鉛筆騎士の腹心   作:姉小路

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龍が如く、AC6、リリンク...


嫌なものは嫌

「聖盾輝士団」と「午後十字軍」との交渉を行ってから数日が経過した。

あの後からは計画を詰めていく為に定期的に二つのクランと話し合ったり、「黒狼」の過激派たちの動向の監視に務めている。

サイガ-100から「黒狼」の情報がある程度は入ってくるが彼女とてクラン全体を掌握できているわけではない。

なので彼女の監視から外れている奴らの監視を僕が務めている訳である。

正直人数も多い訳じゃないし、レベルも低い寄生プレイヤーだから問題ないとは思うけど万が一の事があるので仕方がなくという感じである。

ペンシルゴンの方に行きたいなぁって思いながら監視を続ける。

監視対象がダラダラとレベリングをしているのを少し離れた位置で監視しているとメッセージが届く。

ペンシルゴンからの連絡だ。今日は特別な予定も無かったのに連絡が来たことに少し驚きながらもサプライズのような連絡に心を躍らせる。

 

「ゴメン、京極ちゃんがやらかした。」

 

内容を見てテンションが一気に下がる。

あぁ、やっちまったか彼女。原作の記憶があるからやらかすかもとは思っていたけどやっぱり殺りやがった。

今回の一件は別に戦わずして「黒狼」との交渉は上手く行く予定だった。

それに僕が今日まで行って来た監視だって向こうからの難癖を回避するためのものだ。

しかし京極ちゃんはそれらを全部無駄にしてくれた。いや、全部無駄になった訳では無いか...

兎に角、僕の今日までの監視は殆んど無意味になってしまったのである。

おかしいな、結構あの子に釘を刺しといたはずなのに。

お前がやらかしたら僕の時間が無駄になるから殺すなよって。

まぁそんな事を考えていても仕方が無いので一度ペンシルゴンのいるいつもの喫茶店に移動する。

 

「いや、ある程度は想定内だったよ?」

 

「へ?」

 

帰ってから話の内容を聞いていくとある程度の京極ちゃんのPKは想定内だったらしい。

あ、そうなんですね知らなかった。

 

「一応説明したけど聞いてなかったねランスロット」

 

「」

 

聞いた記憶がない。なんだか最近ペンシルゴンの隣にいることに慣れきって甘える事が増えて来たから気が緩んでいたのかもしれない。だからしょうがない。

と、自分に言い訳をして正当化しながらペンシルゴンの方を見ると「会ったころからそんな感じだよ」って言われた。解せん。

 

「まぁ、京極ちゃんがやり過ぎるのは想定外なんだけどね」

 

「いやぁテンションが上がっちゃってさぁ」

 

悪びれる様子も無く笑う京極ちゃん。

今更怒ったところで後の祭りなので軽く忠告しておく。

そんな感じでどうするかについて軽く話している内に次々とメンバーが揃う。

 

「で、一名来てないけど?」

 

「なんか「撒いてから合流する」らしいよ」

 

話をしていると最後の一人であるカッツォが入ってくる。

なんか疲れてんなぁ、理由は知ってるけど。

心の中で合掌をしつつ我関せずといった感じで顔を背けておく。

 

「そこの蛮族も「僕は関係ないです」みたいな顔してるけど主犯格だからね」

 

「バン、ゾク?」

 

許してください、ネットを見ると未だにシルヴィアと戦った仮面のアイツは誰だみたいな掲示板を見るし結構な頻度でおすすめの動画に出てくるんだ。心臓を始めとした内臓たちに悪い。

 

「それで?そこのレッドネームがなにかやらかしたの?」

 

「要するに「黒狼」の顔に泥を塗りつけて唾吐きかけたって感じ?」

 

「マジかよ勇気あるねぇ!」

 

「へへへ、照れるなぁ」

 

何も知らないカッツォがペンシルゴンから内容を聞き実行犯である京極ちゃんを褒める。

おい鰹、なんでこの子をを褒めてるんだ。

と、その場の空気的に言い出せず口を閉ざしておく。

 

「これもあって「黒狼」とは完全に敵対コースに入っちゃった感じでねぇ」

 

HAHAHAとわざとらしい笑い方をしながら言葉を続ける。

 

「なんか今の「黒狼」って穏健派と強硬派に分かれてたんだよね...」

 

「それがサイガ-0の離脱&「旅狼」加入希望で強硬派が競り勝っちゃったてコト」

 

まぁココで強硬派が勝たなくても最終的にどっかで爆発していたとは思う。

ここから先もユニークはうちというかサンラクがほぼ独占するから奴らの怒りは溜まる一方だろう。

そう考えると今このタイミングでの談合は意味があるものだったのか...

そう考えながら頼んであったコーヒーを一気に飲み干す。苦い。

 

「もしかしてこれ半分ぐらい俺のせいか?」

 

頼んでいた豆を食べていたサンラクが急にそんな事を言い出す。

僕とペンシルゴン、カッツォは三人で顔を見合わせて驚く。

 

「びっくり!サンラク君、自分で真実に到達したね!えらい!」

 

「サンラクも成長したんだね...」

 

「大丈夫?風邪ひいてない?それとも何か辛い事でもあった?」

 

「お、喧嘩か?」

 

僕たちの反応にシュッシュとシャドーボクシングをしてくる。

いや、それだけ意外だったって事よ...だってあのサンラクだよ。あのサンラクだよ‼

大事な事だから二回言った。

 

「で?俺たちはどうすれば良い?」

 

「んーぶっちゃけ殆んどランスロットが準備は終わらせてくれたからなぁ」

 

「え」

 

まって、僕がもう終わらせた?いやまだ何もしていないが一体。

もしかしてだけど「聖盾輝士団」と「午後十字軍」への交渉ってこの状況を見越して先に行かされてたって事?

流石にそれは無いか...

どちらにせよここから談合まで仕事は殆んど無いっぽいのでペンシルゴンと一緒に居れるから嬉しい。

因みにサンラクは嫌がりながらも「ライブラリ」との交渉に向ってた。

僕も嫌なんだよなぁあの老人。気づいたら口座残高が無くなりそうな怖さをしてる。

 

「あ、ランスロットには園長にも会ってもらわなくちゃ」

 

ふとペンシルゴンから告げられる言葉。こちらを見ながら笑っている。

僕は何も聞いていないふりをして回れ右、逃げた。




ネットでよく見かける蛮族関連の物

・あの天音永遠の隣に立つイケメンは誰だ!?
・GGCに謎の乱入者、あの仮面男の正体は一体...
・PKerペンシルゴンの隣にいるランスロットとかいう名の蛮族について離すスレ
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