京極ちゃんのPKした話が終わり次の話題に転換する間にもう一人の遅刻であるサイガ-0がやって来た。
ソレも凄く気まずそうである。全身甲冑を来ていてその表情は一切知ることが出来ない筈なのにその雰囲気は確実に感じ取ることが出来る。それもその筈サイガ-100に睨まれているから仕方あるまい。
僕もあの人と本気で喧嘩するのはめんどくさいし嫌。
と、まぁそんな感じでサイガ-0がやって来た事で次の議題に進むことになった。
「我々四クラン同盟は三クランが「旅狼」に便宜を図る代わりにユニークモンスターの情報を渡すといった内容の者だった筈。しかしながら完全に契約違反に該当する暴挙がなされているがコレに関して弁論の余地はあるかな?」
サイガ-100によって告げられたこの言葉によって視線はサンラクに集まる。
京極ちゃんに視線が集まったりサンラクに視線が集まったり面白い光景である。
視線が集まり周りからのプレッシャーを感じる中サンラクはUIを操作して装備を変更する。
「まぁ事情を説明す「ちょっとまてサンラク」なんだよランスロット」
誰もが啞然としてツッコミを入れなかったので僕が代わりに割り込みツッコミを入れる。
一方のサンラクはというとこの状況を止められて不満げな様子。
「自然な流れだったけなんでこの場面で魚頭に装備を変えたわけ?」
「何でって...大勝負の前鉢巻き締めたりするじゃん」
「おん」
「つまりそういうこと」
「うーん、分からん!」
一応原作でもこの場面を知っているので知ってはいる。でも理解は全くできない。
まぁ正直この話はどうでも良いけど
何やら決め顔をしてこちらを見ている。一体何を言うつもりだ?
「鰹がいるなら鮭がいても良いだろうがよ」
「???」
「サーモンラクと言ったところか...」
「ふふっ」
コイツは一体何を言っているのか全く理解できない、がペンシルゴンが笑っているので許そうと思う。てか周りでも何人か笑っていた。そんなにおもしろかったか?
そんな周りの反応を一通り確認したサンラクは満足そうに頷きながら元の話に戻る。
「まぁぶっちゃけリュカオーンもクターニッドも偶然の事故なんだよね。家にたまたま隕石が降って来たみたいな感じ」
「その説明で納得できるならこんな談合なんてしていないんだがな」
サンラクの説明に即答で切り返すサイガ-100。結構食い気味なその様子にサンラクは少したじろいでいる。
多分さっきペンシルゴンに良いようにやられちゃったからサンラクに八つ当たりがしたいんだと思う。
コレには僕とカッツォ、そしてペンシルゴンも満足げである。これが普段の行いの結果。
その後も話は続いていきサンラクはサイガ-100と言うよりかは「黒狼」全体に対してリュカオーンについて事を話していく。
内容を要約するとSF-Zooの面子がリュカオーンと戦闘、そして敗北。その結果その場にいたサンラク達が次の標的に選ばれ一晩かけて倒した。
以上である。まぁよくそんな遭遇するなとは同じクランながらには思う。
これがリアルラックの差だろうか。
そんな事を考えていると今まで一言も発していなかった「黒狼」のメンバーがサンラクに向って怒っていた。
「リュカオーンがそんな簡単に倒せるわけねぇだろ‼チートでも使ったんだろ!?」
凄い勢いでサンラクを責め立てる。鬼の形相である。
まぁその気持ちは分からなくはない。僕も何度か思った事あるから。
でもねやっぱりそう言うのは簡単に言ってはいけない。
この世界では多くないが昔は星の数ほどチーターがいた。FPSから始まりMOBAからRPG、果てにはシミュレーションゲームにまでいた。それでもその中で真の実力者はチートを使っていないとしっかり分かるものだ。
ただゲームを楽しんでいる人を何の確証も無くチート呼ばわりするのは本当にムカつくし撲滅したい。
まぁ今回は僕やペンシルゴンに対していったものでは無いので僕は無関心を貫こう。
多分サンラクは容赦なく反撃するだろうけど...
始まったサンラクの反撃を眺めながらいつになったら本来の話に戻るのだろうかと考える。
今日の夜ご飯何にしよう、ペンシルゴンが来るらしいし何か普段作らないものにしたいな。
アクアパッツァ、小籠包、筑前煮...悩むなぁ。
そんな事を考えていたらどうやらクターニッドの話まで終わってしまったらしい。普通に聞き逃した。
僕が気づいた時には何かもうサイガ-100とペンシルゴンがバチバチに視線を交わしていた。
「我々クラン「黒狼」は同盟内容に基づき「旅狼」が持つユニークモンスターの情報すべてを要求する」
あ、良かった大事なところは聞き逃していない。
サイガ-100の要求にどう答えるか視線が集まる中我らが女王が口を開く。
「やだ☆」
真正面にサイガ-100を捉えながら満面の笑みで答える女王様。
これだからペンシルゴンは最高なのである。
だがこの回答は僕にとっては最高なものであるが「黒狼」のメンバーにとっては嬉しいものでは無い。あちら側にいたプレイヤーの多くから殺気が飛ばされる。
しかし真っ向から拒否の選択を告げられたサイガ-100は眉を顰めることも無い。
数刻の沈黙が流れた後にサイガ-100が口を開く。
「一応聞こう、何故...」
「私ら「黒狼」のパシリって訳じゃないしぃ、タダで情報を渡せって言われてもねぇ」
「色々便宜を図ってやってるだろうが‼」
ペンシルゴンの発言に「黒狼」の一人が噛み付いてくる。
それを待ってましたと言わんばかりの笑顔で受け止めそのまま罠カード発動‼といった感じでカウンターを始める。やめてくれ!と心なしか言ってるように見えるサイガ-100、哀れなり。
「あの程度で便宜?冗談キツイねぇ...他の二つのクランみたいに圧倒的な情報のリードがあるなら兎も角、君たちには何がある訳?お金?それぐらいなら家にもあるんだよ、わかりゅ?りゅりゅりゅ?」
「うっざ」
「思わず殴りたくなっちまったよ」
これには思わずサンラクもカッツォもイラついてしまったらしい。耐性のある二人でもイラつくレベルの発言だ、多分言われた張本人は今にでもペンシルゴンをぶん殴りたいだろうな。
「別にさ私たちだって情報を提供してない訳じゃないんだよ、実際「墓守のウェザエモン」に関する情報は公開してるしサンラクくんもリュカオーンの行動パターンについて教えてる。それでもまだ足りないって言う訳?」
ペンシルゴンの言葉に言葉を詰まらせるサイガ-100と「黒狼」のメンバーたち。
下手に発言をすればペンシルゴンに言葉狩りをされ正論でぶん殴られる、。この状況を理解してる人たちは正確にその事を認識して沈黙を貫いている。
一方でこの状況を理解できないヤツは発言をして来る。
「リーダー、ここは僕に任せてもらえませんか?」
(((((来たーー‼)))))
多分この男が出て来た瞬間僕たちの心は世にも珍しく一致したと思う。
蛮族のファッションセンス
ファッションセンスは悪くも無ければ良くも無いといった感じ、顔がいいので凄いオシャレに見える。最近は鉛筆によって服が選ばれているので私服のセンスは凄く良い。ただ鮭の被り物には一生理解を得ることはできない。