ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第108話 夢について

絵本コンテストを終えてから数日後の虹ヶ丘家。今日は年末を彷彿とさせる様な大掃除をしており、広い虹ヶ丘家の中をソラ達はそれぞれ雑巾やモップなどの掃除道具を扱って隅々まで綺麗にしている。

 

「はぁ……今日遊びに来なければ良かったわ」

 

そんな中、らんこはため息を吐きながら両手にゴム手袋を装着してスプレーボトルから液体を便器の中に吹き掛けると棒付きタワシで磨いていた。

何故らんこがこの家のトイレ掃除をする事になったのか。それは数十分前に遡る。

いつもの様に虹ヶ丘家に遊びに来たらんこ。しかし、掃除する一同の姿を目の当たりにすると彼女は掃除なんて面倒と考えた。そのためバレない様に帰ろうとするが、そこに運悪くベリィベリーに見つかってそのままとんとん拍子で掃除に強制参加する羽目になってしまった。

更には誰が何処を掃除するかをじゃんけんで決めた結果持ち前の不運で惨敗しトイレ掃除をする羽目となったのだ。

 

「そもそもなんで私がましろの家のトイレ掃除なんかしなきゃなんないのよ?おかしいじゃないの」

 

今更ながらこの家に住んでいる訳じゃない自身がトイレ掃除をする事に疑問を持ち、文句を垂らしながらも便器の汚れをたわしで擦り落としていく。尚、掃除のじゃんけんを提案したのは今文句を垂らしているこの娘である。

 

「あー、やってらんないわ。よく考えたら私この家に住んでいる訳じゃないから掃除をやるなんて馬鹿らしいわ」

 

悪態を垂らしながら掃除道具を片付けると掃除をサボろうと考えてトイレから出る。

 

「あっ、らんこちゃん掃除お疲れ様」

 

「ゲッ…ましろ」

 

「げ?」

 

しかしトイレを出たら丁度通りかかったましろと鉢合わせになってしまい思わずらんこは顔を歪めてしまう。

 

「らんこちゃんトイレ掃除は終わった?」

 

「ま、まあね。できる限り綺麗にしておいたから」

 

そういうとましろに掃除を終えて綺麗になったトイレを見せると彼女は嬉しそうな顔を浮かべる。其処にはまるで新品と思わせるくらい綺麗になったトイレが存在していた。

 

「わあ!トイレがこんなに綺麗に…らんこちゃんありがとう!私じゃトイレのぬめりとか全て落とせなかったのにどうやったの?もしかして特別な洗剤を使ったの?」

 

「別にそんな物を使わなくても簡単な物で綺麗になるわよ」

 

そう言うとらんこは片手に収まる位の液体が入ったスプレーボトルをましろに見せつける。

 

「らんこちゃんそれは一体?」

 

「キッチンで作った重曹水とクエン酸水が入ったスプレーよ」

 

重曹水とクエン酸水、前者は壁の汚れやトイレの滑りを落とす事ができる。また、後者は水垢と便器の中に付いた尿石を落とせたりアンモニア臭などの消臭効果があるのだ。

 

「これらは即席だけど効果は充分、併用しても有毒ガスは発生しないから安心な上に使いこなせば洗剤代も節約出来たりして結構お得なのよ。因みにだけど重曹はペースト状にすれば鍋のコゲを落とせるわよ」

 

「すごい…らんこちゃんその知識って何で学んだの?理科の授業?それとも家庭科?」

 

やけに重曹とクエン酸の知識があるらんこに学校で習った。または予習をしたのかとましろは考える。

 

「いや、極道から足を洗った専業主夫の漫画で学ばせてもらったわ」

 

「漫画の知識なの!?ていうかえ、ゴク?極道?」

 

まさかの漫画の知識に思わずズッコケそうになるが思わずツッコミどころありそうな漫画に思わず興味を示してしまう。

 

「そんな事よりましろは他の場所を掃除してたんじゃないの?」

 

「うん、ある程度きりがついたから今度は部屋のゴミ箱からゴミを回収しようと思って」

 

そう言うとましろの手には大きめのゴミ袋が握られている。だが、この家は部屋の数が学生寮とまではいかないが結構ある。そのため全て回収するのは一苦労する行為だ。

 

