ARMORED CORE VI  ハスラー・ワンになり真の最強[皆のトラウマ]となる   作:影後

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配信者視点4

『これは… ある友人からの 私的な依頼だ。

「ウォッチポイント」と呼ばれる施設がある。

地中に眠るコーラルの支脈を監視し、かつてはその流量制御も行っていた施設だ。お前には そこを襲撃してもらう。

目標は… 最奥にあるセンシングバルブの破壊。

当該施設は惑星封鎖機構のSGが警備に当たっている。

企業たちも表立っての手出しは 避けるだろう。

つまり この仕事は… 俺たちだけで 遂行しなければならない。

単機での夜間潜入となる 気を引き締めてかかれ』

 

「嫌な予感しかしない……」

 

配信者Hの声は弱々しい者だった。

4周目という存在が今、牙を向いてきたのだ。あり得ないほどの高難易度。増えた敵にAC部隊、6連パルスライフルを持ったフロイトのAC[ロックスミス]。しかもこのパルスライフルを与えたのはハスラー・ワンだという。正直、コレでハスラー・ワンを恨むなと言うのはおかしな話だ。

 

「やっぱりだぁ………」

 

そう、いざ戦闘開始とミッションを始めたが待っていたのは惑星封鎖機構のSG達がボロボロに倒されている姿。

 

「やりたくない……」

 

ー頑張って!

ーナインボール?

ーどこの?

 

『どういう事だ、何故……封鎖機構の部隊が壊滅している』

 

我等の飼い主、ハンドラー・ウォルターの声が不穏感を増していく。慣れた道をブーストをしながら進むとムービーではなく、既に戦闘が行われていた。

 

『見付けた、お前を……ハスラーの敵を』

 

『ナインボール?ハスラー・ワンの子飼いの女か!』

 

『お前はハスラーの脅威、ここで排除する』

 

「ラナちゃん?!」

 

ラナ・ニールセンとスッラが戦闘している。

クイックブーストと格闘戦、射撃戦、少なくともそこらのAIより強く設定されていると見ていて判る。

 

『621、彼女を援護しろ。相手はスッラだが今のお前なら倒せる』

 

「いや、多分援護いらない……でも、Sランククリアのためにも」

 

配信者HはACを加速させ、スッラにミサイルの襲撃を行う。

 

『なっ…ハンドラー・ウォルター、貴様ッ!』

 

スッラも状況からして厳しいと感じるのか逃げに周るが、ラナ・ニールセン[ナインボール]が許さない

 

『貴方はC4-621レイヴン。お久し振りですね』

 

「ラナちゃん!久し振り!!」

 

『此方、ハンドラー・ウォルター。ラナ・ニールセンだな』

 

『えぇ、貴方がたも害虫に用がある様子。ならば、ここは共に眼の前の害虫を排除しましょうか』

 

『ちぃ……』

 

スッラの苦悶に満ちた声が聞こえるが、そんなものは無視する。

 

『621、未確認機体が』

 

「うお?!ステルス機?!」

 

そう言えば居たな。と考えレーザーライフルの直撃を受けてしまうが、そこまでのダメージではない。

 

『あの雑魚の排除は頼みますよ、621。あと、レイヴンの名は止めるべきです。貴方はハウンドが相応しい』

 

『621、ラナ・ニールセンの言うとおりだ。お前は未確認機体の排除を優先しろ』

 

「わんわん!」

 

レイブン〘鴉〙ではない、ハウンド〘猟犬〙。

ハスラーとラナの呼び名に違和感は感じない、プレイしていて判る。だってウォルターパパの飼犬だもんと。

既に4週目の配信者Hにとってステルス機は簡単な相手だった。

無名ACの方が余裕で強い。

 

『流石だな、621。このままナインボールを援護しろ』

 

「うん!パパ!!」

 

『ちぃ…ハスラー・ワンの子飼いめ』

 

『ナインボールから生きて帰った者は居ない!だから、お前は死ね!』

 

ステルス機を殲滅し、ラナ・ニールセン[ナインボール]に合流する。既にスッラ[エンタングル]の耐久値は3分の1程だ。

 

『くそ……』

 

リペアキットを使用され7割ほどまで回復した。でも、怖くない。4週目でどれだけ強くなっても、隣には最強の僚機が居るのだ。

 

『感謝します、ハウンド。さぁ、殺しましょう。あの……紛い物を』

 

そこからの攻撃は無慈悲だった。ストーリー攻略の意味も込めて[ナインボール・レプリカ]で統一していた配信者Hだが、[ナインボール]2機からの襲撃なぞ、プレイヤー側からしたら悪夢でしかない。

 

『さよなら、ハスラーを傷付けた下郎め』

 

[エンタングル]の撃破と共にラナ・ニールセンの言葉が流れた。

 

『ハンドラー・ウォルター 、ウォッチポイントは やめておけ・・・』

 

