クソボケ邪悪厄介オタク転生者の末路 作:タキオンのモルモット
失踪モルモットですまない
√分岐条件:記憶を取り戻すのが遅く、ミレニアムを正式な手続きで去ろうとした場合
「待ってくれリョウマ!!」
土砂降りの中、俺を引き止める幼馴染の声が聞こえる。
「リョウマを陥れた連中は一年間の停学、及びミレニアムプライスへの出禁が決まった!!」
「もうリョウマを傷つける人も居ない!!だから··········行かないで!!」
────そう言って縋り付いてくる幼馴染を、俺は容赦なく振り払った。
「そうじゃない、そうじゃないんだよ」
ミレニアムサイエンススクールの人達は、皆優秀で誠実な科学者だと思っていた。
実際、皆が自分の目標に向かって
そう思っていた。
────だからこそ。
高校三年生にもなる先輩達が、自身の研究を盗み、ミレニアムプライスで自分達の研究成果と言わんばかりに発表しているのを見て、失望した。
あまつさえそれが現セミナートップの主導するチームだと知った時は、特に。
完成データをオフラインで保存していなければ、俺はそのまま陥れられて、ミレニアムから退学となっていただろう。
そんな事を平気でするような人達に嫌気がさして。
「俺はもう、ミレニアムに居たくないんだ」
「お前が嫌になったとか、嫌いな奴がいたとか、そんなんじゃないんだ」
初等部の頃から、周りより頭が良かった俺の周りは、誰も自分の頭で考えなかった。
グループワークも、宿題も、テスト勉強も。
唯一、俺の話についてこれて、俺の頭脳を理解しようと奮闘していたウタハ以外誰も。
そんなことして何が楽しいのか。理解出来なかった俺達はそのまま仲良くなり、ミレニアムへ上がった。
ここには俺達の話についていける人が沢山いた。思考停止したバカも居なかった。
だから、こんな事になるなんて思っても無かったんだ。
そりゃ何回かこんな事はあった。だがトップがそんな考え方でどうするんだ。そんな事を思うのは間違っているのだろうか。
「とにかく、もう関わらないでくれ」
そう言って俺、解ヶ良リョウマは幼馴染を振り払い、そのまま姿を消した。
「────姿を消したじゃねえよ!!何をかっこつけてるんだ記憶を取り戻す前の俺!!」
数ヶ月後ゲヘナにて。
宛てがわれた自室で思わずブチ切れながら枕を投げた俺は盛大に頭を抱えていた。
途中まではギリ理解出来る。前世の記憶も無しに桐生戦兎や檀黎斗ばりの頭の良さを搭載したら拗らせるのはまだ分かる。
だが────
「雷帝政権の真っ只中に!!ミレニアム中等部に通ってた、それもミレニアムプライスに出品できるような物を作れる奴が!!
いや本当にその通りである。そして────
「しかも雷帝の右腕になってんのは聞いてないんだわ」
そう。自分が死ぬまでついぞ明かされなかったが、ブルアカを齧っていたらヤベー奴として知られている雷帝の右腕である。
あの後高校受験時に雷帝に目をつけられ、自暴自棄になっていた俺は雷帝の元で働く事を了承────つまりは万魔殿に所属。その後滅茶苦茶に有能ぶりを発揮したのか見事俺は一年生ながら雷帝の右腕として恐れられているらしい。
何やってんだ過去の俺は。
そして俺はどうやら相当雷帝に気に入られてるらしい。
この部屋も実績を積んでしばらくしたら雷帝からプレゼントされた
────本当に何をしたんだ。過去の俺よ。
兎にも角にもこの状況はまずい。
隠れて黒幕ムーヴどころかこのままじゃ見え見えのラスボスである。
「俺はセ〇ィロス目指してるわけじゃねえんだぞ·····!!」
「え、君F〇とかやってたの?」
「俺はドラ〇エも〇Fも好きですよ」
「へぇ、変わってるねぇ君」
「そうですかね···············ところで雷帝さん··········何時からいました?」
「いや呼びに来たらセフィロスがどうとか呟いてるから気になって」
良かった。少なくとも前の話は聞かれていなかったみたいだ。
何時の間にか部屋に入っていてモノローグに入ってきた雷帝その人は、人懐っこい笑みを浮かべ、そう答えた。
「というか前に言ったじゃないか。君は僕の事を下の名前で呼んでくれてもいいと。さぁ、僕の事は親しみと愛を込めて「ミカドちゃん」と呼びなさい。お互い全てを曝け出して一緒に寝た仲だろう?」
前言撤回。何も良くなかった。
「まあ、君はシャイだから許してあげよう。次に敬語を使ったりミカドちゃんと呼んでくれなかったら搾り取った後往来で「捨てられた!!」って泣き叫ぶからね」
「すっごい脅し文句··········」
え、記憶を取り戻す前の俺何してんの?雷帝とそういう仲になってんの?
