鉛筆騎士の腹心   作:姉小路

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課題は終わらなかった。


墓守と戦ってみた

セツナの元に行き、サンラクとカッツォがユニーククエストを受けてからしばらく経った。

例の件についてはあの二人に弄られたがまぁいいだろう。

遠くない未来に二人をコレ関係で弄る機会は訪れる。その時を僕は楽しみに待つとしよう。

ペンシルゴンに関してはあの後しばらく考え事をしていたが、

 

「まぁ私の顔が可愛いなんて当たり前のことだし...」

 

とか言って自分で納得していた。僕が可愛いと思ったのは外見じゃなくて内面的な話だったのだがこれを言ったら面倒になりそうだったので言うのをやめた。

兎も角、サンラクとカッツォはひたすらレベル上げ、僕とペンシルゴンはひたすらに金策を行っていた。まぁ実際に金策のエレメンタルゴーレムを倒しているのはゼッタなのだが...

こうして僕たちは目的の再誕の涙珠を大量確保できた。あと黄金の天秤商会からウェザエモン戦で重要な要素である対価の天秤を脅h...説得して借りて来た。これでウェザエモンとの戦いに向けた準備は完璧と言ってもいいだろう。

 

「いよいよ明日で阿修羅会もお別れか...」

 

「そんな満面の笑みで言われてもエモさもなにも無いよ」

 

しょうがないじゃんだって阿修羅会の奴らメッチャ僕の事馬鹿にしてくるしちょくちょく喧嘩を売ってくるのがめんどくさい。なので明日は日々のストレスとおさらばできる素晴らしい日なのだ。

ウェザエモンとか関係なく嬉しい。早く明日になんないかな...

 

「決戦は明日の夜だし今日早めに寝て明日早めにインしよう」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、僕たちは喫茶店で合流し人目に付かないよう千紫万紅の樹海窟へと向かう。どうやら皆あまり緊張し過ぎてはいないようだ。サンラクもカッツォも適度に緊張しておりいつもより真剣に見える。

 

「これ、だよね?」

 

「新月の夜に綻びが生じる...だったか。なんだかコレ、バ...」

 

なにやらサンラクとカッツォは空間の切れ目を見て感想を述べている。そんな会話を聞きながら僕はペンシルゴンが来るのを待つ。阿修羅会の場所を伝える役は僕でも良いと思うのだが彼女自身がやりたいとの事だったので今回はお留守番だ。中々来ないので心配になる。するとここに繋がる道の方から足音が聞こえる。

 

「お待たせ!」

 

「やっと来た。その様子だと上手くいった感じ?」

 

「予想より手間取ったけれど上手くいったよ」

 

とうとうやってしまったか...阿修羅会にはイラついていたがオルスロット君はやはり不憫だな。可哀そうに、オルスロット君南無三。

 

「チャンスは一度きり、失敗すれば...まぁ阿修羅会からは袋叩き確定だね」

 

「失敗した時の事なんてどぶに捨てとけ」

 

「そうとも、墓守のウェザエモンなんて大層な相手に勝ちに来てんだ」

 

「まぁ、失敗しても僕がペンシルゴンを守るから心配はいらないよ」

 

僕たちは互いを見て不敵な笑みを浮かべ拳を突き合わせる。

 

「じゃぁ私が主催者として音頭をとりまして...あのロボ武者野郎をぶっ倒すよ‼」

 

「「「おう!」」」

 

 

ペンシルゴンが二人にパーティー申請したのかパーティー欄に二人の名前が加わる。一つのパーティーになった僕たちは裂け目に飛び込む。

 

そして世界は反転する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりにこの世界に来た。相も変わらず花畑と対照的になっている。

僕はウェザエモンの呪いを隠すために付けていた仮面を取る。

取り合えず作戦通りウェザエモンを僕が受け持つため一人でウェザエモンと対峙する。

ウェザエモンが居合の構えを取る。何度も見た技...来い‼

 

「今日で因縁を断ってやる‼」

 

「断風」

 

ウェザエモンから放たれる高速の斬撃を回避する。

初撃は回避をすることが出来た。が油断せず次の攻撃に備える。

僕は初回の時からかなりウェザエモンの攻撃を避けられるようになった。

これにはしっかり理由が存在する。それは恐らくこの世界に来た時に得たであろう能力のおかげだ。

その能力は殺気を正確に感じることが出来るというものだ。

以前から時々強い敵と戦う際プレッシャーを刺さるように感じることがあったのだがそれがこの能力のようだ。例を挙げるのであれば影浦さんのサイドエフェクトの劣化版である。

どういう理屈かは全く分からないが僕はウェザエモンの殺気を感じ取ることが出来る。

なのでウェザエモンの攻撃を避ける際精度はかなり上がっている。それでも僕の身体能力が足りずに攻撃を貰うことが多々あるが...

