新社会人としてなれるまでクソ遅不定期更新になりそうです
「
学園都市に何店舗もある服屋のチェーン店に大きな声が響き渡った。時刻は夕方6時頃、学校帰りの学生たちが買い物をしている最中。物騒な言葉に店内の人達は状況を飲み込めずにいる。声を聞いた店員はすぐさま風紀委員になにが起きたか聞いた。
「その、うちの店にいったいなにか?」
「この付近で
「グラ?」
「簡単に言うと爆弾が爆発する前兆があったという事です。この店に爆弾が仕掛けられています」
虚空爆破事件、最近起きている連続爆破事件であり、ニュースにも取り上げられている。
風紀委員の誘導のもと利用客はその場から避難、店員は店の中で説明を受けていた。
「クソ、一体どこに...」
やってきた風紀委員の2人の内1人である彼は人がいない店の中を怪しいものがないか隅々まで見て回っていた。
すると入口から見えない棚の間の通路に小、中学生であろう少女を見つけた。
「どうした!」
「足けがしちゃって、動けなくて」
「わかったおんぶして運ぶけど大丈夫か!」
そこで彼は少女をおんぶするために近づいて...近くの棚の下にいまにも爆発しそうなぬいぐるみを見た。
「ッ!!」
同時にもう一人の風紀委員である彼女もそれに気づく。しかし今の彼女から爆弾までには距離がある。ゆえに今この場で少女を守れるのは彼一人。
爆弾を遠くに投げる?触れた瞬間に爆発してもおかしくない。少女を押し出す?それこそ少女が大きな怪我をするかもしれない。彼女を抱えて離れるのには時間がない。
一瞬の内に思考が流され気づけば体が勝手に動いていた。とっさに取った行動は少女を庇うこと
そしてぬいぐるみから熱と光が溢れ出しその近くにいた彼は身を焦がす炎によって炙られ…
なかった
ぬいぐるみが爆発により発した熱と衝撃は彼がを襲うより前に弱まり消えた。
「不発、したのか?」
緊迫し、静まった店の中で沈黙がながれた。
「爆発を最小限に抑えました。大丈夫ですか」
その沈黙を破ったのはこの部屋の入口に現れた男
「風紀委員の天気予報…」
店員の一人がそう声をもらした
「それにしても良かった。君の力がなかったら俺らは市民を助けることができなかっただろう」
足をくじいた少女、店員を店の外につれだし一息つくと風紀委員の青年がお礼をした。
「いえ、こちらも少し遅れてしまって。今回、グラビトン事件の捜査に任命されているのに申し訳ないです。」
風紀委員の少女が今後の流れを説明する
「とりあえずまずは利用者の方々に無事を知らせて本部に連絡、
「そうだな」
「わかりました」
事件の後、上座は自分の担当する支部へ戻っていった。今回一緒に現場にいた風紀委員の先輩方は今回の現場の地域を担当している。本来であれば上座も自身が住む地域の辺りのパトロールなどをすることになっている。基本的に今回のように別の地域に呼び出される事はないが
この話を聞いた風紀委員の空間移動能力者は「レベル5による特例、は~っ業績による評価で得られるのならばわたくしの目の前にある書類の山によって時間がとられる事もないのですの!」と話した。なお、彼女の相方である花飾りを頭に着けた少女から「いくら功績をあげても特例をもらうまでに事件に突っ込んで規約違反をおこして評価が下がるから無理なのでは...?」と思っている事を彼女は知らない。
この特例について風紀委員の外、内からさまざまな意見があるものの大きな事を起こせばレベル5が捕まえに来るかもしれないという事実により特例は確かな犯罪の抑制効果を持っていた。
自分の支部に戻る間、上座は今回事件を起こした人物について考えていた。今、近くの駅まで歩いていて周りには多くの学生がいる。学園都市の市民の多くは学生であり放課後である昼の終わりから夕方ごろの町にいる人の数は自然と多くなる。犯人は多くの学生を巻き込めるこの時間帯を狙って今まで犯行を起こしてきたのだろうか?。
そうでもなければ警備員と風紀委員が多くいるこの時間帯で事件を起こそうとしないはず。
「逃げんなーッ!!」
「不幸だーッ!!」
河原の辺りの道で遊んでいる学生たちを見た。
こんな時間に遊んでいると危ないと上座は言おうとしたが声をかける間もなく学生たちは走り去っていってしまった。危なっかしさを感じたが、そのような学生が事件に巻き込まれないようにするのが風紀委員の仕事。明日こそ事件を解決する。そう思って上座は帰路についた。
