沙花叉クロヱと管理人   作:主義

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ラプラス・ダークネスが訪ねて来る

 

ある日のこと。

 

 

 

僕が家で少し寛いでいるとインターホンが鳴った。

 

 

 

 

インターホンが鳴り、確認のためにドアを開けて確認すると…今まで画面上にしか見たことがない人物が立っていた。

 

 

「ラプラスさんであってますか?」

 

 

「会ってるぞ」

 

 

「なぜ、僕の部屋を尋ねてきたのかを伺ってもよろしいですか?」

 

 

「吾輩はインターンが気に入っている男を見に来たんだ」

 

 

「インターン……って沙花叉さんのことですか?」

 

僕の問いかけに対してラプラスさんは首を縦に振る。

 

 

「家の中に入ってきますか?」

 

 

「ああ、吾輩を持て成せ」

 

その後、ラプラスさんを家に上げて、ドリンクを渡してからお話をする。

 

 

「なぜここが分かったんですか?」

 

 

「インターンに聞いてきた」

 

 

「その話だと沙花叉さんはラプラスさんが来ることを知っているってことですか?」

 

 

「いや知らないんじゃないか。吾輩は一言もお前のところに行くとは言わなかったしな」

 

 

「そうですか。それでラプラスさんがここまで来た理由は…僕を見に来たってことであっていますか?」

 

 

「合っているぞ」

 

それで僕はラプラスさんのことを持て成した方がいいのかな。

 

 

「どうしよう…ラプラスさんは何かお食事とか食べて来ましたか?」

 

 

「何も食べてないんだ。なので吾輩はとてもお腹が空いている」

 

 

「では作りましょうか」

 

 

「え、お前は料理を作れるのか!?」

 

 

「はい、家庭的なものぐらいですよ。ラプラスさんがお好きなものを教えてください」

 

今の材料の中で出来るものがあればそれを作ろう。そしてラプラスさんが言ったものは『肉、ピーマン、小籠包、、オムライス、和菓子、イチゴショート、抹茶アイス』とか色々と挙げられていたが、さすがにスイーツ系を作るのは難しい。それにスイーツ系は本当に昔に作っただけで最近は全く作っていないですし。

 

 

「オムライスとピーマンの肉詰めとかなら出来ると思いますよ」

 

 

「え、まじ!?」

 

 

「はい、出来ますけど味はあんまり保証は出来ませんよ」

 

 

「お前って自分の料理を作ったりするのか?」

 

 

「作ったりしますよ。沙花叉さんに料理を渡したりすることもありますね」

 

今でも沙花叉さんが食べにくることもある。自分で料理は出来るはずなのに…食べに来るけど、そろそろ自分で料理を作るようになって欲しいんです。

 

 

「じゃあ、大丈夫だ。作ってくれ」

 

 

「はい」

 

 

 

それから僕は料理に取り掛かって、ラプラスさんは適当に暇を潰している状態。それにしても沙花叉さんのことは見慣れているけど、今まで画面上で見ている人を見ると少し緊張する気持ちはある。

 

 

博衣さんの時はまだホロライブのことなどを知らなかった。風真さんの時はもう知っていたので多少緊張していた。

そんなことを考えながら…料理を作って完成し、盛り付けも終わるとラプラスさんのことにまで運ぶ。

 

 

「こ、これ…お前が作ったの?」

 

 

「作りましたよ」

 

 

「お店とかで働いたことあるのか?」

 

 

「ないですよ。ただの独学ですし、家庭料理程度です」

 

 

「…まじか。で、でも…食べて見ないと分からないもんな…」

 

そしてラプラスさんはまずピーマンの肉詰めを口に運んでくれた。咀嚼しているところも…緊張した面持ちで見守る。やっぱり最初に食べてもらうとことが一番緊張している。

 

 

「う、うま!!うまい!」

 

 

「そ、そうですかぁ…よかったです」

 

 

