ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第112話 畑での交流会その2

ひかるとベリィベリーの揉め事を起こして急遽くじ引きをする事になった一同。(尚、エルと妖精組はしてない)彼女達はヨヨが用意したくじを引いてそれぞれが2人1組となり、らんこもくじ引きを引いてひかると組む事に…。

 

「よろしくお願いしますらんこさん」

 

「ええ、よろしくソラ」

 

…なるかと思いきやひかるではなくソラと組む事になったのだ。どうやら持ち前の不運がこんな時にでも発動してしまった様で、らんこはソラと同じくじを引いてしまった。そしてそれは先程ましろと組むつもりだったソラも同じ。ソラはひかると一緒になりたかっただろうらんこの気持ちに反してペアになった事を申し訳なく思ってしまう。

 

「なんだか悪いわね。ましろと組んでいたのにそれを取り消しする様な事をしちゃって…」

 

「いえいえ、確かにましろさんと組めませんでしたがらんこさんと組めて私は嬉しいです。改めてよろしくお願いします、らんこさん」

 

一方でソラはましろと組めなかったのは残念ではあるがその代わりにらんこと一緒に組めた事に嬉しく思えたのだ。

 

「しかしらんこさん残念ですね」

 

「何がよ?」

 

「ひかる君と一緒になれなかったのは残念じゃないですか?」

 

自分とましろは家とかで一緒にいる事が多く。逆にひかるとらんこは互いに別の世界に住み、以前のデートの様に中々2人っきりになれる機会が中々無いのだ。だから今回くじ引きでひかると一緒になれなかったのは残念に思っているのではとソラは思った。

 

「…まぁ、少しは残念だと思っているけど其処は割り切るしかないわ。それに私もあんたと組めて嬉しいから」

 

「らんこさん…」

 

正直らんこもひかると組めなかった事に関しては思う所はあるが、過ぎたものは仕方ないと判断。ソラと共に野菜収穫を楽しもうと意識を切り替えようとする。しかし、側から何やらほんのり香る甘い雰囲気が漂って来てそちらに視線を向ける。

 

「拓海、一緒に美味しい野菜の収穫をしようね」

 

「しようコメ」

 

「お、おう」

 

其処には運良くゆいと同じくじを引いた拓海が幼馴染であるゆい達と共に野菜を収穫しようとする。そんな様子にらんこは少し羨ましそうな顔を向けるとそんな彼女の表情にソラは気付いた。

 

(らんこさんがあんな顔を…口では平気を装ってもひかる君と組めなかった事をやっぱり気にしているんだ……)

 

らんこは普段から自分達より大人っぽく振る舞おうとする事がある。しかし実際彼女の心は弱く、人一倍の寂しがり屋だ。現にらんこはゆいと拓海が仲良くする姿を見て羨ましそうにしているのが証拠だ。

 

(友達が寂しい思いをしているならそれを無くすのがヒーロー…いえ、友達の役目です!)

 

寂しい思いをしているらんこの気持ちを和らげようとするソラ。だが、どうすればらんこの寂しさを無くす事が出来るのか考える。するとある妙案が思いつき、らんこに近づいて話しかける。

 

「らんこさん!」

 

「きゃっ!?きゅ、急に大きな声で話しかけないでよ。びっくりするじゃない」

 

突然話しかけられた事にらんこはびっくりしつつも一体なんの様だとソラに話しかけて来た用件を聞こうとする。

 

「らんこさん…今日は私の事を彼氏だと思って接して下さい!」

 

「……ごめん。ちょっと何言っているかわからない」

 

突然意味不明な事を言って来たソラにらんこは理解出来ず表情を歪めるとソラは何故か得意気な笑みを浮かべる。

 

「今らんこさんはひかる君が側に居なくて寂しいそうだから私が今日だけひかる君の代わりになろうと思ったんです!」

 

「???」

 

改めて聞いても言っている意味を理解できないらんこは頭の上にクエスチョンマークを浮かべる。一方のソラはひかるが居ないから寂しい思いをしているなら自分がひかる(彼氏)になれば良いとトンチキな考えをしたのだ。

 

「さぁ、らんこさん思う存分甘えて下さい!何をされてもらんこさんを受け入れますよ!」

 

まるで主人の命令を従うメイド…いや、飼い主に忠実なペットの犬の様ににらんこは何を言ってくるのかワクワクして待ち遠しくしているソラの姿に幻覚なのか犬耳と尻尾が生えている様に見えた。

 

『ねぇねぇあそぼ!追いかけっこ楽しいワン』

 

誰だこいつ?

