「危ない!」
「皆んな私達の後ろに!」
迫り来る斬撃にバタフライとスパイシーは一同を後ろに下がらせるとバリアを展開し斬撃を防いでいく。そして、防いでいる間スカイとプレシャスがが飛び出す。
「近距離戦が得意なお二人さんか…相手をしてあげるよ!」
迫り来るスカイとプレシャスにキメラングは迎え撃とうと彼女達に迫り、互いに拳と剣をぶつけ合う。
「「はあああああっ!!!」」
「そらそらそらっ!!!」
拳と剣のぶつかり合いは両者一歩も譲らない。いや、スカイとプレシャスが2人がかりの上両手を使っているのに対してキメラングはツインミラージュの剣一本だけでそれらを全て捌いている。そのためキメラングの方が実力が上であると見られる。
「捕まえた!」
「なにっ!?」
「そのまま抑えてて!」
だが、キメラングは1人である事からスカイ達とは数で圧倒的に負けている。現にスカイにツインミラージュを持つ腕を掴まれ、取り押さえられてしまった。その隙にプレシャスはキメラングに向かって一撃を叩き込もうと拳を振るう。しかし、キメラングは拘束されてないもう片方の手でプレシャスの拳を受け止める。
「嘘っ!?「中々の作戦だけど、まだ甘いね!」ガハッ!」
「プレシャ「君もだよ!」ガアッ!?」
拳を掴んだキメラングはプレシャスを引き寄せると彼女の腹部に膝蹴りを放ち、ダメージを与える。更に続け様にスカイの腹部にも膝蹴りを喰らわせた。スカイはそれにより思わずキメラングの腕を離してしまい、そのまま重力に従って地面に落下していく。
「スカイ!」
「プレシャス!」
しかし其処にバタフライとスパイシーが落下位置にバリアを生成。2人はバリアに着地すると同時に踏み台として利用し、再び跳び上がると拳に力を込める。
「ヒーローガール!スカイ、パアアアアアアンチッ!!!」
「2000キロカロリーパアアアアアアンチッ!!!」
スカイとプレシャスによる必殺のパンチがキメラングに襲い掛かるが、キメラングは持ち前のスピードにより一瞬でスカイとプレシャスの背後に回り込んだ。
「「なっ!?」」
「咄嗟の判断によるダブルパンチは中々良いが、私の方が早さは上だよ!」
「「あああああっ!!!」」
キメラングはツインミラージュを振る事でスカイとプレシャスの背中を切り裂き、彼女達は再び落下して地面に叩きつけられる。
「スカイ!プレシャス!」
「このっ!」
やられたスカイ達を見てスパイシーは彼女達を心配し、バタフライはキメラングに向かって大量の投げキッスを放つ。
「咄嗟に攻撃するのは良いけど、もう少しばかり考えてやった方が良いよ。何故なら逆に痛い目を見る事があるからね。こんな風にさ!」
するとキメラングは迫り来るバタフライの投げキッスの雨に対してツインミラージュを向け、大きく円を描くように振るう。今度は其処から刀身を中心に旋風が発生し、投げキッスを爆発させず全て捕獲したのだ。
「ええっ!?そんなのありっ!?」
「クククッ、ありなんだよ。何せ私のアーマーは無敵だからね。そしてキャッチアンドリリース!」
驚いているバタフライに対し、キメラングは投げキッスが捕まった旋風を飛ばす。それに対してバタフライとスパイシーはそれぞれバリアを形成し防ごうとした。
「バリアで防ごうとするのは悪くない判断だけど、台風や旋風って時々進行方向が変わる物だよ」
そう言うと旋風はまるで意思があるかのようにバタフライ達のバリアを避けると彼女達の背後に回り込んだのだ。
「「なっ、きゃあああああああっ!!!」」
突然進行方向が変わった旋風にバタフライ達は対応出来ず。そのまま旋風に入った投げキッスの爆発により彼女たちは吹き飛んで地面に倒れた。
「よくもスカイとバタフライを!はああああああっ!!!」
「プレシャスとスパイシーも傷つけて絶対許さないよ!バリバリカッターブレイズ!!!」
やられたスカイ達を見て怒りを燃やしたプリズムとヤムヤム。二人はそれぞれ光弾と斬撃の嵐をキメラングに向かって放つ。しかし、キメラングはそれらを全て掻い潜ると彼女達を切り裂こうとツインミラージュを構える。
「ならこれだよ!キュアヤムヤム!ハートジューシーミキサー!」
ヤムヤムはハートジューシーミキサーを取り出すと直様中央のダイヤルを黄色のマークに合わせるとレバーを3回押してエネルギーを貯めていく。