「あんた、そんな大変なのはソラかベリィベリーに任せれば良いんじゃないの?」

 

「ううん、ソラちゃんとベリィベリーさんは体力があるから私の何倍も掃除をしてくれたりしているからその分私もゴミ集めで頑張ろうと思ってね」

 

「ましろ…」

 

体力に自信がある2人には負けるがましろも彼女達程ではないが精一杯掃除を頑張ろうとか考えていたのだ。

 

「……仕方ないわね。ほら、もう一つ袋を渡しなさい。半分手伝ってあげるから」

 

「え、手伝ってくれるの?」

 

ゴミの回収を進んで手伝うと言ったらんこにましろは嬉しく思った。ましろとしてはこの家に住んでないらんこにそろそろ掃除の手伝いはしなくて良いと告げようと考えていたのだが、まだ手伝ってくれるなら自分達でも大助かりな所だ。

 

「1人でやるより複数人やった方が効率的でしょ」

 

「らんこちゃん…ありがとう」

 

ましろはお礼を言うとらんこにまだ使ってないゴミ袋を彼女に渡した。対してらんこは先程まで掃除をサボろうと思ってたのだが、ましろの頑張る姿を見てサボるのはとても気まずく思えてきた為に手伝おうと自身の考えを変える事になったのだ。

 

─────────

 

それから数分が経ち、らんこは幾つもの部屋を回りゴミを回収。ゴミ袋を膨らませて行き最後の部屋へとやってくる。彼女はその扉を開けようとドアノブに手を伸ばすが扉についてある名札を見て止める。

 

「ここって確か…ツバサの部屋?」

 

扉にはツバサと書かれておりそれを見たらんこは少し考える仕草をする。ツバサの存在が自身とこの家に住むましろ達に認識されるまでこの部屋は開かずの間扱いにされていた。ツバサが認識された後はましろ達はツバサの部屋に訪れた事はあったものの、この家に住まないらんこは一度もこの部屋に入った事は無かった。

それ故に中はどんな部屋になっているのか興味津々に気になっていた。そして今はゴミの回収をしている為、堂々と部屋に入れる口実があると考えるとドアノブを捻って扉を開ける。

 

「お邪魔するわ…よ?」

 

「あれ、らんこさん?」

 

部屋に入るとそこには丁度ツバサも掃除の為か部屋の中にいた。しかし、よく見るとツバサは机の上に開いた本を読んでいる真っ最中の様だ。

 

「ちょっとツバサ!あんたなにサボって本なんか読んでいるのよ!」

 

「あっ、ごめんなさい。暫くこの本を読んでなかったからつい夢中になっちゃって」

 

読書に夢中になって掃除を疎かにしてしまったツバサはらんこに謝罪すると慌てて本を閉じる。対してらんこはツバサに掃除を再開させようとするが先程までツバサが読んでいた本に視線を向ける。

 

「ところでその本は何かしら?漫画…じゃないみたいね」

 

「ええ、これは航空力学について書かれた本です。良かったららんこさんも読みますか?」

 

そういうとツバサはらんこに自身が先程まで読んでいた航空力学の本を勧めるがらんこは拒否する。

 

「悪いけど、私そういうのには興味ないのよ。別に将来飛行機のパイロットになりたいとか思ってないから」

 

「そう…ですか…」

 

らんこの言葉にツバサは何やらショックを受けたのか何か物悲しげな表情を浮かべ本を片付けると再び口を開く。

 

「あの…らんこさんって夢はありますか?」

 

「夢?なによ、藪から棒に」

 

「いえ、そんな大した事じゃないんです。たださっき将来飛行機のパイロットになりたいと思ってないって言うから何か別の夢があるのかなって」

 

らんこ達くらいの年になれば将来なりたい夢が一つや二つあるのではと考え、らんこの場合はそれがなんなのかツバサは気になっている様だ。

 

「ふーん…まぁ良いわ。私の夢だけどないわね」

 

「え、ない!?ないんですか!?」

 

夢が無いと聞いてツバサは思わず声を荒げてしまう。

 

「いやいや、よく考えてみて下さい!何かしら一つはある筈ですよ!」

 

「なんでそんなに必死なのよ?」

 

何故か必死になるツバサを見てらんこは首を傾げる。

 

