クソボケ邪悪厄介オタク転生者の末路   作:タキオンのモルモット

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今日の尊厳破壊:不知火カヤ


第四話:何故尾刃カンナは選ばれたのか

 

 

「─────恐ろしい道具ですね、それは」

 

「いや俺もこんなちょろいとは思わなかったが?」

 

カイザーコーポレーション。そのトップであるプレジデントの部屋。そこには─────

 

「─────滅亡迅雷.netに接続。全てはアークの意思のままに··········。成程、私は支配されたのか」

 

「それを自覚してる奴も初めて見たけどね。なんだお前。バケモノか?」

 

ゼツメライザーを腰に取り付けられたプレジデントがそこに立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────俺の店にウタハが来訪してから一週間。

 

一応念には念を入れて光学迷彩(ウタハ作)やらなんやらを作りカイザーコーポレーションに。黒服が真正面から行き、その後ろに光学迷彩を被った俺がこっそり侵入。

 

途中流石と言うべきかなんというか光学迷彩の件はバレこそしたもののまさか先方も『ベルトを巻き付けられたら終わり』という所までは想定外だったらしく、俺のカイザーコーポレーション乗っ取り計画はいとも簡単に終了した。

 

「それで?私は何をすればいいのだ?」

 

「まずはこいつらの生産から、かな。秘密裏に作ってくれたまえ」

 

「ほう··········人型ロボット··········なるほどこれとこのゼツメライザーを量産すればいいのか」

 

「そゆこと。あとは自由にしてていいよ。金儲けなり策略なりなんなり好きにしなさい。カイザーPMCだけは別に色々干渉させて貰うが··········」

 

「あぁ··········よくわからんド田舎でコソコソやってるやつか、支配されてなくても答えは変わらんよ。好きにしたまえ」

 

「どんだけ嫌われてるんだよ··········」

 

「流石の私も予想外なんですが··········?」

 

後々そこを利用して暁のホルス─────小鳥遊ホシノを手に入れようとしている黒服にとっては若干微妙な気持ちなのか、らしくない口調で思わず声が出た。そんな感じの情けない声を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし意外ですね」

 

「?何が?」

 

カイザーコーポレーションからの帰り道、黒服は唐突にそう言った。

 

「いえ、貴方がカイザーPMCを放置している理由ですよ。その気になればアビドスの土地をどうするかも思いのまま··········正直ここで私と敵対してもおかしくないと思っていましたから」

 

「···············なんで俺がアビドスの味方だと思ってるんだよ」

 

「···············違うのですか?態々あんなテクノロジーを提供するなんてそうなんじゃないかと思っていたのですが」

 

どうやら酷い誤解をしているようだった。

 

「いや人死にはできるだけ抑えておきたかっただけだよ。仮面ライダー候補は特にね。このアビドスでどれだけの人間が人の為に命かけて動けると思ってるのさ」

 

アビドスの生徒会長のユメは、少なくともこの世界ではアビドスの砂嵐をどうにかしようとしてビナーに辿り着いたのだろう。

 

正直それを見ても逃げられるかはさておき逃げればよかったのに。彼女は立ち向かおうとした。

 

「あの場で立ち向かってなかったら助けこそしたけどドライバーは別の人にあげてたかもね」

 

「···············成程。そのせいで暁のホルスが手に入りにくくなってしまったのですが··········まぁいいでしょう」

 

「悪かったな、お詫びに暁のホルスを手に入れる時は手伝ってやるから」

 

 

「·············································えっ?」

 

なんか信じられないようなものを見る目でこちらを見てくる黒服。なんだどうした。

 

「····················意外でした。先程も言いましたが、貴方はここで敵対するものだとばかり」

 

「いやそりゃ後々アビドスの生徒─────特に暁のホルス周りの人間にはライダーシステムを配るつもりでいるけど、俺はお前の敵になるなんて一言も言ってないよ?具体的にはヒューマギアモドキ、貸そうか?」