「シェアリン、エナジー、ミックス!」
エネルギーが充分貯まるとハートジューシーミキサーを銃の様に持ち変えてキメラングに向ける。
「メーン!」
「プリキュア!デリシャスヤムヤム・ドレイン‼︎」
引き金を引き貯まったエネルギーが一気に放出してキメラングに向かって飛んでいく。キメラングへと放たれたエネルギーが彼女に迫る中、それに彼女は直撃するかに思えた。
「中々のエネルギーだ。でも、そのエネルギーじゃ私には勝てないよ!」
「嘘っ!?」
だが、キメラングがツインミラージュをエネルギーに向かって振り被るとエネルギーを切り裂いて突き進んでいく。ヤムヤムはその光景を目の当たりにして顔つきが驚きの表情へ変化。キメラングはそのままの勢いでヤムヤムも切り裂こうとする。
「させるかーっ!!!」
「俺らの事も忘れるなよ!」
「むっ?」
その時、プリズム達に集中して横から突撃してくるウィングとトールの存在に気づかなかったキメラング。そのまま2人の突進が迫るものの、攻撃を受ける寸前のところで後退して避けてしまう。ウィング達も続けてキメラングへと突撃を繰り返すが、どれも躱されてしまう。
「くっ、なぜ当たらないんだ!」
「俺達の速さは奴より速いはずなのに!」
速さに自信があった2人は先程のキメラングとの戦いでは彼女を追い込んでいたから今回も追い込めると思ってたのだが、全く突進が当たらない事に焦り出す。
「なぜ当たらないかだって?それは君達の戦闘データを最新の物にアップデートしたからね。動きを予測する事が容易いんだよ。こんな風にね!」
「なっ!?」
するとキメラングはウィングの突進を避けると彼の足首を掴んでから笑みを浮かべる。
「そら、ホームランだっ!!!」
「「がああああっ!!!」」
キメラングは続いて迫り来るトールに向かってウィングをバットと見立て、そのままウィングの体でフルスイング。2人を衝突させ、彼等を数メートル吹き飛ばした。更に追い討ちを掛けようとツインミラージュの斬撃を飛ばそうと構える。
「プリキュア・フィナーレ・ブーケ!」
「うおっ!?」
だがそれを妨げようとフィナーレがキメラングに向かって強力なエネルギーを飛ばしてくるとキメラングは思わず驚きの声を上げて飛んで避ける。
「キメラング、私が相手だ!」
「次はフィナーレか…良いよ。相手をしてあげる」
続いてフィナーレが走り出してきた事にキメラングも彼女を迎え撃とうと接近し拳と拳をぶつけ合う。力に関してはキメラングの方が有利であるが、その分フィナーレはキメラングの攻撃を捌きながら隙が有れば一撃を決めようとする。
「いいね。前と戦った時と比べて動きが良くなっているじゃないか♪」
「当然だ!お前の悪事を止める為に私も常日頃鍛えているからな!」
以前戦った時と比べてフィナーレの動きはより素早さが増し、更に一撃一撃の拳と蹴りも重みが増している。以前の戦いではキメラングに一対一での戦闘に負け、更には彼女が捕獲箱を使って悪事を働いていた。そのためフィナーレはいつかキメラングにリベンジしようと己を鍛えていたのだ。
「レシピッピを傷付けるお前を今日こそ止める!」
「ハハハッ、熱くて良いね。でも、私は私のしたいようにするだけだからさ!」
互いに言葉と同時に拳をぶつけ合いながら攻防は続くが、次第にキメラングの動きが早くなっていくと更に彼女はツインミラージュを取り出す。キメラングはそれを手にしてフィナーレに切り掛かり、フィナーレも咄嗟にクリーミーフルーレで受け止めて一回絞る。
「ゼロ距離フィナーレブーケ‼︎」
「キメランラン!」
至近距離からのフィナーレブーケを放つフィナーレではあるが、直後にキメラングは転移。フィナーレの背後に回るとツインミラージュで切り掛かるが、彼女はそれを見越したのかクリーミーフルーレで背後からの攻撃を受け止める。
「へぇ、中々やるじゃないか。私の動きに追いつけるとはね」
これまでキメラングの背後からの不意打ち攻撃へと対応出来た者はあまりおらず。今回それに対応出来たフィナーレにキメラングは素直にフィナーレを褒めた。ただ、当の彼女はキメラングを睨みつける。
「何故だ…お前は何故其処までの頭脳と技術がありながら世の為人の為に使おうとしないんだ!」
「突然何を言うんだい?」
