紅い霧大発生~妖精&妖怪、襲来
「…今日は変わった空模様だな。さすが幻想郷。」
「…普段こんな天気無いわよ。」
オッス!オラ紀流!
朝起きて見た空は何故か真っ赤。
変わった天気もあったもんだと思ったが、霊夢も驚いている。
つまり、この天気は普通じゃ無いって事だ。
俺が色々と今日の空について考えていると、霊夢が突然口を開いた。
「…祠弥、分かったわ。」
「何!?」
まさか、もうこんな謎の天気になった原因が分かったと言うのか?
さすが霊夢と褒めてやりたいところだぁ!
「これは…」
わくわく。
霊夢はいきなり空を指差し、こう言い放った。
「『異変』よ!」
…what?異変?
えーと異変って何か変わった事を言うんだよな。
今霊夢が言った事って…分かりきった事じゃない…か?
「…………」
止めろ霊夢!そんなどや顔で俺を見るな!色々と悲しい!
「どうしたの、祠弥?私の名推理に驚いて固まっちゃった?」
…いや、言ってる事は正しいんだ…正しいんだけど…っ!
分かりきった事だと伝えるか?けどあそこまで自信満々に言われると…
「…祠弥?」
「…お、おう、そうだな…」
ほこらやは ことばを にごらせた!
「そうでしょ~。」
れいむは それに きがつかなった!
…これで良かったのか?まあ、霊夢の機嫌を損ねるよりはましだと考えよう。
「おーい、二人ともー。」
聞いた事ある声だ。俺と霊夢が声のした方に顔を向けると、箒に乗った女の子がいた。
俺が幻想郷で初めて戦った「普通の魔法使い」、魔理沙だ。
「祠弥、私の塗り薬効いただろ?」
「え?塗り薬?」
「…えっ?」
「俺は飲んだけど?」
「はああああっ!?あれは飲むもんじゃ無いぞ!」
「…成る程、さっきから猛烈に腹が痛いのはそのせいか…」
その後、俺は霊夢と魔理沙に無理矢理寝かされた。
「…祠弥…ちょっと飲んだ時点で気がつけよ…」
「良薬は口に苦しって言うし、よく効くかなーと思って。」
「薬は用途をしっかり守らないと効かないぜ…。」
「…まったく、異変解決に協力させようと思ったのに…
これじゃあただの足手まといよ。」
これはひどい。まあ、俺が馬鹿だっただけだが。
「…何かすまん、祠弥。」
「いや、魔理沙は悪く無いぞ…俺のミスだ。」
「まさに、その通りね。」
「霊夢はもっと優しく言ってやれよ…」
ボロクソである。精神的ダメージが凄まじい事になってきた。
もういいや、寝よう…俺は毛布を被る。
「じゃ、行くわよ魔理沙。祠弥、ちょっと待ってなさい。」
「心配しなくても良いぜ、さっさと済ませて帰ってくるからな!」
そう二人は言うと、紅い空に向かって飛び出して行った。
行ってらっしゃい…。
「…どうやら行った用だな…」
「行ったのかー。」
「…二人ともやっぱり帰ろうよ、乱暴はいけないよ…」
博麗神社の敷地内にある一本の木。その木の上から神社の様子をずっと観察している
三人組の姿があった。
「何言ってるんだ大ちゃん!博麗の巫女が出かけた今こそ洗剤イチゴのチャンスだぞー!」
「イチゴなのかー。」
「…それを言うなら『千載一遇』だよチルノちゃん…」
どうやら、博麗神社を襲おうとしているようだ。
だが、やる気満々なのは「チルノ」と呼ばれた子だけのようで、後の二人の内の一人、
「大ちゃん」と呼ばれた子はあまり乗り気ではなく、もう一人はどうでもいいような態度だ。
「よし!いくぞー!」
「いくのかー。」
「あ!駄目だよ二人とも!」
三人は木の葉を掻き分け、神社の真ん前に降り立つ。
「たのもー!!」
やる気満々のチルノが叫ぶ。
「ちょっとチルノちゃん…住んでいるのは博麗の巫女さん一人でしょ?
呼んだって誰も出て来な「どちら様ですかー?」えっ!?」
チルノを止めようとした大ちゃんは驚く。
何しろ巫女が出かけて誰も居ない筈の神社から、こちらの声に答える声がしたのだから。
やがて、その声の主が神社から出て来た。
…男の人だ。
「…君達、誰?何しにきたの?」
男の人が問いかけてくる。それに答えたのは、もちろん。
「あたい達は神社をブッ壊しに来たんだぞー!」
その言葉を男の人が聞いた瞬間、周りの空気が変わった。
「…は?」
男の人の声が、怒りを含んだ物へと変わっていく。
「だーかーらー!あたい達は神社を…」
「チルノちゃんの馬鹿っ!」
「え?大ちゃん!?」
大ちゃんはチルノを止めたが、もう、遅かった。
「…どうやら、こらしめないといけないみたいだな…」