ので皆さんは好きなほうで脳内再生してください。俺には無理だったよ……
あとLineってウマ娘世界だとLANE(レーン)なのね。
おさらいしておくとメガネのほう→みなみ、ないほう→ますお です。みなみ叔父さんが君付けで主人公呼びます。ますお叔父さんは呼び捨てです。
※誤字報告ありがとうございます
「みなみ叔父さん、ますお叔父さん」
「やあ紅葉君」
「久しぶりって……程だっけ紅葉」
メジロ家パーティーの日から週末、みなみ叔父さんとますお叔父さんと共に、俺はトレセン学園に訪れていた。といっても、学園に不法侵入したとかそんなわけではなく、今日は一般公開される模擬レースを見に来たんだ。
アプリで見られる選抜レースは、トレーナーやマスコミ関係者、事前に雑誌らで注目度の高いウマ娘のファンなどの一般人が訪れることができるが、年4度しか開催されないレース…もとい、一年で4回しか見れないレースとも言い換えられる。それと週末に行っているオープン戦、重賞戦といったトゥインクル・シリーズにドリームトロフィーリーグがアニメ、アプリ内で判明されていたが、それ以外にもレースは存在した。それが今日の模擬レースだ。
トレセン学園は、定期的に一般向けに生徒での模擬レースを開催している。トレセン学園内で行われる模擬レースは、基本的にアニメでのスペシャルウィークとタイキシャトルの対決であったように、トレセン学園内で完結するものもあるのだが、それ以外にも一般公開向けの模擬レースもあったのだ。2つの違いは、主に一般客がいるかどうかであることだ。同年代で親しみが持ちやすい同級生よりも、一般客がいることによって選抜レースとほぼ同じ条件でレースができる。そのことからウマ娘たちは選抜レースに備えることができ、また模擬レースを見に来る俺たち一般人はまだ芽吹く前の新人ウマ娘のレースを見れる、という関係が成り立つんだ。
ちなみに、国民的娯楽となっているトゥインクル・シリーズなので、トレセン学園のこの一般開放模擬レースの倍率も結構高くて入場規制が敷かれていそうだが、そこは問題ない。なぜなら、学園自体がマンモス学園でクソデカであるからだ。アニメで見たとおりクソデカなので、レース場もめっちゃあるし超余裕で全員入れる。事前にネット会員になって申請していれば、Q〇コードをかざして認証することで入園できる。もちろん女子学園なので、手荷物検査はそれなりに厳重に行われる。ウマ娘たちの肉体はパワーこそ人間を圧倒するが、精神は年頃の少女そのものだ。急に来る暴力を前に何もできない人間がほとんどであるように、当然のことながらウマ娘も同様なのだ。
「どうだっけ。最後に会ったのいつでしたっけ」
「さあ?忘れた」
「俺も」
「じゃあいくか紅葉」
「そうだな紅葉君」
男同士の仲らしいあいまいで中身のない会話をしながら入場をして、受付でもらった今日の出走予定と出走リストを流し見していく。とりあえずこのあと一番に始まるものから見る予定だ。ちらちらっと目の前を見ながら安全を確保しつつ、ずらーっとみていくと一方的に見知った名前を見つけた。
「メジロドーベル、メジロ家のウマ娘。事前情報だと高等部でつやのあるロングヘアーの髪の毛で、左耳にメジロ家特有のカラーのセンスのあるリボンの耳飾りを付けている」
「「どうした急に」」
「興味があるってことだよ。メジロ家っていうのも差し引いても彼女がどう走るのか気になる。ティアラ路線に進みたいという意思はあるみたいだし、デビューしてない今はどれくらいできるのかなって」
この世界だとなぜかまだデビューしていないメジロドーベル。実際の彼女はトリプルティアラこそ取れなかったが、2冠馬でありGⅠ5勝とかいうやべー強い名馬である。
アプリでは固有スキル「彼方、その先へ…」が差し脚質のウマ娘のほとんどに継承されるなど非常に強力だ。データが残っていたら、ダイヤに加速方法の参考のために映像を見せたいほどのレベルだった。
ダイヤはもともと非常にセンスがある。俺との練習でもある程度その片鱗は見せていたが、わかりやすい例を出すなら、それは3期1話の家庭科で刺しゅうの授業を行っていた際、キタサンが糸でつたない形で「ダービー」という文字を作っていたのに対し(それでも器用だけど)、ダイヤは大変立派な菊の花を完成させていた。その際に出たひと言が「先生がお手本見せてくれたから」である。なんやお前。
「といいながら外見的特徴しか知らないじゃないか。脚質は知らないのか?」
「差し。ダイヤが得意とするから見ておきたいんだよね」
「ダイヤちゃんといえばキタちゃんももうすぐ入学かぁ……早いなぁ」
「LANEで急成長期がくるからしばらくお会いできません、って連絡、紅葉君にもきた?」