 

「……よく分からないけど私の為にしてくれるのは十分理解できたわ。ならそんなあんたに一言言っておくわ。耳をかっぽじってよく聞きなさい」

 

「なんでしょう!」

 

一瞬脳裏に犬っぽい何かの声が過ぎるもののそれは置いといて、らんこはなんでも受け入れる準備何出来ているソラに対して言葉を投げる。

 

「あんたバカァ?」

 

「はい!私はばか……って、バカ!?」

 

まるで某汎用人型決戦兵器二号機のパイロットの様にらんこはソラに向かって再度馬鹿と呼ぶ。対してソラも一瞬気づくのが遅れたが、馬鹿呼ばわりされた事に気づくと面食らった顔になる。

 

「ど、どうしてですか!私はらんこさんの寂しい気持ちを和らげようとしたのにそれなのに馬鹿って!?」

 

折角らんこを元気付けようとしたソラは対してらんこは額に手を当てて深く息を吐き、呆れた眼差しをソラに向ける。

 

「あんたね…そういうのはありがた迷惑よ」

 

「め、迷惑!?」

 

良かれと思ってやった事がらんこにとっては迷惑な事であると告げられた事にソラの頭からガーンというショックの音が響き渡り、ガクッとその場に膝をついて落ち込んでしまう。

 

「…良い?私の為にひかるの真似をしようとするのは嬉しいけど私はありのままのソラの方がいいの」

 

「あ、ありのままの私?」

 

落ち込んでいたソラはらんこの言葉に耳を貸し恐る恐る彼女の顔に視線を向ける。

 

「正直に言えばひかると一緒になれなかったのは残念だったわ…でも、代わりにあんたと一緒に野菜を収穫出来る事になれたのは素直に嬉しかった」

 

「らんこさん…」

 

自分と一緒になれたのは嬉しいとらんこから聞かされたソラは驚いた様に目を見開いた。

 

「よく考えてみたら私達はましろ達と一緒に過ごす事は多いけど、あんたとだけって言うのは新鮮だから私としてもあんたと2人で野菜収穫をするのを楽しみにしているのよ。だからあんたはありのままのソラでいて」

 

「らんこさん……はい!こちらこそお願いします!」

 

ひかるの真似をした自分よりも普段通りの自分を求めるらんこにソラは嬉しくなり、先程まで沈んでいた気持ちはすっかり晴れてらんこの要望に応えようと強く返事をする。

 

「それに本物のひかるはすぐ其処にいるんだからあんたが真似なんてしなくても私がひかるに近づ…け……ば………」

 

「らんこさん?一体何を見てって、ええええっ!?」

 

何故かある方向を見て固まり出すらんこにソラは不思議に思い、彼女の視線の先に何があるのか見てみると其処にはひかるがベリィベリーを地面に押し倒していた。

 

「…ハッ!お、おい早く退かないか////」

 

「ご…ごめんなさい////」

 

しかも先程までお互い牽制しあっていた筈なのにベリィベリーが柄にもなく顔を赤くする。どうやらベリィベリーは普段男勝りな部分があるせいか男に押し倒される耐性はなかった様で。そのため初々しい反応を見せてしまう。対してひかるも普段のベリィベリーを見ているお陰もあって目の前のベリィベリーのギャップの差に困惑している様子だ。

 

「ら、らんこさんあれは……き、きっと事故ですからって、ヒエッ!?」

 

咄嗟にソラはフォローをしようとしたがらんこの目からハイライトが消え、更には全身から緑色のオーラではなく漆黒のオーラ…というかアンダーグエナジー(仮)が漏れ出していた。

 

「ふ、ふふふっ…あの2人さっきまであんなにいがみ合ってた癖にあんなに近くなって……喧嘩すればする程仲が良いってよく言ったものねッ!」

 

「ら、らんこさん落ち着いて!石を投げてはダメですよ!」

 

「離せ!離しなさあああああああいっ!!!」

 