◇風紀委員活動第十四支部
「ただいま戻った。」
「おかえり上座、事件はどうだった。」
支部に戻った上座に風紀委員の腕章をつけた花通が迎えた。
「なんとか、けが人が出る事を防げたが犯人については相変わらず手がかりがつかめていない。爆弾となるスプーンをを隠しているぬいぐるみから指紋でも取れればいいのだが、ぬいぐるみは爆発によって指紋が取れる状況じゃない。爆発する前に回収しようと思ったが能力の観測から爆発までの時間からほぼ無理だろうな。」
「と、なると」
「相手を待ち伏せして爆弾の設置と同時に犯人と爆弾の無力化、これが一番やりやすい手だろう。」
「やりやすいと言っても、それができるのは上座か白井さんぐら量子だろうね。」
花通は少し苦笑いした
「僕も犯人の待ち伏せに行くよ。一人で捕まえるのは無理だと思うけど顔を覚えるくらいはできると思う。それと、一応僕の方の今日の成果も聞いとくかい?」
「ああ、一応聞かせてくれ。」
花通はデスクの隣にあるワークチェアに座るとパソコンに指をさして説明を始めた。
「今回の事件、
「そこで残る量子変速の能力者に怪しい人物がいるか探しに行ったのだろう」
「うん、僕は今日、量子変速の能力者、3人に会って話しをさせてもらったのだけど事件時に現場の近くにいる人は誰もいなかったし、その中には「俺じゃない!」の一点張りでなかなか話してもらえない方もいて、この方法だと犯人を見つけるのには相当な時間がかかりそうだよ」
「そうなったか」
上座は部屋の壁に掛かった時計を見ると時刻は既に7時を切っていた。
「もう遅い時間のようだ。今日はもうここで解散にしよう。明日もたのむぞ。」
「そうだね。僕はもう腹が減ったや、寮に戻ろう」
「おはよう」
「おう、おはよう上座」
「おはようございます上座先輩」
朝の投稿中、上座は多くの生徒から挨拶をされる。学園都市にくる前から上座は他人と馴染みやすく、知り合いや友達が多くいたが学園都市の中だと自分が知らない人からもよく話しかけられるようになった。それは自分がレベル5だからと言うことを上座は自覚している。
「これから1時間目の授業を始めます」
上座と花道が通う学校は第七学区にある中学校であり、ゆるめの私立学校といった印象を受ける中学校である。能力者はレベル2、3が多くレベル4も数人いる。上座と花道は能力開発に力を入れながらも普通の授業を受けられることを気にいってこの学校に入った。
「きりーつ、気をつけ、礼」
6校時の授業が終わり放課後を知らせるチャイムが鳴った。クラスの中は生徒たちの談話でにぎわっており外に出る生徒たちはこれから部活動に向かったり、そのまま家に帰る人などまばらである。
「おーい上座、夏休みよう俺たちと一緒に第六学区のテーマパーク巡りでもしねぇか」
「それ費用とか大丈夫なのか...」
「それなら問題ねぇよ黒文字がお金払ってやるって言ってたから」
「そういえば、あいつの家、一部の施設を経営してるんだったか。夏休みには数日学園都市の外へ行く予定がある。その予定が合うなら俺も一緒に巡りに行こうか。今日はこれから用があるから詳しい内容はメールで送ってくれ。」
「おう頑張れよ」
今日は7月19日、学園都市内の学校の多くが夏休み直前である。学園都市においても、学園都市だからこそ夏休みは学生にとって年に一度の大イベントでありそこの所、上座も結構楽しみにしていた。なにせ親と久しぶりに会えるのだ。学園都市を出て近くの海水浴場に行くらしい、いろいろと楽しみではあるがまずは目の前の事件を解決するのが第一だ。上座は花通と一緒に決めた待ち伏せのポイントへと向かっていった。
学生寮が並びデパートや公園が点々とある学園都市の生活の町、第7学区。そこに一人のメガネをかけた青年が歩いている。青年の顔には傷やあざがあり、服には靴の跡がついている。その姿からは蹴られたり殴られていることが明白だった。実際今日の昼頃、不良に蹴りとカツアゲをくらわされている。それに青年は何の抵抗もできなかった、不良に「この事を言うな」と脅されていたからだ。