いきなり声を荒げるフィナーレにキメラングは首を傾げる。フィナーレはそのままクリーミーフルーレに力を入れるとキメラングを押し飛ばし、距離を開けて再び口を開く。
「お前のその装備はプリキュアの力に匹敵し、更にウバウゾーを強化する程の技術力。それらの力が有れば悪の道ではなくもっと別の道…それこそ善人としての道があった筈だ!」
「何を言うかと思えば…良いかい。私はあくまでも自分の欲望に従って凡ゆる実験や研究をしているんだ。それを他者の為って言うのは私の柄じゃないね!」
そう言うとキメラングはフィナーレに距離を詰めて再びツインミラージュを連続で振り、フィナーレもクリーミーフルーレで防ぐ。
「いや、そんな筈無い!お前にもある筈だ。誰かのために何かを成し遂げたいと言う気持ちが!」」
「全く、しつこいよ!」
フィナーレの言葉にいい加減疎ましく思ったキメラングは彼女の持つクリーミーフルーレを遠くに弾き飛ばし、そのままフィナーレを切り捨てようとツインミラージュを振るった」
「「そうはさせない‼︎」」
「なにっ!?」
その時、ツイスターがマフラー。更にヤムヤムが麺状のエネルギーを使い、キメラングの身体を拘束したのだ。
「今だよ皆!」
「私達がマッドサイエンティストを抑えている間に攻撃を!」
「ええ、このチャンスは逃さない!」
「みんな行くよ!」
ツイスターとヤムヤムの言葉にフィナーレとバタフライ達。更にはスカイ達とウィング達も先程のダメージを耐えながら起き上がり、一斉に動き出すとキメラングに向かって攻撃をしようとする。
「ほう。私がフィナーレへ完全に意識を向けて、他への集中を疎かにしている隙を突くとは。けど、これくらいの拘束で私の動きを完全に抑えたと思っている事がまだ甘いね」
「負け惜しみのつもり?言っとくけど私はあんたを逃すつもりは一切無いから」
拘束を緩めない様に全力で力を入れるツイスター達はキメラングを逃すつもりはない。対してキメラングはツイスター達からの拘束から抜け出そうとする動きは無いが、その表情は何かを企んでいる事を露わにしていた。
「ククッ、逃げるつもりなんて全くないよ。なにせ私は一歩も動かずとも君達を倒すなんて可能だからね。こんな風にね!」
するとキメラングの背中にある拘束されていないウィングがキメラングの背中から離れて宙を飛び、更にはウィングがバラけると6枚の鋼鉄の刃と化した。そしてそれがキメラングを拘束するマフラーとエネルギーを切り裂き、拘束から抜け出す。
「な、なんですって!?」
「はにゃっ!?まさか遠隔操作!」
「ドローンと同じタイプ!?」
一同は空を飛ぶ鋼鉄の刃を見て驚きの表情を露わにする中フィナーレは何かに気付く。
「これは…全員その場から離れろ!」
宙を飛ぶ鋼鉄の刃にフィナーレは嫌な予感を感じて慌てて一同にその場から離れる様に言うが。
「もう遅いよ‼︎」
『ああああああああっ!!!』
高速で飛ぶ刃に一同は避けたり防御しようとするが、物凄い速さによりそれは間に合わず。全身を切り裂かれ全員が地面に倒れる。そして6枚の刃は再びキメラングの背中に戻ると同時にウィングへと合体する。
「クククッ、アーハハハハハッ!!!!いやはやこうも君達を全員纏めて倒す事が出来るなんてね…とても気分が良いよ!」
気分よく高笑いをするキメラング。それもその筈だ。これまでキメラングはプリキュア達との戦いを長くやってきた。今回は今まで戦ってきた中でもプリキュア達を全員地面に倒す快挙を成し遂げたため、とても気分が良いだろう。そして、そんな光景を遠くから気絶したバッタモンダーを抱えているターボマンが見ていた。
(ヤベェ…ドクターってこんなに強かったんだ……よく無理難題命令してくるクソ上司と思っていたが此処まで強いなんて…)
最初はプリキュア達全員を相手している内にバッタモンダーを連れて安全地帯に離れ、キメラングがピンチになったら助けて自分は役に立つ事をアピールしてスクラップを免れようと考えていたターボマン。それどころか、ターボマンの期待を裏切ってキメラングが一人でプリキュアを全滅させてしまった。そのため彼はこの先の事を考える。
(最初は助けた事で恩を売ってスクラップは取り消しするつもりが…これじゃあこの後ドクターが次に俺を標的にしてあのドローン擬きを使ってズタズタにされるじゃねえーかっ!)