「お前って料理の天才だったのか!?」

 

 

「そんなことないですよ。ただ少し料理を長く作っているだけの一般男性です」

 

元々は料理なんか全然できないような人間だった。家事だって今みたいに出来るような人間じゃなくて、本当にひどかった。

 

 

 

それを変えてくれたのは…妻だった。彼女と出会ってからは少しでも自分に振り向いて欲しくて慣れないことも含めて、全て頑張った。あんまり自分から話し掛けに行くような性格じゃなかったものの、それを勇気を出して変えて話し掛けに行ったりした。そうして少しずつアタックを続けていき、最終的に結婚まで行き付いた。

 

 

だから妻に出会っていなければ自分は何も出来ないままだった。

 

 

 

 

 

「おい、聞いてるか?」

 

 

「あ、すいません。ちょっと昔のことを思い出してしまって…」

 

 

「そうか。それにしてもお前の料理はすごいな!」

 

 

「そう言ってもらえると作った甲斐がありますね」

 

 

「これぐらいの腕ならうちの秘密結社にスカウトしたいぐらいだ。お前とルイが料理担当をしてくれたら、もっと美味しいものが出て来るに違いないしな!」

 

 

「…それは遠慮したいですが……」

 

ラプラスさんと談笑をしているとインターホンが鳴った。

 

 

「ちょっといってきますね」

 

 

「ああ!」

 

玄関まで移動して扉を開けるとそこに立っていたのは沙花叉さんだった。

 

 

「どうしたんですか?」

 

 

「遊びに来たよ!」

 

 

「なんでですか?」

 

 

「だって少し前、話した時に今日は予定がないって言ってたし」

 

ラプラスさんが来ていることを沙花叉さんに言った方がいいのかな。それとも黙っていた方がいいの。ラプラスさんと沙花叉さんは同じ事務所に所属しているわけだから別に問題ないとは思うけど。

 

 

そんなことを考えていると沙花叉さんが不審に思ったのか、部屋の中を覗き込もうとしてくる。

 

 

「なに~女の子を連れ込んでるの?」

 

 

「そんなことしませんよ」

 

 

「じゃあすぐにあげてよ。いつも沙花叉が来たら絶対に部屋の中に入れてくれるじゃん」

 

 

「…そうですね」

 

すると沙花叉さんは視線を下にさげて下駄箱を見始めた。

 

 

「ねぇ…あんな靴ってあったっけ?」

 

 

「あったと思いますよ」

 

なんかこれだと僕が浮気をしている旦那さんの気分になってくる。

 

 

「「沙花叉はなかったと思うよ。ずっと管理人さんの家に入る時に毎回見てたしさ」

 

 

「そうですか…?」

 

 

「そうだよ。管理人さんは隠し事とかをしない方がいいと思うよ。普通にウソ付くのは得意じゃないもん」

 

 

「…そうですかね」

 

 

「うん!じゃあ…入るね」

 

そして沙花叉さんは部屋の中へと入って行き、数秒後に悲鳴のような声が部屋中に響いた。

 

 

 

「な、なんでラプラスが……」

 

 

「そんなのお前に関係ないだろ」

 

 

「い、いや、関係あるよ……ってなんでラプラスが管理人さんのところで食事してるの!?」

 

 

「管理人さんが作ってくれたからだよ」

 

 

「え……か、かんりにんさん…」

 

今にも泣きそうな顔で僕の方を沙花叉さんは見て来る。

 

 

「ラプラスさんが作って欲しいと言われたので…」

 

 

「つ、つくっちゃったの!?」

 

 

「作りましたよ」

 

 

「…沙花叉以外の女にご飯を作ったの?」

 

 

「え…まずかったですか?」

 

 

「まずいよ!!沙花叉以外の女に料理なんか作らないでよ!!」

 

 

「ご、ごめんなさい」

 

 

なぜかその後、僕は沙花叉さんに1時間以上も叱られることになった。

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