「俺は直接教えてもらいましたよ。ダイヤからは。いつごろ会えるか?って聞いたら大きめのお洋服ばっかりになるから成長しきったら会いますって言ってて……。女の子になっちゃって……」
「前から思ってたけど最近娘の成長見守るお父さん、というよりおじさんになってきてるよな紅葉」
そりゃあ中身合わせりゃ……何歳だっけ40か50くらいいってるだろ多分。歳といえばなんかの動画で運動会みたいなのに対して教えを説くような6歳児みたいなのいたな。あの子も転生者だったりして。まぁそれはさておき、歳だけは取ってるんだから何もできなくても歳取ったなりの貫録を見せなきゃねぇ……。歳の取りがいがないというもの。
「わしはのぅ、大してかっこよくもないしモテもせんかったし気もきくやつでもなかった。じゃがの、子供の成長と人の幸せだけは願って祝えなければ人間ではないと思っておるんじゃよ……」
「おじいさんだったか」
「おじいさんだけに真理じみたこと言ってるな」
ほっほっほ。
それはともかく、みなみ叔父さんとますお叔父さんもそれなりに年を取っているはずだが、まだそれなりに20代くらいに若く見える。今何歳だったっけ覚えてないんだよなー。まぁそんなこといったらウマ娘たち、とくにシンボリルドルフなんてめちゃくちゃ年取って30代後半くらいになってないとおかしいだろうし、チームスピカの沖野トレーナーなんて見た目一切変わってないからな。年月たってるのに。
いろいろと不思議なことがあるこの世界。多分どっかでサザエさん時空的なものにすごく都合よくなってるだろうな。原作からしてそうだし。
とりあえず俺だけ年を取りすぎてダイヤとキタサンは中学生です、みたいな浦島太郎みたいなことはやめてほしい。
そんなこんなでスタンドにやってきて前のほうの席に座る。いやー、トレセン学園のスタンドはクソデカだし座るのが主で立ち見しないでいいのは楽ですわー。ポップコーンとかつまみながら見れるからな。というわけで買ってきたトレセン名物ポップコーン塩&キャラメル味、ニンジン味もあるよ!ちなみに俺はニンジン味は嫌いです。なんで人間にも需要あるんだよ。あ、ゴールドシップだ。彼女が売ってる焼きそばのほうが需要あるだろ。
トレセン学園がさらにこんな形で収入を得て学園費用に充てたりするのも一般人向けに模擬レースを開放している理由の一つでもあり、さらにいうと、〇〇企業とコラボ!なコラボ商品とかでお菓子企業やらにもお金が入ったり広告費が入ったりする。経済って回ってるんですねぇ……。
あとは若きトレーナーを一人でも増やすための策の一つ。レース場で激しいレースを見た後に初々しい生徒たちを見せることでここからあのターフへ連れて行くぞ!という気概を持たせるためだとか。だったらあのクソ問題どうにかしろ。トレーナー試験難しすぎワロタ。二度とやらんわあんなクソ問題。
レースを数本、みなみ叔父さんとますお叔父さんで見ていく。
なんか記憶がもやもやするレースがいくつかあった気がする。暴君、貴婦人……オルフェーヴル、ジェンティルドンナ……?うっ頭が。あれ?そもそもでてたっけそんなウマ娘。存在するのは知ってるけど。まぁいいや、そのうち思い出すわ今までにもそんなことたくさんあったし。この世界不思議いっぱいだし。
そしてやってきたメジロドーベルのレース。
「お、紅葉くんが言ってたメジロドーベルだ。ってなんか集中しきれてないように見えるが……」
んー、アプリと同様で極度の人見知りかつ人間恐怖症で男性を特に怖がる性格なのかね。元ネタはオスの馬がいるレースだと実力を発揮できなかったことからだったか。現時点での能力は、っと。
”メジロドーベル 対人恐怖症 〇
男性恐怖症 ◎ ”
やはりアプリ通りで本来の実力を出せない状態だな。だが……いやこれ以上はレースを見てからだ。そういう心を持っているならこういうので見るのは無粋だからな。結果を見た後で改めて見せてもらう。
出走レースにでる9人のウマ娘たちがゲートに収まっていき、スタートした。
「さあスタートしました。各ウマ娘綺麗なスタートを切りました。位置取りが熾烈になりそうだ。一番手を行くのはこのウマ娘4番メットリオ、4バ身差2番アムステルダム、その外後ろ5番コールオーラが続いて2番手争い。1バ身開いて3番ボチヤミサンタイ。その2,3バ身後ろに1番メジロドーベル、その外二人7番ヤホークション、8番サモサモキャット、1バ身後ろに6番ノビノビール、最高峰に9番ジャックポットになります」
逃げが1人、先行が3人、差しが4人、追い込みが1人のレース。
「(正直微妙な位置。囲まれかねない。だが……)」