ターボマンは先程のプリキュアの様に今度は己が無数の刃によってボロボロのスクラップにされるという最悪な想像をする。かくなる上はこの場から逃げようと考えた。
(あっ、駄目だ。どう足掻いても逃げきれねえや…)
しかし、逃げたとしてもキメラングはすぐに転移して先回りしてくるという結論を自身の電子頭脳が計算によって叩き出してしまう。このまま行けば己の生存確率は絶望的であると言う事にターボマンは思わず自身の思考を停止させ、いっその事そのまま機能停止して痛い思いをせずに自殺を図ろうかと考え出していた。
「プレシャス皆んな!」
「キメラング…よくもプレシャスを!」
其処へローズマリーとブラペの声が聞こえた事にターボマンは恐る恐る其方に視線を向ける。
其処には先程までアンダーグウバウゾーとの戦闘によって受けたダメージが大きく、後退していたブラペ達がキメラングと向き合っていたのだ。
「おや、君達まだいたのか?なんだい、まさかだと思うけどこの私と戦うつもりかい?」
「当たり前だ!よくもプレシャスを…皆んなの借りは俺が返してやる!」
「待ってブラペ!怒りに身を任せちゃダメよ!」
ブラペはローズマリーの忠告を聞かず怒りに身を任せてキメラングに攻撃を仕掛けようとしたその時。
「ま、待ってブラペ…!」
「ッ!ぷ、プレシャス!」
聞こえてきた声にブラペは振り向くと其処には先程の刃によって倒されたプレシャスがゆっくりと立ち上がる。それだけでなくフィナーレ達やスカイ、ツイスター達全員も立ち上がった。
「い、怒りに身を任せるのは得策ではないぞ品田ぁ…」
「ええ、それに、私たちはまだ戦えます…!」
「私たちはしぶとさも取り柄なのよ…!」
お互いボロボロでありながらも身体を支え合う事で何とか立位を維持してキメラングとの戦う姿勢を見せる。
「ほほう。まだ意識があったのか。いやぁ相変わらずの頑丈さは本当に感心を覚えるよ。それで立ち上がると言うことはこの私とまだ戦う気がある事かな?」
「勿論よ!」
「私達は負けるつもりはないから!」
身体はボロボロではあるものの一同は誰も戦う気力は全て失ってはいない。だが明らかに後一撃でも受ければ倒れそうなくらい身体は疲弊していた。
「なら、私もボロボロの君達をこれ以上攻撃するのは正直心が痛いからさ、此処は互いに強力な技で勝負するのはどうだい?」
「なんですって?」
それは明らかにハンデであり、同時に自分達の事を舐めているとツイスターは解釈する。本当なら舐めているキメラングに一言文句を言いたくなる所だが周りを見ると全員ボロボロであり、これ以上の戦闘は厳しいだろう。
(バタフライも顔色が悪くてブラペもどうやら怪我をしている様ね…)
回復の力を持つ2人が不調の様子から回復する事はあまり望めない事からツイスターは暫く考えるとスカイとプリズムに話しかける。
「2人ともエクストリームツイスターズは行けそう?」
「ええ、何とか出せそうです」
「私も…!」
スカイとプリズムに自分達の合体技であるエクストリームツイスターズは出来るかと聞くと2人は辛そうではあるものの、スカイミラージュを手に持ちいつでも出来ると言わんばかり態度を見せる。
一方でフィナーレはプレシャスに話しかける。
「プレシャス、コメコメの状態は?」
「フィナーレ…やっぱりコメコメは疲れが酷くてパーティアップスタイルの変身は無理そう」
チラッとプレシャスは腰に付いているコメコメに視線を向けると顔色が悪く息が荒い様子だ。更にはパムパムとメンメンも同様に疲労が溜まっている様子であり、パワーアップは厳しかった。
「やはりアンダーグウバウゾーを浄化させるのに無茶させ過ぎたか…仕方ない。なら、我々は出来ることを全力でするまでだ」
パーティアップスタイルへの変身は不可能であると判断するとフィナーレはクリーミーフルーレを持ちプレシャス達はハートジューシーミキサーを構える。
「どうやら準備はできた様だね。なら私も此処まで戦ってくれた君達に敬意を払い更に面白いものを見せよう」
『なっ!?』
