先鋒として出ている対抗戦。「黒狼」の二人を倒しているので大金星ではあるが我らが女王サマはそれでは満足出来ないようなのでまだまだ頑張らないといけない。
残る相手は「黒狼」のトップの二人、サイガ-100とリベリウスくんの二人である。どっちもシャンフロをまともにプレイしていたら一度は聞くビックネームである。
だからといって負ける気はないが余裕で突破出来る気もしない。因むと相性的にキツイのはリベリウスくん。彼の持ち味は魔剣によるチミチミダメージだと勝手に思っている。僕は相手の攻撃を回避するタイプだが彼の魔剣は剣の周りにデバフ範囲が設定されているので避けても状態異常を喰らってしまうというクソ仕様である。まぁ相性ではといった話なので実際戦ってキツイのは圧倒的にサイガ-100なことには変わりがない。
「ここまで来れたことには評価してあげますよ」
「それ言って負けた時、凄い後悔しない?」
「負ける?ハハッ僕が貴方に負けるわけ無いじゃないですか」
「わぁ、自信満々だねリベリウスくん」
「これでも自分は「黒狼」の副リーダーなのでね、あと僕の名前はリベリオスです」
「まぁ名前に関してはどっちでも良いよ、とにかく今からよろしくねリベリウスくん」
「こちらこそよろしくお願いします」
顔に青筋を浮かべてはいるものの頑張って笑みを浮かべてこちらの握手に応答してくれるリベリウスくん。この程度の煽りで怒るから外道三人衆に狙われるんだよ…
心のなかでアドバイスを送り戦いに向けて各々準備を行う。
相手もそこそこ強いし手札を切って良いだろうと判断し武器を今まで使っていたものからメインウェポンである「ラブリュス」に持ち変える。
武器から重みが手に伝わってくる感じがやはり良い。なんと表現すれば良いのか分からないが取りあえず凄い手に馴染む。
「さぁ簡単には死なないで下さいよ!!」
「だからソレ、まぁリベリウスくんが良いならいいや」
カウントが0に近づき対戦場の半分に静寂が訪れる。「旅狼」側は全く静かになる気配がないので半分である。
こんだけうるさく見守っていないのもある種の信頼なのかなと勝手に想像して奴らのイメージアップを図っておく。
「疾風迅雷」
「クソが!」
今までの試合は様子見から始めていたのだが、リベリウスくんがこっちを舐め腐ってる読みで今回は先手必勝で行ってみた。結果は予想通り僕の事を日和見野郎だと思っていたリベリウスくんは先手を取られることになった。
最短距離で間合いを詰めて慌てるリベリウスくんに強烈な一撃をお見舞いする。大きく斧を振りリベリウスくんを横薙ぎにする。恐らく直撃クリーンヒット、横薙ぎを食らったリベリウスくんは衝撃に耐えられずコロコロ転がっていく。
体が真っ二つになっていないのを見るに恐らく救命アイテムでダメージをカットしたのか防御が間に合ったかのどっちかだろう。まぁ相手がリベリウスくんな時点でお察しだけど。
「チッ少し油断しましたが次はありません。こっからは本気で行きます。」
「アレ?さっきも似たセリフを聞いた気がする」
今度は相手の返答なしで戦闘が再開する。
リベリウスくんの持つのは魔剣「コキュートス」。状態異常をかけてくる面倒くさいタイプの魔剣。
コレを注意しながら立ち回ることを心に刻み一足一刀の距離まで互いに近づく。相手にペースを持たせたくないので先にこっちから仕掛ける!