メジロドーベルは非常に微妙な位置にいて囲まれそうになった。だがある程度加速することで囲まれることなくその場所から抜け出し、なかなかベストなポジションへと移動した。アプリにおける彼女の賢さ+20%は、おそらく彼女の性格である人間恐怖症からくるものでもあるのだろう。人がいるところが怖い、近づきたくない、だから人のいない場所へと移動する。それゆえに周りを囲まれそうになったことをいち早く察知して抜け出した。そしてそれは視野の広さに直結し適切な状況判断を下す武器となる。それが発展した1つがアプリのデバフスキル「八方にらみ」だろう。
まぁこの世界では睨んだら相手のスピードが落ちるとか、漫画版ウマ娘シンデレラグレイに出てくる領域といったものはない。なんかよくわからんトンチキ能力バトルなんてものゲームで十分なのだ。固有スキルは本人が持つオンリーワンな得意技みたいなものだからな。
「紅葉が目を付けただけのことはある。メジロの名は伊達ではないということだな」
「どうした急に。さっきまでポップコーンニンジンキャラメル味食べてたのに」
「そろそろこっち側に来るね。ということはメジロドーベルは失速するか」
「何?」
メジロドーベルは8着に終わった。終盤に入って観客席に近づくにつれ動きに精細さがなくなっていき垂れウマとなって失速、8着という惨敗な結果になった。
「相変わらずの目の良さだな。どうしてわかった?やっぱり開始前に集中しきれてなかったところからか?」
「そうだね。彼女は集中しきれてなかったことからこういった場には慣れていない、もしくは恐れているのどちらかであったこと。だが本番のレース序盤では微妙な位置にいて囲まれそうになるも加速してそこから逃げ出しそこそこのポジションを確保した。持ち前のセンスもあるかもしれないけど、それなりにトレーニングを積んでいる証拠。ただ、ところどころ動きが拙くて、こちらを気にしている様子があった。以上のことから他人の目が多いことから発揮しきれなかった、ってところだね」
結果だけ見ればお世辞にも強いとは言えないウマ娘だろう。だがメジロドーベルは違った。
「見てみてよ。みなみ叔父さん、ますお叔父さん。メジロドーベル、自分が情けないって顔してるけど……目は死んでないよ」
そう、メジロドーベルの目は死んでなどいなかった。まだだ、諦めるものかと語っている目だった。無様や恥を晒しても決して諦めない、彼女は抗う意思を持った気高き存在であった。
”メジロドーベル 抗う心 〇 (誰かの支え等により効果がより増大し各能力の成長に補正が多少かかる)”
「本当だ。あの目をしている子はいいぞ」
「そうだね……あぁいう抗う心的なもの、人間にとって結構大事なもんなんだよな……欲しかったなぁ」
やりすぎると心が壊れちゃうけど、壊れない程度にはほしかったんだよね。今世はその分、ダイヤのために頑張りますか。大事な友達のためくらいには頑張れる人間でありたいからね。
「紅葉君まだ若いじゃないか。人生手遅れみたいなこと言って。今からでも少しくらいは身に着けられるって。それにしてもこれだからウマ娘のレースはやめられないな」
「あぁ、そうだね。メジロドーベルっていう強いウマ娘の姿も見られた。彼女は、将来必ず強くなる。いいトレーナーに会えるよう祈っておこう」
そんなこんなでゴミをちゃんとゴミ箱に入れてみなみ叔父さんとますお叔父とともに帰路についた。ポイ捨てはだめ。ハロウィンでトラック転がすタイプの人間になっちゃうからね。てかよくやったよなあれいろんな意味で。
ついでなことを言うと、帰る前にお手洗いにいって出てきたら、壁に寄りかかってつらそうな顔をしたすっごい美人さんを見かけた。彼女はその後直ぐに座り込んだので、丁度近くを通りかかったスタッフさんに後を任せておいた。どっかで見た気がする衝撃を受けたが、都合よく思い出せなかった。まぁいいや。
いやー今日はよいものが見れた。良き良き。
「……………アタシが、強い、ウマ娘……」
続くかもしれない。
今回もあるお知らせがあります。
なんとこの小説に触発されて書いてくださった方がさらに現れました!
「てっちゃーんッ」様が
短編小説「サトノの『道化役者』と『冠』は調う」を連載してくださいました!
「やってみせろよダービー!なんとでもなるはずだ!」の作者様です!
これまた大先輩ですわ~!恐縮ですわ~!!!
ぜひ読みに行ってくださいまし~!
ということでほかの読者♡書いて♡
あと今後の更新は週1くらいにしますわ~。
精神にとっても優しくてきちんと物が書けるので。過ちは繰り返すな。あとアニメの都合。
書き溜めみたいなのもたまっていくので気が向いたら連続更新をするかもしれませんわ
また、続けるためにもネタを含んだ感想お待ちしておりますわ
ネタがなくても感想よろしくお願いいたしますわ
もっと俗物的なことを言うと高評価お願いいたしますわ。
よろしくおねがいいたしますわ~。
あと今日夜24時くらいからウマ娘第5話放送ですわ~
みなさん明日に支障がない程度に御覧くださいませ~~