ホロライブ×結婚生活   作:主義

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夜空メル編

 

メルとキミは一週間に一度は二人で推理ドラマを見る。

どんなに忙しくてもこれだけは途絶えることがない。

 

 

「メルはあの人が犯人だと思うな~」

 

 

「そうですかね…」

 

 

「キミは誰が犯人だと思う~?」

 

 

「僕はそうですねぇ……弟さんですかね」

 

 

「あぁ~確かに怪しいかも」

 

そんな風に推理をしたりするのも推理ドラマの醍醐味。最初の頃はメルだけが好きで、キミの方はあんまりドラマとかを見るような感じじゃなかったから誘いずらかった。いくら結婚してもお互いの好きなものは違うし、無理強いをするのは違うと思ったから。

 

 

 

でも、やっぱり好きなものはキミにも受け入れてもらいたい。共感してもらいたいという気持ちがどんどん募っていったので勇気を出して誘ってみた。

 

そしたらキミは快く受け入れてくれて一緒に推理ドラマを見た。

 

予想以上にキミに刺さってくれたようで今では一緒に見るようになったんだよね。

 

「メルは嬉しい」

 

 

「…え、なにがですか?」

 

 

「キミと一緒に推理ドラマを見れることがだよ」

 

それでもキミはピンときてないようだった。

 

 

「メルが好きなことをキミも好きになってくれて、一緒に見れるなんて嬉しいに決まってるよ」

 

 

 

 

 

 

 

そして今回のドラマはある大きな大財閥での殺人事件。これだけ聞くと色々と立て込んでいそうだけど結果だけ言えば不倫の末の恨み。旦那さんの浮気に奥さんが怒って殺してしまったという感じ。よくあるような展開でそこまで新鮮味のないような感じだけど、やっぱり推理ドラマが好きなことやキミが近くにいてくれることもあって退屈はしなかった。

 

でも、このドラマを見て一つだけ思った。それは奥さんだ。確かに旦那さんに浮気をされたら怒るのも理解できる…。旦那さんが奥さんのことを好きではなくなった。もう奥さんに魅力を感じなくなっちゃったということな気がする。本当に魅力的であれば旦那さんを引き留めることも出来た気がする。

 

「もし…メルのことに飽きたら捨てていいよ」

 

 

「え?」

 

 

「キミがメルのことを嫌いになっちゃったりしたら一緒にいても辛いよ。だってどんなに一緒にいてもキミの心はもうメルのものじゃないんだもん」

 

メルがドラマの奥さんの立場のなった時にはきっぱりと諦めたい。もちろん、今のメルにはそんなことも考えられないけど、可能性はゼロじゃない。億が一の可能性でもそういうことがあったらメルは諦めないと。だって虚しいし、全てはメルの所為だと思うから。

 

 

「大丈夫ですよ。僕がメルさんを捨てることはありませんよ」

 

 

「分からないよ。どんなことがあるかは誰にも分からない。今はメルのことを愛してくれるキミもいずれはメルのことを嫌いになっちゃうかもしれない」

 

 

「そんなことないですよ」

 

 

「ううん、言いきれないよ。どんなに愛し合っていても人生は分からない。予想だにしないことが起こるかもしれないし、メルよりも魅力的な子を見つけてキミの目がその子に移ってしまうかもしれない」

 

 

「大丈夫です」

 

キミはずっとメルの横で安心させてくれるけど…今のメルの考えは悪い方向に行っちゃってる。

 

 

「…じゃあメルよりも可愛く、愛嬌があって、性格が良い子がいたらメルを捨てないって言いきれる!?」

 

 

「言い切れますよ」

 

 

「ほらね。言い切れ……るの?」

 

 

「はい」

 

 

「なんで?」

 

 

「だって僕が好きになったのはメルさんなので。端から見ればその人の方が魅力的に映る人がいるかもしれませんが、少なくとも僕の目にはメルさん以上には映りませんよ。それに完璧な人が好きで結婚したわけではないですから。僕はメルさんと結婚したいと思ったから結婚したんです」

 

キミは真っすぐメルのことを見つめてくる。恥ずかしくてメルの方から逸らしてしまった。

 

「もちろん第一印象は『可愛い子』でしたよ。でも、話していくと少しずつ性格や趣味嗜好とかも分かってきて良い人だと思った。そして何よりも人のことを考えられる力に長けている人だと僕は思いました。誰かのことを考えるとかを言うのは簡単ですが、それを行動に移すのはとても難しい。それを平気でやってのけるメルさんはすごい人だと」

 

すると彼は深呼吸をしてから流れるように話す。

 

「まとめると……僕はメルさんの全てをひっくるめて好きですということかな」

 

ちょっと笑みを浮かべて話すキミはとても…カッコよくてキレイだった。キミがどれだけメルのことを愛していくれているのかが伝わって来る。

 

本当はすぐに『ありがとう』とか『メルもキミのことが大好きだよ』とか言いたいのに口から言葉が出てこない。

 

 

 

それから暫くの間沈黙の時間が続いてさすがにキミが心配そんな顔をしていた。なのでそれを安心させるためにメルは勢いよく抱きしめた。

 

 

 

キミは何か言う訳でもなくて静かにメルの頭を撫でてくれる。

 

 

「メルも大好き。絶対にメルはキミのことを離さない!」

 

 

「はい」

 

 

「キミがメルから離れないようにメルはもっと魅力的なるから」

 

 

「もう十分ですよ」

 

 

「ううん、メルはもっと魅力的になってキミのことをもっと魅了するよ!」

 

 

「そうですか。今でもかなりメルさんの魅力に当てられてしまっていますけど」

 

 

「ううん。もっともっとメルのことを好きになってもらう!」

 

 

「今以上ですか?」

 

 

「うん!」

 

 

「それは大変そうですね。今以上に好きになったら…もう一晩中メルさんのことを考えることになりそうです」

 

 

「キミにはそうなって欲しい。ずっとメルのことを考えていて」

 

もうメル以外の人なんか眼中にないぐらいにメルだけ見ていて欲しい。

 

 

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