それを聞いて一同は思わず驚きの声を上げる。これから残った力で自分達の全力をキメラングにぶつけようとする矢先にキメラングは更に何かをしようとする事に一同は警戒する。
「見てみたまえ。このアーマーのもう一つの姿を!」
そう言うとキメラングは持っていたツインミラージュからツイントーンを外し上下を逆さまににすると再びツインミラージュへ装填する。
すると、キメラングのアーマーは背中にあるウィングは二丁のキャノン砲へと変化し肩に背負う様に装備され、緑色のラインは黄色へと変化する。
「薄々感じていたけど、やっぱりその姿になれるのね」
変化したキメラングのアーマーを見てモチーフ元と同じ様に二つの形態を持っていた事にツイスターやスカイ達は其処まで驚かなかった。だが、トールやプレシャス達はキメラングの姿を見て驚かずにはいられなかった。
「マジかよ、もう一つの姿があるって」
「しかもキャノン砲だと…2つもあるし」
「うう…威力が凄そう」
やはり特徴的な二丁のキャノン砲が視線を集中させ、其処から放たれるエネルギー砲の威力は恐らく高い事が察せられるだろう。そう考えた何名かは弱気な言葉を口にする。
「あんた達弱気になるんじゃないのよ!マッドサイエンティストの見た目が少し変わったからって狼狽えるんじゃない!私たちは全力を出し尽くすまでよ!」
「ツイスター…うん、そうだね。私たちも全力を出し尽くさないと!」
ツイスターに発破をかけられたプレシャス達は互いに顔を合わせるとそれぞれ得物を構える。それを見たツイスターはスカイ達に声をかける。
「それじゃあこっちも行くわよ!」
「「はい(うん)」」
ツイスターに返事をするとスカイ達はそれぞれバタフライとウィングに身体を支えて貰いつつスカイミラージュを取り出し、それぞれスカイトーンを嵌め込む。そして、ツイスターも技の反動に耐える為トールに身体を支えて貰いながら2人の後方に行く。それからテンペストバトンを取り出してスカイトーンを嵌め込むと竜巻が放たれ、スカイとプリズムの身体を包み青と白のオーラへと変化する。
「ひろがる勇気!」
「輝く希望!」
「嵐を起こす絆と共に!」
そこにツイスターが更にエネルギーを照射する。そして、スカイとプリズムが手を繋ぐ。
「「エクストリーム!」」
「ツイスターズ!!!」
スカイとプリズムの空いている手を突き出すと目の前に三つのリングが出現し、それが重なると青、緑、白のエネルギーが放出される。
一方でプレシャス達はハートジューシーミキサーを構える。
「「「トリプルミックス!デリシャスチャージ!」」」
3人はハートジューシーミキサーの中央にあるダイヤル部分をハートマークに合わせる。
「プレシャスフレーバー!」
まずプレシャスがハードジューシーミキサーのレバーを押すと桃色のエネルギーが溜まっていく。
「スパイシーフレーバー!」
続いてスパイシーもプレシャスと同様にレバーを押す事で青色のエネルギーが溜まっていく。
「ヤムヤムフレーバー!」
ヤムヤムもレバーを押す事で黄色のエネルギーが溜まり、そこから3人は更に5回レバーを押す事で桃、青、黄のエネルギーを溜めていき最大限まで溜めるとハートジューシーミキサーを掲げる。
「「「プリキュア・MIXハートアタック!!!」」」
そしてハートジューシーミキサーを銃の様に持ち変えると引き金を引いて溜まったエネルギーが放出される。
そして隣ではフィナーレがクリーミーフルーレを4回絞り回すとそれぞれ桃、黄、緑、紫色のエネルギーが放出する。
「ブルーミン・ダンシンフルーツ!」
無限大の字を描く様にクリーミーフルーレを振るうと、エネルギーが溜まっていきキメラングへと向ける。
「プリキュア・デリシャスフィナーレ・ファンファーレ!!!」
フィナーレの掛け声と共にクリーミーフルーレから4色に輝く極太のエネルギーが放出され、それぞれの強力なエネルギーは合体してキメラングに迫っていく。
「ワオッ!残された力だけでこれほどの物を出すとは。ならこちらも出し惜しみはなしだ!」