まぁ僕の役目はサンラクとウェザエモンを抑える事そしてサンラクにウェザエモンの攻撃を見せる事なので兎に角耐える。

 

「入道雲」

 

ペンシルゴンが天秤を使い終わったとき少し油断してしまったのかウェザエモンの攻撃を受けてデスしてしまう。その次の瞬間再誕の涙珠を使用され復活する。そのタイミングで僕とサンラクはスイッチする。

 

「よく耐えたねランスロット、最長記録だ。」

 

「ノーデスで行くつもりだったんだけどね...」

 

「お前人間やめてるよ」

 

ペンシルゴンに労われカッツォには人外扱いされた。何故僕が人外なんだ...おかしいだろ。

ほぼ初見でウェザエモンの攻撃を曲芸のように避けるサンラクを見る。

何を食べたらあんな動きが出来るようになるんだろう。不思議である。

そんなしょうもない事を考えてたらサンラクがデスした。

 

「スイッチ」

 

なのでサンラクの蘇生を行いつつ再び僕がウェザエモンを受け持つ。

兎に角避ける。無駄な行動をすると攻撃を受ける必要が出てくるのでとにかく無駄を減らす。

だがそう上手く行くわけもなく攻撃を食らう。

 

「ヴオオオオオオオォォォォォォォォォ‼‼‼」

 

なので時間を確保するために「蛮族の咆哮」を使用する。

一瞬ウェザエモンが硬直するのでそのタイミングでサンラクとスイッチして回復を行う。

その後何回かスイッチを繰り返しながらウェザエモンをいなした。

そして七分が経過した。

 

「雷鐘」

 

一秒で五回飛んでくる即死の攻撃。しかもそれが五秒。

僕はラスト一秒で食らってしまいデスするがサンラクに蘇生してもらう。

どうやらサンラクは全ていなし切ったらしい。人間やめてるだろお前...

このタイミングで僕とサンラクはペンシルゴンたちのラインまで下がる。

 

「まだ十分も経過してないのか...」

 

「一時間とかだったら無理ゲーだな」

 

「軽く見積もって二十分...多く見積もって三十分がリミットだと思ってるんだけど...」

 

まだまだ道は長いな...

 

「とにかく僕は集中して攻撃を受け続けるよ」

 

ということでウェザエモンの放つ断風を回避する。

回避、回避、回避...とにかく回避である。

するとウェザエモンの行動に変化が起こる。

 

「...質量転移、および展開、戦術機馬【麒麟】」

 

時間経過十分。とうとう麒麟がやって来た。幾何学的文様から巨大な機会が実体化する。

それを見てカッツォが叫ぶ。

 

 

「これ足の生えたダンプカーだろどう見ても!」

 

「私それ言ったよねぇ!」

 

「カッツォ出番だ、ガンガン行ってこい」

 

「人の心とかないんかぁ!」

 

とは言いつつもカッツォは麒麟の方を向き決心を固めた表情をする。

縄を装備し麒麟に何とか飛びついたようだ。僕は絶対にアレやりたくない...

 

「スイッチ!」

 

サンラクがデスしたことで再び僕が前に出る。

僕はサンラクのようにウェザエモンへ攻撃を行わずただ回避に専念する。

も、またもや体が追いつかず断風を食らってしまう。これで三回目のデスだ。

当初の自分の目標よりも多い回数デスしている。クソ...

サンラクが攻撃を受け持ちながらウェザエモンに反撃する。

サンラクの攻撃はウェザエモンの手にクリーンヒットしウェザエモンは剣を落とす。

あ、これ知ってる展開だ...一応フォロー準備しておこう。

 

「大時化」

 

「らぁぁいす」

 

どうやら回避できたようだ。だが位置取りがペンシルゴンを巻き込みそうな位置である。

サンラクは苦渋の表情をしている。そんな顔しなくてもペンシルゴンへの害は僕が排除する。という事で僕はサンラクと対峙しているウェザエモンに対して攻撃を加えてタゲを取る。

 

「こっちだ落ち武者!」

 

「ナイス!」

 

「大時化」

 

僕に向ってエグイ投げ技を使ってくる。クソ避けらんねぇ...

一瞬で世界が反転し投げられたことを自覚する。その後一瞬で蘇生される。

 

「刀持たせた方が対処できるか...」

 

「流石にあの投げ技は僕には無理」

 

「断風」

 

情報共有している間に放たれる断風を避ける。

 

「取り合えずまた僕が受けるよ」

 

「了解」

 

墓守のウェザエモン挑戦から二十分経過まであと二分。戦いはここから激化する。




主人公の殺気を正確に感じる能力。

主人公が転生したときに得た特典その2。
言ってしまえばワートリの影浦さんのサイドエフェクトの劣化版。影浦さんが感情全て感じるのに対して主人公は殺気しか感じれない。見方によってはこっちの方が便利かも。
ただ殺気を感じて相手の攻撃する場所が分かるだけなので身体能力が足りないと普通に攻撃を食らう。
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