 

「···············私の研究をどうして知っているのかはさておき。何故あなたがそこまでするのです?」

 

「失礼だけどね黒服。貴方にはアビドスの中ボスになって欲しい」

 

「···············中ボス、ですか?」

 

「実はだね黒服。アビドスは最低でも向こう三年程抗い続ける。俺が生徒会長にドライバーを渡す数日前にもしっかりと新入生を案内していたんだ。最低でもあと二年は続く··········つまり仲間ができるのさ!!」

 

「はぁ」

 

「仮面ライダーってのはね!!誰かの為に見返りなしに戦って!!時に裏切りにあったり裏切ったり!!時に対立して喧嘩したり!!時に仲間の死を乗り越え!!ボロボロになりながらも!!どれだけ辛くても!!流した涙を仮面で隠して戦う正義のヒーローなんだよ!!」

 

「お前が実験に成功して暁のホルスが暗黒面に落ちようが、それを阻止されようが!!それは俺の見たい『仮面ライダー』の物語になる!!」

 

「お前の企みを乗り越え、仲間が暁のホルスを助けるもよし!!間に合わずに絶望したら、奮起させてそれを糧に成長してくれればよし!!」

 

「─────だから俺はお前に協力する」

 

「···············成程それが貴方の本心ですか」

 

「俺はお前に嘘はついてない。この世界の行政や法はおかしい事だと思ってるのも本当だよ。まあ本音の八割は今言った通りだけどね」

 

「成程。では遠慮なく利用させていただきましょう。とはいえ実行まではまだまだ時間がありますので大分先ですがね···············」

 

悪役ふたりの笑いが、裏道にこだまする。

 

黒服とリョウマの企みの末、アビドスの最終編ア〇ウェルカムス〇ールが聞こえるまで─────そう遠くはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────一ヶ月後。ヴァルキューレ警察学校 公安部

 

 

「すいませーん、尾刃カンナさんは─────」

 

「さっき『全ての仕事が終わったので』と言って外に出ていきましたよ」

 

「またですか!?うわしかも本当に終わらせてる!?」

 

「まぁ仕方ないと思うよ。彼女がここに来た経緯を考えたら··········正直仕事してくれるだけでも奇跡だし─────」

 

「でもその··········お客様が来てて··········クジゴジ堂さんってところから『依頼された物の修理が終わったから届けに来た』って」

 

「えぇ····················」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────ハァ····················」

 

 

ヴァルキューレ警察学校の近くの公園で、一人の少女が溜息をつきながら寝転がっていた。

 

彼女の名前は尾刃カンナ。彼女は現在─────

 

「─────どーしろって言うんですかねぇ、本当に」

 

死ぬほど荒んでいた。

 

「確かに顔が怖いのは自覚してましたが··········そのせいで公安部に回されるとは···············」

 

理由は上記の通りである。

 

彼女は所謂『お巡りさん』に憧れていた。

 

故に希望は生活安全課。今の公安部に一年から配属されるよりはずっと簡単な人事なのだ。

 

ところが─────

 

『うーん、尾刃さんには申し訳ないけどその顔で市民と接する生活安全課はちょっと···············』

 

と、言われた挙句さらに

 

『成績的には公安部にいてもおかしくない成績─────じゃあ君公安部で!!』

 

となり、もう何ヶ月もたった今でも引き摺っている。

 

それでもまだ頑張ろうとしたがなんか同学年の連邦生徒会の不知火カヤは死ぬほど怪しい胡散臭い。あれが自分の上司になるのかと思うと中指を立てたくなる。

 

そして何ヶ月も経つと仕事に慣れてしまい、気がついたら自分に振り分けられた一日の仕事どころか、上級生の嫌がらせか、はたまた信頼されているのかは知らないが回された仕事すら、昼までに終わるところまで来てしまった。

 