迫り来るエネルギーにキメラングは興奮すると負けじ肩に装備したキャノン砲にエネルギーを溜めていく。そしてエネルギーが充分貯まったのか砲口からは激しくスパークが起きる。
「喰らうと良いさ…マキシマムサンダー!!!!」
二つのキャノン砲からは強力な電撃、マキシマムサンダーが放たれていきツイスター達の放つエネルギーとぶつかり合う。
『ぐ、うううううううっ‼︎』
強力なエネルギー同士のぶつかり合いはどちらも一歩を譲らない。だがツイスター達は手負いとはいえ合計10人で技を発動しているそれにも関わらず、キメラングと互角であった。
一方でキメラングはそれでも互角である事に落胆を覚える。
「やはり手負いの状態だとそれが限界か。残念だけど君達とは万全の状態でぶつかり合いをしたかったよ!」
そう言うとキメラングは更にキャノンから放出する電撃が増加しツイスター達のエネルギーを押し返していく。
『う、うあああああああああっ!!!』
「「み、皆んな!!!」」
エネルギーのぶつかり合いに負けたツイスター達は吹き飛ばされ、全員が地面に倒される。それを間近で見ていたブラペとローズマリーは思わず声を上げる。
「く、くそおおおおっ!!!」
「ちょっとブラペ!ああ、もうどうにもでもなれえーッ!」
プレシャスがやられたのを見て我慢が出来なくなったブラペは飛び出し、ローズマリーも半端自棄になって遅れて飛び出しキメラングに向かう。
「クククッ、仲間がやられたのを見て冷静さを保てないのは戦士として失格だよ」
そう言うとキメラングは再びツインミラージュを取り出すと黄色の刀身が生える。その刀身を地面に突き刺すと其処を中心に半球型の結界の様な物が広がり、その結結界の中にブラペ達が入ると結界の中に電撃が発生する。
「「ぐああああああああっ!!!」」
「無闇に敵に近づくからいけないんだ。反省して次戦う事があったらちゃんと活かすんだよ」
そういうとキメラングは地面からツインミラージュを引き抜くと結界は消え、同時に電撃も止むとブラペとローズマリーは地面に倒れる。
「さて、これで私の完全勝利として見ていいよね」
この場にいるプリキュアは全員地面に倒れ、ブラペとローズマリーも同様に倒れている事からキメラングは己の勝利を確信すると、フィナーレの元に歩み寄って彼女の首にツインミラージュの刀身を当てる。
「さて、本来なら君達をラボに連れて帰って髪の先から爪先まで調べたい所だけど。フィナーレ…君には先程結構イラッと来るような事を言ってくれたからね。少々痛めつけないと気が済まないから。少しばかり私の憂さ晴らしに付き合って貰おうか」
「くっ!」
先程のキメラングとの戦闘で動く力がもう残ってないフィナーレはただキメラングを睨むしか無かった。
「フィナーレ!」
「やめてキメラング!」
「フィナーレに手を出さないで!」
フィナーレのピンチにプレシャス達は今すぐでも身体を動かしてフィナーレを助けたい所だが、彼女達もまた体力が尽きて動かせず。キメラングに静止の言葉を掛ける事しか出来なかった。そんなプレシャス達にキメラングは鼻で笑った。
「ハッ、やめてだって?敵である君たちが指の一本すらも動かせず無防備になっていこの美味しい状況を見て止める訳ないじゃないか!」
「や、やめなさいマッドサイエンティスト!」
「フィナーレ!」
ツイスター達の静止の言葉にキメラングは耳を貸さず。ツインミラージュを振り上げ、フィナーレに向かって振り下ろそうとする。フィナーレもやって来る痛みにせめて少しでもと和らげようと目を閉じる。そして、刀身はそのままフィナーレの顔を切り裂こうとする。
「やめなさい!」
「ん?」
だが、其処にキメラングの背後から静止の声が聞こえて思わず寸前の所で手を止める。先程までのツイスター達の静止の言葉を聞こうとしなかったキメラングは何故今の声に従ったのか彼女自身不思議に思い、背後にいるであろう声の主の顔を見ようとゆっくりと振り向く。其処にはヨヨが立っておりキメラングを悲しそうな目で見つめていたのだ。