鉛筆騎士の腹心   作:姉小路

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オルスロットが幕末にハマった世界線を見てみたい


介錯

報酬を確認した後に僕たちは再び切れ目に飛び込み戦場を去る。

出た場所は来る前もいた彼岸花の花畑。でも前とは違う点がある。

それは僕たちを取り囲むようにたくさんのネームが真っ赤なプレイヤーがいるという点だ。

そう阿修羅会のメンバーである。見た事のある顔もちらほらいるし、あの僕の中での可哀想なキャラランキング1位かもしれない男ことオルスロット君である。やっぱ冷静に考えたら一位じゃないかも...

兎に角オルスロット君が今いる阿修羅会のメンバーを引き連れてここまで来たみたいだ。

ざっと数えるだけでだいたい50人ぐらいかな?結構引き連れて来たみたいだ。

 

「おー、ペンシルゴンの予想が当たったね。アレが二人の言ってた「赤点のオルスロット」?」

 

「何そのショボい二つ名、ウェザエモンかよ」

 

「あはは、ウチの愚弟にそんな仰々しい名前いらないよ」

 

「待て皆、オルスロット君は阿修羅会でぼっちの僕にも優しくしてくれるんだぞ」

 

僕たちは消耗しきっているし顔は達成感を浮かばせておりウェザエモンを討伐してきたという事を表している。それに気づいたのかオルスロット君は怒りを現してこちらを睨む。

 

「お、おま、お前ら...!」

 

「なによ愚弟、文句があるなら言いなよ。あんたがクソつまんない方法ばっかとるから私が先に倒した、それだけだよ」

 

「...!...っ!」

 

ペンシルゴンの理不尽な物言いに怒り、言葉にしようとする文句も罵倒も喉に詰まっていう事が出来ない。

 

「クラン陥れといてそれは酷くね?」

 

「いやいやサンラク君、こいつらはPKの粋を理解してないのにイキってるだけの三流だよ。やったらやり返される、それが怖いからってチキンになっちゃてさぁ...だから私がやったそれだけだよ」

 

「二人とも記憶に残しとけよ、世にも珍しいペンシルゴンのガチギレシーンだぞ」

 

「確かに、ガチギレペンシルゴンって割とレアじゃない...?」

 

「PKに一家言姉貴怖いですわぁ」

 

「黙って聞いてりゃクソ姉貴!もういい、この場で全員殺してやる...ウェザエモンのドロップアイテム根こそぎ回収してやるからな...!」

 

その言葉で阿修羅会のメンバーは武器を構えて僕たちを囲む。

けど僕たちは余裕の表情で普段と変わらぬまま突っ立ている。その事がオルスロット君の癪に障ったようだ。眉を滅茶苦茶ピクピクさせている。

 

「全く...大局観を持てといつも言ってるのに、目先の利益ばかりに飛びつくんだから」

 

「ありゃFPSとかで砂のスコアにされまくりながら味方に無能だとキレるタイプだな」

 

「あと多分スマーフも下げランもする」

 

「あー、なんかわかる」

 

周りのプレイヤーたちは僕たちがあまりにも冷静で怒っているオルスロット君以外みんな怪訝に思っている。

 

「いやはや、サンラク君の意外な交友関係には驚いたけれど今回は好都合だったね」

 

僕たちの眼前に魔法陣が発生する。原作で全く出てこないヒロイン(笑)であり最高火力のバケモノがスキル【朋友救助】を用いて召喚される。

 

「MMOで思い通りになる訳ないでしょ?だからあんたは一人用のゲームがお似合いって前々から言ってるのよ」

 

「あ、一人プレイでゲームするならフェアリア・クロニクル・オンラインってのがおすすめだぜ」

 

「まだオンラインゲームをするつもりなら辻斬・狂想曲:オンラインもおすすめだよ」

 

「お前らどっちも鬼かよ...」

 

「サイガ-0...!?」

 

「...アポカリプス」

 

そう言ってサイガ-0が大剣を振るうと構成員の数はみるみる減っていき全滅するまでおよそ50秒。一瞬の間に一人で全てやり切っていた。

その結果オルスロット君はボロ雑巾のようにボコボコにされて消えてしまった。哀れオルスロット君。

 

「あーあー、阿修羅会の保有するアイテムをこんなに持ち出しちゃってさ夜逃げかよっての全く」

 

ペンシルゴンはそう言いながらオルスロット君の使っていた魔剣を思いっきり蹴り飛ばす。

花畑で待っているだろう阿修羅会のメンバーをやり過ごす方法としてペンシルゴンの挙げた解決策は強いフレンドを呼び出す事。その結果呼び出されたのがサイガ-0である。

 

「サイガ-0さん、来てくれたとこ悪いんだけどさ僕とペンシルゴンの事キルしてくんない?」

 

「ランスロットの言葉を補足すると報酬はここにある阿修羅会のドロップアイテムと私のアイテムの全てね」

 

「...いいのか?」

 

