ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第114話 戦いの幕開け

先程まで談話を交えながらカレーを食べて和やかな雰囲気だった一同。そんな彼女達の前に現れたキメラング達の姿を見ると場の雰囲気は一変し、そこに緊張感が漂う。

 

「お前は…キメラング!」

 

あまねはキメラングを睨む様に見つめる。かつて彼女はおいしーなタウンで知らなかったとはいえ、キメラングに利用されてしまった。その結果、キメラングはブンドル団の捕獲箱を手に入れてしまうと其処からウバウゾーを召喚された上に街の中を荒らされてしまったのだ。その事は今でもあまねの記憶からは忘れられておらず、二ヶ月経った今でもキメラングへの敵意は消えてなかったのだ。

 

「あの子は前においしーなタウンで豚さんと一緒にウバウゾーを操ってたヘルメットの子!」

 

「それに後ろにいるのは……図鑑を持った顔色が悪い人と…ロ、ロボット!?」

 

「はにゃ!?ロボットがいるよ!」

 

ゆい達はあまねと同様にキメラングに警戒をしつつも側に立つターボマンの存在に驚きを露わにする。

 

「まるでアニメやゲームに出てきそうなデザインだ…!」

 

「か、かっちょいい…あんなロボットを見ているとらんらん博士の血が騒いでくるよ…!」

 

すると普段は大人ぶっている拓海は幼い頃みたアニメや特撮を思い出したのか、やや興奮気味になる。また同時にらんも普段から物作りをしたりしている為、手をワキワキと動かして鼻息を荒くする。そんな姿を見たローズマリーが慌てて話しかける。

 

「ちょっとちょっと!確かにあのロボットを見て興奮するのも分かるけど敵側のロボットなのよ!今は気持ちを我慢して警戒を続けて!」

 

「「ハッ!?そうだった!」」

 

ローズマリーの言葉に拓海とらんは我に返り、慌ててあの如何にも悪の科学者が作り出しそうなロボットを側に置いているキメラングへの警戒心を高める。

一方でキメラングはゆい達の存在に気がつくとニタリと怪しい笑みを浮かべる。それを見て一同は何かしてくるのかと更に警戒を高め、ゆい達コメコメ達を側に置きあまねはハートフルーツペンダントを手に取りいつでも変身できるようにする。

 

「おや?よく見たら久しぶりの顔ぶりもいるじゃないか。確かデリシャスパーティ♡プリキュアだっかな?おいしーなタウン以来だね。久しぶり!元気にしてたかい?」

 

「あ、あれ!?なんか全くと言っていいほど敵意を感じないんだけど…」

 

「というか…馴れ馴れしい?」

 

「えっと…どう答えたら良いのかな?」

 

しかし、まるで久しぶりに会った友達の様に接してきたキメラングに思わず調子が狂いそうになるゆい達。かつて戦ってきたブンドル団は皮肉めいた発言や挑発的な言動が多々見られたが、キメラングからは一切その様な発言は無い。それどころか、逆にフレンドリーに話しかけられたのでどう返答すれば良いか困ってしまった。

一方でゆい達が困っているのに対してソラ達がいつもの様に敵意むき出しで話し掛ける。

 

「キメラングどうして此処に!?」

 

「そうだよ!此処は街から離れた場所なのになんでいるの!?」

 

普段なら街中でバッタリと偶然とは思えない程鉢合わせているがこの場は一応私有地だ。しかも場所だってソラシド市から離れた所にある。それにも関わらず、どうして彼女にここが分かったのかソラ達には疑問でしかなかった。

そんなソラ達の疑問を聞いてキメラングは笑みを浮かべながら答えようとする。

 

「クククッ…それはね、悪党というのはヒーローがいる所に必ず現れるというのが宿命なんだよ」

 

「そうかそういう事か…って、騙されるか!」

 

「答えになってないわよ!」

 

「勢いで誤魔化そうとするな!」

 

誤魔化そうとするキメラングにらんこ達は思わずツッコミを入れて追求しようとする。しかしキメラングは彼女たちの追求をはぐらかそうと笑みを浮かべる。

 

「さてね、まぁそう言うミステリアスな部分も私の魅力の一つでも……ガアッ!?」

 

『え!?』

 

らんこ達からの追求をはぐらかしていたキメラング。彼女は途中である方向に視線を向けた瞬間、いきなりヘルメットにスパークが走ると同時に顔を歪めて悲痛の声を上げ出した。一同はそれを見て驚きつつも一体どうしたんだと思って先程までキメラングが視線を向けてた先を見てみると其処にはヨヨの姿があった。

 

