ホロライブ×結婚生活   作:主義

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星街すいせい編

 

人は輝く者に寄る。その輝きはこれから先の未来すらも照らしてくれるから。

 

 

星街すいせいはアイドルである。舞台上で観客を魅了するような歌声で…全てを釘付けにする。アイドルとしての天性の才能があると言っても過言ではない。そんな彼女も舞台上以外では…ただの女性。

 

 

 

―――――――――――

 

 

「すいちゃんのハニ~~」

 

 

「あ、あの…包丁を使っている時は後ろから抱き着かないでって前から言ってますよね」

 

 

「え~~いいじゃん、べつに」

 

 

「どう考えても危ないですよ」

 

 

「抱き着きたいもん」

 

 

「それは料理が作り終わるまで待ってくれないですか?」

 

 

「やだよ、すいちゃんは疲れてるの。ハニーに抱き着いてないと何もできない」

 

男はそれでも無理矢理剥がそうとするのではなくて、仕方なさそうな顔をして料理を続ける。そしてすいせいも男から離れる気はなくて磁石のようにくっ付いている。

 

 

「ハニーってあんまり…すいちゃんに興味ないの?」

 

 

「なんでですか?」

 

 

「だって、すいちゃんの活動について何も聞いてくれないし。一度もライブに来てくれたことないじゃん」

 

 

「そ、そうでしたっけ?」

 

 

「そうだよ。ハニーは一度もすいちゃんのことに聞いてくれないの」

 

 

「…あんまり邪魔はしたくないですしね」

 

 

「もちろん、その気遣いは嬉しいよ。でも…ちょっとぐらいすいちゃんに興味を持ってよ!」

 

 

「興味は持っていますよ」

 

 

「ぜっ~~たいに興味ないもん!!」

 

 

「いや、人並にはありますよ。アイドルの舞台裏とか」

 

 

「それはすいちゃんに対して興味持っていないじゃん!ただ、アイドルに興味があるだけ!」

 

 

「だってすいせいさんのことはある程度は知っていますし、今更、知るようなこともほとんどないと思いますし」

 

 

「す、すいちゃんが…浮気をするとか心配したことないの…?」

 

 

「ないですね……というか、浮気をされちゃったら僕の方に問題があると思いますし。すいせいさんを引き留める力が僕にはなかっただけで」

 

 

「…き、きみには…魅力があるよ。すいちゃんはそんなキミの魅力に引き寄せられたんだもん」

 

 

「僕にそんな特別な力はないですよ」

 

 

「ううん。すいちゃんにとってハニーの存在は大きいんだよ。もちろん、美味しいご飯を作ってくれるとか、いつも撫でてくれるところとか色々あるけど、それ以上に…心が支えられてるの。すいちゃんが頑張れば皆も笑顔に出来るし…ハニーが笑顔でいてくれるからって思うと頑張れるの」

 

 

「…そうだとしたら、有難いですね。僕もすいせいさんの役に立てて」

 

 

「そうじゃなくて!!ハニーはすいちゃんの旦那さんなの!!役に立ててとかじゃなくてさ……もっと払ってよ」

 

 

「…壁ですか?」

 

 

「す、すいちゃんはハニーのことが好きだよ。世界中の誰よりも大好きで、ハニーに代わる存在なんてこの世にはいないからね。だから、すいちゃんはハニーのことを信頼しているし、ハニーのためならどんなことでもやってあげたいと思うよ。もし、キミがすいちゃんにアイドルを辞めて欲しいと思うんなら辞めれるよ」

 

そう話す、すいせいの目が本気であることを物語っていた。

 

 

「それぐらいにハニーのことが好き。これからいうことはすいちゃんの我儘だから聞き流してくれても構わない。まず、すいちゃんはキミに好かれなくてもいい。もちろん、好かれていたいけど、すいちゃんにはキミの瞳を釘付けにするだけの力がないかもしれないし。それにキミがすいちゃんのことを好きかなんて関係なくてすいちゃんはキミの方が大好きだから。でも、そんなすいちゃんも愛に飢えてるときがあるの。キミは色々とやってくれるし、さっきも言ったけど本当に感謝しているんだ。でも、今まで一度もキミは自分の意思ですいちゃんにスキンシップをしてくれたことがないんだ。本当に面倒くさい、女だよね。そういうこと気にしちゃうの」

 

 

「………」

 

 

「すいちゃんはハニーのことを旦那さんとしても一人の男性としても大好きだよ。でも、ハニーはすいちゃんのことを奥さんとしても…一人の女性としても好きじゃないんかなって思う時があるの。すいちゃんはハニーの視線を独占は出来ないんじゃないかなって。だから…ハニーをホロメンとかに紹介できないし、ライブにも招待しないの。もし、ハニーがすいちゃん以外の人を見て夢中になられると嫌だからさ」

 

普段の星街すいせいを知っている人が今の姿を見たら驚くしかないだろう。それぐらいにいつもの星街すいせいの様子は…落ち込んでいる。

 

 

「そんな心配は無用ですよ。僕はすいせいさんに夢中ですし」

 

 

「…じゃあ…呼び方を変えてよ」

 

 

「呼び方ですか?」

 

 

「うん。すいせいさんじゃなくて…『すいせい』にさ。すいちゃんたちはもう夫婦だよ。それにまだ一度もキミに呼び捨てで呼ばれたことはないんだよ」

 

そう訴えかける、星街すいせいは本当に深刻そうな顔をしていた。

 

 

「…呼び捨てですか?」

 

 

「うん。すいちゃんはキミに呼んで欲しいの」

 

 

「すいせい……こ、これでいいですか…///」

 

 

「…う、うん……///」

 

それからお互いに何も話さず、無言の時間が続いた。

 

 

 

 

 

「…嬉しい」

 

 

「?」

 

 

「呼び捨てで呼ばれただけなんだけど、初めてハニーがすいちゃんのことを『自分のもの』って言ってくれた気がして。すいちゃんが呼ばせただけなんだけどね…」

 

 

「…すいせいはやっぱり…笑顔が似合う」

 

 

「…え、…は、はに~~!?」

 

 

「はい。なんですか?」

 

 

「ハ、ハニーがそんなことを言うなんて…」

 

 

「想っていることを言っただけですよ。僕はすいせいの笑顔も恥ずかしがっている時の仕草も好きだよ」

 

 

「…あ、ありがとう…///」

 

 

 

だけど、星街すいせいは何かを覚悟したかのような目をしている。

 

「すいちゃん、もっともっとハニーのためには頑張るよ!」

 

 

「あんまり無理しないでくださいね」

 

 

「うん!」

 

 




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