「まぁ、でも夢は小学生くらいにはあったと思うけど、あの時は虐めがあったからあまり思い出したくないわね」

 

「っ!…す、すいません!」

 

慌ててツバサは謝罪する。今は解決しているがらんこは小学校でいじめを受けた事があり、その事をうっかり忘れていたツバサは軽率な事を聞いてしまったと己のを批難する。

 

「別にいいわよ。それよりもなんで急に夢なんて聞いてきたのよ」

 

「そ、それは…」

 

何やら言いづらそうな顔を浮かべるツバサ。そんな彼の顔を見てらんこはジト目を向ける。その目からは物凄い圧を感じてしまいツバサは耐えられず降参する。

 

「わ、分かりましたよ!答えるのでその目はやめてください!」

 

観念したのかツバサは両手を上げて降参のアピールをすると少し咳払いをすると夢を聞いた理由について明かした。

 

「ほら、もう知っていると思いますが僕って元々は空を飛ぶ事に夢を持っていたじゃないですか。……でも、僕はプリキュアになった今その夢は叶ってしまったんです」

 

元々プニバードは人への姿に変身する代わりに飛ぶ力の無い鳥としてスカイランドでは有名だ。そんなツバサは飛ぶ事に夢を抱き、遂に飛ぶ力に特化したキュアウィングへと変身した。そのため小さい頃からの夢は叶ったのだとらんこに説明するが、説明を聞いたらんこはキョトンとした顔をしている。

 

「空を飛ぶ事があんたの夢なの?」

 

「…え?言ってませんでしたっけ」

 

「いや、初耳なんだけど…私はてっきり航空力学の本や飛行機の模型があるから飛行機のパイロットになるのかと。…というか私以外…ソラとましろにあげは姉さん後ベリィベリーも知っているの?」

 

「はい、それはもち……あっ」

 

らんこの質問に答えたツバサはハッとなり口元を抑える。らんこは自分達と違って一緒にいる時間は少ない。そのため自分達の持っている情報が全て共有しきれてないのだ。しかもらんこは寂しがり屋な一面もある為、こういう時仲間はずれをされる事に酷く落ち込む事がある。それを思い出したツバサだが、もう手遅れであった。

 

「……ふーん、皆んな知っているのね…」

 

「ら、らんこさん違うんです!これは!」

 

「別にいいわよ。私って集団行動って苦手だし、群れるのもあまり好きじゃ無いから皆んなと情報が共有できなくても何の問題はないわ。だって、私気にしてないし…寂しくなんかないし……」

 

弁解しようとするものらんこは聞く耳を持たず。その場でしゃがみ込んでぶつぶつと呟いて落ち込む姿を見せる。

 

「らんこさんそんなに落ち込まないで下さいよ!」

 

「別に落ち込んでなんかないし…」

 

落ち込んでないと言うが明らかに落ち込んでいるこの娘。こう言う時立ち直らせるのは難しく、ツバサもこのまま放置する訳にもいかずあまりやりたくはないがあの手段に出るようと鳥の姿へと変身する。

 

「らんこさんお願いですから機嫌を直してください!なんなら鳥の姿の僕を撫でても何でもしていいですk「じゃあ、お構いなく!」って、うわああああっ!?」

 

機嫌を直す為とはいえツバサは安易に己の身をらんこに差し出してしまった為、らんこの手に襲われたツバサは彼女が満足するまで身体をモフモフされてしまうのであった。

 

─────────

 

それから数分が経ち、部屋にはスッキリしたのか良い笑顔をするらんこと側には気力が無くなったのかげっそりした顔で床に倒れ伏すツバサの姿があった。側から見たら如何わしい事をした事後に見えなくもないが一応健全な行為をした筈である。

 

「それであんたの夢が空を飛ぶ事っていうのは理解したけどそれで今度は何に困っているのよ?ひょっとして空を飛ぶって夢は違うって事?」

 

「…そうではないんです。僕は空を飛ぶ事に昔から夢を見ていて、変身する様になってから自由に空を飛べる様になったのは嬉しいです。でも、嬉しいには嬉しいのですが……」

 

自身がこの世界に来て沢山勉強した事とは全く関係ない方法でなった事にツバサは今までの勉強は無駄じゃなかったのかと悩んでいる様だ。

 