「そ れ よ り も!!リョウマ!!この『レイドライザー』というのは素晴らしいね!!安価で量産が可能な挙句カイザーのパワードスーツなんかには引けを取らないスペック!!謀反を許さないよう私にはこれより上のスペックを持つこの『パンデモサウザンドライバー』を作ってくれた事も非常に嬉しいよ!!」
何してんだ過去の俺(数分前ぶり二度目)。
酔いしれるかのように語る雷帝を他所に、俺は必死に記憶を戻す前の俺の記憶を辿る。
────『わかるともその気持ち。君は悪くない』
────『僕は君を理解してあげよう。先ずは一緒にカラオケでも行こうか』
────『僕には君が必要なんだ。だからゲヘナに来て欲しい』
────『大丈夫。僕は君を陥れることは決して無い』
────『だから、僕のモノになってくれないか?』
··········どうやらミレニアムを去る時に雷帝直々に自分をスカウトに来たようだ。
それでホストよろしく甘言と面の良さを存分に発揮して過去の俺を引き抜いたと··········。
いや本当に何してんだ過去の俺。確かに雷帝は身長も高めだし低音のイケボだしイケメンの癖して出るとこで出ててスタイル抜群でウルフカットが非常に良く似合ってて俺の性癖にどストライクだけども。
そしてその甘言に誘われ万魔殿に入り、雷帝の頼みを聞き入れて『レイドライザー』と『ザイアサウザンドライバー』改め『パンデモサウザンドライバー』を作ったと。
いやぁ·····これもうゲヘナ編があるのか知らんけどラスボス俺達確定じゃないか?
その前に羽沼マコトと空崎ヒナに消されそうだが。
まあそれはさて置くとしてもだ。
「それでミカドちゃん。俺に用事みたいだったけど」
「おっといけない。あまりの素晴らしさに忘れるところだった」
ていうか順応早いね君。とツッコミを入れ、雷帝────もといミカドはくるりと回り、こちらを向いて、上目遣いでこう告げた。
「実は力の象徴としてめっちゃデカイ殲滅兵器みたいなのが欲しくてぇ·····ダメ?」
「やってやろうじゃねえかコノヤロウ!!」
ええいこうなりゃヤケだ!!エボルトムーヴもやりながら表ボスもやってやんよコノヤロウ!!
そこ!!女に弱いとか言わない!!
────かくして、先生が来るまで続いた雷帝の恐怖政権が始まるのであった。
if√解ヶ良リョウマ:おじいちゃんが死んで記憶を取り戻せないまま三ヶ月以上経過するとミレニアム離別ルートに入る男。この√を辿ると『ミレニアムプライスで入賞できるであろう人物が他校に流れた』という事実が発生し後のヴェリタス及び後の生徒会長であるリオがリョウマをマークするためハードモードになる。また正式な手続きを踏んで去ろうとしているためいち早く雷帝が察知。雷帝直々にスカウト(籠絡)され雷帝の右腕としてゲヘナを恐怖で縛り付ける√に入る。ちなみに記憶を取り戻す前はマジで忠犬やってるし記憶を取り戻した後も何だかんだ離れられない。好みどストライクだから。最終的にこの√でエデン条約がどうなるかなんて考えてもいないが先生はこの後頑張って原作通りにアリウスを救いました。
雷帝:この作品における本名は『雷(イカヅチ) ミカド』つまり雷帝である。自分の政権を強化する為に噂を聞きつけ直々にスカウトしたら予想以上に心を開かれ懐かれたのでちょっと困惑した。マジでリョウマが何でもやってくれたので現在万魔殿はオール電化、オールペーパーレス、自動ドア自動空調、温泉など様々な機能がついてクソ便利になっている。その過程で色々なイベントを経た結果、リョウマを逆〇して離れられないようにするくらいには気に入っている。自分が失脚した時は自分一人が罪を背負えるようにしている。
雷帝の遺産:ジャッカルレイダーとパンデモサウザンドライバー。そして原作の列車砲に加え超巨大兵器が五つある。最終的に合体してアー〇ウスになる。エ〇シーズ召喚!!
この世界線だと最終的にリョウマが幼少の頃書いたライダーシステムの設計図を手にしたウタハ及びミレニアムと泥沼の戦いを繰り広げることにもなる。
雷帝は実は本名説、あると思います。