青年は自分では勝てないから諦めていた。誰も彼も自分を助けられないから諦めていた。目の前にいる不良が学歴のないレベル0の社会の底辺であると思っていたが、自分には奴らに立ち向かえる能力も地位も力も無い底辺のカモだと思っていた。友達のいない自分の唯一の頼みの綱である先生や風紀委員はこの現状をちっとも知っては無かった。その考えが青年の思想を歪ませた。力があるものが力が無い物から奪って来るのは当然だという思考を負持ったまま偶然、青年は力を手に入れてしまった。
汚れた服から着替えた青年は必要なものを手に入れるため街中へ向かいターゲットに目をつける。
(新しい世界が来る。僕が僕を救う、僕を救わなかった風紀委員はいらない)
恨みを勇気と履き違えた青年は迷うことなく準備に向かった。
「こちら、位置についた」
放課後、昨日の作戦どおり上座は待ち伏せのポイントに到着した。トランシーバ(自費)によって花通へ連絡を繋ぐ。
「僕の方は今ポイントの場所が見えた所いまの所まだだれもいそそうだよ。」
「了解、怪しい人物がいたらまた連絡する」
上座達が待ち伏せに選んだのはゲームセンターやデパートの中にあるクレーンゲームの前。犯人が犯行に使うぬいぐるみ、そのぬいぐるみが売られている場所を探った結果がこのクレーンゲームだった。
ただ確信したとは言えない。犯人が別のゲームセンターのクレーンゲームでぬいぐるみを取っていた場合、そもそもぬいぐるみを買いだめていた場合、もうすでに今日犯行に使う分を確保していた場合とさまざまな穴がある事を上座達はわかっている。その上で今ある情報で犯人を特定するのはさらに厳しいと思っていた。
上座はゲームセンターの入口から見えない場所に隠れ怪しい人物が現れるのを待つ。3分、5分と時計の針が回っている中まだかまだかと待ち続けている時、電話がかかってきた。
瞬時「これだ」と上座は確信する。走って店の外に出てすぐさま電話に出た。
「上座先輩ッ!至急ご連絡がこざいますの!」
「連続虚空爆破事件か」
「話が早くて助かりますの!観測値は第七学区の洋服店【セブンミスト】でしてよ!」
「了解。ここからなら一分以内に着く!。」
「お願いしますわ」
電話を切り携帯をポケットに入れる。【セブンミスト】の方向に視線を向けてスタンディングスタートの姿勢を取る右足でいきよい良く地面を蹴って空に飛び、左足で宙を蹴った。スキーで平面を移動するように足の裏の面で空気を放出し空中を走る。
人波や車を飛び越え信号を乗り越え、一分かからずに500メートル先にある【セブンミスト】のビルの前までたどり着いた。
「どこにある」
天気、すなわち空気を操る能力を応用し、空気の流れから店の構造や人の流れを察知する。
「なんだ?」 「いま風が...。」
状況は店内から多くの人が出ていっている最中ですでに他の風紀委員が到着しているようだった。
出て行っている人の中に気になる人物がいたが爆弾を処理するのが最優先だろう。
店の中には店の入り口から中央辺りまでに6人、そして店の奥にある階段のそばに一人いることがわかる。
奥にいる人物は今の事態に気づいていない可能性がある、すぐに助け出すべく店内に入って風紀委員に呼びかける。
「だれか風紀委員はいるか!?応援に駆け付けた!」
「はい、初春さんが、それに今まだ店の中に子供がいるかもしれないんです!。すぐに見つけないと!」
「問題ない、すでに見つけている。俺はその子と一緒に店の外に出る。だからあなた達は先に外へ...」
上座は学生の男女に話しかけ避難を促す。ヘアピンをつけた少女は店の中に子供がいると話しており。その子が店の奥にいる人物なのだろうと上座は思った。店の中にいる風紀委員の少女、たしか白井とペアで行動している人は電話に出ている。なにか重要な情報でもあるのだろうか。
ともかく今は子供を見つけ出す事が最優先、上座が店の奥へ進もうとしたところ通路の奥から小学生程だと思う女の子が走って来た。
「おねーちゃーん。 メガネかけたおにーさんがおねえちゃんにこれわたしてって。」
女の子は急いでいる素振りをまったく見せず、今の状況がわかってないように見えた。
「よかった。無事みたいだな。」
ツンツン頭の少年がホッとした様子でそう言った。だがこの場にいた残り3人はむしろ余裕がなくなる状況である。ヘアピンをつけた少女はその子が持っている人形に怪しさをおぼえ、電話で犯人の狙いを知った風紀委員の少女と先日の事件に対応した上座は瞬時その人形が犯人が作った爆弾である事を悟った。