ひかるとベリィベリーの姿を見て怒りを露わにしたらんこ。彼女は地面から抉り出した大きめの石を投げようとした所、咄嗟にソラがらんこの背後に周りこみ羽交い締めして止める。尚、らんこの身体からアンダーグエナジー(仮)が漏れている所為かソラの力だけでは抑えきれず。そのため近くにいたゆい達も騒ぎに気付き、止めに入る事で最悪の事態は回避できたのであった。

 

────────

 

「それじゃあ改めましてこれから人参の収穫と行きましょう!」

 

「おおーっ!」

 

「コメーッ!」

 

「…ぉぉ」

 

「……1人だけやる気が全くないぞ」

 

それから数分が経ちらんこは落ち着き改めて野菜の収穫をしようとソラと先程の様な事が対処できる様にゆい達も共に行動する事となり、号令をかけるも先程のひかる達の姿を引き摺っているらんこはイマイチやる気がない様子だ。

 

『私の事はほっといてくださぁ〜い…な〜んにもやる気起きないんで…』

 

誰だこいつ?

 

「らんこさんさっきも言いましたがあれは事故ですよ事故」

 

「ふーん…事故ね…」

 

「風波はまださっきの事を引き摺っているのかよ」

 

何度もソラがらんこを説得しようとするが先程のひかるとベリィベリーの仲睦まじい光景(?)を見てすっかり拗ねてしまったらんこ。そのためソラの説得に対しても反応が薄い様子だ。そんな姿に拓海は呆れた眼差しを向ける。

 

「らんこちゃん元気出して。ほら見てよ目の前には美味しそうな人参畑が広がっているよ」

 

「心キュンキュンするコメ!」

 

「「キュンキュン?」」

 

らんこを元気付けようとゆいとコメコメが話しかけると何やらコメコメが聞きなれない言葉を使った事にソラとらんこは思わずコメコメの方へ視線を向けて興味を示す。

 

「うん、実は最近コメコメはとあるアイドルにハマっていて。その子の台詞に“心キュンキュンします”っていう台詞があってそれを真似したんだ」

 

「アイドル…ですか?」

 

「お前達も聞いた事はあるんじゃないか?最近ネットに話題になっているプリキュアの名前を持ったアイドル達のことだ」

 

「もしかしてコレの事?」

 

ゆい達の会話で何か察したのからんこはスマホを取り出すとある映像を見せつける。其処に映るのは紫色の衣装を着た…自分達プリキュアに似た格好をした少女が派手なステージでノリの良い音楽と共に歌って踊る姿があった。するとその映像を見たコメコメが食いつくようにスマホにしがみついた。

 

「キュアキュンキュンコメー!」

 

「そうそれなんだよ!最近キュアスタやキュアチューブでバズっているアイドルプリキュアって子達なんだよ」

 

「ああ、この子達でしたか」

 

それは以前ましろが絵本コンテストの参加を決めた日。偶然出会ったこちらの世界に住むユキ達から教えてもらったアイドルプリキュアとズキューンキッスというネットで話題になっているアイドルグループであった。

 

「うん特にこの紫色の子、キュアキュンキュンって子は私達が気になっている子なんだよね。何故か知らないけど親近感が湧くんだよ」

 

「コメ!キュアキュンキュン大好きコメ!」

 

普段食事以外あまり興味が薄いゆいでも何故かアイドルプリキュア特にキュアキュンキュンの存在はネットに流行る前からまるでいつも側にいたかのように声が耳に残る様な感覚に見舞われており、コメコメに至って妖精から人間の少女の姿になると気分が良いのかキュンキュンの歌をアカペラで歌い出す。

 

「ねえ、キミも!かわいーな♪(キュンキュン!) かっこいーな ♪キュンキュン!)完全同意にアガるテンションコーレスプリーズ ♪(イェイ!)とびきりキュンキュン響かせて〜踊ろっ♪(Let's dance!)もう1回♪(キュンキュン!)アンコール♪(キュンキュン!)完全ダイスキハイなステップがナンバーワン!もっと夢中になれるね〜♪こころビート〜yes!キュンキュン♪」

 

「あ、あれ、今コメコメが歌ったの?」

 

「なんだか…キュアキュンキュンが歌っていたのかと思ってました」

 

コメコメ自身歌うのに集中してあまりにも自然で違和感やいつもの"コメ"という語尾全く無くまるで本物が歌っていたのではと錯覚するくらいに歌う姿にらんこ達は思わず聞き入ってしまっていた。尚、ゆいはコメコメに合わせて合いの手をしていた。