そんなこんなで、昼休みが終わってもこうやって公園で寝転がっている。

 

一種の燃え尽き症候群というか、そんな感じにやる気を失っていた。

 

「おや、随分辛気臭い顔をしていますね」

 

「─────なんだ、不知火か」

 

そんなことを考えていたら、ちょうど先程の胡散臭い代表の自称超人が話しかけてきた。

 

「むっ、なんですか未来の上司に向かってその態度は」

 

「寧ろクビにしてくれた方が心情的には楽だ··········もう色々と疲れた」

 

「···············今日は一段と荒んでますね?何があったんです?」

 

「···············さっき、子供がはしゃいでた時にな、ハンカチを落としたんだ。それに気づいた私は追いかけて渡そうとした。─────そしたら泣かれた」

 

「あっ⋯⋯(察し)」

 

「別に私は公安部が嫌いなわけじゃないんだ。この仕事だって結果的に市民の平和に繋がるのはわかってる。わかってはいるんだが···············最初期の人事が正しかったとこうも結果を突きつけられてはな···············流石の私も心が折れる」

 

「なんというか、そこまで打ちひしがれてると私ですら同情の念が込み上げてくるんですが??」

 

本来、不知火カヤと言う人間はカスの部類だ。今でこそ一年で仮面を被っているが、自らを超人と称し基本的に周りは見下してる。

 

そんな彼女がそんなことを言うほど荒んでいた。

 

「で?態々こんなところまで来てなんの用です?今日の仕事は回された分まで全部終わらせましたよ」

 

「あぁ、忘れるところでした。先程ヴァルキューレ警察学校の本部に『クジゴジ堂』というミレニアムの店から、貴女宛の荷物を届けに来た人がいらっしゃってまして。一応電話したのですが··········その様子だと気づいていらっしゃらなかった様子」

 

「『クジゴジ堂』··········?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「改めまして、修理屋『クジゴジ堂』現店主。解ヶ良リョウマです。尾刃カンナさんですね?」

 

「ええ、私が尾刃カンナですが··········」

 

「言いたい事はわかりますよ、わかります。なんでお互いにせーので言いましょうか。はいせーの」

 

「「あんた誰????」」

 

「はぁ!?」

 

渋々ヴァルキューレに行くとそこには細身のヘイローのない男がダンボールを抱えて立っていた。

 

当然の事ながら見覚えがなく、彼も見覚えがない。結果として彼を取調室に通す事になってしまったのは非常に申し訳ないが、自分に恨みを持つ危険人物からの差し入れという考えもできる。

 

「つったってなぁ··········俺も前店主の爺ちゃんの後始末··········要は爺ちゃんが客から預かって修理中だったのを全部片付けてた時に見つけたんだよ。見たら住所が『ヴァルキューレ警察学校』宛になってて名前の所はご覧の通り、あんたの名前が書いてある。だから届けに来たとしか··········」

 

「まぁ念の為です。危険物処理班に開けさせますので」

 

「妥当な判断だなぁ。よりによってミレニアムからの謎の荷物だし··········でも正直爺ちゃん年だったからそんな危険物を作れる程じゃない気もするんだよねぇ。一応老衰だぜ?」

 

「まあ警戒に超したことはありません。念の為皆さんは下がってください」

 

そんな事を彼と話していると私が応援を要請した危険物処理班がダンボールを恐る恐る開ける。

 

そこに入ってたのは─────

 

「「「く、車のキーと···············なにこれ??」」」

 

そこにあったのは、文字通り、車のキー。それと謎のデバイスだった。

 

「尾刃さん、本当に心当たりないのか?」

 

「私が車の免許を取ったのはこの学校の入試─────つまりは今年の春です。なのでまぁ誰かのプレゼントという可能性はまぁ、なくも無いですが。既に親に入学祝いでバイクを貰ってる以上親はない。となると心当たりは無いですね···············仮に親だとしてもその腕に付けるであろうデバイスは何です?」

