ARMORED CORE VI  ハスラー・ワンになり真の最強[皆のトラウマ]となる   作:影後

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配信者視点5

『ビジター その節は世話になったね。

あんたを上層に案内する約束だが…

その前に ひとつ掃除を頼みたい。

誰かさんが暴れてくれたおかげで うちの警備はボロボロだ。

そこを突いてくる 商売敵のドーザーがいるのさ。

「ジャンカー・コヨーテス」

… 連中は 私らを目の敵にしていてね。

いつも嗅ぎまわり 隙あらば噛み付いてきやがる。

侵入して荒らすだけならまだ許せるが

奴らはうちの開発データを抜き取ろうとしてる。

設置されたハッキングドローンを全て潰さないと

RaDの機密情報が盗まれちまうって寸法さ。

なんとも卑しいことを考えたもんだが

その価値が分かってる点だけは褒めてやろうかね。

さて この状況はあんたのせいとも言える。

うちの警備を破ってくれた分

虎の子はキッチリ守ってもらうよ!』

 

「あなたのハンドラーに無断での出撃が

連続してしまいましたが…

せっかくの機会です 引き続き私がサポートします」

 

「うん!エアちゃん!!」

 

今のところ、無事にチャプター2に入っており、

配信者Hは久しぶりに安定してプレイしていた。

しかし、今回のミッションである機密情報漏洩阻止は

ALTになっており、コメント欄もかなり早く動いている。

 

「うーん、今のところ変なのは」

 

出てくるびっくりドッキリMTや4脚MTを倒しながら進む。

既に手慣れたミッションであり、雑魚相手は慣れている。

 

『なんてこったい!無数のACが外にいやがる。

ビジター、掃除を頼むよ!こりゃあ、不味いかもね』

 

「雑魚AC来た!?」

 

本来ならイグアスと、

オールマインドの無人兵器が襲撃してくる。

しかし4周目ではイグアスは既に死んでいる筈。

 

「もしかして、量産型イグアス?」

 

ー酷すぎる

ーACVDの再来

 

事実、イグアスの状態はACVDの再来とも言える。

しかし、量産型という言葉にコメント欄が笑う。

 

「うわぁ………無名のACばっかだぁ」

 

4周目の洗礼を受けた配信者Hにとって、

もう雑魚としか思えないが、そこに聞き慣れたBGMが来る。

 

「ナインボールだ…ハスラーさん、こんにちは!」

 

『AC[ナインボール]ハスラー・ワン?!

レイヴン警戒を!』

 

「エアちゃん!大丈夫だよ!

《今作の》ハスラーさん、凄い優しいから!」

 

ーオリジナルのハスラー・ワン

ー尚、敵対したら酷い模様

ー大丈夫、敵じゃない。今は…

 

『わかってる、やることはやるさ』

 

「このこえは!」

 

ACFAをプレイした人間でなくとも、

フロムゲーの日本語版をプレイしたことのある人間なら

知っている声。

 

『約束は守れよ、ブッパザ・ガン』

 

「何かパチモンくさいよ?!」

 

確実にACFAのあのミッションをイメージしたものだろう。

ここまでファンサが多いAC6である。

パッチが現れたのも、それだろう。

だが、ブッパザ・ガンとブッパ・ズ・ガン。

名前のパチモン感が酷い。

 

『…随分と面倒くさい相手だ。猟犬、下がれ』

 

『へっ……てめぇも殺せば俺は一気にランク1だ。

この…[ノーカウント]とパッチ・ザ・グッドガイ様が、

相手になってやるぜ!』

 

「やっぱりノーカウントなんだ!」

 

ーパッチの名前、よい男になってる

ーお前がなれるわけない

ーノーカウントだ!ノーカウント!!

 

盛り上がりを見せるコメント欄。

しかし…まだまだ敵は現れる。

 

『ミサイルカーニバルです!

当たらないでくださいよ、パッチ。ブッパザ・ガン』

 

『3機目だと?くそっ、いい加減な情報を!

RaDめ。何のためのBRF(ブリーフィング)だ。

バカバカしい!』

 

「ハスラーさんが…ハスラーさんが!

セレン先生になってる!」

 

そこからはもう酷かった。配信者Hも歴戦のAC乗りである。

ナインボール・レプリカの大群や、車輪の大群という

悪夢に比べればネームドAC3機程度、簡単なものだ。

 

『そんな……私の[赤土竜]がっ?!』

 

『なっ……待ってくれ降参だ!!』

 

コメント欄が素早く動く。

知っている動きであり、配信者Hも笑ってしまう。

 

「あはは…きたきた……」

 

『俺は指示されてやっただけだ!