3回目の声ではなく1回目と2回目の声。色々と考察が捗ると感じ

た矢先、配信者Hは驚く。

 

『ハハッ……ハハハハハハハッ!!!貴様のっ!貴様のような存在は!ハスラーの邪魔だっ!蛆虫だっ!ルビコンの冷たい海の底で永遠に彷徨い続けるんだな!ハハッ…ハハハハハ』

 

「えぇ…」

 

何処か、獣狩の夜の彼を思い出させる笑い声と言葉。

だがソレをハンドラーはバッサリと切り捨てた。

後は変わらない流れ、扉から入り補給し破壊する。

 

『…621、彼女は無視しろ。目的を遂行するんだ』

 

『それだ、中央にあるデバイスを壊せ』

 

言われた通りにデバイスを破壊した。

 

『…621 よくやった仕事は終わりだ 帰投しろ。これは…!?

…まずい 退避しろ 621!』

 

「どうなるの……ここから!」

 

『…前回はナインボール。今回は未確認のACだと?

まったく、俺は面倒は嫌いなんだ』

 

「スティンガーさん!スティンガーさんだ!」

 

『レイヴン、気を付けて下さい。相手は惑星封鎖機構の特務部隊パイロット。スティンガー、AC[ヴィクセン]です。しかし、あの兵装は』

 

「うぉぉ!スティンガーさんだ!ってことは」

 

ーコレがファンタズマだ!

ー俺は面倒が嫌いなんだ

 

コメント欄も懐かしいキャラクターの出現に驚いているが、更に発狂させる内容が起こる。

 

「へ?」

 

ミサイルを避けようとした瞬間、配信者HのACが破壊されたのだ。何が起こったのかまるでわからない。

 

『ふん…後はナインボールだ』

 

『……はぁ』

 

スティンガーからの言葉とエアの溜息、再びコンティニューをする。

 

「はぁ!」

 

『…ふっ』

 

今度は見た。バルテウスと同じミサイルかと思ったが、まったく違った。取っ付きでやられた以上のあり得ない高火力。

全方位に向けて放たれるレーザー砲。

プレイヤー達は、配信者Hは、視聴者はソレを知っている。

 

「なんでオーバードウェポンが出てくんだよ!」

 

ーへっ?!マルチプルパルス

ー主任?!

 

「いやぁぁぁ」

 

中二では簡単に落ちていく。軽二で回避しようにも全方位。

ガチタンで攻めても機動性で死んでいく。

 

「久し振りに2時間!」

 

そしてN回目の戦闘、その時お助けキャラは現れる。

ムービーだ、この様な流れを遥か昔に知っている。

ムービーが入り、コメント欄がざわめき出す。

 

『マルチプルパルスか……』

 

『アレは、ナインボール?!レイヴン、警戒を』

 

「ハスラーさん!!」

 

『随分と面白い武装を持ってきた様だな。惑星封鎖機構のスティンガーだったか』

 

『[ナインボール]、ハスラー•ワンか。丁度いい、レイヴンも、お前も、このパルスキャノンの塵となれ』

 

『行けるか、ハウンド』

 

『[ナインボール]、レイヴン。ここは彼と共に戦いましょう』

 

「うん!エアちゃん!ハスラーさん!」

 

ハスラー・ワンはマルチプルパルスを回避していく。

しかも、的確なサポート付きだ。

 

『マルチプルパルスは発射中、動けない。奴から距離を取れ!

離れれば、ソレだけパルスキャノンの間隔が開く!』

 

「いいいいいいい!!?!」

 

ーサポートキャラ、ハスラー・ワン

ー仲間キャラ、愛してます!

 

「来た!」

 

『最低1分のクールタイムがある筈だ。行くぞ、ハウンド。奴のパルスシールドを砕いて本体を攻撃するぞ』

 

まるでどこぞの解説者の如く親切に教えてくれるハスラー・ワン。フロムにしては余りにも優しすぎるとコメント欄が荒れるが、考えたらここまでやってやっとハスラー・ワンが来るのだから、そうでもない。

 

「バズーカ、火炎放射、ブレードも据え置きとか聞いてない!」

 

だが、その武装は知っている。何度も倒したバルテウスと同じものだからだ。そして、遂に時が来た。

 

『ちぃ…やってくれたな。次だ、次会う時貴様らを殺してやる』

 

マルチプルパルスをすて、[ヴィクセン]が空に消えていく。

 

『ハウンド、奴とやり合うなら覚悟しろ。実力は俺と同等だ』

 

ナインボールも消えていく。

 

『レイヴン、疲れましたね』

 

「もしかして、他にもオーバードウェポン来るの?!嫌なんだけど!兎に角、ヴィクセン倒しました!次からカーラのところのハズだけど、どうなるのかわかりません!でも、頑張ります!お疲れ様でした!!」

 

配信画面のコメントにもお疲れ様でしたと続く。

スティンガーとの初戦闘はコレで終わった。

 

 

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