 

「ええと─────解ヶ良さんでしたか。貴方も心当たりは?と言うよりあなたの店から出てきた物なのでは?」

 

「生憎と無いね。顧客リストにも書いてなかったから怪しいとは思ってたんだが··········送り先がヴァルキューレだし何かあっても問題ないかなって」

 

「はぁ··········まあいいでしょう。しかしどうしたものか··········」

 

「持っておけばいいんじゃないですか?一応貴女当てなんですし··········何か分かったらこちらから連絡しますんで」

 

まぁ確かに。店側としてはここでグダグダやってても困るだけだろう。そう判断して私は、念の為調書を取りつつ、この荷物を受け取ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何とか渡せたぁ!!」

 

「···············何故あんなに回りくどい方法を取ったんだい?そのまま彼女の家にでも置いておけばいいのに」

 

ヴァルキューレから帰宅したリョウマを待っていたウタハは疑問を呈した。まあ確かに第三者からすれば、何だあの茶番劇は、と思っていただろう。

 

「あぁ、今後のために調書を··········と言うよりはヴァルキューレの方に俺のデータを保存するのが目的かな」

 

なんだ、そんなことか。そう言わんばかりにあっけらかんと言うリョウマ。

 

「彼女には何れ大きな役目がある。この先キヴォトスで起きる事件に、俺が関わっている。それを暴くという役目がね」

 

「?そんなの手っ取り早くその時がきたらキヴォトス全土に宣戦布告のビデオでも流せばいいんじゃないか?」

 

「残念ながらそれは後の話だ。いいか?俺は今後仮面ライダー達に協力する立場をとってある程度好感度を稼がなきゃならんのよ」

 

「なんでまた···············」

 

「その方が物語っぽいだろ?というかよくある話だと思うけどね。『今まで私の味方をしていた貴方が何故·····!!』みたいなさ?まぁ彼女の場合関係なく拘束してきそうだけど··········他のライダー、特にアビドスの生徒会長なんかはいいリアクションしてくれそうだし!!」

 

「にしたって··········纏めて渡せば良かったのに。ベルトごと」

 

「正直最初はそうしようかとは思ったけど···············シンプルに不安だったんだよ、ベルトの方はAIが車ごと自動操縦で持ってってくれるしミニカーにもAIがあるから無くす心配は無いけど··········!!あのシフトブレスは無くすサイズなんよ··········!!悪路通ったり不良の抗争に巻き込まれて車が横転しようもんなら車の中で無くすサイズなんよ!!そんなことで変身がゴタゴタしてたまるか!!」

 

原作ではどうなってたかもう割と忘れたが、個人的に原作でよく無くさなかったなと思ったアイテムランキング第一位(個人的に)だ。まぁ外してる描写がなかったから無くしようがないと言えばそうなんだが。現実はそうはいかない。

 

「とりあえず明日作戦を決行!!今のところシフトブレスを保管してるのはヴァルキューレ、しかも尾刃さんの私物扱いだったから机にしまってるのを見た!!ならばやる事はただ一つ!!」

 

 

「明日朝イチでヴァルキューレ本部を、アークマギアで侵略する!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────翌日。ヴァルキューレ警察学校公安部。

 

出勤すると不知火カヤがものすごい体勢で寝転がっていた。

 

「おはようございます···············何故不知火さんがここに?」

 

「やっと来ましたか。緊急事態です。何故かは知りませんが連邦生徒会の防衛室に『ヴァルキューレ警察学校を襲撃する。全ては人類の為に─────』というコテコテの脅迫状が··········」

 

「はっ!?そんな事が!?連絡来てませんが!?」

 