彼奴等が居ないんじゃ、やり合う意味がない!』

 

『それに、アンタ達は生きてる。

ノーカウントだ!ノーカウント!!

なっ!わかるだろ!同じ独立傭兵じゃないか!』

 

YES/NO

 

今回はYESを選択する。

 

『へへっ…アンタ、良いやつだな。俺は死にたくないんでね。

このまま消えさせてもらうぜ?後でアンタにメッセージを送る。このパッチと[ノーカウント]を宜しくな!』

 

スウィンバーンとは違い、

パルスアーマーを展開して消えるパッチ。

もう、笑うしかない。

 

『…奴は大物だな』

 

ナインボールも消え、リザルト画面からラストの通信へ。

 

『レイヴン、[ナインボール]。ハスラー・ワンは何処か貴方を気に掛けている節がありました』

 

『過去のログを見まして、ハスラー・ワンの言うドミナントを調べてみました』

 

『人類がまだ地球という小さな惑星で戦争を続けていた時代。

定説として存在していたその……噂程度のものでした』

 

『先天的に戦闘能力に対して類稀な才能のある人類』

 

『ハスラー・ワンは、彼の庇護するラナ・ニールセン。

V.I.フロイト。そして、貴方をドミナントとしているようです』

 

『ドミナント……いえ、人は戦う以外もできるはず』

 

『しかし…彼は何故戦うことにこだわるのでしょうか』

 

『レイヴン、私はハスラー・ワンが気になります』

 

「エアちゃん……」

 

多少なりともしんみりした終わりに、

続いて特大の微笑みが返ってくる。

 

『よぉ、レイヴン!俺だ、パッチだ!アンタに話す約束だからな!俺達を雇ったのは『止り木』の連中だ。詳しくは知らねえ。悪いな。ヘヘッ…アンタの実力は分かってるつもりだ。

また敵になったら逃げさせてくれよ?俺は死にたくねぇしな。

じゃあ、コレで今回の件はノーカウントだ』

 

『……レイヴン、彼はきっと大物ですね』

 

多少の金銭と情報、

さらに僚機としてパッチを呼べるようになる。

 

ー裏切る

ーパッチを召喚しました

ーパッチが世界に帰りました

 

「パッチはパッチだぁ!」

 

配信者Hは喜びながら、同じミッションをプレイする。

 

「今度はこっちで……」

 

YES/NO

 

NOを選択すれば、パッチはお得意の声が聞こえる。

 

『そんな…待ってくれ!許してくれよ!!』

 

「2回目あるの?!」

 

YES/NO

 

「此処ではYESを選ぶよ!」

 

連続する選択とは思わず、YESを選択すると同じ画面になる。

しかし、違うのは振り込まれたCORMが前回の倍以上。

どうやら一回だけNOとすると命の値段が上がるようだ。

 

「次はどう?」

 

3回めのミッション。

そして、2回目でNoを選択すると、

パッチは一瞬にして撃ってきた。

 

『糞が、最悪だぜ』

『ついてねぇ…ついてねぇよぉ………!』

 

聞き覚えのある泣きそうな声と撃ってくるAC[ノーカウント]。

はっきり言ってそこまで強くはないし、哀れに見えるが、

こうなったらパッチを生かすことはできない。

 

『そうだ、貴様には最初から運がない』

『此処には俺、ハスラー・ワンと[ナインボール]がいる』

 

「格好いい!!!」

 

落ち着いた声ながら、ハスラー・ワンの台詞はまるで主人公。

ヒーローがヴィランに言う決め台詞の様に見える。

 

『行くぞ、猟犬』

 

「ワンワン!!」

 

パパがハンドラー・ウォルターなら、

近所の遊んでくれるお兄ちゃん枠がハスラー。

秘密にご飯をくれるのが、ラスティ。

 

『おい、まじかよ、夢なら覚め…』

ぎゃぁぁぁぁぁぁ

 

「ひっ……」 

 

まるでホラーゲームのような断末魔が聞こえ、

AC[ノーカウント]は沈黙した。

 

『敵AC殲滅、レイヴンお疲れ様でした』

 

『猟犬、次も味方か判らん。

だが、お前と敵対したくはないな』

 

「え…ハスラーさん?!」

 

ハスラー・ワンのデレにコメント欄も激しく動く。

デブリーフィングに関しては、パッチの言及がない。

エアのハスラー・ワンに対する言及のみで終わっていた。

 

「ちょっと、休憩!」

 

配信者Hは離席する。コメント欄も激しく動く。

難易度が急に上がった4周目、まだまだ先は長い。

 

 

 

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