「貴様ァァァァァァァァァッ!!!」
「ヘアッ!?」
オッス!オラ紀流!
レミリアに攻撃したらキレられた!何故だ…
…いや、このままだとヤバい!殺されるっ!!
「ガアァァァァァ!!!」
奇声発しながら突っ込んで来たあっ!おお、迫力満点…
…冷静に分析してる場合ではない!俺は咄嗟にスペルを発動する。
「宇撃『ビッグバンアタック』!」
俺の撃った気弾は、一メートルも飛ばないうちに…
「ガアァァァァ(大爆発)ひょおぉぉぉっ!?」
レミリアにクリーンヒット、吹っ飛ばして壁に叩きつけました。
…いや、あっちから突っ込んで来たんだけどな…俺撃っただけだし…
「お、おい…大丈夫か?」
「…うぅ~…」
二回も顔に攻撃してしまった…スペルは意図的じゃ無いけど、謝るか…
「すまんな、レミリア…」
「…お前に心配される筋合いは無いわよ…っ!」
「お姉様、大丈夫…?」
「…当たり前よ。このくらい。」
レミリアは瓦礫を掻き分けてすくっと立ち上がり、俺を睨み付ける。
「…やっぱり凄いわね。流石博麗の巫女お墨付きの人間…」
「あ、そりゃあどうも…」
俺ほとんど何もしてないけどな。まあ、褒められたからいいか。
「…けど、全力で戦うなら…」
「え?」
レミリアはそう言って壁に手を向けると、手に紅い気弾を形成する。
その気弾を撃ち出すと同時にこう言った。
「ここじゃあ、狭いわよね?」
俺がその言葉を最後まで聞かないうちに、壁が爆音と共にブッ飛ぶ。
視界がたちまち土煙に覆われる中、俺はレミリアの姿を捉えた。
彼女は親指で壊れた壁を指差してニヤッと笑い。
「…来い、人間。」
そう言って煙の中に飛んでいった。当然、俺はレミリアを追う。
穴の空いた壁を通り抜ける時、ふと思った事があった。
「咲夜、大変だろうな…後片付け。」
「フランもそう思う…。」
…もしかしたらレミリアってフランより好戦的なんじゃ…
~紅魔館 上空~
「…。」
「…。」
今現在、俺はレミリアと空中で向き合っている。バックには巨大で紅い月。
…おお、絵になる!ってなにいってんだ俺は…集中しなくては。
「…じゃあ、いくわよ。天罰『スターオブダビデ』!」
来たか、スペルカード!一体どんなのだ?
レミリアは腕を大きく上げて交差させた後、そのまま前を切り裂くかのように腕を振り下ろす。
すると彼女の手から、高速で交差する紅いレーザーのような弾幕が無数に出てきた。
…随分と俺は冷静に分析しているように見えるかもしれないが、そんなことは全く無いわけで。
「待て待て待て待て待てえ!!!」
絶賛パニック中である。どうする…なにもしないと死ぬぞ…
仕方ない!弾幕には弾幕だ!
「そらそらそらそらそらそらそらあっ!!!」
俺は手を前に突きだし、青い気弾を撃ちまくる。
青い気弾はレミリアのスペルを相殺していくが、撃ち損じもやはりある。
その撃ち損じたレーザーが服をかするたんびにジュージューいうのが恐ろしくてたまらん…
暫くそんな感じで撃ち合っていると、不意にレーザーの猛攻が止んだ。
「あれ?止まった…?」
俺とレミリアの間には、撃ち合いによって発生した煙が漂っている。…ん?煙…ハッ、まさか!?
グズグズしている暇はない!スペル発動!
「紅拳『界王拳(二倍)』!」
俺は紅い気を纏い、煙に向かって突進する。それと同時にレミリアがスペルを発動する声がした。
「夜符『バッドレディスクランブル』!」
レミリアも紅い気をその体に纏い、回転しながら煙の中に突っ込む。
二人のスペルによって煙は一瞬にして消え、両者はお互いの位置を確認。
異なる輝きを放つ二人のスペルが真っ向からぶつかり合う。その瞬間、風が巻き起こった。
「…中々やるじゃないの、人間。」
「お褒めにあずかり光栄だよ…」
二人の拳は、もう一方の拳を確実に捉えていた。
双方の発動したスペルの威力はほぼ互角。両者は同時に後ろに下がり、体勢を立て直す。
「まさか、私の拳を受け止めるなんてね。」
「…受け止めなきゃ命に関わるからな。仕方なくだよ。」
口ではかっこいい事を言っているが、その間手はずっと振りっぱなしである。痛い痛い!
「お前は強いわ。人間にしてはまさに驚異的と言っていい程ね。
だけど、私には敵わない。」
「かもな…」
「フフフ…でも、もうお終いよ。」
そうレミリアは言うと、急に上昇して俺との距離を離す。
そして、手を空高く掲げた。
「…?」
何をするつもりかと思って見ていると、次第にレミリアの手に紅いエネルギーが集まり始めた。
…まさか、あそこから俺に向かって撃つつもりか!?真下はお前の館だぞ!?
ヤバい!俺もヤバいが紅魔館もヤバい!!まだ中に霊夢と魔理沙いるし…
「これは…迎え撃つしかないだろう!」
俺は自分にそう言い聞かせ、まだ痛む手でスペルを発動する。
「紅拳『界王拳(二倍)』!」
だが、今回はそのまま突っ込むわけではない。そんなことしたら消されちまうわ。
俺は界王拳を発動したまま両手を後ろに引き、気を溜め始める。勿論、あの技を出すためだ。
レミリアの方を見ると、いつの間にか彼女の手に巨大な紅く光る槍のようなものが握られていた。
…あれを迎え撃つのか。骨が折れそうだぜ…いや、骨で済めばいいが。
「お前もこの空のように…」
レミリアが発射体勢に入った。俺も彼女と同じように、何時でもスペルを撃てるようにしてある。
…やがて、レミリアが叫んだ。
「…紅き霧となって散れえええっ!神槍『スピア・ザ・グングニル』!!!」
紅い槍が一直線に飛んでくる。それを俺は、界王拳でパワーアップさせたスペルで迎え撃った。
「波符『かめはめ波』!!!」
紅い月をバックに、紅と蒼の光線が全力でぶつかり合った。