「これが届いたのが早朝なんですが··········どういう訳か連邦生徒会を中心に半径50kmレベルの通信障害が発生しましてね··········しかも原因は未だ不明。携帯端末もどういう訳かうんともすんとも言わず··········我々の車両も影響を受けてまして··········まさかヴァルキューレまでチャリで来ることになるとは···············おのれ犯人め··········見つけたらぶっ殺す··········!!しかも嫌がらせかのように私が着いた途端全部治るし!!」

 

「は、はぁ···············」

 

「まあそのせいで連絡したくてもできず··········ヴァルキューレに着いた頃には私も体力の全てを使い果たしてこのザマでしてね··········いくらなんでもキツすぎる·····ッ!!」

 

「そんな事より襲撃は?」

 

「そんな事より!?···············今のところありません。しかし警戒は怠らないように。イタズラにしては度が過ぎています」

 

そんなやり取りをしていた直後だった。

 

自分たちのいる公安部の部屋の中に一人のヘイローの無い男が入ってきた。

 

─────厳戒態勢を敷いていた、中に?

 

「「なっ··········!!」」

 

咄嗟に身構え、銃を構えるカンナを他所に、男は不気味な程に無表情で、コツコツと中を闊歩する。

 

「止まれ!!止まらなければ撃つ!!」

 

静止の警告をするも、微塵も意に介さず進む男に、尾刃カンナは容赦なく発砲した。

 

その弾は寸分の狂いもなく、男の肩に命中する。しかし─────

 

ガキィッ!!

 

男の身体から金属を弾くような音が聞こえた。

 

「なっ··········馬鹿な··········!!」

 

キヴォトスには人間の他に、自由意志を持った機械が生活している。故に、彼女たちが普段持っている銃は、そんな機械にも、神秘を纏ったヘイロー持ちにも効くほどの威力はある。故にそんな音が聞こえるのは珍しくもなんともない。

 

だから。微動だにしないのはありえない。

 

その筈なのに─────

 

「微塵も意に介さない··········特殊な金属なのか?」

 

そのまま、謎の機械は、とある場所で止まる。そこは尾刃カンナのデスク。

 

そしてそのままその男は無造作にデスクの引き出しを開け、昨日カンナが受け取った謎の腕のデバイス─────シフトブレスと車のキーを取り出した。

 

そして、機械はとうとう言葉を発した。

 

「─────お前が『超人』尾刃カンナか?」

 

「···············はぁ?」

 

機械音声とは思えない流暢な発音で、そう言った。

 

「何を言っているんですか、超人とはこの私、不知火カヤのこ「お前には聞いていない」─────!!この機械風情がッ!!」

 

「落ち着いてください不知火さん··········。確かに尾刃カンナは私ですが。生憎と超人という単語に聞き覚えはありませんね。ここで寝ている人が自称しているのしか聞いたことがない」

 

「否。この机と腕輪─────シフトブレスを持つのが許されるのは『超人』だけだ」

 

「仮にそうだとして··········だからどうすると?」

 

「排除する」

 

淡々と告げたロボットはシフトブレスと呼ばれた腕輪と、車のキーを放り投げると、どこからともなく謎のベルトと謎の四角い何かを取り出した。

 

 

 

『ドードー!!』

 

ベルトを装着した後、その四角い何かをベルトに差し込んだ瞬間、姿が禍々しく変わる。人型ではあるものの、どこか鳥の意匠が見え隠れする『ドードーマギア』に変貌した。

 

 

その瞬間を、尾刃カンナは見逃さない。

 

ベルトを取りだした瞬間に、車のキーとシフトブレスを確認し、すぐさま飛び出す。そしてそのまま二つを回収し、変身シークエンスが完了した頃には、ガラスを割り、窓から飛び出していた。

 

そして、ドードーマギアはその事に気がつくと直ぐに後を追い、同じくガラスを割って窓から飛び出した。

 

「ってちょっと!?私は!?置いてけぼり!?」

 

 

 

 

先に着地した尾刃カンナは、警備をしていたであろう気絶しているヴァルキューレ警察学校の生徒達の武装の中からグレネードランチャーを取り、空中に飛び出したドードーマギアにそのまま発射する。