「やっぱり彼女は…」

 

『ヨヨさん?』

 

「お婆ちゃん?」

 

苦しむキメラングの姿を見て不安な表情を浮かべるヨヨは何かに気づいた様子だ。そんなヨヨの姿にソラ達は不思議な顔を浮かべる。そんな中でらんことツバサだけは先日の大掃除にてヨヨがキメラングとの関係性は具体的な事を明言こそされなかったが、二人に繋がりはあると告白されている為ある程度察していた。

 

(マッドサイエンティストはやっぱり洗脳されている様ね…)

 

らんこは以前ひかるが初めてプリキュアとなりキメラングに勝った際から彼女には洗脳の疑いがあった。今回もヨヨの顔を見た事で頭にスパークが起きるともに頭痛に苦しむ姿を見ることで疑いはより確信に近づいた事になる。

対してキメラングは激しい頭痛に悩まされながらもヨヨを睨みつける。

 

「まただ。あの老婆を見たら頭に激痛が…!」

 

「お、おい大丈夫かキメラング?」

 

「ドクターどうした?偏頭痛か?」

 

頭痛に苦しむキメラングにバッタモンダーとターボマンは思わず心配して駆け寄り声を掛ける。

 

「問題無いよ。ただの頭痛さ」

 

「問題ないって…前みたいに頭からスパークを起こしてそれが問題無いって「問題無いと言っている!」わ、分かった」

 

明らかにただの頭痛では無い事をバッタモンダーが指摘しようとするが、キメラングは睨みを効かせて牽制し、彼はその圧力に当てられて渋々引き下がってしまう。

 

「いやはや失礼、君達に醜態を晒してしまったね。お詫びに面白い物を見せてあげようか?」

 

「面白い物だと?」

 

「まぁ最も笑いのツボが君たちと違うから私達に面白くても君たちにとって不快になるかもね!」

 

「なっ!?それは!」

 

「捕獲箱!」

 

するとキメラングは白衣のポケットから弁当箱状のアイテム…レシピッピの捕獲箱を取り出した。その捕獲箱を見たゆい達は驚きを隠せずにいた。

 

「キメラング!捕獲箱を量産したのか!」

 

まさか量産しているとは想像もしてなかったあまねは動揺を隠せずキメラングを睨んでしまう。対してキメラングはあまねからの視線を見て愉快な笑みを浮かべる。

 

「そうさ。こんな面白い物を1発で終わらせるなんて勿体無い事を私がする訳無いだろう。さて、丁度レシピッピが居るから1発やってみようか!」

 

「なっ!?やめろ!」

 

あまねの静止の声が飛ぶが、キメラングは彼女の言葉に耳を貸さず。早速近くのカレーとサラダのレシピッピ達に目を付けて捕獲箱の蓋を開ける。

 

「久々の…モギトル!ウバイトル!ブンドル!」

 

『ピピピーッ!?』

 

捕獲箱から放出される紫色のエネルギーは容赦無くレシピッピを捕えるとそのまま捕獲箱の中に吸い込まれていき、その蓋を閉じられてしまった。

 

「ああ!なんて事をするの!」

 

「レシピッピを解放してキメラング!」

 

「ハハっ、折角捕まえたばかりなのに何もせず解放なんてする訳無いだろう!」

 

勿論ゆい達の言う事をキメラングが聞くこともなく捕獲箱を見せびらかして挑発的な態度を見せる。そんなキメラングの態度に眉を顰めた拓海がデリシャスストーンを取り出した。

 

「なら力強くで取り返す!はああああああっ!!!」

 

「ちょっ!?ノーモーション変身ってずるくない!?」

 

一瞬で変身した拓海ことブラックペッパーは高速移動を使用するとキメラングへと近づき、これにはキメラングも不意打ちとも言えるブラぺの行動に対応出来ず。そのまま捕獲箱を奪われてしまう。

 

「おっと、そうはさせないぜ!」

 

「なっ!?くそっ!」

 

しかし、そう簡単には行かないとターボマンが真横からブラペに拳を放った。ブラペはその拳に対して直撃は回避したものの、捕獲箱自体はブラペの手から飛ばされてしまう。それを再度キメラングがキャッチし、ブラペは咄嗟に距離を取ってもう一度捕獲箱を弾き飛ばすべく光弾を放つ。だがこれはターボマンがすぐに反応するとあっさりと手で弾かれてしまう。

 

「ハッ!一応俺はドクターの護衛もやっているんだ。そう簡単にドクターに手を出させねえよ」

 

「あれ、こいつお前の護衛もやってたのか?」

 