 

「そうなんだよ。私も最初コメコメが歌ったって信じられないくらい驚いたよ」

 

「本当にな。もしかして才能があるんじゃないのか?」

 

「コメコメは才能あるコメ!」

 

ゆい達から褒められたコメコメは嬉しそうに胸を張るとそれを見たらんこ達は思わず苦笑いを浮かべる。

 

「所でらんこちゃんはそのキュアキュンキュンの映像を持っているって事はアイドルプリキュアのファン?」

 

「いや、別に」

 

「コメッ!?」

 

ゆいの質問を否定した事にキュアキュンキュンのファンであるコメコメは思わず衝撃を受けた顔となる。

 

「私はうららとまこぴー一筋よ。たった数ヶ月でネットで少し有名になったくらいの素人に私の心は靡かないわ」

 

アイドルプリキュア達も中々の歌唱力はあるものの最近活動を始めたばかりか、やはりアイドル歴が長いうらら達と比べたらまだ荒さなど慣れない部分が目立つ。その為らんこのお気に召さない様子だ。というか一筋って言っておきながら2人のアイドルを推している時点でそれは一筋と言えなくないかというツッコミは野暮である。

 

「あれ、でもらんこさんって最近学校で休み時間でそのキュアアイドル達の動画を見てませんでしたか?」

 

「「え?」」

 

「コメ?」

 

ソラの発言にゆい達は思わず声を漏らしてしまう。対してソラの脳裏には学校にてお昼休みにらんこは弁当を食べながらスマホの液晶に映るアイドルプリキュアの動画(違法アップロード)を見ている姿が過ぎる。

 

「そ、それはちゃんと見ておかないとその子達の何処が悪いか批判が出来ないから仕方なく見ているのよ。そう、仕方なくなのよ!」

 

「でもらんこさんその割には最近キュアアイドル達の花唄とか歌っている姿がチラチr「歌ってない!断じて歌ってない!歌うとしてもうららかまこぴーの2択よ!」そ、そんなに否定しなくても…」

 

慌てて否定する姿にゆい達は察した。らんこは口では興味無いとか言っているものの内心物凄く嵌っている事に。

 

「と、兎に角今は野菜の収穫よ!収穫!」

 

「あ、そうだった」

 

いつの間にかアイドルプリキュア談義をして忘れていたが自分達は野菜の収穫をしに来た事を思い出し目の前に生えている人参の収穫をしようと土に埋まっている人参をそれぞれ引っこ抜こうとする。

 

『何故私が敵である人参を…』

 

誰だこいつ?

 

「…なんか今日はやけに頭の中が騒がしいし私の採った人参…なんか小さい気がするね」

 

人参を土から引き抜こうとする直後にまたしてもが頭の中から声が響き渡る。内容からして人参に対してあまりいい感情を抱いてない少女が人参を引き抜くのに躊躇いを感じさせ、更には収穫した人参が小ぶりだった様で眉を顰める。

 

「わぁ、美味しそうな人参だぁ〜」

 

「甘くて美味しそうコメ」

 

「流石ヨヨさんの畑のお野菜です。新鮮で良いですね」

 

「これは中々だな」

 

らんこに続いて人参を引き抜いたゆい達もどうやら育ちの良いものを収穫出来た様だ。それを見てらんこは対抗心を露わにして育ちの良い人参を収穫しようとするが、その直前ゆいが収穫したばかりの人参を見て腹を鳴らす。

 

「いっただきまーす!うーん!デリシャスマイル〜!」

 

「おいおい、いきなり食うなよ」

 

採れたての人参を見て己の食欲が我慢出来ずゆいはまだ土が少量付着しているにも関わらず、その人参を美味しそうに一口齧るとその様子に拓海はやれやれと言った感じになる。

 

「随分美味しそうに食べますね…あ、そうだらんこさんも食べませんか」

 

「え?いや、私は…やめとく」

 

ソラはらんこもゆいと同様に多く食べる人間だという事を思い出し、自身の人参を食べないかと誘うもらんこは断ってしまう。その様子を見たゆいは恐る恐るらんこに話しかける。

 

「らんこちゃんって人参嫌いなの?」

 

「いや、別に嫌いじゃ無いのよ」

 

人参嫌いかとゆいに指摘されるらんこだが別に彼女は人参や野菜が嫌いとかでは無い。ただ先程から頭から人参を嫌う声がちらちらと聞こえてくるのだ。

 

『俺…人参嫌いなんだ…』

 

誰だこいつ?