「いいのいいの、私だけノーリスクなんてあり得ないし?いい加減PKにも飽きて来たからスパッと罪を清算しようかなって」

 

ペンシルゴンは報酬として自身の持つ全アイテムと言ってはいるがカルマ値が普通である僕のインベントリにはペンシルゴンの替えの効かないアイテムが何個か入っている。なので割とノーリスクで死ねるという訳である。

 

「とはいえ私もPKの端くれ、大人しく介錯を待つつもりも無いわけでぇ...」

 

そう言ってオルスロット君の使っていた剣を拾い上げサイガ-0を見据えて構える。

その姿にしばし悩む様子を見せたものの静かにうなずく。

 

「魔王天帝...反転、天帝魔王」

 

サイガ-0が唱えた瞬間彼女の持っていた武器が共鳴をはじめ悍ましい姿に変わる。

 

「これが噂に聞くユニーク武器か...反転まで見せてくれるなんて光栄だね」

 

「姉さ...ゴホンゴホン、団長から貴方の事は油断しているとロクな事にならないから見つけ次第一撃で確殺しろと言われている」

 

「私はゴキブリか何かかな」

 

「「ぼっふぁあ!!」」

 

ペンシルゴンの言葉に爆笑するサンラクとカッツォ。

サイガ-0の姉と言えばサイガー100のことか...今度会った時に文句を言っておこう。

取り合えず目の前の事である。

 

「ペンシルゴンこっちは僕が処理しておくからそっちに集中してていよ」

 

「冷静になれランスロット!これはサイガ-0にこう伝えた奴が悪い。」

 

「サイガ-0だっけ?鉛筆より先にこの危険人物をボコってくれ」

 

「え、えぇと...」

 

突然の事で困惑しているサイガ-0。こういうのに慣れて無いんだろうな...

そんな様子を見てペンシルゴンはため息をつく。

 

「こいつらの事は放置しといていいからさ、いざ尋常に勝負といこっか」

 

そう告げられサイガ-0は意識を切り替えたのかプレッシャーを発し始める。

 

「...いつでもどうぞ」

 

そう述べるとペンシルゴンは不規則な動きで近づき後ろに回り込み攻撃を加える。

しかしそれはサイガ-0の鎧が纏っている黒い瘴気によって阻まれる。

サイガ-0は振り向きながら剣で薙ぎ払う。ペンシルゴンはそれを回避しようとするも瘴気に阻まれ回避に失敗する。その結果ペンシルゴンは右腕を切られてしまった。

 

「...これで終わらせる」

 

「ははは、流石に私じゃその武器を突破するのは難しいかぁ...」

 

「混沌よ世界を喰らえ...【ケイオス・ヴォイド】」

 

一閃。サイガ-0はすれ違いざまにペンシルゴンを切り、彼女の体をポリゴン化させた。

さて、僕の番か...

 

「次は僕の番なんだけどさ、ペンシルゴンみたいに抵抗するつもり無いしサックとやっちゃてよ」

 

そう言いながら首チョンパのジェスチャーをする。

サイガ-0は僕のその様子に少し困惑しながらもうなずいて了承してくれる。

 

「では、行きます。」

 

首に感じる殺気。あ、コレダメな奴だ。抵抗しないとは言ったけど反射的に避けちまう。

僕はサイガ-0が一撃をしゃがんで避ける。その事に周りの三人はえぇ?みたいな表情だ。

ごめん、悪気は無いんだ。でもこのまま行くと空気は死んでしまうだろう。

ここは咄嗟に一芝居打つしかあるまい。という事でストレージから園長を殺したナイフを取り出しそのままサイガ-0に切りかかる。

サイガ-0は驚き対応に遅れるものの鎧に纏っている瘴気がそれを阻む。

止まったら殺される。それを確信した僕はつかまれた右腕をナイフで切り落とし再度切る。

流石に予想外だったのか鎧に攻撃を喰らってしまう。あんまりダメージは入ってないみたい。

硬すぎんでしょ、そう思ったのは束の間全身に殺気を感じる。あ、コレ死んだ奴だ。

 

「アポカリプス」

 

それ個人に使っていい技なのかなぁ!?

そのままサイガ-0の攻撃を喰らった。

攻撃を喰らった結果として僕はデスしたが最後に見た周りの光景は完全にクレーターが出来上がっていた。

あんな攻撃を僕一人に対して使うなよ...オーバーキルにもほどがある。

とはいえコレでウェザエモンとの戦いは完全に終了した。

その事もあってかいつもよりもぐっすり寝れた気がする。




レジギガスちゃんから見た主人公

さっきの人みたいに戦いを仕掛けてこないし楽だなぁ
 →なんで避けてんの!?ていうか攻撃して来てるし!目茶苦茶獰猛な笑みを浮かべてるぅぅ
  →なんか腕切ってまでして攻撃してくるなんて!?頭おかしい人だ!もう怖い嫌だ、取り敢えずアポカリプス!!
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