リゼ・ヘルエスタ
「一人は絶対にダメだよ」
「ど、どうしたの急に……」
「私はキミが…だ、だいすきなの…」
「…あ、はい…」
「だから、キミが傷つくところを見たくないの」
「そ、その気持ちは嬉しいですが、ただ卵を買って来るだけですよ」
お店だってここから歩いて十分ぐらいで近い。
「それでもだめ!もし、キミが事故とかに巻き込まれたら私は生きていけないですし。ので絶対に私と一緒に居てください。私がキミのことを絶対に守るからさ」
普通は男性が女性を「守ってやる」とか言うもんじゃないの。それなのに今はその反対が起こっている。
「り、りぜさま」
「私にとってキミは太陽なので…」
「太陽ですか?」
「あなたが太陽のように明るい人で私のゆく道を照らしてくれているからこそ、私は迷わず生きていける。だから…私はどうしてもキミを…失う訳にはいかないの。キミが居てくれないと何をしても楽しくない」
アンジュ・カトリーナ
今の僕はアンジュさんに叱られている。
「アンちゃんの言うことを聞いてくれへんの」
「…いや、聞きますよ」
「なら、なんでそんなことをしているのかな?教えてくれへん」
「ちょっとやってみたくて…」
「止めて。アンジュはキミに危険なことをして欲しくないって前にも言わへんかった」
「…言われましたけど…」
「アンジュはキミが怪我しそうなことはさせたくないの…」
「で、でも…ただの料理ですよ…」
「それでも嫌なの。アンちゃんはキミに怪我でもされたらパニックにもなっちゃうの!」
「…怪我なんか…」
「キミはアンジュが泣いても良いの?」
「い、いやですよ」
「じゃあ…アンちゃんを心配させないで。私にとってキミは世界で一番好きな人で…どこにも行って欲しくないの。本当なら外にも出したくないの。キミに危険が降りかかる可能性があることはさせたくない」
「…そ、そうですか…」
「キミが私のために料理をしてくれるのは嬉しいよ。その気持ちはね。でも、危険なことはしないで…」
「…わ、わかりました」
「本当にお願い」
戌亥とこ
「あの…さすがにそろそろ止めませんか?」
「なんで?」
「ちょっと恥ずかしいですし」
今のことを説明すると…僕はダブルベッドに横たわっていて、とこさんが僕の腰を手を回して抱き締めている。
「あたしは別にそないなことないよ。あんたを近くに感じられてあたしはとってもええよ」
「そうなんですか?」
「うん。こうするようになってからよく眠れるし」
「…僕はちょっと緊張しちゃって寝付けませんよ」
さすがに毎回、抱き締められていると慣れていくものかと思っていたんだけど、全然慣れない。
「あんたがどこにも行かないようにしておかないと」
「別に僕はどこにも行きませんよ」
「あたしだって信用してるよ。でも、もし、起きた時にあんたが近くに居なかったら、あたしは心配になっちゃう」
「僕ってそんなに信用ないんですか?」
「ううん。そういうことではおまへんのよ。ただ、あたしが心配症なだけだと思う。どうしてもあんたを失いたくないの。あたしがここまで好きになったのはあんただけやし」
「………///」
「恥ずかしがっとる、あんたもとっても可愛いよ」
「…や、やめてくださいよ」
「やっぱりあんたは可愛いな」
「そ、そんなことないですよ!」
「これからもずっとあたしの近くに居てな」
「はい、ずっと近くに居ますよ」
感想があれば