「つまりあんたはプリキュアの力によってあっさり夢が叶った事で今までの努力が無駄になったと思っているわけね。まぁ、一見すれば確かに無駄になった様に見えるけど、実際の所あんたの努力が実った結果で力を手にしたんだと私は思うわ」

 

「え、どういう事ですか?」

 

自分の今までの努力が実った結果空を飛べたと聞いてツバサは思わず聞き返した。

 

「そもそもプリキュアへの変身っていうのは簡単な事じゃないのよ。ソラだってスカイランドにいた頃日々ヒーローになろうと強い気持ちを持って努力をして。傷つきながらもランボーグを相手に立ち向かった結果キュアスカイへと変身する事が出来たのよ」

 

それからも数日の時間を置いてましろとらんこ、更に間が空いてツバサとあげはの4人もプリキュアへと変身したのだ。

 

「そしてあんたが変身したのはエルへの気持ちもあるけど元々あった空を飛びたいという夢に向かっていく過程(努力)、つまり空を飛びたいという強い気持ちがあんたを変身させて空を飛べる様になったんだと思うわ」

 

「夢に向かっていく…過程(努力)

 

らんこの言葉にツバサは思わず反芻する。その言葉を聞くと次第に自分のこれまでの努力が無駄ではない様に思えてきた。

 

「それに夢が叶ったんだから新たな夢を見つけるのも悪くないわよ」

 

「新たな夢ですか…」

 

空を飛びたい夢が叶った今、また別の夢を見つけてそれに向かって努力するのは悪くない話だ。しかし、今のところ自分が何になりたいかという夢は無い。

 

「思いつかないならソラ達の夢を参考にしてみるのはどうかしら?」

 

「ソラさん達の夢ですか?」

 

そう言うとツバサの脳裏には各々の夢を想像する。ソラは勿論長く夢に見ていた青の護衛隊だろう。ソラは隊に入隊しているものの、今はアンダーグ帝国との戦いで忙しい。ただ、それが終われば青の護衛隊の任務をこなしていくだろう。ましろの場合はこの前の絵本コンテストで絵本作家を目指す様になり絵の勉強をして新たな絵本作りに没頭している。あげはは保育士として保育園で子供達の成長を見守ったりするだろう。ベリィベリーに至ってはらんこと※※※*1する事である。

 

「どれも素晴らしい夢ですが…僕にはピンと来ませんでした(ベリィベリーさん以外は…)」

 

「まぁ、そう簡単には行かないわよね」

 

どれも立派な夢ではあるがツバサにはあまり合わないようだ。ベリィベリーに至っては論外である。

 

「まぁ、そう簡単に新しい夢なんてすぐ見つからないものよ。何かきっかけがあれば…そう言えばあんた、エルの子守りy「ナイトです」…こも「ナイトです!」…こ「ナ・イ・ト!」そ、そう。あんたはナイトをしているけど、そのまま生涯エルの専属騎士として仕えるのはどうかしら?」

 

一応王様から公認となった為、そのままエルに仕えるが良いのではとらんこはツバサに勧めるが何やらツバサは少し悩ましい表情を浮かべる。

 

「確かに悪くない話ですが、僕には荷が重たい役目ですよ。だって僕はスカイランドでバッタモンダーを止められず気を失ってしまったんです。そんな僕がプリンセスの専属騎士として生涯仕えるなんて出来ませんよ。それにプリンセスもいつかは成長して僕なんかよりもふわしい人間を専属の騎士として迎えるかもしれませんし」

 

どうやらツバサは未だに自身が王達を守れなかった事を未だに気にしている様だ。

 

「ツバサ……まぁ、過ぎた事は気にしても仕方ないわよ。取り敢えず一旦夢の事は置いておいて掃除の続きをするわよ」

 

これ以上話を続けると暗い話になると思ったらんこは話を切り上げて掃除を再開しようとした時、扉からノックの音が聞こえそこから誰かが部屋に入ってくる。

 

「あら、二人ともここに居たのね」

 

「ヨヨさん?」

 

「どうしたんですか?」

 

部屋に入ってきたのはヨヨであった。

 

「みんなのお陰で家の掃除も結構進んだからキリが良いところでお茶にしようと思って呼びにきたの。丁度カモミールが手に入ったから2人はハーブティーはいかが?」

 