一歩大きく踏み込み間合いを詰め斧を振るう。だがしかしリベリウスくんも同じことを考えていたようだ同じタイミングで剣を振ってきている。このままだと互いに攻撃を食らうという場面。
「凍て付き…」
リベリウスくんの詠唱している声が聞こえる。
ヤッバイこんなにリベリウスくんの判断が良いとは思って無かった。「蛮族の咆哮」でスタンをかけるしかない。
「コキュートス!!」
「ヴオオオオオオ!!!」
ほぼ同時に互いの行動が行われる。
僅かに早かったリベリウスくんの詠唱が完成し彼の振りかざす剣を中心に氷結が発生する。
一方で僕の方の咆哮が発生して自分にバフをかけつつリベリウスくんに僅かな時間スタンを与える。
そのわずかな硬直時間の間でリベリウスくんの体に僕の斧が袈裟斬りでダメージを与え、彼の魔剣が僕に氷結の状態異常を付与する。
その後硬直が解けたリベリウス君の剣撃を喰らい僕のHPバーが減少する。リベリウス君のHPは残り4割ぐらいで僕の方は6割ぐらい。割合で見れば僕の方が有利に見えるが実数値で見た時には多分同じぐらいしか残ってないだろう。
僕たちはお互いにHPを削った後に体勢を整えるために少し間を空ける。次はどこから攻めるべきか、奇襲や足技は何度か使ってるから崩しずらそうだし何も考えずに突っ込むのも芸が無いように思える。
でもこんな事を考えている間にも僕のHPは氷結の状態異常によって少しずつ減っている。なんか前にGGCでシルヴィアにやった事をやり返されている感じがする。
「どうやら打つ手なしと言った様子ですね」
「そう見える?」
「えぇ、だって現に何もしてこないではないですか」
リベリウス君は口元に笑みを浮かべながらこちらに対して話しかけてくる。
コイツの言動にはムカつくが言ってることは当たっていないとは言えないから言い返すのが少し難しい。お互いに詰めるのに躊躇しながらジリジリと距離を見極める。
「死ね‼リベリオス!!」
「やっと正しい名前で呼びましたね‼」
リベリオスくんが剣を上段に構えたタイミングで積めれるだけスキルを積み懐に潜り込む。
先程よりもステータスが上昇して移動速度もあがっているのでリベリオスくんは対応できないと思ったが予想とは異なり余裕をもって剣を使い対応される。
誘われたかな?少し仕掛けたことに後悔しつつも後の祭りなので気にせず戦闘を続けるしかない。
既に状態異常は食らっているから気にせず接近戦を行う。
「このまま削りきらせて貰います!!」
「うっさい!黙ってろ!!」
攻撃を続ける僕に凌ぐリベリオスくん。
氷結を食らっているせいで斧を満足に使う事ができないがそれを考慮した上でリベリオスくんを狩りに行く。
戦いの流れが変化しない中で体をリベリオスくんの視界から消えるように姿勢を低くくする。そしてそのまま斧を振り上げて彼を斬り裂こうとする。
この攻撃に対してリベリオスくんは一瞬消えた僕に驚きつつも後ろに下がることでなんとか回避する。
「逃げんな!!」
距離を取られると厄介なので振り上げた斧をそのまま上段で構え直し狙いを定めて飛びかかる。
再び到来した命の危機にリベリオスくんは体を転がしてなんとか回避する。斧は狙いを外しフィールドに突き刺さってしまったものの距離を詰めることができたので戦闘継続である。
「野蛮な戦い方ですね!!クソが!」
「こっちはコレが本業なんだよ」
近づいてきた僕に対して恐れるように剣を振るリベリオスくんの攻撃を弾いてガラ空きになった胴体に拳を叩き込む。ただの拳だが多くのバフが乗っている。食らったリベリオスくんはひとたまりもないだろう。
「これでもう終わりだ」
僕からの拳をくらい倒れそうになっている。そこへ大きく斧を振り上げ脳天を狙う。スキル『肉断斬骨』を残っているHPの殆どを使い発動させる。
あまり時間をかけ過ぎると氷結ダメで死んでしまうのでパパッと終わらせたいと思う。斧を振り下ろしリベリオスくんを真っ二つに切り裂く。
リベリオスくんの体力は全損しそのままポリゴンとなって消え去った。
リ何とか君
なんか強くなっちゃったリ君。プレイヤーとしてはレベルも高い分上位層には分類される。職業も剣豪だったし魔剣とキャラパワーだけのあんま強くない子だと思う。ただ魔剣とキャラパワーがクソ強い。