鉛筆騎士の腹心   作:姉小路

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誕生日

ユニークシナリオである「兎の国からの招待」をクリアしてから時間が経過し夏が近くなった。

もうすぐでサンラクがシャンフロの世界にやってくる。多分そうなるとペンシルゴンも活発に動き出すだろうし忙しくなるだろう。けれどその前に一つイベントがある。大切なイベントで忘れてしまったら多分何も言われないけど根に持たれるので忘れてはならないイベント。

 

「誕生日おめでとう永遠‼」

 

「」

 

そう、天音永遠の誕生日である。去年も祝ってはいるが出会ったばかりでおめでとう位しか言わなかった。なので今年は盛大にやってやろうという事で僕の家で誕生日パーティーを開こうと思い立った訳である。

まぁ誕生日パーティーと言っても参加者は僕しかいないのだけれども...

そんなことから最近よく家に来る永遠を飾り付けとかをしてサプライズで驚かしたのだ。

永遠はどうやら祝われるなんて微塵にも思っていなかったらしい、なんかメッチャ驚いてる。

その顔いいね!ということで何枚か写真を撮る。カリスマモデル天音永遠の驚いている顔レアだな。

写真を撮っていたスマホをしまい永遠に尋ねる。

 

「それでどう?感想は」

 

「いやぁ祝われるとは思ってたけどこんな準備してくれるとは思わなかったよ」

 

「そりゃ毎日お世話になってるからね」

 

「ハハハハハ‼マネージャーなのにお世話になってるとか、ふつう逆じゃない?」

 

「いや実際いつも助かってるよ」

 

「まぁ望くんがそう思ってくれてるならそれで良いけど」

 

なんか嬉しそうな顔をしている。こちらもそんな顔をして貰えるなら嬉しいものである。

気分の良い状態で準備をしておいた料理をキッチンから運ぶ。

よくパーティーで用意されるオードブルだけでなくいろいろな料理をテーブルに置いていく。

 

「なかなか美味しそうじゃん」

 

「これランダムで辛い、酸っぱい、苦いの味がMaxの料理が入ってるドキドキロシアンオードブルだから。永遠こういうスリルがあるやつ好きでしょ?」

 

それを聞いて永遠はまるで心外だと言わんばかりの顔をする。

 

「いやいや、確かに私はスリルが好きだけれど食事ぐらい普通に楽しみたいんだけど」

 

「ちなみに俺もどれが外れかは分かんなくて取り除けないから諦めてくれ」

 

「マジか」

 

彼女は観念したかのように料理を皿にのせて食べ進めていく。

ハズレがあるというのに結構早いスピードで食べていく。お前さては楽しんでんな...

 

「ッ~~~~~~‼」

 

それは彼女が唐揚げを食べた時だった。どうやらついにハズレを引いたらしい。

顔を顰めながらこちらを睨みつける。

 

「何コレ‼辛いってもんじゃないよ、アホじゃない?」

 

「手間暇かけて辛くなるように味付けしたからね。」

 

そう言って僕は料理を自分の皿に取り分け食べる。うん、美味しい。

さっきどれがハズレか分からないと言ったがアレは嘘である。僕はどれがハズレかを知っている。

なので僕がハズレを引くことは無い。

 

「まぁ、普通のは美味しかったよ」

 

「それなら良かった」

 

満足そうに笑う彼女の顔を見ることが出来て僕もこんな料理を作った買いがあるというものだ。

そう思いながら料理を食べ進めていると不意に味覚に違和感を感じた。

 

「苦っっっがぁぁぁぁ‼」

 

どうやらハズレを引いたらしい。何故だハズレ料理の場所は全て把握していたはずなのに。

そう思って困惑していると永遠がにやけながらこちらを見ている。お前か...

 

「おかしいと思ったんだよね全然望くんハズレ引かない、その割にはバンバン食べるから。だから料理の場所入れ替えといたんだよね、そうしたらまんまと引っ掛かってくれちゃって...ふふ」

 

どうやら僕の嘘はバレていたらしい。彼女を騙すにはまだまだ修練が必要だな。

その後は二人でロシアンオードブルを楽しみながら食べた。

 

「あぁー楽しかった...最初はあんま気乗りしなかったけど思ったより楽しめたよ」

 

「それなら良かった。最後にコレあげる」

 

「誕生日プレゼントってやつ?」

 

そういって彼女が僕の渡した箱を空けると中に入っていたのは食器セットだった。

 

「なんで食器セット?」

 

「最近、僕の家にくる回数増えてるじゃん。その時永遠の食器が無くて毎回適当なものなのは味気ないかなと思ってさ」

 

「なるほどね、そういう事なら有難く使わせてもらおうかな」

 

そういって彼女は笑みを浮かべる。その笑みはいつもと異なり自然な物であった。

ヤバい破壊力が高すぎて俺の心に大ダメージ‼相も変わらず顔が良すぎる...

僕は彼女の笑みに脳がオーバーヒートしたのであった

 




ユニークシナリオとゼッタについて鉛筆には既に伝えてる。
ゼッタからのお兄ちゃん呼びについて呼ばせているのかと勘違いしていた。
ちなみに鉛筆はお姉ちゃんと呼ばれる。
最初、このことを知ったとき頭を抱えた。
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