ロリ系TSっ娘健全エロトラップダンジョン配信者、通常ダンジョン配信者とのコラボで無双してバズる 作:まるるる
転移の光が解けていく。それと同時に、大変なことに気が付いた。
いないのだ。みずなが。どこにも。
先程まで手をつないでいたはずなのに、どこにもいない。
慌てて周囲に魔力を放射して、そして気が付いた。俺は今、隠密状態のサキュバス複数にロックオンされている。
「……おや、確実に取ったと思ったのですが……もしかして、背中に目でもついていらっしゃるのですか?」
数は……18、発射のタイミングや狙っていた位置から考えて統率はかなりよく取れている。それにみずなも行方不明……何とかして相手を怒らせ連携を乱すか、情報を引っ張り出したいところだ。
「モンスターじゃあるまいし、そんな物はついてないが……大体のことはわかるんだ。お前らが俺に効かない催眠を必死に掛けようとしてるバカだってこととか、な?」
「おしゃべりに付き合うつもりはありませんよ……突撃」
全然だめじゃねぇか……おいおい!リーダーっぽいサキュバス以外全員突っ込んでくるのかよ!?……個々の強さはそこまでじゃないし、やれるか?やれなきゃゲームオーバーだからやるしかないんだけどさ!
魔法吸収は……全員ある、武器破壊魔法は……リーダーっぽい奴しか纏ってないな、だったら武器作っていいか。とりあえずは小回りの利く短剣を2本作って……。
「ふぅ~……」
目を閉じ、魔法で作った耳栓で自分の耳を塞ぐ。みずなと企画でやったような縛りではない。本気で集中するなら、視力も聴力もカットして魔力による探知だけで戦うのが一番良い。配信のコメントもオフにし、今は配信者としてではなく、ただ戦うだけの存在になる。
一振り。2体のサキュバスの尻尾を切り落とす。
二振り。さらに2体のサキュバスの尻尾を切り飛ばす。
三振り、四振り、五振り。動きの精度が上がってきた。肉を切り落とす感覚が九度腕に伝わり、さらにリーダー格のサキュバスから放たれた弾幕をすべて回避する。
六振り。残った4体の尻尾を切り落とし、次の魔法の準備をしていたリーダー格に対して役目を終えた短剣を投げつける。それと同時に、両手に質量攻撃を目的としたハンマーを生成する。
サキュバスの肉体は頑丈だ。角と尻尾以外の部位は、たとえ1000度の鉄球を素手で触ろうと顔面に対物ライフルをぶちかまそうとびくともしない。まぁ俺も魔力で強化してかつエロトラップダンジョンの外であれば耐えれるのだが……そんなことは置いておいて。
結論から言ってしまえば、彼女たちを倒すには尻尾と角を破壊するくらいしかないのだ。そして、尻尾は既に切り落とした。ならば……
魔力で強化した肉体をフルで生かし、バカでかいハンマーを力任せに振るう。当たる場所は角じゃなくてもいい。頭にでも当たれば、衝撃が伝わって角は簡単に砕ける。
一体、二体、三体と戦闘不能になったサキュバスは増えていき……
「あとはお前だけ、だな」
目を開き、耳栓を魔力に戻してリーダー格のサキュバスを嗤う。一対一なら負ける要素はない。
「あともう一人おりますよ。正真正銘最後の切り札、というモノですね」
リーダー格のサキュバスが言い終わると同時、召喚魔法が起動する。今からでは阻止できそうにないが……
そもそも召喚魔法というのは自分に従う存在をいつでもどこでも呼び出せる便利な魔法だが、呼び出してから2秒は一切動けないデメリットがある。出現と同時に戦闘不能にしてしまえば切り札だって役には立つまい。
「無駄な悪あがきご苦労さ…………………………みずな……?」
ハンマーからロングソードに持ち替え、いつでも召喚された存在を殺せる状態で待機していた俺の目の前に、みずなが現れた。
その目は虚ろで、まるでサキュバスの所有物とでも言わんばかりに魔力のパスが二人の間につながっている。
「やはり殺せませんか。……命令です、そいつが私を攻撃した瞬間自害なさい」
「……はい」
……認めたくはないが、今のみずなはまさしく
「……何が、望みだ……?」
「あなたには
「分かった、受け入れる、受け入れるよ。早く渡してくれ。攻撃もしないからさ……」
ゆっくりと近づいてきたサキュバスのリーダーは、俺の前に何かを置くとまたみずなの近くへと戻った。これは……魔封じの首輪、だろうか。真実の首輪のマイナーチェンジ版とでもいうべき物で、体内の魔力を荒らして魔法の発動や身体能力の強化を阻害する、主にダンジョン内部での殺人犯を拘束するときに使われている様な存在……それを着ける。
これで俺は魔法も使えず身体能力も低いただの幼女になってしまったわけだ。少なくとも、あのリーダー格のサキュバスは確実にそう信じているだろう。
「ふふ、ふふふ……!1番さんから17番さんまで、皆さんの犠牲は無駄にはしませんとも……!それでは……」
一歩、また一歩と喜びを隠せない足取りでサキュバスが近づいてくる。そうして俺の前で立ち止まると、喜悦の表情を浮かべながら俺の頭に手を当ててささやいた。
「これから、よろしくお願いしますね…………