 

一瞬頭の中からグラサンが似合いそうなダンディかつまるでダメなおっさん略してマダオの様な感覚を感じさせる様な声が頭に響き渡り、何故かその声を聞いた後少しではあるが人参を見ると嫌悪感を抱いてしまう。

 

「らんこさんダメですよ好き嫌いは」

 

「いや、だから私は人参嫌いじゃないって言ってるでしょ」

 

「そうだよ。人参を嫌ったらニンジンの妖精に失礼だよ」

 

「失礼コメ」

 

「だから私は嫌いじゃ…いや、ニンジンの妖精って何よ?」

 

人参嫌いだと誤解するソラとゆいにらんこは頭を悩ませながらも彼女達に誤解を解こうとする。

 

「おいお前達。昔俺がピーマンが苦手だった時みたいに人参を押し付けるなよ」

 

「拓海さん…」

 

すると拓海はらんこに人参を押し付けるゆい達を止めようとする。その姿に彼だけは誤解だと理解しているのではと思ったが。

 

「安心しろ風波。俺が美味しい人参料理を後で作るから自分のペースで克服してくれ」

 

「だから違うって言っているでしょ!」

 

拓海は自分の料理で少しずつ克服しようと言ってきたため、結局その場にいるゆい達はらんこが人参を嫌っていると誤解したままであった。

 

─おまけ─

 

「………」

 

(はぁ…よりにもよってらんこさんじゃなくてベリィベリーさんと同じくじを引くなんて…)

 

同じくじを引いてしまったひかるとベリィベリーは最初互いに牽制しあいつつもしゃがみ込み、胡瓜の収穫をしているが流石に長時間無言は気まずく。何か声をかけようとひかるが恐る恐るベリィベリーに話しかけようとする。

 

「あ、あの…ベリィベ「悪かったな」…へ?」

 

ひかるが話しかけようとしたがそれを遮るかの様にベリィベリーが謝罪した事にひかるは思わず声を漏らしてしまう。

 

「なんで…急に謝って?」

 

「……貴様は私にとっての恋敵だ。だが、それ以前にらんこはお前を好きになっている。それなのに私は未練が断ち切れずお前に八つ当たりをした事が今更ながら申し訳なく思ってな」

 

どうやらこの牽制する長時間の中でベリィベリーは己の今までのひかるに対してやってきた行動を振り返って罪悪感を感じたようだ。

 

「い、いや、俺こそさっきはムキになってごめん」

 

「いや、お前が謝罪をする必要はない。寧ろらんこが自分からお前を好きになったのにそれを私が見苦しく八つ当たりをしていた私が悪いんだ!」

 

二人はお互いに自分が悪いと譲らず、次第に話はまた先程同様にヒートアップしていく。遂にはひかるが立ち上がったが、しゃがんだ状態から急に立ち上がった事で足に上手く力が入らず。そのまま彼はベリィベリーに向かって倒れてしまう。

 

「べ、ベリィベリーさん大丈…夫?」

 

押し倒してしまった事にひかるはベリィベリーに謝ろうとするが、その際ベリィベリーは何故か顔を赤くしてひかるを見つめていた。

何故ベリィベリーが顔を赤くしているのか説明すると、元々ベリィベリーはらんこ達と出会う前から力への執着が強かった。その為他の青の護衛隊の隊員達との組み手などでは男性隊員だろうともベリィベリーはその実力で勝ちを収めており、こうやって地面に倒される事は全くと言って良いほど無かったのだ。その為事故とはいえひかる…男に押し倒されるこの状況はベリィベリーにとってかなり新鮮な感情を抱く事になる。

 

「…ハッ!お、おい早く退かないか////」

 

「ご…ごめんなさい////」

 

我に帰ったベリィベリーは恥ずかしがりながらもひかるに退くように言い、それに対してひかるも同様に赤面になりながらも慌てて退くのであった。

 

「ら、らんこさん落ち着いて!石を投げてはダメですよ!」

 

「離せ!離しなさあああああああいっ!!!」

 

尚、この時2人に向かってらんこが怒りの形相と共に石を投げつけようとしていたのは何故か運良く気づかなかったという。

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