「「ッ!!?」」
すぐさま上座と風紀委員の少女は行動を取る。
風紀委員の少女は目の前の女の子が持っている人形を手からはじき出してせめて女の子に爆発が直撃しないように自分の身で庇った。
「逃げてください!あれが爆弾ですっ!!」
同時に上座は爆弾の方へと走り出し、少し遅れてヘアピンの少女とツンツン頭の少年が動きだす。
「捉えた。そこの風紀委員、君のおかげで間に合った。」
爆弾の目の前まで近づいたウェザーは能力を使う。
空気中の熱を逃がし水が氷る程の冷気を爆弾の周りに纏わせる事で爆発による熱を抑え、同時に台風程の力を持つ風の渦を作り出し相殺する。
「くっ、これは。」
「キャー!!」 「なんだ!爆発?」 「すごい音したけど中は大丈夫か!」 「例の連続爆破テロだって?」
「逃げ遅れている人がまだいるみたいだぞ!」 「学生たちが何人かいたのを見たって」
セブンミストの外では中から聞こえてきた爆発音と地面の揺れで人々が集まっていた。
多くの人が気になって集っている道とは逆の方向へゆっくりと向かって行っている人物が一人。
先程店の中にいたカバンを持った青年である。
「こ、これはどういう事だ!」
青年は明らかに店の中からおきた爆発について動揺していた。
「爆発の威力はこんなものじゃない...何より爆発したなら火花や煙が出てくるはずじゃないか!」
「ま、まさか失敗したのか?今回は前回とは違うんだ、ガキに力のない風紀委員へ爆弾を押し付けるようにしたんだぞ。クソッどうしてこんな時に限って!!」
「...まあいいさ、どうせ僕の能力はバレてな」
あまりに動揺していたのか彼は聞かれてはいけないことを一人喋ってしまっている。そして後ろからつけてきた人物にも気が付かなかった。
「その話、詳しく聞かせてもらおうか。」
少しアクシデントがあったが問題なく爆弾の処理を終えた上座は遠くに逃げられる前に容疑者の捜索に取り掛かり、そして直ぐに見つけた。
「ひっ、ひいっ!風紀委員の
「なんだっ!僕になんか用があるんですか!僕は何もやっていない!」
目の前の容疑者は挙動不審になっており、目に見えて怪しい。
「いや、今の話をきいて何もしないわけにはいかない。荷物検査をさせてもらう。そのカバンの中身を確認させてもらうぞ。」
路地裏の中、上座が容疑者に近づくと容疑者はカバンの中からスプーンを取り出し、そのスプーンはドゴンッ!と音とともに上座の後ろから放たれた物によって貫かれた。
「なっなんだ!」
「よけいなお世話だったかしら。」
後ろからソレを放ったのは先程セブンミスとにいたヘアピンをつけた少女
「ねえ、風紀委員のお兄さん、私はこいつに話したい事があるんだけどいいかしら?」
「まあ、君なら危険はないだろうな。少しの間だけならいいが、殴ったりはするなよ。」
「ええ。」
彼女なら危険は無いだろう、なぜならおそらくレベルなら上座と同じ
「と、常盤台の
「一応聞かせてもらうわ。なんであの子に爆弾を持たせて初春さんを襲ったのよ。」
「八ッ!そんなの、風紀委員が何もしてないからだろ!!」
「あいつらやお前みたいな力のあるやつは弱者のことなんかちっとも見ようとしない。」
「こっちの事を知りもしないで力で押さえつけてくるそんな事が許されるのか!!」
「ねえ、あんた、知ってる?」
超電磁砲、御坂美琴は怒っている。その怒りに気圧された容疑者はすっかり黙った。
「常盤台中学の超能力者は元々は単なる低能力者だった。」
「それでもそいつは頑張って頑張って頑張って...超能力者と呼ばれる力を掴んだのよ。」
「でもね。たとえ低能力者のままだったとしても私はアンタの前に立ち塞がったわよ。あんたのやった事は許せないしそれ以上に力に依存するアンタの弱さに腹が立つ。」
「そっちにはそっちの事情があるんでしょうけど相談に乗る前に一発殴らせてもらうわよ。」
御坂が振り上げた拳は容疑者の頭にげんこつとして入り、
「おい。」
「あっ。」
くらった容疑者はその場に倒れた。
あたりには沈黙が漂っていた,,,,,。
上座達は中学2年生、学園都市に来てから2年目です。黒子の先輩に当たります。上座は基本戦闘が起こりかねない現場を回っており上座自身も理事会の人物もそれを希望しています。