なことにはならないし、そこは安心するのだ」

 

『つまり……地球は魔力の塊ってコト?!』

 

「その通りなのだ!ボクからの見返りとしては、魔力の運用についてを教えるのだ。手始めに、細胞の塊から発電を行う方法についてをボクのボンファイアのサーバーに載せておくのだ。サーバーのURLを画面に表示するから是非とも参加してほしいのだ〜」

 

『……コレってつまり……うん○を使って発電するってこと?』

『見てみたけどひでぇ内容すぎる』

 

「その通りなのだ!!

地球に助けを求めた最大の理由が、「誰も基本的には苦痛を得ないで魔力を生成できる」という点なのだ!!くせぇけど。

腸の老廃物なんかも細胞としてカウントできるし、腸内フローラの微生物群も活用できるのだ。みんなのお通じでボクの惑星を救ってほしいのだ〜!」

 

『最悪すぎて草』

『もっとこう……設定を上品にできなかったので?』

『コレ、発電量はどれだけ賄えるんだ』

 

「日本で使われてるボットントイレのものを全て使えば、日本全国の電力は余裕で賄えるレベルだと思うのだ。

個人で試すときは、精製した魔力を電力に変えるのはやめたほうがいいのだ〜。

魔力球の内部が電気に変わるだけだし、滅多に割れないから安全ではあるけど、割ったら中身が全部漏れるから危険物に変わるのだ。それに、他の使い方もあるからとっとくのだ」

 

『すげぇな、二酸化炭素が出ないなら原子力に代わる発電方法になるじゃないか』

『あの……早速試しにと自分のを手袋つけて捏ねてやってたら、変な珠ができ……、これガチ?』

 

「ほな、今日は此処までにするのだ〜。ボクの要望としては、二週間後に日本に来るから、その時に堆肥と植物の種をお裾分けしてくれたら嬉しいのだ。

強欲な事を言うと、将来的には動物も輸入したいのだ。太陽みたいな恒星があるから、生育環境は地球に近いと思うのだ。大気も酸素がちょっと薄いだけでほぼ似通ってるのだ〜。でも、生育にあたって自然環境に詳しい人の知識ももらえたら助かるのだ。ほな、そゆことなんで、元同郷のみんな、助けてちょうだいなのだ。じゃ、動画撮り溜めたいし乙なのだ〜」

 

『ちょっ、おま』

『ボンファイアに上がってる試してみた動画!おい待てこれガチのやつじゃねーかよ!!!!!!』




ボンファイア→Disc○rd

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