バカと文月学園と学園都市   作:ほーき雲

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宮津と加古川と想いの方向

どうすればいい?

 

僕は加古川の好きな人を打ち破ってまで加古川をこっちに振り向かせるほどの魅力を持っていない。

 

僕はほとんどパソコンに向かって情報収集だの新システムの開発だのをしているばかり。

 

加古川にとっては、そんな僕なんかより自分の好きな人の方を見るはず。それはわかっている。

 

でも、それを言うなら僕の方も、加古川を見ている。加古川がその好きな人を見ているように。

 

だからこそ、心が痛む。たとえどんなに自分が加古川を見ていても、加古川はそいつを見ている。そしてそのそいつは一体誰を見ているんだろうな。

 

もし、そいつが加古川を好きだったら絶望的。でも、もしそうでなかったら?

 

もし、加古川の好きな人が、加古川ではない誰かを見ていたら?

 

そんな不確定な事象では安心できないのはわかってる。でも、そう考えていないと自分の感情の制御ができないんだ。

 

 

 

 

 

「おい、健斗!!」

 

「わっ!!」

 

そういえば今は学校の休み時間だっけ・・・。

 

「暗い顔して何考えてたんだ?I love 加古川凛. な宮津健斗君?」

 

「おいっ!!あまりそれを言うなよ!もし本人に知られて勉強を教えるという名目で加古川に会う機会まで失ったらどうするんだ!」

 

「わかったわかった。ちょっと話を聞いてやるからあまり怒らない方がいいぞ。そうしないと聞こえちゃうかもよ?」

 

「まぁ、よよぎぃは恋愛話の相手としては最適だし、ちょっと聞いてくれないか。」

 

こいつは代々木陽輔、通称よよぎぃだ。(名前を呼ぶときには小さい『ぃ』を意識するとよい)

 

恋愛話が大好きで、男子の恋愛相談の窓口のような存在である。男子で恋愛話ができる相手は貴重で、僕はよよぎぃに加古川が好きであることを言うと『恋愛の中でも僕の大好きな部類の恋愛だよ!』と言われ、それ以来仲良くなった。

 

なので、自分の現状を話すことにした。

 

「実は、加古川に好きな人がいるらしいが、そいつが誰なのか全くつかめないんだ。」

 

「うん、たぶん君だと永久に知ることはできないと思うよ。」

 

撃沈。

 

あぁ、どうしよう。今日は早く帰る予定だから好きな人探しできないし・・・。

 

 

 

 

 

 

放課後

 

「さぁ、沙恵、さっさと帰ろう!」

 

俺、松井慎吾は彼女である山手沙恵を連れてさっさと帰ることにしている。

 

放課後に寄り道でデートするよりいったん帰ってから合流した方が安全だし、毎回沙恵の可愛い私服姿が見られるからな。

 

今日も例外ではなかった。

 

 

 

 

・・・あいつらに出会ったことは想定外だった。

 

「オォイ、仲良くやってるねぇ、カップルさんよぉ。」

 

恋愛破壊団が、なんで・・・。

 

この町には男女の2人組のみを狙う、『恋愛破壊団』がうろついている。

 

まさか、俺も遭遇してしまうとはな・・・。

 

「いえ、カップルじゃありませんよ。」

 

すると、突然沙恵が俺達が付き合っていることを否定し始めた。

 

そんなウソっぽいこと、通用するのか・・・。

 

「おい、こいつら付き合っていないやらしいぞ。」

 

「じゃ、お前達はなんなんだよ。」

 

俺が質問されたので、俺もなんとかウソを言った。

 

「そうですよ。俺達は付き合っていません。ただのクラスメイトですよ。宮津と加古川みたいなラブラブな関係では決してありません。」

 

「そうなのか。なら用はねぇ。」

 

恋愛破壊団はあっさり立ち去っていった。あれ?この人達意外とバカだ・・・。たぶん宮津に勉強を教えてもらう前の加古川よりバカだ・・・。

 

・・・あれ?さっきつい宮津と加古川のこと言っちゃったけど・・・。大丈夫かな・・・?

 

 

 

 

「宮津君今日は早く帰るの?なら一緒に帰ろ?」

 

「え?一緒に帰るの?」

 

僕なんかよりも加古川の好きなやつと帰ればいいのに・・・。

 

でも、こんなチャンスをそんな一言で逃すつもりは全くないので、僕は加古川と帰ることにする。

 

 

 

「宮津君って、苦手科目とかあるの?」

 

「世界史が苦手だ。いつもテストはビリに近い順位だし。ビリであることもよくある。」

 

「なら、私が宮津君に世界史教えてあげられたらなぁ・・・。」

 

そんな、加古川に教えてもらうの・・・?つーか加古川って世界史できるの?

 

「まぁ、私も世界史できないんだけどね・・・。」

 

やっぱりな。

 

「でも、もし私が宮津君の苦手を補えるなら、してあげたいな。でも私勉強全般苦手で・・・。」

 

それは知ってる。だから僕は加古川の力になりたい。でも、もし加古川が勉強ができるようになったら、僕と加古川の関わりがなくなるんじゃないかと思う自分がいる。加古川が勉強できないままであることを望む自分がいるのが非常につらい。

 

「じゃ、ここまでだね。」

 

お互いの家に近いところまでついたので、今日は別れる。

 

さて、今日は『人物シュミレートシステム』の開発をする予定なんだ。

 

このプログラミングは絶対手が抜けないんだ。

 

 

 

「くそ・・・ここまでいったんだけどな・・・。」

 

あともう少し、もう少しで完成するのにその手前で立ち往生状態。

 

ちょっと外でも見るか・・・。

 

部屋から外を見ると、目の前に加古川の家がある。

 

はぁ・・・、恋愛もプログラミングも全然うまくいかない・・・。

 

プログラミングの方は、最先端科学都市『学園都市』に行けばどうにかなるだろうが、そうするためには学園都市の学校に転校しなければいけない。そうすれば加古川には会えない・・・。

 

でも、両方うまくいかないよりはまだいいんじゃないかな・・・。検討しておこう。・・・ってん・・・?

 

僕は、窓からとんでもない光景を見てしまった。

 

 

 

 

 

加古川が、不良に囲まれていた。

 

まさか、恋愛破壊団?いや、この短時間で加古川が好きな人と会っていたなんてことはないだろう。

 

だとすれば・・・本気で加古川を狙った不良か・・・?

 

「っ!!」

 

どちらでも構わなかった。僕は連れ去られていく加古川を追うことにした。

 

考えてなどいられない。たとえ、加古川が僕のことを好きでなくとも、僕にとっては、加古川は大切な、僕の『好きな人』だから・・・。

 

別にケンカが強い訳じゃないけど、でも・・・。

 

 

 

「あいつら・・・ぶっ飛ばす!!」




はぁ、早く明瑞やりたい・・・。


ちなみに、この章の次の章は明瑞はもちろん、宮凛(宮津×加古川の通称)もやりますし、高槻×美波(略称募集中)も少しだけやります。

あと、できれば感想お願いします。
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