「いや、あくまでも対プリキュア用として作ったまでで私は自己防衛出来るから彼にそんな役割はプログラムしてないよ」

 

「人がカッコつけているんだから少し黙っててくれないか!」

 

折角カッコよく言ったつもりがキメラング達の発言で台無しになった事にターボマンは思わずツッコミを入れる。

 

「まぁ良いさ。取り敢えず良くやったと褒めてあげるよ。そして見た前以前よりパワーアップした捕獲箱の力を!スタンバイ!アンダーグウバウゾー!」

 

『アンダーグウバウゾー!』

 

キメラングはターボマンのおかげで手元に戻ってきた捕獲箱を使用。捕獲箱から放たれるエネルギーは飯盒と鍋に命中する。更にターボマンがその手に持っていたパラソルをエネルギーに向かって投げた。これにより、三つの素材は合体して胴体が鍋、右腕が飯盒、左腕がパラソルといったアンダーグウバウゾーへと変わる。

 

「三つの素材を掛け合わせたのか!?」

 

目の前のアンダーグウバウゾーを見て思わず驚きの表情を浮かべてしまうあまね。何故ならかつてウバウゾーを操っていたブンドル団が召喚する時はどんなに多くても2つの素材を合体させたモットウバウゾーに留まっていた。だが、今回はそれを超える3つの素材の合体。一同はその事実に警戒を強める。

 

「驚いたかい。まぁ私は天才だからこれくらいの事は出来て当然さ。さて、早速このアンダーグウバウゾーの力を試すとしようか。行け!アンダーグウバウゾー!」

 

『アンダーグ、ウバウゾォォォォォォッ!!!』

 

キメラングの指示を受けたアンダーグウバウゾーは重たい足音を鳴らしながら東屋にいるらんこ達へと近づく。それに対して彼女達も変身して対抗しようとするが、周りの畑が目に入ると動きを止めてしまう。

 

「ッ、そうだ……不味いよ!こんな所で暴れられたらヨヨさんの畑が滅茶苦茶に!」

 

何時もなら浄化した際に発生するキラキラエナジーで周囲の物は修復されるが、それでもこの場で戦って野菜を傷つけるのは抵抗がある。一体どうすればと悩んでいるとローズマリーが前に出る。

 

「ヨヨさんの畑は傷つけさせないわ!デリシャスフィールド!」

 

するとローズマリーの手から放たれるハート型のエネルギーが空に向かって放たれると其処からドーム状に周囲へと広がり野菜畑が荒野へと変化する。

 

「ど、何処だ此処は!?」

 

「GPSや電波は…圏外だと?何なんだ此処は?」

 

突然視界に広がる光景が変化した事にバッタモンダーとターボマンは困惑する。対してキメラングは冷静に2人に話しかける。

 

「落ち着きたまえ。此処は彼が作った仮想空間という奴だよ」

 

そう言ってキメラングは仮想空間、デリシャスフィールドを発動させたローズマリーに視線を向ける。

 

「ゆい、皆んな!これで心置きなく戦えるわよ!」

 

「ありがとマリちゃん!皆んないくよ!」

 

「「「ええ(うん)(ああ)!」」」

 

ゆい達はそれぞれ変身したコメコメ達を構え、あまねはハートフルーツペンダントを構えると一気に変身する。

 

「「「「プリキュア!デリシャススタンバイ!パーティーゴー!」」」」

 

「あつあつごはんでみなぎるパワー! キュアプレシャス!おいしい笑顔で満たしてあげる!」

 

「ふわふわサンドde心にスパイス! キュアスパイシー!分け合うおいしさ、焼き付けるわ!」

 

「きらめくヌードル・エモーション! キュアヤムヤム!おいしいの独り占め、ゆるさないよ!」

 

「ジェントルにゴージャスに咲き誇るスウィートネス!キュアフィナーレ!食卓の最後を、このわたしが飾ろう」

 

「「「「デリシャスパーティ♡プリキュア!」」」」

 

それぞれの変身が完了すると4人は名乗りをあげ最後に並び立ちポーズを決める。

 

「ソラ皆んな私達も行くわよ!」

 

『はい(うん)!』

 

ゆい達に続く様にらんこ達もスカイトーンとミラージュペンを構える中でひかるも自身のスカイトーンを取り出すと緑色から黄色へと変化する。

 

「しゃあッ!これなら俺も変身できる!」

 

元の世界では変身出来なかったひかるだが、やはりこちらの世界でなら変身できる事がわかるとテンションが上がる。彼もすかさずらんこ達に続きミラージュペンを構えた。

 

「「「「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」」」」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「大空に広がる一陣の風!キュアツイスター!」