 

が、しかしドードーマギアは特に防御姿勢も迎撃態勢も取らず、そのまま尾刃カンナ目掛けて体当たりを敢行した。

 

「ぐっ··········!!」

 

そのまま十mほど吹き飛ばされた尾刃カンナは何とか体勢を立て直そうとするが、ドードーマギアはそれを許さない。そのまま常識離れした速度で、尾刃カンナですら捉えられない速度で攻撃する。

 

「─────ッ!!」

 

防戦一方。いや、防戦なんて生温い、蹂躙だった。

 

「···············バケモノめ」

 

そう言葉を口にした尾刃カンナの目の前にドードーマギアがトドメを刺そうと、腕を振り上げたその瞬間─────

 

 

─────どこからともなくクラクションの音が聞こえてきた。

 

最初に顔面に三連発。ミニカーが直撃した後、とうとう原寸大サイズの赤いスポーツカーのような車が、思いっきりドードーマギアを撥ねた。文字通り。

 

「········································は???」

 

先程からの超展開の連続に思わずそんな言葉を漏らしてしまったカンナを他所に、その原寸大サイズの無人の車の扉が開き、その中にミニカーが入っていく。

 

そして─────

 

『Hey、君が尾刃カンナであっているかな?』

 

ミニカーの上に連れられたベルトが、喋りだしたのだ。

 

正直色々とツッコミたいことはあるが─────

 

「あ、あぁ···············確かに尾刃カンナは私だが··········」

 

カンナはそう返した。そうするしか無かった。

 

『OK!!カンナ、説明したいのは山々だが今はそれどころでは無い!!私をつけて変身してくれ!!』

 

「何を言ってるんだあなたは···············」

 

私は今、インフルエンザにかかって魘されて変な夢を見ているんじゃないかと、本気でそう思った。

 

そんなことはお構い無しに喋るベルトは私の元に近寄ってくる。

 

『色々と聞きたい気持ちも分かる!!だが今はそんな場合では無い!!このままだと一般市民にまで被害が及んでしまう!!』

 

確かに、それはその通りだった。

 

『君は市民の安全を守る警察官だ─────モガッ』

 

「そんなことはわかってるんですよちくしょうめ··········その、所謂変身をすればあいつと戦えるという認識でいいんですか?謎のベルト」

 

『─────あぁ!!二人で倒すぞ!!』

 

「···············使い方くらい教えてくださいね!!」

 

そう言って私は、ベルトを巻いた。

 

『OK!!START your ENGINE!!まずツマミを回して、今手元に来たシフトカーをシフトブレスにセットしてくれ!!』

 

「えっと·····こうですかね?」

 

『そしてシフトカーを倒し、そこのボタンで信号をトライドロンとベルト─────私に送って変身だ!!』

 

「─────変身!!」

 

Drive type SPEED!!

 

 

『これが戦士─────仮面ライダードライブだ!!』

 

「··········未だよく分かりませんが、ひとっ走り付き合っていただきましょう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのシーンを眺める二人組の影。一人は黒服。もう一人は主人公、解ヶ良リョウマである。

 

「はっはっはっは!!すっごいだろ!?あれが仮面ライダードライブだ!!」

 

「····················ライダーとは???」

 

うるせえ気にすんな禿げるぞ。

 

 




・アークマギア:解ヶ良リョウマがヒューマギアを模して作った最初からアークに接続されている人型ロボット。名前を変えたのは「ヒューマギアは人類の夢だから!!」というオタク根性。当然の事ながら生身で撃退されないようにかなり頑丈に作っている。

・ベルトさんのCV:リョウマがエボルトの力を使い声帯模写を行ってボイ〇ロイドもどきを作った。

こんなに文字数行ったの初めて·····。てかまたアビドス登場させられてなーい··········。

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