オッス…霊夢に蹴られた所がずきずきしている、紀流です…
その蹴った本人はと言うと、今現在、「魔理沙」と名乗る魔法使いと話している。
…霊夢が魔理沙の胸ぐらをずっと掴んでいるのは突っ込まないでおこう。
神社に突っ込んだんだし、怒られるのはしょうがないよな。
「…いい加減にしなさいよ。魔理沙。
あんた一体私の神社を何回ぶっ壊せば気が済むの?」
…え、「何回」?まさかこれが初めてじゃないのか?
「…こ、今度から気をつけるぜ…」
「その台詞も何回聞いたことかしらねえ…」
そう言いながら、霊夢は魔理沙を掴んでいる腕を上げていく。
当然、それだけ掴まれている方は苦しくなっていくわけで…(体験済み)
「うぐぐぐぐぐぐぐ…」
「あんたはもう謝っても許さないわよ…」
…だめだ、見てられない。やめさせよう。
俺は二人の間に割って入る。
「…何よ、祠弥。」
「…もう許してやったら?本人も反省してるし。」
「……反省、ねえ……。」
俺と霊夢はしばらく睨みあう。
「………。」
「…良いだろ?」
睨み合ってから数秒後、遂に霊夢が折れた。
「もう、分かったわよ。しょうがないわねえ。」
霊夢が掴んでいた手を離す。魔理沙は泣いていた。心中お察しします。
「祠弥が優しくて良かったわね、魔理沙。
…今度やったら、もう許さないわよ。」
「わ…分かったぜっ…」
「全く…」
霊夢は呆れて首を横に降っている。
「…サンキュー、祠弥。
お前が止めてくれなかったら、私霊夢に絞め殺されてたぜ…」
「いやいや、無事で何よりだよ。」
魔理沙がお礼を言ってきた。何だ、いい人じゃないか。
ちなみに、魔理沙の格好とはいうと。
紫色のでかいリボンが付いたこれまたでかくて黒い帽子。
ボタンが付いた黒い服(表現しづらい)。肩の部分は白く、半袖。
さらに黒いスカートと謎の白い布…
まさに、「これぞ魔女」って感じだ。
「…で?今日は何で来たの?」
「ああ、それはな…聞いて驚け…」
魔理沙はそう言いながら、肩に背負っていた袋を開ける。
そして、何か細長い物を一本取り出した。あれは…
「キノコが沢山取れたんだ♪」
魔理沙が胸を張って嬉しそうに自慢する。あの袋の中全部キノコかよ…。
「…キノコねえ。もっと他に無いの?」
「私の専門はキノコオンリーだぜ!」
「…キノコ専門って、魔理沙はキノコのプロフェッショナルなのか?」
「キノコに関してならこの幻想郷で私の右に出るやつはいないぜ!」
おっ、大きく出たな。よっぽど自信があるのだろう。
「…さてと霊夢。ちょっと土鍋を貸してくれ。」
は?土鍋?何に使うつもりだ?
霊夢に訊いてみると、
「え?キノコ鍋作るのよ。祠弥も食べるでしょう?」
「…あ、なるほど。そういう事か。」
キノコ鍋か。いいなぁ…。
「じゃ、始めるか!」
少女調理中…
「…味はどうだぜ、霊夢に祠弥?」
「文句無しよ。」
「最高だ。」
「それは良かった!さあさ、どんどん食べてくれよ!」
魔理沙、凄く嬉しそうだ。
まあ、自分の料理を誉められて嬉しくないやつはいないだろう。
少女食事中…
「「ごちそうさまでした。」」
「お粗末さまだぜ。」
大量のキノコ鍋は、俺達の腹に収まった。あー旨かった。
「…さてと、祠弥。ちょっといい?」
「どうしたんだ、霊夢。急に改まって。」
「うるさいわねえ。祠弥の能力についての話よ。」
…は?俺の能力?なにそれ食えんの?
「ああ、なるほどだぜ。」
魔理沙は理解しているようだ。
…えっ、まさか理解出来てないのって俺だけ?
「…おい霊夢、顔からして祠弥がついてきてないぜ。」
「え、そう?じゃ、説明するわね。
能力っていうのは、幻想郷にいる人々が持っている様々な力の事なの。
例えば私の能力は『主に空を飛ぶ程度の能力』よ。」
「ちなみに私の能力は『魔法を使う程度の能力』だ。」
「はぁ…。」
うーむ、つまりは一種の超能力みたいな物なのか?
けど何かかっこいいなぁ…良いなぁ…
「あなたがどんな能力を持っているか、ちょっと調べさせてもらうわよ。」
霊夢はそう言うと、俺の頭に手を置く。
そして、目をつぶって念じ始めた。
「ちなみに、能力を持っていない人もいるぜ。
というか人間で能力を持ってるのはちょっと珍しいな。」
…まじか。凡人並ってのはちょっとやだな…。頼むぜ、霊夢。
しばらくして、霊夢が目を開けた。
「お、終わったか。で、何だったんだぜ、祠弥の能力は?」
「…そもそも俺に能力はあったか?」
俺はどんな能力か云々よりも、むしろそこが不安だった。
「大丈夫、能力はあったわよ。」
…良かった~、無かったらどうしようかと…
「…祠弥の能力は…
『相手の能力を無効化する程度の能力』よ。」