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」

 

「雷鳴ひろがる一閃の雷!キュアトール!」

 

「「「「「「レディ……ゴー!ひろがるスカイ!プリキュア!」」」」」」

 

6人による名乗りを決めたひろがるスカイプリキュアはデリシャスパーティ♡プリキュアの隣に並び立った。

するとプレシャス達が隣に立つスカイ達を見て何やら驚きの表情を浮かべる。

 

「ええ!?あげはさんとひかる君もプリキュアに!?」

 

「いつの間に?」

 

「私達より数が上になっちゃった」

 

デパプリの面々は以前おいしーなタウンでは戦いを見守っていた2人が知らぬ間に変身できる様になった事に驚きを隠せなかった。そんな彼女達の反応を見てバタフライとトールは得意気な笑みを浮かべる。

 

「まぁね」

 

「これで俺たちも戦えるって訳だ」

 

同時においしーなタウンで以前あった時はまだこの2人は変身出来なかったが、今回共に戦えるとわかると心強く感じた。

 

「お、おいプリキュアが10人もいるぞ!?」

 

「厳密に言えばプリキュア10人とおまけ3人の合計13人だがな」

 

一方でバッタモンダーはいつものメンバー5人に加えて見知らぬ人物達がほぼ全員プリキュアだった事に驚き、あまりの数の多さに萎縮してしまう。しかし、其処にバッタモンダーを元気付けるかの様にキメラングが軽く彼の肩を叩いた。

 

「落ち着きなよ。君は此処に来るまでに策を思いついたんだろ?加えて私の新たなアーマーとアンダーグウバウゾー…後ターボマンがいれば勝てるさ」

 

「おい、俺はおまけかよ」

 

バッタモンダーを元気付ける過程でおまけ扱いされた事に不満な態度を見せるターボマン。一方でキメラングの言葉にバッタモンダーはハッとなる。

 

「そ、そうだな!俺は出来る…出来るんだ!」

 

何やら今回はやけに自信があるバッタモンダー。そんな彼を見てキメラングは笑みを浮かべると改めて捕獲箱を持ち直しアンダーグウバウゾーへ指示を出す。

 

「さて、アンダーグウバウゾー!改めてプリキュア達にその実力を見せてやってくれ!ついでにターボマンも行きたまえ!」

 

「だから俺はおまけかよ!?あーっ!もう良い!こうなりゃ俺の実力を見せてやる!」

 

アンダーグウバウゾーのついで扱いにされたターボマンはブツクサと文句を言いつつもアンダーグウバウゾーに続いてプリキュアの元へと走り出す。

 

「プレシャス!あのロボットは俺たちに任せろ!」

 

「奴の戦い方は私がよく知っているからな」

 

「私もブラペ達と戦うからみんなはアンダーグウバウゾーをお願い!」

 

『わかった!』

 

ターボマンの相手はブラペとベリィベリーにローズマリーの三人。つまりプリキュア以外の戦闘要員が相手にする事になった。

 

「スカイ!ウバウゾーは私達に!」

 

「君たちはキメラングを任せる!」

 

「大丈夫ですか?」

 

加えてアンダーグウバウゾーをデパプリが、キメラングをひろプリが担当する事になる。ただ、今回のウバウゾーはおいしーなタウンとスカイランドで戦った個体よりも明らかに強そうな見た目をしている為にプレシャス達だけで大丈夫かとスカイは不安な顔を浮かべる。

 

「大丈夫。多少違っていてもウバウゾーは何度も戦ってきたから大丈夫だよ」

 

「貴女達は彼女の持つ捕獲箱をお願い!」

 

「あんた達…仕方ないわね。わかったわ!ならマッドサイエンティスト達は私達がやるわ!行くわよ皆んな!」

 

『はい(うん)(ああ)!』

 

そう言ってプレシャス達にアンダーグウバウゾーの対応を任せたツイスターはスカイ達を連れてキメラングの元へと走り出す。

 

「くっ、キュアスカイ達がこっちに来やがった!」

 

「まぁ、捕獲箱を持っている私を狙うのは実に合理的だね」

 

一方で自分達に近づくツイスター達を見てバッタモンダーは冷や汗を流すのに対してキメラングは余裕の表情を浮かべて捕獲箱を持つ手とは別にもう片方の手をポケットに入れると何かを取り出した。

 

「この新たなアーマーの実力がどこまでか実に楽しみだよ」

 

そう言うとキメラングは白衣から取り出したスカイミラージュに似たアイテムを強く握り、近づくツイスター達を待ち構えるのであった。

 

 

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