「ありがとうございます。それじゃあ、僕はカモミールのハーブティーでお願いします。らんこさんもカモミールで作ったハーブティーはいかがですか?味わい深くて気持ちも楽になりますよ」

 

ヨヨがハーブティーを淹れると聞くとツバサは嬉しそうにハーブティーをリクエストするとらんこにもハーブティーを勧める。

 

「そうね。なら、私も一杯貰おうかしら」

 

「それじゃあ、皆んなの分を用意するからリビングで待ってて」

 

そう言ってお茶の用意をしようとヨヨは部屋から出ようと扉に向かおうとするとらんこが呼び止めた。

 

「ちょっと待ってくださいヨヨさん」

 

「らんこさん?」

 

らんこはヨヨに何かを言いたい様子であったためにヨヨは止まって振り返る。

 

「何かしららんこさん?」

 

「いえ、お茶を淹れにいく前に少し気になった事があったから聞こうと思って」

 

「気になった事?それは一体なにかしら?」

 

らんこが自分に何か気になる様なことでもしたのかと疑問を抱きつつもヨヨはらんこの話を聞こうとする。

 

「ヨヨさん

 

 

 

 

 

 

 

 

貴女は私達が戦っているマッドサイエンティスト…キメラングと知り合いなんじゃないんですか?」

 

「………」

 

「なっ!?ら、らんこさん!突然何を!?」

 

ツバサはらんこが自分達の敵…即ちアンダーグ帝国の手先であるキメラングがヨヨと繋がりがあるのでは指摘をした事に動揺を見せる。

 

「ツバサ、あんたは…いや、あんた達も薄っすらと思っていた筈よ。マッドサイエンティストの持つミラーパッドと瓜二つの鏡。それとあの日*2にマッドサイエンティストがプリズムの事をヨヨと呼んでた…これにヨヨさんが無関係って言うのは無理があるものよ」

 

「そ、それは……」

 

らんこの発言にツバサは思い詰めた表情を浮かべる。確かにらんこの言う通りツバサ達は以前から薄々キメラングとヨヨとの関係に疑いを持っていた。しかしその事についてはツバサ達は聞こうとしなかったのだ。何故ならもしヨヨがキメラングと繋がりがあったらこれまで自分達を助けてくれた事は全て偽りで、彼女の素顔はアンダーグ帝国の手先なのではと考えそうだからである。

 

「ヨヨさん、此処ではっきりと言ってください。貴女は敵?それとも味方?」

 

一方でらんこはヨヨが自分達にとって敵か味方のどちらなのかと問い詰める。

 

「…はっきり言うと私は貴女方の味方です…でも、らんこさんの言うキメラングという人物には心当たりがあります」

 

「そ、それって…つまりキメラングとヨヨさんの関係は?」

 

心当たりがあるという事はヨヨはキメラングとは繋がりがあるという事を認めたという訳だ。ツバサは内心ショックを受けつつもそれがなんなのか尋ねるとヨヨは首を横に振る。

 

「ごめんなさい。そこまではまだ私も心の準備が出来てなくて答えることが出来ないの。だから答えるのにもう暫く待ってくれるかしら?」

 

「ヨヨさん…」

 

ヨヨの表情からは何か悲しみの感情が伝わってくる。普段の彼女を知るらんことツバサはヨヨが心の準備をすると言うのは中々聞かない。恐らくはヨヨにとってキメラングという存在は良くも悪くも大きな存在なのだろう。

 

「…わかりました。ヨヨさんには色々と助けて貰っているからいつか話したくなったら言ってください。ツバサもそれでいいわね?」

 

「はい、僕も気になりますがヨヨさんの好きなタイミングで聞くのでいつでも待ってます」

 

「2人ともありがとうね。私も近いうちに絶対彼女との関係については説明するつもりだからもう暫く待っててね」

 

無理矢理聞かず待ってくれる2人にヨヨは感謝の言葉を送ると部屋を一足先に出ていき、お茶の準備のためキッチンに向かう。それから遅れてらんこ達もゴミを回収した後に先程のヨヨとのやり取りが脳裏に残りつつもリビングに向かいソラ達とお茶休憩をするのであった。

*1
あまりの卑猥過ぎる発言によりモザイクを掛けます

*2
らんことひかるがデートした日

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